馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

タクシーの運転手さん

Привет!

少し間が空いてしまいましたが、ウズベキスタン旅行記の続きです。まだ2日目の午前中だ…!

日本人墓地へ連れて行ってくれたタクシーの運転手さんは本当におしゃべりでした。実際に一緒にいた時間は2時間もなかったと思うのですが、タシケントの印象の半分くらいをこの兄ちゃんが持って行ってしまっています。

まずタクシーに乗ってすぐ、こう言われました。「ウズベキスタンは初めて??じゃあこれだけは聞いておけ。ウズベキスタン人は信じるな。絶対だ。気をぬくとすぐ騙されるから」…そう言うあなたは何人なんだ、と突っ込むのは大人気ないかと思い、なんとか「わかった、忠告ありがとう」と言うだけに留めました。

私たちが納得したと判断したのか、それからはウズベキスタン及び首都タシケントが初めての私たちに色々と教えてくれます。例えば「ウズベキスタンの名物はプロフ(ピラフみたいなものです)、日本の名物は寿司。ご飯と何を食べるかの違いだけで、ほとんど同じような物」だとか(その違いが結構重要な気がします)、サムサが美味しい店を知ってるけど寄ってやろうか、とか。

日本人墓地からバザールへ乗せてもらっている時に、これからどの都市へ行くか聞かれたので「明日サマルカンドへ発って、2日後にブハラへ行くよ」と言うと、彼は「ヒヴァは行かないのか!オススメのコースはヒヴァ→ブハラ→サマルカンド→タシケントやで」…正反対やないか。でも彼が正しかったことは、この後思い知ることになります。落ち込む私たちに「いや、でもまた来るでしょ?今回のタシケントでもあんまり時間ないみたいだし、今からオススメの観光地を車窓から見せてあげるから!覚えておいて、次回来る参考にしたらいいやん!」とフォローしてくれました。

カッコいいブニョドコル・スタジアム。2012年にできたこのスタジアムはタシケントのサッカーチーム、ブニョドコルのホームスタジアムだそうです。運転手さん曰く「天井が開閉式で、近代的」と大絶賛でした。「ほら、入り口のところに今日も試合するって書いてあるだろ?タシケントには2つチームがあって、ブニョドコルは強いチームなんだよ」と言うので「ブニョドコルのファンなの?」と聞くと「いや、俺はもう一つの方が好き」と言われました。まさかの。

タクシーの窓も綺麗だったので、街並みの写真もしっかり撮れました。 全体的に車道が広くて、でもクネクネしているので運転はしにくそうだなあ、と思いながら見ていました。人も車も多かったです。

突然「君たちは夫婦?」と聞かれました。そうだよ、と答えると「何歳?」と聞かれます。旦那が答えると、運転手さんは一歳年上だったそうで、テンションが上がって助手席に座る旦那と固く握手をしていました。ハンドル持って…!そしてこのタイミングで自己紹介。子供の有無を聞かれ、いないと答えると一言「プロフを食べろ。あれはいい」そして私がよく分からないロシア語で旦那と笑い合っていました。

目的地の横にあったカルダシュ・メドレセ です。メドレセとは神学校のことで、いまも使われているのだとか。横にあるモスクは中も立派らしく、次にタシケントに来た時はぜひ足を運んで内装の写真を撮って欲しい、と言われました。事あるごとに写真を勧める運転手さん。

さあ、目的地のバザールに着きました。この後は地下鉄で移動するつもりだったので、運転手さんとはここでお別れです。最後に「このバザールはあまり美味しい所はないからここでは何も食べるな」という忠告を受け、お代を尋ねると「気持ちのままにくれたらいい」と言われました。大抵は一回乗って10000スム(100円ちょっと)なので、40000スム(400円ちょっと)を渡すと「うーん、少なくはないけど…」と微妙な反応でした。…気持ちのままって何なんだ。すごくいい人だったのでもう10000スム追加して渡すと「完璧だ」と言ってもらえました。

車を降りてもしばらくは私たちが正しい入り口から入るか見守ってくれていたようです。旅行ってこんな思いがけない出会いがあるから楽しいし、やめられないよなあ、としみじみ思った出会いでした。次タシケントに行った時に偶然出会えたらいいな。

Пока!

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