馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

お国柄が出る「〜風味」

Привет!

今、雪が降っています。雪が。4月の12日に。と書いているうちにやんでしまいましたが、天気が安定しません。昨日までこんなに晴れていたのに。

今日は「宇宙の日」です。世界で初めて宇宙に行った人、ユーリ・ガガーリンはロシアから宇宙に1961年の今日飛び立ったからだそうです。先生によると、当時二人の宇宙飛行士が訓練を終えていたそうですが、ガガーリンの方が見た目が良かったので選ばれたのだとか。また、ガガーリンの言葉として有名な「地球は青かった」ですが、ここロシアでは彼の言葉として有名なのは「поехали (さあ行こう)」です。「地球は青かった、じゃないの?」と聞くと、ぽかんとした顔をされました。だからガガーリン柄のTシャツに「поехали」と書いてあったのか。

学校にはお菓子が詰まった自動販売機があるのですが、最近うちのクラスで流行りのお菓子はこれ。 ラスクです。袋の色が色々あるなあと思いつつも自動販売機なので一番前にあるものを買うしかありません。私が購入したのはピンクの袋に入ったものでした。袋をよく見てびっくり、なんと「カニ味」と書いてあるではありませんか。この記事でもカニ味のポテトチップスを紹介しましたが、モスクワでは(あるいはロシアでは)カニ味が人気で驚きます。どうしてパンにカニ味をつけようと思いつくのだろう。味はやはりあまり合いません。いつもなら誰かがこのお菓子を持っていると「少しちょうだい」と貰いに行くクラスメイトたちも、誰も私のところに来ませんでした。早く無くしたい私が「これいる?」と自分から近づいても「ピンクの袋だ…!いや、今日はお腹いっぱいなんだ、ありがとう」と言われてしまいました。さてはみんな知ってたな…?唯一知らなかった先生にあげると「これまずいね」とはっきり言われました。そうでしょう。25p(50円ほど)なのでいいですが。ちなみに写真は次の日に買ったスメタナ(サワークリーム)と玉ねぎ味のものです。複数の味展開をしているお菓子は大抵スメタナ味かカニ味のレパートリーがある気がします。

別の日にポテトチップスの鮭味も発見しました。 味はまあまあです。なんでポテトチップスに魚介類の味をつけるのかなあ。日本で売り出したらどうなるか考えようとしましたが、私の乏しい想像力では全く結果が見えませんでした。

また、この自動販売機は時々商品が落ちてこなくてみんなで揺する羽目になります。こんな風に。 授業中にガタン!バタン!!と聞こえて来たら、事務の人が買うのに失敗したんだなあとわかるようになりました。そして、私はこれまでこうやって自動販売機を揺すってちゃんと商品が落ちたのを見たことがありません。結局のところ業者の人を呼ぶのが一番なようです。

Пока!

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イクラ屋さん

Привет!

路上で売っている野菜のラインナップにイチゴや葉物が加わり、色とりどりになってきました。SNSで友人があげている日本各所の桜を楽しみつつ、こちらで少しでも色を見つけて春を感じようと必死です。目で見つける春も良いですが、匂いで感じる春もあります。ここモスクワにおいてはそれは花の香りなどではなく、塗りたてのペンキの匂いです。土曜日から今日まで、行く先々でペンキ塗りの作業中の人を見かけました。新しい色を塗っているのではなく、冬の間に雪や泥などで汚れて禿げてしまったところを綺麗に塗り直しているようです。 ロシア語学校の敷地内にある花壇の柵もこのとおり。土曜日にどこかの高校の横を通ったら外側から柵を黒く塗り直していました。帰りに同じところを通ると、作業をしていた人々は帰ってしまっていましたが、道に黒いペンキで落書きがしてあります。これは犯人がすぐバレるんじゃないかなあ。

雪かき作業をしていた人たちは春から秋にかけて無職になってしまうのではないかと心配していましたが、こんな風にどの季節でも何かしらすることがあるようです。良かった。

さて、今日はこちらで良く見かけるイクラ専門店の紹介です。その名もКрасная Икра(クラースナヤ・イクラー:赤いイクラ)です。もともと年末にこのお店の前を通りかかった時に 店の外まで列が伸びてたので驚き、気になっていました。ロシアといえばサーモンとかイクラとかが有名ですが、みんなここまで好きだったの…。私の横ではロシア人と同じくらいイクラが好物の旦那が目を輝かせていました。さすがにこの列に並ぶ時間はなかったので、また今度、と約束してこの間やっと行くことができました。

どのチェーン店でも店内は狭い印象です。そして店の真ん中にどーんと置かれたショーケースには これでもかとイクラが並んでいます。普通のシャケの卵であれば、1kgで2900p(6000円くらいですね。誰がそんなに食べるねん)、500gで1450p、280gで850pでした。500g欲しいと口には出さないまでも目で訴えてくる旦那を制し、280gを買い求めました。ちなみに上にキャビアもありますね。100gで5000p(一万円)だそうです。こんなに高価なものも扱っているくせにカードが使えないので(このお店だけか、チェーン店全体か分かりませんが)、私の前にいたおばあちゃんがポケットからカバンから全てのコインが入りそうなところを調べて小銭をかき集めていました。それでも足りなかったらしく、少ししょんぼりしながら何も買わずにお店を出て行きました。

家に帰ってイクラを開けました。 280gでも大量です。オススメは黒パンにディル(ハーブの一種)と一緒に乗せて食べることです。もう少し贅沢したいときはサーモンのマリネも乗せるとロシアにいることの幸せを感じられます。

Пока!

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びっくりしたもの②

Привет!

週末が、というより1週間が速く過ぎてしまって怖いです。こういう時英語では「時間が飛ぶ」という表現をしますが、ロシア語でも同じような言い方をします。ちなみに時間は「歩く」「走る」「飛ぶ」の三段階で表現ができるそうです。今の私の感覚的には「飛ぶ」かな。

さて、かなり前に「びっくりしたもの①」を書いてから続きを書いていないことに気づきました。毎日何かしらに驚いているのですが、それぞれ違う題名をつけてしまって全くシリーズ化されていなかったので、それ単体では記事にならない小さいものを書いていきます。

まず、友人が来るので枕や布団カバーを買いに超大型スーパーАшан(アシャン)に買いに行った時のこと。 「東京」だそうです。どこがだろう…この派手で寝にくそうな枕や、布団カバーの下の方の花はおそらく桜とは少し違うんですよね。右下の女性はどことなく中華の匂いがするし、トンボは季節があっていません。よく見るとシーツも一面のピンクの花ですね。部屋も本が床に開いてあったり、ツッコミどころが満載です。上に「世界のものをあなたのお家に」というフレーズが書いてありますが、私が見た限りこの近くに他の国や都市の名前が付いているものはありませんでした。アジアってよくわからないんだろうなあ、というイメージは次の写真にもよく現れています。

Chinese teaなのですが、写真が金閣寺です。金閣寺って実は日本の京都にあるんだよ、と思いましたがここまで来ると微笑ましくなってしまいます。日本の物に中国の写真をつけているものはよく見ますが、反対のパターンは珍しくて思わず二度見してしまいました。このお茶おいしいのかな。

布団カバーを買い求めたアシャンのような大型スーパーともなると本当に色々なものを売っています。ホームセンターのように工具もあれば、キッチン用品からロッキングチェアまで様々です。その中でも目を疑ったものはこちら。 瓶の蓋のみ集められています。確か2p(4円)ほどでした。蓋があれば瓶そのものだけも置いているのかと少し周りを探して見ましたがありません。それにしても蓋のみって…蚤の市じゃないんだから…。私は瓶の蓋をなくしたことがないのですが、そんなによく無くすものでしょうか。それなら「片方だけの手袋」「片方だけの靴下」なども扱ってほしいです。

また、この記事で近郊列車の中での商売については書きましたが、ついにメトロの中でも目撃しました。いつも通りメトロに乗っていると、突然男性が声を張り上げます。私も思わずそちらへ目を向けると、その男性は人参を握っていました。そして早口で説明しながら片手に持ったピーラーで人参の皮を剥いていきます。地面に置いた大きめのカバンに吸い込まれていく薄く剥けた人参の皮。呆気にとられていると、次はそのカバンの中からキャベツを取り出して同じピーラーで千切りを始めました。なるほど、ピーラーをそう使えば千切りになるのかと目から鱗が落ちました(ちなみに千切りされたキャベツも同じカバンに吸い込まれていきます)。そしてデモンストレーションが終わると、男性は電車内を練り歩きました。私のいた車両だけで2人は買っています。地下鉄でピーラーを買う人がいるなんて、世界は広いです。

今日はここまで! Пока!

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ポットラックパーティ@授業中

Привет!

近頃は気温が10度を超えていても霧が出ると肌寒かったり、10度以下でも太陽が出ていると暑かったり、一日の気温を見ても服装が決まりません。春服ほしいなあ。

学校の改装工事があった前後は驚くほど生徒数が少なく、永遠にいるんじゃないかと思われている私とフランス人Jさんだけだったのですが、近頃人が増えて来ました。そしてやっぱりうちのクラスはフランス人多めです。先述のフランス人なのに英語教師をしているJさん、旦那さんの赴任で一緒に来たSさん(娘さんはイギリスの大学に行っているそう)、ロシア人の彼女と一緒に暮らしているNi君の3人は休み時間にも時々フランス語で話しています。そしてイギリスはオックスフォード出身のA君、アメリカから次の仕事までの間、趣味のロシア語を学びに来たJちゃんの二人は英語で話しています。二人が同じクラスにいるおかげで、アメリカ英語とイギリス英語は音の響きがこんなに違うのかと比較することができて面白いです。チームを組んで文法問題の正解率を競うゲームの時は、二人が英語で相談しているので、先生に「その秘密の相談、全員理解できちゃうから日本語にしたら?」と言われていました。日本語にしたら私が理解できちゃいますがいいのでしょうか(そこじゃない)。

いつも自由で有名な私の先生が突然「金曜日、11:00から15:00でもいい?」と言い出しました(普段は10:00から14:00です)。そうなるといつも授業後にランチを食べているSさんが「15:00からランチなんてお腹空いちゃうわね…そうだ、みんなで一品ずつ持ち寄って授業中にランチをしましょう!」と提案。そんな無茶苦茶な…と思いましたが、授業をする先生が一番乗り気だったので、決行することに。これは噂の「ポットラックパーティ」というやつだな…!映画の中でよく見ていて憧れていたので、張り切ってちらし寿司を用意しました。 クラスメイトが何を持ってくるか相談している時に「みっきーは寿司で!」と決められてしまったのです。クラスメイトの中にベジタリアン(魚は食べるそうです)と、乳製品にアレルギーがある人がいたので、むしろ悩まなくて好都合でした。和食万歳。

学校に着くと、みんなで「何持ってきた?」とワクワクしながら話します。先生は何も持ってきておらず「この前のテストを添削して持ってきたわよ!」と苦しい言い訳していました。個人的に昼食は12:00から食べたい派なのですが、同じ考えだったらしいA君がそろそろ食べる?と12:00に言い出すと「こんな時間から食べたら晩御飯までもたない!すぐ食べたいと言い出すなんて、子供みたい」と総攻撃にあっていたので、慌てて私のお腹にいる虫も押さえつけました。

13:00になり、みんなで持ってきたものをいそいそと並べます。Jさんは美味しいフランスパンで作ったツナサンドイッチを、Sさんは野菜と豆のサラダ、A君は今買ってきたらしいリンゴやバナナとジュース、Ni君はチョコレートケーキとバケット、Jちゃんはトマトと人参、そして私のちらし寿司というよくわからないラインナップ。しかもわざわざその後ろにみんなで並んで、違うクラスの友達に写真撮影をお願いする始末。 酢飯を作って、人参や乾燥しいたけを混ぜて上にサーモンと海苔を置いただけの手抜きでしたが「家庭の寿司はこれやねん。レストランではあんまり食べられへんで」という説明をすると喜んで「珍しい美味しい」と食べてくれました。食べ終わった後は「もう文法説明なんてしたくない」という先生に賛同して、ちょっとしたゲームをしました(他に昼寝、映画鑑賞という案も出ました。ここは学校です)。

とりあえず4月末まではこのメンバーなので楽しいです。でも、私のロシア語は伸びているのでしょうか…。

Пока!

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レストラン「桜」

Привет!

昨日のお昼には18度まで気温が上がって、間違えてコートを着てしまった私は溶けてしまうのではないかと思いました(脱げばいいのだと気付いた時にはもう駅に着いていました)。そして明後日の最低気温は-2度だそうです。どうなってんねん…なんでみんなこんな20度近くの温度変化について行けるのか不思議でなりません。周りを見ていると結構分厚いコートを着ている人の隣に半袖の人もいて、何を信じればいいのでしょうか。

この前、家に帰るとちょうど授業を終えた旦那の家庭教師の先生と玄関で会いました。いつものように会話練習という名目で、今授業で習っていることや最近行ったお店の話をしていると「あなたが通っている学校の近くに美味しい和食レストランがあるのよ!そんなに高くもないし、私は他のところより美味しいと思うわ」とオススメされました。 その名も桜。大きく「日本のレストラン」と書いてあります。ベラルースカヤ駅から歩くと、この記事で書いたChina Clubを通り過ぎた500mくらい先にあります。

お店に入ると、コートを預かってくれるのでちょっとお高めのレストランなのかと身構えましたが、メニューを見るとそこまで高くありませんでした。ランチメニューはJALとコラボしているらしく(機内食が出てくるのかと疑ってしまいました)、メニューの上部に「日本へのチケットを取るならここへアクセス!」とJALのHPアドレスが書いてあります。 そしてメニューを見ていると、鍋焼き定食やら鰻丼定食などがあるのですが、全て赤字で値引き額が載っていました。580pが430pになっているのは経済的で感謝の言葉しかありませんが、中には1800pだったものが460pになっているのもあります。この値引率はもはや怖いです。どんな材料を使っているの…。

結局私は380pになっている(元の値段は忘れました)、焼き肉定食を選びました。 メインのはずの焼き肉より寿司の容量が多いです。この前に味噌汁も来ました。 友人がモスクワに来ている時に試してみたくなって探し回った「天ぷらずし」(寿司を揚げたもの)がついて来ました。前食べたものより油が重くなく、美味しかったです。

ほとんど600p以下でかなり量もあったのでまたリピートしたいです。 店の雰囲気はこんな感じ。

店の中には日本人は私たち以外おらず、ロシア人ばかりでした!

Пока!

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眠れる森の美女

Привет!

空も晴れているし、日光が嬉しいなあと思いながら歩いていて気がつきました。かなり暖かいのではないか。冬物のコートを着ていたら暑いとさえ感じるくらい。習慣になっている気温チェックをすると、なんと9度!春です!春が来ました!!あとは膨らんでいる蕾から新芽が出れば完璧です。

閑話休題。時間が経ち過ぎてしまったのですが、3月18日にバレエへ行って参りました。場所は因縁の「クレムリン大会宮殿」です(詳しくはこちらをどうぞ)。

モスクワに来てからバレエに行ったことがないというお友達と「チャイコフスキーのバレエが見たいね」という話になり、ネットで調べてもよく分からず、街中にある電話ボックスのようなチケットオフィスを訪ねました。チャイコフスキーのバレエならなんでもいいのでチケットありますか、と開口一番言った私に苦笑しつつも、それならこれはどう?と提示してくれたのは「眠れる森の美女」でした。これで「白鳥の湖」「くるみ割り人形」に続いてチャイコフスキー三部作、制覇です。 入り口で買ったパンフレット。この間見た映画「ブラックスワン」かと一瞬思いました。紙一枚が三つ折りにされているだけなのに200p(400円)でしたが、英語であらすじが書いてあったのでそれだけで及第点でしょう。

そう思い、予習を兼ねて読み進めていると、二幕の説明の最後が “Then, suddenly(そして、突然)"で唐突に終わっていました。突然なにがあったの!?こんなに興味をもたせてくれるあらすじは初めてです。次の行には何もなかったかのように三幕のあらすじが載っているし、二幕の最後どうなるの…。半ば身を乗り出して二幕を見守りましたが、休憩なしで三幕に入ったようで二幕の終わりが分かりませんでした。あのパンフレットの続きは「突然、第三幕が始まる」だったのでしょうか。 いつもの休み時間の飲食コーナー。ワインやシャンパンもありました。

バレエ自体は、チャイコフスキーの中で一番好きでした。カラフルで可愛い衣装、女々しくない王子、かっこいい魔女…クレムリン大会宮殿はとても大きい劇場だからか、舞台セットもしっかりしていました。チケットセンターのおばちゃんオススメの二階席の真ん中(そこで800p:1600円でした)でしたが、満足のいく舞台でした。

カーテンコールではみんな立ち上がって写真を撮っていたので、私も挑戦してみます。

次はジゼルが見たいなあ。 Пока!

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バーニャに再挑戦

Привет!

メトロでもらう新聞も少しずつ読めるようになって来ました。やはり難しい単語や新聞でしか使わないような文法も出て来ますが、クラスメイトが休み時間に英語とロシア語でディスカッションしている内容が少しだけ理解できるようになったのでモチベーションにつながっています。単語が全部分かっても、話題についての知識がなければ理解できないのだ、と痛感しました。 これは賄賂についての記事。賄賂大国ロシアでは医者に対して払ったことがある人が一番多いそうです。次が交通違反。その一方で政治家が賄賂をもらっているとわかると反発心を覚える人が多いのだとか。こんな情報がたくさん載っている新聞を毎朝無料で配っていることに驚きます。

もう友人が帰ってしまって3週間が立つのですが、もう少し思い出を振り返ります。しばらくお付き合いください。

友人が帰ってしまう前の日に、もっとディープなロシアを体験してもらおうとバーニャに連れて行きました。バーニャとは何かはこちらをご参照ください。前回は休日の昼間だったのでロシア美女が沢山いましたが、今回は平日の昼間。ロシア人おばあさんたちの憩いの場にお邪魔してしまった気分になりました。

こんな時間のアジア人が珍しかったのか、店員さんが一生懸命、ロシア語混じりの英語で説明してくれます。2回目だとは言い出せず、ずっと説明を聞いていました。アクセサリーなども含めた貴重品を受付で預かってもらい、いざバーニャへ!

相変わらずの熱さにぼーっとなったところで外のシャワーを待っていると、突然横にいたロシア人のおばあちゃんが私の方に背中を突き出して来ます。どうやら、背中に乗せた泥パックを広げて欲しかったようです。友人にびっくりした顔で見つめられる中、丁寧に広げて差し上げました。

もう一度バーニャの部屋に入ります。今度はそこまで熱くなく、慣れたのかな?と思いながら外へ出ると、店員さんと一人のおばあさんが喧嘩をしていました。曰く「ここまで部屋の温度を下げたらバーニャの意味がない!」「ここではいつもこうしているんです!」「そう!こんなところ2度と来ないからね!」という感じでした。あまりの剣幕に震えていると、違うおばあさんに笑顔で呼ばれました。嫌な予感がしつつ、言われた所に立つと、上から大量の冷水が降って来ました。たらいに溜めた冷水を浴びる所だったのです。濡れ鼠になった私を見て爆笑するおばあさんと、恐怖で固まっている友人。

あまりにも寒いので、バーニャに突入。さっきとは打って変わって、今度は地獄に迷い混んだのかと思うくらい熱くなっていました。我慢できずに外に出て、シャワーを待っていると、今度はシャワー室から出て来たおばあさんに泡のついたタオルを渡され、背中を洗うように言われました。美容院よろしく「かゆいところはありませんか」と聞けるロシア語力もなく「はらしょー?はらしょー?(いいですか?)」としか聞けなかったのが悔しいです。そもそも私は何者だと思われているのでしょうか。 精神的にも体力的にも疲れ切ったので、もう外へ出て休むことに。体重計に乗ればあからさまに覗き込んでくるおばさんがいたりもしましたが、なんとか服を着て貴重品を出してもらうと、預けていた指輪がありません。モスクワに来る前に友人からもらった指輪だったので必死で探しました。店員さんに事情を話すと、そこらへんのお客さんや店員さん総出で探してくれました。それでも出て来ないので、半ば諦めて座っていると「もう諦めたの!?カバンの中は?全部出して見て!」とはっぱをかけられました。なんで怒られなあかんねん…と半泣きに。結局、10分後に店員さんが嬉しそうに「見つけた!貴重品ボックスの裏側にあった!」と持ってきてくれました。どうしてそんな所に落ちるのか、と少し思いましたが、見つかって安心しました。こういう時に親身になってくれるロシア人は素敵だなあと思います。基本無表情ですが。

Пока!

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