馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

ロンドン塔

Hi!

大雨の影響は大丈夫だったでしょうか。報道される被害者の人数がどんどん増えるので心を痛めています。雨が多い国というイメージのあるイギリスですが、なぜかここ1ヶ月ほど雨がほとんど降っておらず、水不足に見舞われているようです。貯水湖の水も基準を下回ったらしいとホストファミリーが心配していました。なぜこうも偏りができてしまうのでしょうか。

前回の記事で書いた骨折の具合はまずますといったところなので、しばらくは怪我をする前に出かけた話を書こうと思います。お昼過ぎにはホームステイ先に向けて出発することになっていたロンドン二日目、私たちが朝から出かけたのはロンドン塔でした。

携帯電話のカメラで撮影したら朝の光が強かったのか全体的に白くなりました。

ロンドンには観光名所が数多くありますが、ここはその中でもかなりユニークです。最寄駅のTower Hillを降りるとすぐ目に入るのは近代的な高層ビル。本当にここにロンドン塔があるのだろうか、と思いながら道を渡ると、突然目の前に上の写真のような石造りの城壁が伸びているのです。タイムスリップしたような気分になって、思わずあっと声が出てしまいます。

とりあえずチケットを買います。ロンドン塔の城壁を臨む場所に近代的な「チケット」と書かれた建物があるので、そこに並びました。自分の番がやって来て、値段を見てびっくり。一人29.5ポンド(4400円ほど)です。ちょっとしたテーマパークやん。ロンドンを離れる時間になるまでここを堪能し尽くすことにしました。

チケットを見せて城門をくぐるとこんな景色が広がっていて、ゲームの世界に迷い込んだようです。とりあえず右手にあるお土産物屋さんでオーディオガイドを借りました(5ポンド)。大英博物館と同じタイプで、スマートフォンによく似た本体をタップすることで日本語の説明を聴けます。ここのオーディオガイドが面白かったのはいくつかツアーを提示してくれるところです。ホーム画面に「どのツアーを聞きますか?」という言葉とともに「ロンドン塔での王族の生活」や「牢獄と囚人」や「ロンドン塔のカラス」など色々なテーマのツアー名と、それぞれの所要時間が表示されていました。ツアーを選べば、あとは音声で流れる指示に従って歩くとそのテーマについて知ることができるシステムになっています。

オーディオガイドを使わずとも、城門をくぐってすぐの左手に広がる芝生から30分に一回無料のツアーがスタートします。写真中央にいるのが案内人。黒を基調として、赤のラインが入った特徴的な服を着ているこの人はヨーマン・ウォーダーというかつての衛兵です。別名ビーフィーター。王族に絶対の忠誠を誓ってもらうために、当時はかなり高価だった牛肉を給金の代わりに貰っていたからこのあだ名がついたと言われています。私たちはツアーが始まる直前についたので、この人だかりでほとんどビーフィーターの声が聞こえず参加は諦めましたが、もし彼の近くのポジションが取れたら参加するのも手だと思います。
もし参加できなくても、場内で一人で歩いているビーフィーターに声をかけたら、気さくに写真撮影に応じてくれますよ。 ビーフィーター以外にも、写真のように当時の衣装を着て歩いている人も見かけます。彼は聖職者だったらしく、写真をお願いした時に「笑ってー」と声をかけると「聖職者は笑わないんだ」と真顔で返されました。冗談だったのかいまだに図りかねています。

高い入場料を払っただけあって、見所はたくさんありました。中でも有名なのは「ジュエル・ハウス」「ホワイトタワー」の二つですが、ジュエル・ハウスの方はあまりにも長い列だったので諦めざるを得ません。 ホワイトタワーというのはこの敷地の中で一番古く、11世紀末に建設が始まった建物です。敷地の中心に位置しています。要塞としても使われており、かつてはこのタワーを囲むように城壁があったそうです。中はオーディオガイドがないのですが、自由に見てまわれます。中は3階建てになっていました。

まず入ってすぐにライン・オブ・キングスと呼ばれる騎馬兵の甲冑が並んでいて目を見張ります。ヘンリー8世など王様が実際に身につけた甲冑も展示してありました。階段を登ると当時の内装をそのまま保存したホールとトイレ(ただの穴ですが)、教会などがありました。よく考えると1000年近く前の建物の中に立っているのです。他にも王の所持品なども展示されていました。中には日本からきた甲冑も!

よく見て歩くと、細い階段がどこかの部屋の隅にあります。恐る恐る登った私たちを出迎えたのはドラゴンでした。 なんでだろう。この奥には「王様に正しい順番で甲冑を着付けてみよう」ゲームや(間違えたら王様が怒る)、当事の剣を鞘から抜いてみようというアーサー王を見つけるためのような体験など、色々なゲームが楽しめます。

このタワーを出ると、ヘンリー8世の妻だったアン・ブーリン(エリザベス1世のお母さん)が処刑された場所やこれまで数々の人々、主に地位の高い人々が幽閉されたブラッディタワーがあったり、美味しいフィッシュ&チップスが食べられる食堂があったり、 ロンドン塔のカラスがいたりします。ここのカラスはかつて駆除されそうになりましたが、ある預言者が「ロンドン塔からカラスがいなくなればイギリスが滅びる」といったため、6羽と予備の1羽が大切に飼われているそうです。羽があって飛べるのにどうやってこの敷地内にとどめているかは謎ですが(実際私たちが行った時もこの一羽しか見つけられませんでした)、一応敷地内のどこかにはいるそうです。

書くと見所はつきませんが、何よりテムズ川のほとりに位置するこのロンドン塔からは、この街の代名詞とも言えるようなタワーブリッジが綺麗に見えます。

かなりオススメのスポットでした。ロンドンにお越しの際は是非!

Bye!
Пока!

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