馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

キッチン用品に溢れる日本語

Привет!

先日見た「グレーテスト・ショーマン」ですが、翌日興奮のあまり授業中にどれだけよかったかという話をしました。先生も知っていたようで「そんなおすすめなら今日友達を誘って行ってくる!」と言ってくれました。次の日、どうだった?と聞くと「映画が始まってから、ミュージカルが苦手だったの思い出した…だから好みではなかった」という感想でしたので、一応万人ウケする映画ではないことをお知らせしておきます。私がミュージカル好きだということも、この映画がかなりちゃんとしたミュージカルだったことも伝えていたのですが、なぜ行く前に思い出さなかったのか。

閑話休題。この間、旦那とタクシーを呼んで家まで40分ほど乗りました。基本的にロシアのタクシー運転手はこちらから話しかけるか、何か相当印象的な話題がない限り基本的に話さない人ばかりなのですが、この日の運転手さんは違いました。まず旦那に「お仕事は?」と聞きます。それに旦那が答えると「あなたのお仕事はわかりましたが…日本人として、魂は侍ですか?それとも忍者ですか?」…こういう話題が久しぶりすぎて思わず後部座席で吹き出す私と、真面目な顔で「忍者ですかね」と即答する助手席の旦那。忍者だったのか、それは知らなかった。テンションの上がった運転手さんは畳み掛けるようにして「じゃあスポーツは!何をしていますか?柔道?剣道?空手?」…何もしていないんですが、どう答えるのかと興味深々で聞いていたら「それが今は仕事で時間もなくて…」とどこか切なげに言っていました。まあ嘘はついていません。

ちょっと日本に興味がある人だったようで「こんなに高い技術力がある国なのになぜスマホを作らないのか」とか「天皇陛下の体調はどうか、ご病気だと聞いたけど」みたいなことをずっと質問されました。時々「こんなに日本のことを知ってるんやで」というような言葉も挟んできます。家に着く頃には旦那は疲れ切っていました。

それにしても、こちらにいるとロシアと日本はお隣さんだということを時々思い出します。この前もテレビを見ていると有名な歌手が「今年はアジアツアーで日本に行くよ」と言っていたり、前に紹介したのとは違う旅行番組のCMで日本の会社に乗り込んで「ミナサン、カエリマショウ。オツカレサマデシタ」と日本語で言っているシーンが流れてきたり、結構身近なのかな、と思います。日本にいるときは全くそんなことは思いませんでしたが。

そんなことを考えながら、キッチン用品を買い替えにホームセンターへ寄った時のこと。料理に使っていたプラスチックのボウルが割れたので新しいものを見に行ったのですが 普通に「あ、これお米を洗うのに便利なんだ」と思ってからびっくりしました。オール日本語やん。そしてこれ需要ある?

前にスーパーでの日本食を紹介しましたが、本当にこういうのが増えました。びっくりしながらこのボウルコーナーであたりを見渡すと、ほとんどが日本の商品です。 子供用オムツは露訳された紙が貼ってありますが、こちらはもう訳す気も無いようです。まあ使い方は見たら分かるからかもしれませんが。

その横のタッパーコーナーも殆どが日本製でした。 高い技術力が評価されているのだろうな、と思うと嬉しいです。そしてここまできたらラップも日本から輸入しないかな、と期待してしまいます。正直ロシアや他の国のボウルやタッパーに文句はないので、ラップはなんとかしてください。切れない、張り付かない、無駄に幅が広すぎる、と使いにくいのです。

そろそろ街中で日本語を見ても驚かなくなってきました。日本でもロシア語のキリル文字が流行らないかな。

Пока!

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グレイテスト・ショーマン

Привет!

天気がいい!ということは気温が低い!というわけでモスクワ川が凍り始めました。今年は砕氷クルーズできるかな?

さて、映画初めをしてきました。今年1本目は「グレイテスト・ショーマン(величайший шоумен)」です。今回はロシア語も直訳。 もともと、日本版の予告編を弟に勧められて見た時から見たくてたまりませんでした。年末にバス停でポスターを見かけて、モスクワでの公開日を知ります。公開が始まってから2週間もしないうちに上映館が急激に減ることがそろそろわかってきたので、タイミングと勢いで見にいきました。

まずは予告編をどうぞ(日本語です)。

あらすじは、貧しい家出身のバーナムが「ショービジネス」という概念を生み出し、周りに支えられながら「誰もが輝ける場所」としてエンターテイメントを作り上げて行く、という実話に基づいたものです。言ってしまえば王道でした。

結論から言うと、めちゃくちゃ良かったです!今のところ今年一番と言えます(※今年一本目)。ミュージカルとヒュー・ジャックマンが好きなので見る前から安心感はあったのですが、もう本当に見て良かったです。去年の映画初めもララランドでミュージカルだったのですが、私は「グレイテスト〜」の方が曲もテンポも好きでした。とりあえず今はサントラが欲しいです。

そして何より中学生の時に「ハイスクール・ミュージカル」にハマって友達と完璧にコピーできるくらいになっていた私からすると、ザック・エフロンが完全復活していたのが本当に嬉しくてたまりませんでした。彼は本当にミュージカルで映えます。ヒューとザックの掛け合いの歌があるのですが、とりあえず目と耳が幸せでした。この映画はカメラワークがおしゃれで、何度も「そう映すのか…!」と唸りました。一度は泣かされもします。

いつものように歌のシーンだけ原曲(英語)で、下にロシア語の字幕が出る形式でした。2Dで420p(840円)。お値段以上の価値がある映画です。そして相変わらずエンドロールになった瞬間に出口に急ぐ人々。今回は後少しで終わる、という時にスタッフが「もう終わったかな?」と入り口のドアを開けて、光が入ってきました。どうなってんねん。でもこれだけネットで新作映画もすぐに見られる国でも劇場内は満席だったので、希望はまだあるな、と安心しました。

ここからは少し真面目な話。

いつも言葉の壁を感じないように映画を鑑賞する数日前からかなり下調べをするのですが、今回は突然見に行くことを決めたので1時間前にちょっと調べただけでした。しかも日本公開前なので、情報が少ない…ですが、実話ということは本人の情報は残っているはず、と思い調べるとヒットしました。読んでいくにつれて、不安が押し寄せてきます。というのも、実際には「フリーク・ショー」として奇形の人や珍しい人種の人たちを見世物にしていたのです。しかも宣伝は上手かったのですが、炎上商法で色々なところから訴えられている、なかなか酷い人でした。

そもそも私は馬鹿にした笑いをあまり好みません。できれば周りにいる人たちが馬鹿にして笑ったり、反対に笑われたりして欲しくないなと思っています。もしこの映画がリアリティを追求して作られていたら、最後まで耐えられるか不安だったのです。しかも予告編ではショーの出演者の中にアジア系もいました。今のところモスクワで「アジア系だから」と不当な目にあったことはあまりありませんが(一度だけ酔っ払いに絡まれたことはあります)、今マイノリティであることは事実です。感情移入したら辛いだろうな、と思ったのです。

見ながら思ったのは主人公バーナムはかなり美化された描かれ方をしている、ということでした。そこには賛否両論があるようですが、私としてはかなり救われました。バーナムが「ユニークな人々」を募集して集まった人に対等に接する姿、そして出演者たちの「笑われるから隠れているのではなくそのままの自分を見てもらうこと」を選び、それを貫く姿を見ていると勇気が湧いてきました。ショーを見にきた観客は怖がることはあっても一度も笑いません。出演者たちのパフォーマンスに感動はします。体の特徴は宣伝には使われましたが、ショーで見せるのは、歌やダンス、アクロバットなどそれぞれの得意分野です。そういう意味では時間が足りずに出演者一人一人を掘り下げることはしなかったのが残念でしたが、仕方がない気もします。

劇中である人がバーナムに言います。「君はショーで、人間にはさまざまな色、大きさ、能力を持った人がいることを見せた」と。映画の中の彼のショーは多様性を見せるだけで、それを取り立てて観客に強調していなかったことにとても好感が持てました。

一度バーナムが盲目になっている時にショーの出演者みんなで歌う「this is me」(予告編に使われている曲です)。それぞれの表情から、彼らが覚悟と信念をもって出演していることが伺えました。自分が一度決めた道を突き進む。辛い時には休んだり挫けるかもしれないけど、信念は変えずに持ち続ける人たちがどれほど輝くかを見た気がします。私も自分で決めた今の道で、覚悟と信念を持って生きたい、と思いました。

それにしても今ほど「差別」に敏感な世の中で、よくこの映画を作れたな、と感心しました。今だからこそ作ったのかもしれませんが。そしてこの映画はロシアでも日本でも作れなかったでしょう。良い意味でも悪い意味でも民族がアメリカほど混じり合っていないのです。マジョリティだった日本での生活から一転、モスクワで暮らして1年半、その間学校でいろんな国の人と会って思うのは、持って生まれた見た目にその人の価値はないということ。たしかに歴史的に色々な国で色々な差別がありました。しかし、今の世の中「〜な人たちを差別するためにこれをしよう」もダメですが、反対に「これをしたら〜な人たちが差別だと感じるかもしれない」と気を使いすぎるのも違う気がしました。見た目にとらわれずに生きていける世の中になれば良いですね。

ストーリーにひねりはないので旦那は「ララランド」の方が好きだったそうですが、私は勇気をもらって幸せでした。水分不足で痛む頭を抱えながらも、映画館をでる時は満面の笑顔だったと思います。良い映画初めでした。

Пока!

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バレエ・イーゴリ・マイセエヴァ

Привет!

今日はやっと気温が-5度になり、快晴です!嬉しくて太陽を見ながら歩いていたら昨日と同じところで滑って転びそうになりました。この時期、路上には罠しかありません。

さて、お友達家族に誘ってもらってショーを見に行きました!モスクワの冬は本当に劇場によく足を運びます。外は寒いし。場所は地下鉄マヤコフスカヤ駅にほとんど直結しているチャイコフスキーコンサートホール。 前から入ってみたいなあと思っていたところだったので、楽しみにしていました。ホールの入り口でチケットを見せて、席まで案内してもらいます。

ここです、と言われた席にはすでに誰かが座っていました。案内のお姉さんも驚いた様子です。先に来ていたお客さんにチケットを見せてもらうと、同じ数字が書かれていました。お姉さんに「本当にここのチケットを買われましたか?」と聞かれ、自信がなくなってきたのでとりあえず他の階へ行ってみることに。

ところが他の入り口から入ろうとしてもその場にいる案内の人に「この席はこの階じゃありません」と言われて中にも入れてもらえません。開演時間が近づいてきて焦った私は、スタッフを呼び止めて「この席に違う人が座っています。でもその人たちも同じ数字のチケットを持っているのです」と訴えました。彼女はマネージャーらしき人を呼んできてくれます。マネージャーに同じ話をしている途中で電話の呼び出し音がなったかと思うと、マネージャーが「あ、昨日はありがとうー!楽しかったよね!ごめん今対応しているところだから後で掛け直すね」と電話に出るではありませんか。昨日何があったのか気になるところではありますが、今は急を要しているので遠慮して欲しいです。マネージャーは私たちに「ここを動かないでくださいね」と言うとその場を離れ、2、3分後に何かを手に持って帰ってきました。 「これをその座っているお客さんに渡して、席を移動してもらってください」…え、それ私たちが言うの?

迷っている時間はないので、意を決してはじめの場所に行こうとすると、最初に案内してくれたお姉さんが私たちの姿を認めて駆け寄ってきました。「すみません!私が案内する入り口を間違えていました!こちらのドアから入ってください」…なんですと。兎にも角にも一件落着です。まさか年末にロシア語の授業で「劇場でダブルブッキング」のロールプレイをしたことが現実に起こるとは想像もしていませんでした。

劇場内はこんな感じ。 右奥に見えているスペースがオーケストラピットになっています。時々指揮者の人がノリに乗って後ろに置かれているマイクにぶつかることがあったのが面白かったです。

バレエ、という言葉が付いているのでバレエなのかと思っていましたが、実際には「コストロマ」のようにバレエ団が披露する伝統的なダンスの詰め合わせでした。やっぱり衣装が可愛く、女性の動きは美しく、男性の動きは力強く、躍動感があってみていて飽きません。それに加えて今回は韓国や中央アジア、ジプシーの踊りなどもあり、多彩でした。 パンフレットより。

また、コサックたちのダンスでは、ちょっとしたドラマ性もみられ(好きな女の子に少しでも近づこうとしている、など)感情移入してしまいます。そしてショーが進むにつれて、どんどん衣装も近代化していきました。振り付けにも工場や工事現場で働いているような動きが増えてきます。15人(以上)で踊っているのですが、あまりにもそろっているのでなんとなくソ連時代を表現しているのかな、と思いながら見ていました。さっきまで一人一人個性を持って踊っていた人たちが、突然腕を掴みあって連結し、機械の一部であるかのように動き始めた時には少し寒気がしたほどです。

最後は海軍の人たちのダンスでフィニッシュ。20分の休憩を挟んだ2時間の演目が本当にあっという間でした。冬休み最終日だったからか子供達も多く、小さい子は通路で飛び跳ねながら見ていました。

ロビーも素敵です。 とても興味深いショーでした。見に行けて良かったです。ありがとうございました! 次は何を見ようかな。

Пока!

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学校でのパーティー

Привет!

今日はロシアも祝日(おそらく1月7日のクリスマスが日曜日だったので振り替え)ですが、曰く「ロシアではない」語学学校は今日から始まりました。学校でいろんな人に会えるのが楽しみだった私は寝坊しながらも、もう朝からウキウキで家を出ます。5日に降った雪ももう溶け、それが夜に冷えて路面が凍結しており、駅に行くまでの曲がり角で綺麗に転んで腰をしたたか打ちました。本当に路面凍結には注意してくださいね。

昨年末の、もう学校が終わろうかという時期に先生から「最終日、毎年学校で大きなパーティーをするの(去年は改装中だったため特例で中止)。旦那さんも一緒に是非参加して!私の主人も来るから」と言われました。何時から何時まで?と聞くと「個人授業も終わる16:00から深夜までかな」とのこと。めっちゃ長いやん。この時間帯なら旦那も参加できそうです。旦那は夜にバラライカのレッスンがあったので、遅れてくることになりました。

パーティーが始まるまで暇だったので日本の友達と電話していたのですが、その間にも教室の一部にどんどん料理が運ばれてきます。受付のカウンターではシャンパンやワインが注がれ、窓際にはなぜか大量にみかんがばら撒かれています。ロシアではみかんは年末年始の象徴で、スーパーでもワゴンで安売りされています。去年はアメリカなどでよく見る「オレンジ」なのかと思っていたので買っていませんでしたが、日本でよく食べていた「みかん」そのものでした。今年は毎日食べています。

1月にクリスマスがあるロシアでは12月25日周辺のパーティーも全て忘年会になります。学校のロビーに置かれているパソコン近くに座っていた私は「適当にBGMを流しておいて!」と仲のいい事務員さんにお願いされて英語のクリスマスソングばかり流していたら、他の生徒に「ロシア語の年末年始ソングを流せ」と怒られました。

お料理も出揃って、結局パーティーが始まったのは16:30過ぎ。初めて会う人も多く、そして最近ロシア語を始めたという生徒さんも多く、初めはみんな様子見でしたがいろんな人とお話しできました。ここで発覚したのは私がかなり英語をわすれていること。仲のいいフランス人Jさん(この学校で英語の先生として活躍しています)に何度も「これ英語でなんて言うんだっけ!?」と聞き、あとはボディランゲージでなんとか会話を成立させました。今年は英語を頑張りたいです。

途中から先生たちに「旦那さんはいつくるの?今彼は何しているの?」という質問を受けるようになってきました。それに逐一「バラライカのレッスン中で…」と答えていたおかげで最後の方は「バラライカはいつ来るの?」という質問に。パーティーがあるからと飲まず食わずの旦那が学校のドアをくぐった瞬間「バラライカ弾いて!」と言われていました。ごめん。

この頃にはほとんどロシア人の先生とスタッフ、そして私のクラスメイトくらいしかいなかったので、こんなこともあろうかとロシアの国民的な歌「カチューシャ」を二人で練習していたのが功を奏し、無事大受けしました。そしてすぐさま「アンコール!」の大合唱。持ち歌がカチューシャしかない私たちは苦肉の策でもう一度演奏しました。それでもみんなで歌ってくれる学校の人たちは優しかったです。

そのあとは雑談タイム。みんなでYoutubeのカラオケで歌っては飲めや踊れやの大騒ぎでした。映画とかでみたことがあるパーティーそのもので面白かったです。なぜかJさんの生徒(英語を学ぶロシア人)にバラライカを英語で教えることになった旦那も英語の出て来なさにびっくりしていました。

この頃にようやく私の先生が登場し、旦那のバラライカを見ると「何か弾いて!」とお願い。まさかのカチューシャ3回目を演奏する羽目になりました。持ち歌は多いに越したことはありませんね。

1年半も通っている学校なので仲のいい人も多く、大好きな人たちと楽しい夜を過ごせました。去年の収穫はこういう場で色々な話をロシア語でできるようになったことです。帰りに旦那が「どうして学校に通い続けているか分かった。いい人たちだね」と言ってくれたのが嬉しかったです。もっとロシア語と英語を頑張ります!

Пока!

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正教のクリスマス

メリークリスマス!

今更…ではありません。今日はロシア正教会のクリスマスで、ロシアでは今日もまだ街中に「ジングルベル」やら「All I want for Christmas is you」やら、それロシアのクリスマスソングやらが流れ続けているのです。12月25日は本当に何もせず、街を歩いていても平日と変わらなかったのですが(新年のお祝いがあるので楽しい雰囲気ではあります)、昨日今日はイベントも多く、人もあふれています。

つい先ほど2ヶ月近くぶりに太陽をこの目で見ることができ(本当はダメですが、思わず太陽の丸い形を見てしまいました)、慌てて旦那を誘って外に出たら雹が降ってきました。何故だ。

ということで、クリスマスイブの昨日は私がロシア語を勉強し始めたときのクラスメイトだったNくんがモスクワに遊びに来ていたので、当時の先生と3人でカフェに行きました。そこで先生が「クリスマスだからこれ飲まなきゃ!」と(勝手に)頼んだのがホットワイン。 お昼から…と思いましたが、クリスマスに飲む伝統だそうで、周りもみんな飲んでいました。りんごやシナモンなどが入っています。

そして夜は友人のお家でクリスマスパーティーに呼ばれました。そこでもホットワインをお鍋で作って出してくれたのです。ここには切ったオレンジが入っていました。普通のワインより飲みやすかったです。そして「クリスマスの伝統的な食事」として作ってくれたのが、кутья(кутяとも。クーチャと読みます)。これは蜂蜜入りの水で炊いた甘いご飯に、ドライフルーツやケシの実、くるみなどを混ぜたものです。甘いご飯には少し抵抗がありましたが、とてもロシアっぽいなあと思いました。

そしてクリスマス当日の今日。トベルスカヤ通りの広場でやっているクリスマスのイベントを見に行きました。ヨーロッパのクリスマスグッズを扱っているお店の中で、伝統的なお菓子を売っているところがあったので買いたかったのです。 まずはこちら、шакотис(シャコティス)。写真の下の方に見えているものです。リトアニアやポーランドで食べられるお菓子です。ウィキペディアによると小麦粉1kgに30から50個の卵を使います。それらで作ったメレンゲ生地を回しながらかまどで焼き、垂れた生地が固まってクリスマスツリーのようになった可愛いお菓子。私たちが見ているときにも焼いていました。 固まり切らずに垂れてしまった生地を集めては上からかける、というのを繰り返していました。たいへんそう。

その斜め向かいで売っていたのは「трдельник(トゥルジェリニク)というもの。どんなものか調べるためにウィキペディアを見てみたら「伝統的なлакомствоで…」と書いてあります。лакомство という言葉を知らなかったので調べると「美味しいもの」という意味でした。ステキな単語!これは中央ヨーロッパの国々で食べられているもので、起源はチェコやスロバキアあたりだそう。小麦粉と卵で作った生地を木や鉄の棒に渦巻き状に巻いて焼くものです。 お好みで周りのチョコレートスプレーやクルミなどのトッピングもOK。みんな美味しそうにたべていました。

聖堂では昨日の夜からクリスマスのコンサートをやっていたそう。また機会があれば見てみたいです。

Пока!

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びっくりしたこと⑥

Привет!

昨日たまたまディズニーチャンネルをつけたら映画「ルドルフとイッパイアッテナ」を放送していて、我が目を疑いました。ジブリだったら有名だしわかるけど、ルドルフもするのか…!久しぶりに日本の街並みや標識を目にして嬉しくなります。完全吹き替えで、日本語は全く聞こえませんでしたが、それはそれで楽しく見ることができました。子供向けだから分かりやすいロシア語だったこともありますが。「イッパイアッテナ」という猫の名前は、ルドルフに名前を聞かれた時に「(色んなところで色んな風に呼ばれているから)名前はいっぱいあってな」というセリフから来ているのですが、ロシア語では「их миллионов(イフ ミリオノフ:それらは沢山ある)」となっていました。また、イッパイアッテナがひらがなや漢字を覚えるシーンでは、一瞬だけ「い」という字がうつったかと思うとロシア語の「и」になっていたり、画面いっぱいにイッパイアッテナが覚えた日本語の文字が表示される中にキリル文字が混じっていたり、色々と工夫されていました。各国版を比べてみたら面白そうです。

本当にモスクワでは日本のものがさらっと出てくるのでびっくりします。近頃は普通のスーパーにもオムツや洗剤以外の日本製品(あるいは日本のもの)が増えてきました。去年の末にびっくりしたのはこちら。 梅酒!う!め!しゅ!9ヶ月前、サンクトペテルブルクのラーメン屋さんで梅酒が珍しいからと頼んだのがはるか昔に感じられます。ちょっと高いので書いませんでしたが(下の表示を二倍して円換算してください)、この流れでチューハイが来ないかなと今から夢見ています。それにしてもこのアルコール大国(最近は違うけど)にしては梅酒の導入が遅かった印象です。

そして昨日発見したのは、これ (動揺して写真がぶれてすみません) Япония: натуральный УМАМИ(日本:自然のうまみ)。旨味がそのままロシア語でもУМАМИと書いてあるところからもう面白かったのですが、その下には「分かりやすい味をつけたい人にオススメ」と書いてあります。分かりやすい味…?味の素みたいなものでしょうか。これまで実家から荷物を送ってもらう時も、友達が日本から遊びにきたときに手土産としてくれる時も味の素は常にそこにいましたが、これがあればもう日本から輸入する必要もないかもしれません。この日は洋食の予定だったので買いませんでしたが、今度是非試してみようと思います。

同じ棚には蕎麦や米麺もあり、 これで年越し蕎麦すればよかった…と後悔しました。バタバタしていて蕎麦のことをすっかり忘れてしまっていたのです。あとはここに味噌が来たらもう言うことはありませんが…流石に求めすぎでしょうか。

それにしても、私がこちらにきてからの一年半ほどで、モスクワはかなり変わったなあという印象を持ちます。もっと長いスパンで見ると本当に違う街みたいだという話も聞きますが、あながち大げさでもなさそうです。これからモスクワはどんな街になっていくのか、楽しみだと思った瞬間でした。

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水曜日のヴェルニサージュ市場

Привет!

朝起きて、雪が積もっているのを見て嬉しくなった1月5日です。皆さまいかがお過ごしでしょうか。思えば、去年の今頃は-25度やなんやと大騒ぎしており、今年の0度と考えると25度も差があるのか…とあまりの気温の変化に驚いています。

そんな中、着ぐるみは暖かいのか、モスクワの中心地近くにあるハリストス大聖堂に「くまのプーさん(ディズニーの方)」が現れ、観光客と写真を撮ってはお金をせびったそうです。ニュースでは「私たちの知っているプーさんではないようです」と言っていました。旧アルバート通りだけではなく、聖堂にもあの怖い着ぐるみが出るのか…そういえばこの間トベルスカヤ通りでも遭遇しました。モスクワ内の安息の地がどんどん減っていきます。

プーさんといえば、ずっと欲しかったロシア版プーさんグッズをやっと買えました!中に重りがついていて、ぽてぽてと歩きます。夏にサンクトペテルブルクで見かけ、秋には赤の広場で見かけたのですが800p(1600円)もしたのでなかなか手が出なかったのです。

今回買ったのはヴェルニサージュ市場。はじめに行ってからというもの、モスクワに来てくれた友人や家族を週末によく連れて行っていたのですが、今回初めて平日に行ってみました。毎日開いているという話も水曜日と週末しか開いていないという話も聞くので、とりあえず間違いなく開いている水曜日に。

そこは週末の個人観光客向けとは出しているお店も出し方も全く違っていて面白かったです。主に業者やモスクワ市内のお土産物屋さんが買い付けにくるので、大量購入が前提なのです。べレスタ(白樺の皮細工)もこんな風に並んでいました。 ここから掘り出しものを見つけるのが楽しい!また心なしか値段も週末より安かった気がします。

もう一つの特徴は、マトリョーシカ屋さんが少ないこと。週末はこれでもかとマトリョーシカ屋さんが軒を並べ、ある友人に言わせると「マトリョーシカ酔い」までするほどですが、多種多様なお店が並んでいました。可愛かったのはガラス細工のお店。ちょうどクリスマス時期だったので、ツリーの飾りがたくさんです。 だいたい一つ200pから。左端にいる青い服を着た女の子はロシアのサンタさんの孫娘にして助手、スネグラーチカです。手作りで表情が一つ一つ違ったので、よく吟味して一つ買いました。

また、絵付け師さんのための木細工も溢れるくらいあります。絵付けされる前のマトリョーシカに、大きなスプーン、木箱、おもちゃ…絵心があれば楽しそうですが、いかんせん私の才能は壊滅的なので見るだけに留めました。 木のおもちゃのお店。

もちろん休日にはみたことがないような、絵付けされた木製品もあります。あるお店であまりの可愛さに足が止まり、値段を聞くと安くて思わず即決してしまったのがこの二つ。

左は鍵をかけるもので、この絵柄はロシアの伝統的な田舎のお家だそう。このお家はヨーロッパ的な図柄のものもあり、それぞれカラフルで選んでいてい楽しかったです。100p(200円)。

右はトイレ型の貯金箱。ドアを開けるとちゃんと便器があります。昔のロシアでは家の外にトイレが独立していたそう(鍵かけの図柄では右端にありますね)。ドアの上に書いてあるのはденьги не пахнут(お金は臭わない)。これはよくロシアで使われることわざ(とお店のおじさんは言っていました)で、お金の出所はどうでもいい、という意味だそうです。これが貯金箱に書かれているのも、トイレに「臭わない」と書かれているのも面白いです。

ちなみにドア部分に書いてあるのはздесь сбываются мечты (ここで夢が叶う)。貯金して何に使うか夢が膨らみますね。

マトリョーシカだけではない、ちょっと変わったお土産が沢山の水曜日のヴェルニサージュでした。またシーズンが変わったら商品も変わると思うので、ちょくちょくみに行こうと思います。

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