馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

ソ連レストラン

Привет!

20度を超える時間が増えて来たので、駅や街中の人たちがノースリーブを着始めました。一昨日までダウンを着ている人もいたのに!かなり極端で驚いてしまいます。

久しぶりに学校の近くのレストラン(?)を紹介したいと思います。 このお店の前を通るたびにСоветская чебуречная(ソビエツカヤ・チェブレーチナヤ)という文字を見るので「え、ソ連の料理を出すの?」と気になって気になって仕方がありませんでした。窓のところにもソ連の象徴である鎌と槌を交差させたマークが描かれています。

友達と学校帰りに待ち合わせてご飯を食べる約束をしていたのですが「どこか行ってみたいお店ある?」と聞かれて即座にここの名前を挙げました。こういうちょっと怪しげなお店にも一緒に行ってくれる友達は有り難いです。

入ったらこんな内装。奥のところで注文するようです。このお店の名前にもなっているЧебуреки(チェブレキ:単数形はチェブレクです)が看板商品。豚肉や鶏肉、チーズに野菜など中身が選べます。それぞれお一つ75p(150円)でした。このお手軽さもあってか、店内には労働者らしきおじさんたちから老夫婦、女性の集まりまで、文字通り老若男女で混み合っていました。

そもそもチェブレキとは、クリミア・タタール人の代表的な民族料理だそうです。元々は味付けした羊の肉を薄いパイ生地で包んで油で揚げたものでしたが、今ではピロシキのように中身はなんでもありになっています。私はチーズ入りのものと、サリャンカという酸っぱいスープを注文しました。モルス(ベリージュース)に至っては200mlで30p(60円)という破格のお値段!

注文してから作り始めるので、先にテーブルに座っていると、カウンターから「◯◯をご注文のお客様ー」と呼ばれます。ただ、ほぼ全員がチェブレキを頼んでいるので、スープの名前で判断するか、レジで前に並んでいた人を注意深くみておかないと自分が呼ばれているのかどうか判断しかねました。番号札制度を取り入れるべきだと強く思います。

店内の壁には こんな絵が一面に描かれていました。何処と無くソ連を感じる気がします。 また、店の一角にショーケースも置かれていて、中には軍隊で被られていたような帽子や、バッジなどソ連時代のグッズが売られていました。

もちろん、出口のドアの近くには レーニンさんの肖像画が。 なかなか独特の雰囲気でしたが、お料理は安くて美味しいし(スープはこちらにしては暑いくらいでした)、普段使いにしやすいレストランです。

お店はベラルースカヤ駅から歩いて10分ほどのところです。

Пока!

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ゴーリキー公園

Привет!

気がついたら300記事を超えていました。いつもダラダラと長い文章になってしまってすみません。読んでくださってありがとうございます。これからも暖かく見守っていただけると嬉しいです。

この間クラスメートに中国語を見せられて、読めるか聞かれたので「字が違うから無理やで」というと「え、中国語は横書きで、日本語は縦書きっていう違いしかないのかと思ってた!」という衝撃発言をされました。ヨーロッパの国同士なら近いこともあるからかお互いよく知っているようなのですが、やはりアジアは彼らからすると未知の世界のようです。昨日も学校帰りにクラスメートたちと出かけたのですが、かなりいろんな質問をされました。

この放課後のお出かけは、もともとトレチャコフ美術館の新館(現代アートが集められている方)に行くことにしていました。気がつけばこちらに一年も住んでいるのに私が行きそびれていた界隈を友人が選んでくれたのです。この美術館、旧館はトレチャコフ駅にあるのに新館はパーク・クリトゥーリ(Парк Культуры)駅にあります。

みんなで駅を出たところから伸びる、モスクワ川に架かる橋を渡り、一路美術館を目指します。 どーん。入り口の門の前にトラックが停まっていて邪魔ですが、横を通り抜けようとすると門番さんにとめられました。「何しに行くんですか?」「え、いや、絵を見たいんですけど」「月曜日は休館日ですよ」…またやっちゃったー!思わず条件反射で謝る私にみんなが不思議そうな顔をします。いつも(一例はこちらをご覧ください)こうやねん、と説明するとスロバキア人のAちゃんが「私もなの!」と声を上げました。二人も集まったら美術館もしまってるわな。

諦めて、横にあるモスクワ最大の公園、ゴーリキーパークを散歩することにしました。メンバーは先ほどのAちゃんとイタリア人のKさん、オーストリア人のPさんです。初めは当てもなくさまよっていたのですが、途中で池を発見しました。

足こぎボートがたくさん浮かんでいました。晴れてきたし、これは楽しそう!ということで即決。4人で乗れるボートがあったこと、それが一時間500p(1000円)だったことなどが決め手でした。一人当たりなんと125pです!一時間で!2人乗りの場合は400pでした。

波止場の前にあるチケット売り場でカードを購入し、そのカードをゲートにかざしてやっと波止場に入ることができます。帰りにカードを返すと、保証金で預けていた1000pが返ってくるという仕組みでした。 ライフジャケットは必須です。イケメンのお兄さんが着せてくれました。

Pさんだけが男性だったので「こういうところは男が払うものだろう」と言いながらカードを購入してくれたのに(あとでちゃんと自分の分は渡しました)、ボートに乗り込む時には後ろのペダルがない席に座っていました。私とAちゃんで文句を言いながら漕ぎ始めます。

久しぶりの太陽と、気持ちいい風で絶好の足こぎボート日和でした。2つの席の真ん中に操縦桿があり、ちゃんと右に曲がったり左に曲がったりできます。自撮りをしたり、色々な話をしたりしながら池を一周するとまだ10分しか経っていませんでした。これ一時間保つのか…?

面白かったのが、4人の公用語はロシア語なのに、まだ全員勉強中なので時々「◯◯(ここは英語)ってロシア語でなんていうんだっけ?」という言葉が頻繁に挟まることです。そしてみんな同じレベルなので結局答えがわからず、そのまま話が進むことがよくありました。

この池にはアヒルと白鳥がたくさんいます。池のそばには餌の自動販売機(鳥別にかなりの種類がありました)が設置されていたり、アヒルたちの家が作ってあったりと鳥に優しい設計になっていました。そんな中「このボートを降りたら家に帰って夕食作らなきゃ」と言った私に「今日の晩御飯は何にするの?」「そこにいっぱい食材浮いてるやん」と口々に言う同じボートの乗組員たち。よくそんな発想ができるなあと感心してしまいました。何度かアヒルを轢きそうになったのですが、それでもなかなか逃げないので確かにすぐに捕まえられそうと思ってしまいます。

池沿いにカフェもあっていい雰囲気。 何周も池を回って、ついに約束の一時間がやって来ました。波止場にボートをつけようとすると「バックで入れて!」とスタッフさんに言われてしまいました。…結構無茶を言います。教習所を思い出しながら何度も切り返して、なんとか駐船(?)することができました。

これからどれだけ夏が続くかわかりませんが、久しぶりのボート、楽しかったです!

Пока!

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「アンナ・カレーニナ」

Привет!

また1週間が始まりました。夏はきません。ただ明日から20度台前半になり、太陽も出てくるようです!まさか23度で夏やと思う日が来るとは、一年前は考えもしませんでした。でもさすがにこの気温はロシア人から見てもおかしいようで、気温の変化で体調を崩していないか先生に聞かれました。

そんな気候もおかしく、トラブルも多い国ですが、芸術が素晴らしい国でもあります。これまで何度もバレエには足を運びましたが、この間はミュージカルに行ってきました。ロシアの作家、トルストイ原作の「アンナ・カレーニナ」です。 ボリショイ劇場の裏にあるオペレッタ劇場で上演しています。余談ですが、上の写真で縦書きで書かれているのが劇場名です。いつもこの"оперетта"と言う文字を初め"one(ワン)“と読んでしまう呪いにかかっています。その後は英語読みなら「ペッタ」になるはずですが、そこはロシア語読みで「レッタ」と読んでしまうのが余計辛いです。

ミュージカル「アンナ・カレーニナ」は2016年10月から始まりましたが、毎月中旬から下旬にかけてしか上演していないこともあってか、毎月チケットは売り切れが続いていました。インターネット上のチケット屋さん、ticket land.ruではかなりの高評価で、見たいなあと友人と話していたところ、6月最終日のチケットを抑えることに成功しました。先に結論から言ってしまうとかなりオススメです!!素晴らしい劇場体験ができるので、モスクワにお住みの方でミュージカルが好きであれば行ってみてください。そしてこの先演出上のネタバレをしますので読まないようお願いします(本や映画もあるのでお話し上のネタバレはしません)。ちなみに7、8月はお休みで、次の上演は9月の12日から24日だそうです。

どんなものか分からなかったので、1000p(2000円)の席にしたのですが、二階席の奥で少し見辛かったです。次はもう少しいい席にします。

そもそもアンナ・カレーニナはある女性、というかアンナの不倫の話です。サンクトペテルブルクに住む政府高官のカレーニンという夫を持ちながら、モスクワの兄夫婦のところへ遊びにきた時に若い将校に出会い、恋に落ちてしまいます。モスクワの駅から物語は始まるのですが、(ミュージカルなので)駅で踊っている人たちをよく観ると全員スケート靴ではありませんか。さすがロシア!ミュージカルを観にきて、フィギュアスケートを観られるとは思いもしませんでした。その時点で「観にきてよかった」と思いました。

当たり前なのですが、役者さん全員の歌唱力がすごい。劇団四季ではマイクを目立たないようにつけていますが、この劇場ではがっつり顔の横に見えていました。それでもマイクを通している感じはしません。ロシア語はやはり「シンデレラ」の時と比べると早くて聞き取れないところがほとんどでしたが、さすがの演技で何が起こっているのか、どんな話をしているのかは伝わってきました。

音楽はオーケストラの生演奏です。これだけたくさんモスクワ内に劇場があり、全てにオーケストラピットが付いていて、毎晩劇やバレエを上演していると思うと、どんなにたくさん音楽家がいるのだろうと思ってしまいます。同時になんと贅沢な観劇だろうと感じます。 そして今回は舞台芸術も面白かったです。初めのスケートもそうですが(ステージ上に氷があったわけではなさそうです)、動くスクリーンがステージ上を一瞬にして駅にしたり、お屋敷にしたり、農場にしたりするのです。その舞台芸術と、音楽と、演技が相まって自分もその場にいるかのような臨場感を出していたのは本当に見事でした。

あまりにも素晴らしかったので、カーテンコールの時も拍手が鳴り止みませんでした。すると、劇中歌を1つ披露してくれました(どこの劇場でもカーテンコール以降は写真を撮ってもいいことになっているようです)。 これはカーテンコールのとき。

劇場も歴史があるところで、開場前にシャンパンやワインが飲めたり、ちゃんとボックス席があったり、なかなか雰囲気のあるところでした。見辛いですが、ロビーに置いてあった舞台の模型がこちらです。

ロシアのお話をロシアで観られて本当に良かったです!一緒に行ってくれたお友達ありがとう!1つ欲を言うなら、劇中歌を集めたCDを売ってください…次までに研究したいです…。

Пока!

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水との戦い

Привет!

かつてこちらに書いた、お湯が出なくなった悪夢がアップデートされて帰ってきました!

電球の返品を無事にできたので達成感に包まれながら帰宅し、夕食後にお風呂に入ろうとした時です。うちはお湯の温度が一定(熱湯)なので、水を足して温度を調節します。その水がいくら蛇口をひねっても出てきません。慌ててキッチンや洗面台も確かめましたが、家中お湯しか出ませんでした。トイレだけは一度流れましたが(タンクに溜まっていた分だと思います)、それ以降は流れなくなってしまいました。お湯が出ない時に水風呂の辛さを知りましたが、まだ沸かせばお湯はできます。お湯しか出ない時にはお風呂はどうしようもないのですね。火傷しないように試行錯誤しながらなんとか終えました。

それにしても、お湯が出ないのはまだ分かります。水が出なくなるとは思いもしませんでした。ロシアは水道管とお湯管が別に通っているので、起こり得る事態ではあったのですが、なんとなく納得がいきません。外は雨が降っていて、周りに水分はあるのに使えない辛さ。飲料水が別で良かったです。

翌朝、管理人のところへ助けを求めに行こうかとしていた午前9時半ごろ、突然ボコボコと言う音が聞こえてきました。これはもしかして水が通り始めた!?と蛇口をひねると、無事に水が戻ってきていました!これで生きていける!

しかし、その喜びは新しい問題にぶつかってすぐに消えることに。もともと我が家のトイレは一度流すと水が止まらなくなることが時々ありました。それが断水中に私がタンクを空にしてしまったため、センサーが本格的に壊れてしまい、とうとう水が全く止まらなくなったのです。待てども待てども止まらないので、管理人さんのところへ結局行く羽目に。

前回の電球事件の時に自分で自分に電話をかけていた、少し天然な管理人さんがこの日の担当でした。かなり不安になりながら問題を伝え、家まで見にきてもらいます。「あー、これは業者さんを呼ばなあかんな。とりあえず電話してみましょう。番号は覚えているから大丈夫ですよ」…信用できませんが、言われた番号にかけてみます。人工音声で「番号が間違っています」と言われました。ほら!

結局二回ほどこんなことを繰り返したところで管理人さんも不安になってきたらしく「管理人室の電話でかけてあげるから家で待っていて!」といってしまいました。

15分後、チャイムがなりました。業者さんです!管理人さんありがとう! 黙々と作業する業者さん。この時はまだ私にも写真を撮らせてもらう余裕がありました。

20分ほどの作業の後「ほら、これで水は止まりましたよ。ですが、この部品がもう古くなっています。交換しなくてはいけないので、買ってきて、また呼んでくださいね。それじゃ」と行こうとする業者さん。「ち、ちょっと待ってください。今日?」「今日」「どこで買えるんですか」「家の部品を売っているお店です。どこにあるかご存知ないですか?」「知らないです」「◯◯通りの何番地だったかな…あ、ペチョーラシカというスーパーの横ですよ」ペチョーラシカといえば我が家がお世話になっている超庶民派スーパーではありませんか。あまりにもメジャーなスーパーなので、この周りだけで4つあります。「なんという部品ですか?書いてもらえますか」「あ、そうですね、はいどうぞ」 「これですね、分かりました」「ではまた後で」部品って自分で買いに行くものなんですね…。

慌てて用意し、マンションを出る時に「今から部品買ってくるので、帰ってきたらまた電話して業者さんを呼んでください」と管理人さんに伝えると「あ、彼からもう聞いていますよ!頑張って」「あの、お店の場所ご存知ですか…?」「どこだっけ…多分あっちの方へいって、ペチョーラシカの横だったはずです」ペチョーラシカがキーワードだということは分かりました。

雨の降る中、近所のペチョーラシカを回ってもらった紙を見せながらお店を知らないか聞いて回りました。みんな店員さんは親切なのですが、あっちにあるんじゃないか、こっちにあるんじゃないかと様々な方向を言います。途中、知らない場所にもペチョーラシカがあるのではないかと住宅街に迷い込んでしまい、唯一見つけたお店がペットショップだったということもありました。後もう少しで部品の代わりに子猫を買うところでした。

最終的にあるペチョーラシカで店員さんに地図のアプリを見せながら「ここにお店の名前を入れてもらえませんか」とお願いすることに成功。ロシアにある専門店はお店1つ1つに名前がなく「花屋」「靴屋」など種類しか書いていないことが多いです。その店員さんに書いてもらった「家の部品屋さん」は一番近いところが1km先でした。これなら歩いていけそうです。

着きました!! すぐ中のお兄さんに紙を見せて商品を出してもらいます。500p(1000円)ほどのその部品を握りしめて、お店を出ると横にペチョーラシカがありました。ほんまやったのか。

実際歩いてみると隣駅だったので帰りは電車です。マンションを出てから二時間、やっと帰り着きました。管理人さんに電話をしてもらうようお願いし、私は家へ。5分もすると、やってきてくれました。「これ?」「そうそう、これで大丈夫」との言葉でやっと安心しました。 手首から肘くらいまでの長さのパイプです。

業者さんはトイレを解体しながら作業をしてくれ、一時間後には「できたよ!」と教えてくれました。「これでもう大丈夫ですよ。あ、でももう1つのパイプも古くなってきていて、すぐには交換しなくてもいいけど、時間ある時にまた買っといて。壊れたらまた呼んでくださいね。今回のお代は500pです」え、1000円でいいんですか!しかし、業者さんが帰った後には変えたパイプのゴミと、水浸しの床が残されていました。

こうして、水との戦いは終わりました。それにしても出たり出なかったり、忙しいやつです。そして毎回旦那がいない時にトラブルが起きるのは何かの試練なのでしょうか。そろそろ自分で修理したいところです。

Пока!

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続・電球をめぐるお話

Привет!

最高気温12度のモスクワからお届けします。7月って何でしたっけ。ロシアって実は南半球にあって、今は冬だと言われても信じてしまいそうな気温です。寒い!

さて、また我が家の電球が切れました。 今回は寝室のこの照明。前回よりは難易度が上がったように見えます。写真では少し見辛いですが、小さな電球に細長いカバーがしてあり、それがいろんな方向を向きながらついているタイプのものでした。こちらも初めから2つほど切れていたのですが、近頃ついに点灯しているのが4つだけになり、電球の交換を決意。一度経験している旦那があわてず騒がず、切れた電球を外してくれました。

それがこちら。親指の第一関節くらいの長さです。こんなに小さいのが売られていたか不安になりつつも、近くのホームセンターへ行きました。

前回のような電球はたくさん並んでいますが…あ、端っこの方にあります!パッケージに先ほどと全く同じ絵が描かれた小さな紙箱が、盗難防止のために鍵のついたプラスチック容器に入れられていました。そのプラスチックの箱を開けようとしていると、店員さんにレジまで持っていくよう言われます。レジで開けてもらい、無事に買えました! 右手にあるのは前回切れたのと同じ電球。玄関用に買ってきました。

もしここで無事に替えられたのなら良かったのですが、人生そう上手くできていません。替えようとすると、差し込む金属部分が曲がってしまいました。…あれ?慌てて前のものを持ってきて見比べます。どうやら、元のものより2mmほど大きいようでした。買った日じゃないと交換してもらえないかもしれない、と旦那と二人でまたお店に戻ります。

合わなかった!交換したい!と言いながらまたプラスチックの容器を持ってレジへ。実はこの容器の中には、様々なサイズの電球が入っていたのです。箱のデザインは全部同じで、一部だけ数字が違っていたのでした。切れた電球も持って行っていたので、各サイズの箱から中身を出してもらい、見比べると320のものが最適だと判明。 ◯をしたところにサイズが書いてあります。先ほどの写真ではそこに全て910と書いてあったのです。しかし、320の在庫は1つだけ。とりあえず返品したい、というと、親切なレジのおばさんは「今サービスデスクは閉まっているから、明日来なさい。いい?明日よ、明日」と教えてくれました。ちょっと待って、次の日は旦那が出張でいない日ではありませんか。…私が一人で行くしかないのか…。

かくして、次の日にサービスデスクへ直行しました。行くまでに大体言うことをまとめていたはずなのに、着いた瞬間に頭が真っ白に。「これ、買った、あ、昨日。合わなかった。返したい。返したい」と最後の方は返したいを連発する危ないお客さんになってしまいました。デスクのお姉さんと、警備のお兄さんが二人して一生懸命聞いてくれ、返品手続きを始めてくれました。「ロシア語は話して書ける?良かった、パスポートは持ってる?大丈夫ね、じゃあここに必要なことを説明するから書いていってね」とかなり丁寧に教えてくれます。私の方も緊張が溶けてきて、警備のお兄さんの冗談に付き合えるくらいにはなってきました。「もしかして昨日きた?合わなかったんだね、あれ」「なんで昨日来たって知ってるんですか?(今思えば初めに言っていました)」「僕はこのお店の古株だからね、そこのお姉さんは新人だから店のことも何もわかっていないけど」ここでお姉さんを見るとすごい形相で睨んでいたので「それには賛成しかねます…」としか言えませんでした。「あなたの想像はあってるわ。(お兄さんに)早く仕事に戻って!」始終こんな感じでした。また、私が一生懸命書類を書いていると、シフトを終えた店員のおじいさんまでやって来ました。「この子日本人??おお、僕と結婚しないかい?」との言葉にすかさずお姉さんが「この子もう結婚しているわよ」とツッコミ。「ええ、もう!?ねえ、日本人と結婚すると日本車が安くなるってほんま?」何その話。「え、初めて聞きました。そもそもロシアでは日本車っていくらくらいなんですか?」と尋ねると、おじいさんは「いや、知らんけど」とのこと。そうこうしているうちに警備のお兄さんは「Здравствуйте って日本語でコンニチハ、でしょ?」「あれ、До свиданья って日本語でなんやっけ」などと邪魔をして来ます。2つ目の質問に「さようなら、だよ」と答えるとお姉さんが「サヨナラ!発音どう?うまい?(お兄さんに向かって)ほら、サヨナラ!仕事に戻りなさいって!サヨナラ!」と早速使い始めました。お兄さんが去ると「как вас зовут?はなんて言うの?」「あなたのお名前はなんですか、ですよ」「アナツ…ごめんなさい、何も聞かなかったことにするわ」…お名前は?だけにしておけば良かったかと少し後悔しました。そこへまた戻ってくるお兄さん。「僕アルメニア出身やねんけど、アルメニア語でこんにちははね、@-&/@@/&って言うんだよ!」ごめんなさい、繰り返すことすらできませんでした。3回聞いてやっと発音できましたが、さすがに忘れてしまいました。コンニチハって発音しやすいのかな?挙げ句の果てにはお姉さんに、モスクワで何をしているのか、質問に答える形でこの私の1年間のことを話していました。

なぜこんなに話していたかと言えば、手続きにかなり時間がかかったからです。書類にも氏名、住所、パスポート番号、パスポートの発行年月日、買った商品名、商品番号、買った日、買ったレジ、そして返品申請日と理由、サインなどを書かなければなりませんでした。それを全てお姉さんがコンピュータへ入力していき、最終的に出力した紙と私の書いた紙、レシートをひとまとめにしてレジへ向かいます。レジには昨日のおばさんもいて「ちゃんと来れたのね!良かった。全て大丈夫になるわよ」と言ってくれました。ついに電球5個分、265p(500円ほど)が返ってきました!手続きの割に少額ですがいい経験になりました。また少しずつ正しい電球を買い揃えていこうと思います。

家に帰ってくると、これは悲劇の始まりでしかなかったことに気がつきました。それについてはまた明日。

Пока!

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カフェВолконский

Привет!

少し前からちょっとした冗談で旦那に簡単なロシア語で話しかけているのですが、これまでは家でしかしていなかったのにやってしまいました。気を抜いていて、アルメニア食材のお店で「что это?(これは何?)」と彼にロシア語で聞いてしまったのです(お菓子だということは分かっていたのに)。私たちの横にいた親切なお客さんがすかさず「これはね、ぶどうをチョコレートでコーティングしたお菓子で美味しいのよ。こっちは別の味で…」と旦那が口を開く前に説明してくれました。いつも日本語だったので忘れがちなのですが、ロシア語で話せば通じてしまうんだった…と当たり前のことに気づく私たち。それにしても詳しすぎる説明に「お店の関係者か」とまで思うくらいです。結局その方のおすすめのお菓子を買い求めました。

この間、友達に「美味しいシュークリームを売っているお店がある」と聞いて連れて行ってもらいました。 新アルバート通りを歩いたところにあるこちらのお店は、ロシアとウクライナの伝統的なレシピを使ってパンやお菓子を焼いているそうです(HPではロシアとウクライナで初めての試み、と謳っています)。「ヴォルコンスキー」というロシア風の名前ですが、意外なことにパリのお菓子職人夫婦のガレズさんが2005年に作ったお店です。今ではモスクワだけでも26店舗、ロシア国内ではサンクトペテルブルクと二ジニーノブゴロド、ボロネジにもお店を出しているそうです。そう言われれば、サンクトペテルブルク郊外のツァールスコエ・セローであまりの暑さにスタンドのアイスクリームを買うことにした時、そこにはパンも売られていてよくスタンドを見るとこのお店のマークが描かれていました。

この日は時間がなかったのでとりあえず目当てのシュークリームを2つお持ち帰りにしましたが、クロワッサンやマカロンもかなり美味しそうでした。…ロシアの伝統的なレシピ? こちらがそのシュークリームです。ちなみにロシア語ではШу(シュー)と書いてあってそのままやん、と思いました。

もともと生クリームがあまり得意ではない私はシュークリームが苦手だったのですが、ある日父が買って帰って来てくれたビアードパパのシュークリームで開眼。それ以降はビアードパパ以外のシュークリームを受け付けない体になってしまいました。そういう理由もあり、ちょっと不安に思いつつも夕食後に紅茶を用意し、万全の態勢で挑みます。

一口食べた瞬間、これは当たりだ!と叫びそうになりました。外はパリッ、中はフワッとしているシュー生地に、甘すぎないカスタードクリーム。上にかかった粉砂糖の甘さが絶妙に効いています。160p(320円ほど)という少し高めの値段設定も特別感を出してくれていました。

というのが3月末の話。また行きたいなあ、でも少し遠いなあとおもいながらこの三ヶ月少しを過ごしていました。旦那が家を出る時間に合わせると学校前に一時間ほど余裕ができることに気づいたので、学校の近くのカフェへ行って見ることにしました。カフェで朝の時間を過ごすなんてなんておしゃれなんだろう!という憧れを実現する時が来たのです。ワクワクしながらそのカフェに入るときに気がつきました。ここもヴォルコンスキーではありませんか。

おしゃれすぎる内装。

こんなことなら朝ごはんを食べずにここでクロワッサンを頼んだのに…と思いつつも、ラテを注文。席にお持ちしますね、と言われたので窓際の席を確保し、本を用意して待ちます。

運ばれて来ました!こんな優雅な朝を過ごすことなんてもうないので、SNSで見栄えがする写真を撮るために並べようとラテを触ってびっくりしました。 こちらがその投稿した写真なのですが、このラテ、ホットだったのです。運ばれて来たときに、あれ私アイスを頼んだっけ?とは思ったのですが(何と言っても外気温は11度です。寒い)、注文は間違えていませんでした。ロシアではストローをホットドリンクに刺すらしい、という話は聞いていましたが、まさか遭遇するとは。ホットと言っても、火傷するほどではないのでストローが溶けはしないのですが、少し驚きました。

次こそは!クロワッサンを食べます!ちらっと見た限りではクロワッサンとアイスドリンクで199p(400円くらい)でした。ちなみに家まで配達もしてくれます。おそらく日本へは難しいと思うのですが、モスクワにお住いの方は是非(こちらから)。

Пока!

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発見したもの

Привет!

今朝はたまたま旦那と同じ時間に家を出ることができました。二人でマンションの管理人さんの前を「おはようございまーす」と言いながら通ろうとすると「あ、そこのプランター運んでくれへん?」と突然お願いされました。確かに管理人室のドアのところにお花が植えてある細長いプランターが置いてあります。いつからこんなのあったっけ?と思いつつも頼まれたので持とうとしましたが、旦那はニコニコと手伝いもせずにこちらを見ているではありませんか。案の定、管理人のおばあちゃんに「こんな女の子にやらせんと!これ重いんやから、男の人がせな!」と怒られていました。女の子と言われたことが嬉しかったです。

こんな風にロシアの人と少し話すことが増えてきました。前にこちらの記事でご紹介したように、お米もスーパーで買えるので不便は感じていません。しかもこちらのメーカー、普段は89p(約180円)/900gなのですが、時々55p(110円)で売っている時があります。その時はここぞとばかりに買い込んで、ちょっとした業者のようになってしまいます。

その蓄えも底をつきそうになり、でもまだセール期間は来ないので他のメーカーのものを試してみることにしました。袋の一部が透明になっているものが多いので、見えているお米の形である程度判断します。これはいい感じ、というものを見つけました! しかも商品名を見ると「日本のお米(Рис Японский)」と書いてあるではありませんか!そしてなんとセール中!55p(110円)/800gということで100g少ないですが、これくらいは許容範囲です。とりあえず一袋買ってみて、食べ比べてみることに。

普段食べているのと遜色ありません。それどころか、名前を聞いたからかいつもよりちょっとふっくらした感じまであります。これは大当たりです!次の日、お買い物に行った時に一人で4袋もカゴに入れていました。レジにはいつもの顔見知りのおばさんではなく、お兄さん。お米をレジに通しながら「めっちゃ米買いますやん」と言われました。「ええ、日本人なので!見てください、これ日本のお米なんですよ」とテンションが上がりすぎて変な絡み方をしてしまいました。あとで恥ずかしくなってももう遅いです。自分の行動に動揺したままだと耳もちゃんと働かず、お兄さんの「お釣りの1ルーブル渡しますねー」という言葉をなぜか勘違いして1ルーブルを差し出すと爆笑しながら「いや、僕が渡すんですって」と言われました。もっと恥ずかしい。逃げるようにして帰ってきた家で炊いたご飯は美味しかったです。

スーパーでの発見といえば、サンクトペテルブルクでのことです。毎日たくさん歩いて足の爪が割れた旦那は絆創膏が欲しいと言い出しました。ホテル近くのスーパーに行っても、見当たりません。ついに店員さんに聞くと、申し訳なさそうに出してくれたのがこちら。 箱の方を見ていただくと、可愛らしいデザインで子供用だと思いますよね。私たちもそう思いましたが、これしかないのなら仕方がありません。Kid'sと書いてありますが購入しました。部屋に帰って箱を開けてびっくり!絆創膏に描かれていたのは、かなりリアルな動物だったのです。写真では馬ですが、しろくまだとか犬などもありました。おそらく写真を印刷しているようなのですが、普通絆創膏に印刷しちゃう…?そしてこれは本当に子供向けなのか、ロシアの子供は大人っぽいからこういうのが好みなのか、本物志向なのか…暫く考えてしまいました。

☆おまけ 最近ウクライナに行った友人からのお土産。 プーチンさんのトイレットペーパー。確かにロシア人のウクライナに対する心象は良くないようですし、その逆もまたしかり。憎い国のトップの顔でお尻を拭いてやろうということなのでしょうか。私たちが行っても絶対買わないので、お土産でもらえて新鮮な気持ちになれました。ありがとうございました!それにしてもこれは使えないな…どうしようかな…。

Пока!

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