馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

蛍光灯を探して

Привет!

昨日からしっかり雪が降ってしっかり積もっています。ちょっと人が通っていないところを歩こうと思うとくるぶしくらいまで足が沈んでびっくりしました。こんなふわふわの雪が降るんだ。

洗面所の鏡の上についている電気が切れました。モスクワにいるときから電気が切れるといいことがなかったので(詳しくは下の記事をどうぞ)、 mickymm.hatenablog.com mickymm.hatenablog.com

一瞬そのままにしておこうかと思いましたがとりあえず慌てず騒がずマンションの管理人さんを呼びます。うちのマンションは幸運なことに専用のサービス会社が入っているので、家に関する困ったことはそこへ電話すればとりあえずなんとかなるそうです。実際、この時も電話してから1時間足らずという速さで駆けつけてくれました。これは期待できそうです。

私は家にあった換えの電球を用意して、来てくれたお兄さんを出迎えましたが、彼がかなり身軽なことに疑問を覚えます。問題の洗面所に通すと、彼は天井を見上げるなり「これはその電球ではダメですね。合うものを買ってからもう一回電話をください」と言い放ちました。

帰ろうとするのを押しとどめて「どんなのを買えばいいんですか」「長いのです。36を買ってください」「わ、分かりました。36ですね」「それでは」…そんな会話を最後に彼はドアから出て行ってしまいました。今思い返せば、ここで見本となる蛍光灯を外してもらうべきでしたが、後悔先に立たず。

かくして、私の蛍光灯を探す旅が始まりました。先日絵葉書を探したり手袋を探した時と同じように、スーパーや日用品店など、とりあえず置いてありそうなお店に突撃しては「蛍光灯ありますか?いや、電球じゃなくて長いやつです」という日々が3日ほど続きました。だいたいのお店の照明は蛍光灯を使っているので、指差しながら「あれみたいなのってどこで売っていますか?」と聞いても「さあ…?」という答えしか返ってきません。みんなその電気が切れたらどこで買うの?

ある家電屋さんはとても優しく、近くで取り扱っているお店を調べてくれました。携帯電話の地図アプリを起動するよう私に言うと、そのお店をアプリ上で表示してくれます。その店員さんには丁寧にお礼をいい、その場所へ行ってみることに。 …え、ここ?騙されたのではないか、と思いつつテナントの一つに小型の家電屋さんを見つけたので入りました。先ほどのアプリを見せると「たしかにここだけど、蛍光灯は置いてないね」とのお返事。

もう私一人でできることは全部しました。お手上げです。アスタナ在住のグループに救難信号を出すと、お友達の一人が照明屋さんに連れて行ってくれることに。持つべきものは友です。バスに小一時間ほど揺られて旧市街にあるお店に着きました。 照明がたくさん並んでいます。実際にはこの倍くらいの広さの店内でした。ここなら確かにありそう。電球や蛍光灯は壁に見本が展示されているので、その中から欲しいものを店員さんに出してもらいます。 長い蛍光灯もあります!ただ、問題は必要な蛍光灯の形がわからないということ。私が持っているヒントは「36」という数字だけです。そもそも単位がわかりません。私は36cmかと思ったのですが、お友達と店員さんは36ワットだろうということで一致しました。36ワットの蛍光灯は1m近くの長さがあるものだけしかありませんでした。どう見ても長すぎるのですが、60円ほどだったのでとりあえず買ってみました。もしかしたら合ってるかもしれないし。

家に帰るとやっぱり長さが合いませんでした。次の日、たまたま新市街の方を歩いていると「電球屋」という看板が目に入って、吸い込まれるように店内に入ります。店員さんに状況を説明すると、確かに36ワットの蛍光灯は長いものだけだからとりあえず36cmのものはどうかと提案されました。120円だったので、物は試しと買ってみました。 長さ比較でスリッパを置いてみました。長い方が1回目に買ったものです。

その日は、たまたま大家さんが来る日だったので、管理人さんには電話せずに大家さんに買ってきた蛍光灯を見せながら相談すると「明日電気屋さんを連れてくるね」と言ってくれました。…初めから大家さんに相談すればよかったのようです。

この時点で電気が切れてから1週間経っていました。洗面所の電気がつかない生活にも慣れてきたのですが、電気屋さんが来てくれたので見てもらいます。蛍光灯を外してみると 下の方です。そもそも二本が繋がっている、これまで買ったものとは全くの別物でした。写真の上に写っているものは二つ目に買ったものですが、それよりも実際短いし、表示を見ると55ワットです。管理人さんの言った36とはなんだったのか。

結局家になかったので、大家さんと電気屋さんは「蛍光灯買ってくるね」と出て行ったかと思うと30分で帰ってきました。私の一週間は30分で片付く話だったのか。自力でなんとかできることと出来ないことがあること、聞ける人がいる有り難さを身に染みて感じました。

今は無事に新しい蛍光灯が洗面所で煌々と光っています。文明の利器万歳。やっぱり明るい方がいいですね。

Пока!