馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

棒落とし橋へ

Привет!

プーコーナーでプー橋への地図を買った私たちは、日本語の説明を頼りに歩き出しました。

そもそも「プーの棒落とし(棒投げとも)」というゲームは、原作本「プー横丁にたった家」に登場するプーさんが考えたゲームです。ルールは簡単。何人かで橋の上流側からいっせいに棒を落とし、橋の下を通ってどの棒が一番初めに下流側に現れるかを競うというもの。棒と橋とメンバーさえいればどこでもできるゲームなのですが、プーカントリーにある橋はお話が書かれた時のモデルになったもの(とは言ってもやはり老朽化を防ぐために二度ほど再建されています)なので、今回のイギリスで絶対に訪れたいと思っていました。

とにもかくにも、あまり時間がないので歩き始めました。しばらくすると目に入ったのはこんな看板。 日本語やー!この後は「Pooh Bridge」という表記にはなりますが、要所要所で標識が出て来るのでご安心を。

地図に書かれた通りに前へ前へと進んで行くと、どんどん道が悪くなってきました。舗装されていないのは覚悟の上だったのですが、思ったより自然の中を歩くことになったのです。横に広い牧場が広がっており、牛や馬が悠々と歩いているのを横目に、その私有地とは柵で区切られた私たちが歩かなくてはいけない道は、発育が異常に良い植物が塞いでいました。

恨めしく馬や牛を眺めながら、もう柵を越えてしまおうかと思うこと何度目か、突然目の前の道が拓けました。 丘の上だったようで、背の高い草の間に人が踏みしめた道が一本できています。映画の中にいるような気分になりました。涼しげな風が吹き抜けていきます。

地図に書かれている道順に、よくでてくる単語がありました。「スタイルのところまで進みます」「ここでスタイルを超えます」などの文を読んでいるうちにスタイルって何だ?という話になります。この単語が分からないので少し不安を抱えながら前に進んでいったのですが、無事に橋まで辿りつけたのでこれが「スタイル」だったようです。 家畜が逃げるのを防ぐための扉で、人は一人ずつしか通れないようになっています。スタイル(Stile)というのは後で調べたところ、古英語でした。

ここまで来たら道のりはあと3分の1ほどです。道すがら地面に落ちている棒を拾いながら、橋へと急ぎます。もちろん周りに生えている木の枝を折るのは言語道断です。

林を抜けると、すぐに橋が見えました。子供連れの家族もたくさんいて、みんなで譲り合って「プーの棒落とし」に興じています。

私たちも少し場所を譲ってもらって、旦那と二人で橋の上から枝を落としました。二人ですぐに下流側を覗きに行きます。 ルールを説明したのに、あまり理解していなかったのか枝分かれした抵抗の大きい枝を選んだ旦那に負けるはずもなく、私が圧勝しました。よく見ると写真の上の方には、石にたくさんの枝が引っかかっているのが写っています。

2、3試合したところで、私たちに残された時間があまりないことを思い出しました。慌ててショップで買ってきたぬいぐるみを欄干に座らせ写真撮影をした後 慌ててハートフィールドに戻ります。なぜか道を間違えながら、それでも帰りは少し早く着いたように感じました。

バスの時間までまだ少しあったので、閉店間際のプーコーナーでお手洗いを借りました。
何とお手洗いは4面の壁にプーの原画(多分複製)や詩が貼ってあったのです。 用は済んでいるのに一つ一つ見てしまったせいで出るのが遅くなってしまいました。隅までプーへの愛が詰まっているステキなお店でした。

今回私たちは時間がなく行きませんでしたが、車があれば100エーカーの森ももっと回れたはずなのでまたリベンジしたいです。ちなみにハートフィールドから駅へ行くバスは日曜日はほとんど運行していなかったので、バスで行く場合は土曜日か平日をお勧めします。

Пока!

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