馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

街の日

Привет!

パリではかなり気温が上がっているそうですが、モスクワでは連日15度以下だそうで、もう秋なのか…とあまりのことに驚いています。そんな中ヌルスルタンでは近頃最高気温が30度を超えていて、かなり日差しも強いので外に出ると溶けそうになります。湿気はない方なんだけどな…。それにしても真冬は-40度まで下がるのに、夏も30度以上になるなんて!これ以上気温差が開かないことを祈るばかりです。

さて、日本では3連休だと思いますが、こちらでは先週末でした。7/6の土曜日が「街の日(かつてはアスタナの日、だったのですが名前が変わったので…ヌルスルタンの日とはあまり聞きませんでした)」だったので、月曜日がその振替休日となったのです。ロシア語の先生からこの話を聞いた時、私は街中のイベントにできる限り行ってみようと心に決めました。先生にどこでやっているか聴くと「至る所で何かしらやっているわ」とのこと。とりあえず色々な広場に行くことにします。

まず初めに向かったのは街のシンボル、バイテレク。ただ、ここの広場では何も行われていなかったのでショッピングセンターのハン=シャティールへ伸びる一本道を歩き始めました。 天気も良く、休日なので家族づれで賑わっていました。この写真の感じでも「賑わっている」と思う私はかなりこの街に慣れてきたのかもしれません。
道沿いには屋台のようなものが出ています。この日だけではなく、2週間ほど前にこの道を通った時も屋台は置いてあったのですが、商品を並べて店を開けているのは1、2店舗でした。ところがこの日はフルでオープンしています(ちなみに1週間後にも行ってみたら、同じくらい開いていました)。ちょっと覗いてみると、フェルトでできた小物から、色とりどりの石で作ったアクセサリー、革製品、お洒落なTシャツなど多種多様なお土産が並んでいました。

ハン=シャティールの横にある広場は時々イベントをしているので、この日も盛大に「街の日」を祝っているものと思い、向かってみると おお!何かやっています!

近づいてみると看板はカザフ語でよくわからないのですが、ロゴやお店を見ている限りカザフスタンのアクタウ地方からやってきたお肉や乳製品、パンなどを屋台で売っているようです。ただ、この日はとても暑かったので会議机の上にそのまま置かれているお肉の鮮度には疑問を持ってしまいました…。
入り口に置かれていた巨大なビニールの人形も、よくみると愛嬌があります。 真ん中の女性が器を持っているのは「お客様歓迎」の印ですね。

さて、あまり「街の日」を感じられていない私は不完全燃焼で2017年の万博会場まで足を伸ばしましたが、そこでは夕方から夜にかけてコンサートをするらしく、舞台を建てている最中でした。なんだか2016年に私が個人的に1週間間違えていた「モスクワの日」を彷彿とさせます。

こうなったら他の広場にも行ってみようと思い、博物館とピラミッドの前にある独立広場にも行ったのですが、そこも何かのイベントの準備中。本当は明日なのか??

この日はあまり収穫を得られず家に帰ってきました。次の日、休日出勤した旦那を見送ってからインターネットでイベントがないか調べてみることに(今から思うと前日からこうするべきでした)。すると独立広場でカザフの民族楽器、ドンブラのコンサートが開かれるというではありませんか!しかし開始時間は12:00。この情報を得たのが13:00。慌てて家を飛び出して会場へ向かいました。 実はこの日、7月7日はドンブラの日だそうで、毎年ここでコンサートをしているそうです。しかも、年齢に関係なくドンブラを弾ける人が集まってきて、4曲ほど披露したとか。こちらの政府発表によるとなんと当日は最大で1000人以上もの人が演奏したとのことです。見たかった…。

私が行った頃にはかなり椅子が片付けられていましたが、それでもどれほどの人が参加したのかを感じられました。意気消沈して帰ろうかとも思ったのですが、広場に真っ白に輝くユルタを発見。 図らずもユルタとモスクの共演になりました。

入り口には「カザフスタンの伝統工芸博物館」と書かれており、足を踏み入れてみると いろんな作家さんのドンブラが置かれていました。しかも試演してもいいとのこと!上の写真のドンブラはとても綺麗なカザフ模様が描かれていますね。私はこの時までドンブラが二弦しかないということを知りませんでした。時々耳にしていた音色からは想像がつかなかったのです。 テレビではドンブラのチャンネルがあるほど人気の楽器なので、弾ける人もかなり多いようです。試演している人たちもほとんどが自分のドンブラ入れを担いでいました。

模様はかなり自由なようで、もちろんカザフ模様は美しいものもたくさんありますが、作家さんによってはこのように動物を描いているものもあります。鷹と馬!かっこいいですね。

おそらくアマチュアの人だと思われる人が、そこに置かれていたドンブラで演奏を始めると、見ていた人が他のドンブラを取って同じ曲を弾き始め、突然凄まじいセッションが始まった時もありました。弾けるようになったら楽しそうです。

外にはユルタを半分に切って屋台にしているようなお店もあります。 お土産もたくさん並んでいましたが、ドンブラをはじめとしたカザフの楽器を売っているお店も!
名称が気になっていたけれどこれまで聞く機会がなかった楽器もありました。 この下に置かれているものは「コムズ」という名前で、指ではなくヴァイオリンのように弓で引くものです。今回音色は聞けませんでしたが、ロシア語の先生曰く「コムズは少し寂しい、悲しい音がする」とのこと。先生はドンブラが好きなようで「ドンブラはすべての感情を表すことができる」とべた褒めしていました。

また来年も7月7日にドンブラの1000人の演奏会するかなあ。次は行きたいです。

Пока!

最新スーパー情報

Привет!

夏ですね!!近頃は家の中が20度台というかなり過ごしやすい気候なのですが、家の中で虫と遭遇する確率が増えたことで夏だということを実感しています。部屋のドアを開ける度にそこに虫がいるのではないかと思うと気が気ではありません。冬が長く、あまり生物がいないように見えたので、こんなに生息していたとは少し驚きました。ロシア語の先生曰く、あのGから始まる黒の化身も90年代まではいなかったのに突然現れたそうです。彼女の推理ではヨーロッパから持ち込まれたのだとか。証拠はどこにもありませんが。
水辺は少ないので、蚊が日本ほどいないのが救いです。ただ、一度噛まれると痛くかんじるほど強力なので、気をつけてください。

さて、今日は久しぶりにヌルスルタン生活について書こうと思います。いつもは食料品などをバザールで買っているのですが、先日久しぶりにスーパーへ行ってみるとあまりこちらでは見ない日本の食材が売られていたので紹介します。ショッピングセンター「ケルエン」と「ケルエンシティ」に入っているスーパー、galmartというスーパーは時々驚く食材が入荷されていますが、あまり売れないとやはりレパートリーからは消えてしまうので、時々チェックしに行って、買って応援するのがよさそうです。 これがケルエンに入っているgalmartの入り口。中はかなり広いです。先日はえのきが売られていて驚いたのですが、しばらくえのきを使っていなかったのでメニューを考えているうちに店舗から消えてしまいました。青梗菜も最近見かけません。…もしかしてどちらも旬を過ぎたから?冬の入り口になるとまた売られるかもしれないので、期待して待つことにします。 季節があまり関係なさそうな缶入りのもやしも見つけました。その名も「もやし・イン・ウォーター」!今度買ってみようと思いながら(あまりえのきで学習していない)、もやしを見つけたという話をお友達にすると「あんまり美味しくないよ」と言われてしまいました。…そうなのか…。ちなみにもやしを買うなら、お勧めは韓国食材屋さんか、バザールの韓国コーナーです。韓国系カザフ人が多いのでユーラシアバザールには韓国コーナーがあり、キムチや豆腐(木綿豆腐の堅いバージョンです。麻婆豆腐に最適)、ニンジンのナムルや椎茸のニンニク漬けなど美味しいものが売られています。ここにもやしのナムルもあるのですが、ナムルがあるということは材料のもやしも売られているはずだ!と思い、店員さんに「(ナムルを指さしながら)これの調理されていないものをください」というと「ああ、生の(сырой:スィーロイ)?」と言って下から大量のもやしを出してくれました。「どれくらいほしいの?1kg?」と聞かれたのですが、1kgのもやしが想像できずに「とりあえず200g」でお願いしました。 こんな袋に入ってきます。皮はついているものの、しゃきしゃきで美味しいです。200gで500テンゲ(160円くらい)したと思います。

もやしで語りすぎました。スーパーに話を戻すと、油コーナーにはいくつかの種類のごま油が売られていました。「кунжутный(クンジュートヌイ)」がゴマです。親切なメーカーは英語で書いてくれています。それにしても油の種類は多いですね。この写真の左端に映り込んでいるのはナッツの油です。 このロシア語で書いている「まゆみ」というメーカーはどこの会社なのでしょうか。まゆみの公式ホームページによると、メインの会社はロシアのオムスクにあるそうです。会社情報についてみていると「日本食」と繰り返しているのに「中国で作っています!」としっかり書いてあるあたり正直でいいと思います。商品情報やレシピなども載っていたのですが、その中の「ポン酢」を見て、「これモスクワで買ったことある…」と思い出しました。味は酢がかなり勝っていて、あまりポン酢らしくなかった気がします。この会社か…。

ですがこの会社はかなり勢力を伸ばしていて、エスニック食材コーナーなどはこの「まゆみ」のマークがよく見られました。例えば紅ショウガの棚。 スシと書かれたレストランの看板をよく見かけるからか、紅ショウガの種類もかなりあります。日本のスーパーでもこれほど置いていない気がしますが…。普通の生ショウガはバザールでも置いているのに購入すると「何に使うの?」と驚かれるくらいあまり食べられていない印象なのですが、こうやって調理してあるとみんな食べるのでしょうか。

他の「まゆみ」商品で驚いたのが乾燥シイタケ! これもまだ買っていないのですが、ちゃんとしているのかな。それにしてもこの大きさ(コーンフレークの箱より少し小さいくらい)で1675テンゲ(600円弱)とは少し安い気がします。ちなみにパン粉もちゃんとпанко、あるいはpankoとして「まゆみ」が出してくれていました。パン粉は間違いないと思います。

また、韓国料理用の食材を出しているメーカーで有名なчим-чим(チムチム)も、蕎麦や素麺、うどん、春雨などを出していました。このメーカーもロシアのノボシビルスクに本社があるらしく、ロシアでもよく見かけました。蕎麦とうどんはバザールでも見かけたのですが、素麺!ちゃんとキリル文字で「ソーメン」と書いてあります。カザフスタンに来た当初は、モスクワにあった日本食材屋さんもないし、なにもない!と思っていましたが、よく見たらいろいろとあって不自由しません。

みりんなども韓国食材屋さんに売られています。 味も日本のものと比べあまり遜色がないらしく、酒類に入るので日本から送れなかったのですがもう安心です(そもそもちゃんと家に届くのかわからずまだ日本から荷物を送っていません)。韓国食材屋さんには日本の味噌も売られています。すべてのものが毎回あるとは限らないのですが、品ぞろえも豊富でとても助かっています。先日感動したのはホットケーキミックスが売られていたこと! 日本のものと同じく、牛乳と卵を入れて混ぜるだけで生地ができます。割合は粉500gに対して牛乳400g、卵2個。このレシピで作ると大きなホットケーキが4枚出来たのでいつもこの半量で作っています。

暮らす上でもあまり不自由を感じなくなったヌルスルタンです。

Пока!

世界の遊牧民2019

Привет!

7月ですね!そこまで暑くない上に雨も降らないからか、私の気持ちの上では5月くらいなのですが、今年ももう半分が終わってしまったと思うとなぜか少し焦るきもちになります。最近は雨も減って、毎日朝起きたら青空が見えるのでうれしいです(日の出は5:02)。青空に雲が浮かんでいると、この街の空の広さを実感します。

土曜日の夜遅くにふっとFacebookを眺めていると、民族衣装を着た人が草原で馬に乗っている写真が流れてきました。かっこいい!どこで見られるの?と思っていたら「世界の遊牧民2019」というイベントがヌルスルタンで行われているとのこと。これは行くしかない!よく見るとこの週末の二日間のみの開催のようです。渋る旦那と友達を説得して日曜日に行ってきました。しかしあんな草原まで行くのに結構かかるのではないだろうかと危惧しながら家を出たのですが、車で20分ほどで到着してしまいました。驚きの近さです。 イベント会場です。青い空と、緑の地平線に白いユルタが太陽の光を浴びて輝いています。こんなに大量のユルタは初めて見ました。確かにこれほど遊牧民の雰囲気を味わえる会場が市内からそう遠くないところにある街という意味ではヌルスルタンはぴったりです。それぞれのユルタには、今回のイベントに参加している様々な国の旗が掲げられていました。キルギス、ウズベキスタン、アゼルバイジャン、イラン、モンゴル、トルコ、ブルガリア、そして韓国です。韓国にも遊牧民がいたとは知りませんでした。 私たちが会場に入った時、ステージ上ではモンゴルのグループが演奏していました。ホーミーのような不思議な音です。ステージの前にはテントと椅子が置かれているのですが、あまり椅子の数は多くなく、大半の人はその周りに置かれた干し草のベンチの上に中央アジア風の(風の、ではなく中央アジアの、かもしれませんが)布団を敷いて座っていたので、私たちも同じようにします。

干し草の上に座る経験は意外とあまりできないので嬉しかったです。イベントも人でごった返しているというほどでもなかったので、子供達も布団の上ででんぐり返しをしたり、大人も寝転んだりしています。平和。

モンゴルの演奏が終わったので、もう少し会場を見て回ろうということに。ステージ右横には木でできた柵が作られていましたが、その内外に大量の馬と民族衣装を着た人たちが! むしろ柵の内側の方が馬が多いのですが…これは柵ではなくて馬を繋ぐためだけのものなのかな。
近づくと、まずその馬の大きさに驚きました。小さい馬もいるのですが、立派な馬が多かったです。小さな子供達は抱え上げられて乗せてもらっていました。

この人たちは韓国から。カザフに来て一番の写真映えをする場所だったので、みるみるうちに携帯のカメラロールが埋まっていきました。柵(?)の奥では、皆さん馬に乗りながら弓の練習をしています。会場の人口の半分はそれを見ているのでは、と言うほどこの馬の周りは人が多かったです。また皆さんのかっこいいこと。 背景にユルタも入れられました。

会場内では、なぜか目の前に本物の馬がいるのに、獅子舞のように人間二人を立てに並べて上から布をかぶせて作り物の馬の頭をつけた「なんちゃって馬」も歩いていました。やたらと背が高いと思った。馬は流石にすぐ「偽物だ!」と気がつきましたが、その後に遭遇した「なんちゃってラクダ」は一瞬偽物だと気がつきませんでした。 顔がリアル。ふたこぶラクダなのでちゃんと二人分の頭のスペースがあっていいアイデアだと思いました。ひとこぶラクダはどうするんだろう。

そうこうしているうちに、ステージ前でショーが始まりました!初めは鎧をつけた歩兵が剣を交え、一人が倒れると次の相手が名乗りをあげる、というもの。倒れた人が時々「まだかな?」といいたげに顔をあげるのに気を取られ、1戦目以降はあまり集中できませんでした。 右にある台とキャベツは後から使います。

そこからは騎馬兵が鎧をつけた人の持つ盾に向かって矢を放ったり(一度は成功したのですが、二度目は脛に当たったので痛そうでした) 馬上で逆立ちをしたり 騎馬兵が槍で地面に落ちている座布団を拾い上げたり、走り抜けながらキャベツを切って行ったり、多岐にわたるパフォーマンスを見せてくれました。キャベツだけ毛色が違ったので驚きましたが、主催者側はかなり力を入れていたのか、終わった後にはキャベツがたくさん転がっていました。

ここらでお腹がすいてきたので、会場の中心近くにあるテントへ行くと、なんとプロフが!!一つ700テンゲ(230円くらい)です。大きなプロフ鍋で炊いた、本物のプロフです。これを先ほどの干し草の上で食べると、もう本当に美味しかったです。

ステージ左手には相撲リングがあり、私が見たときは韓国の選手たちが戦っていました。ここも結構な人手で、みんなリング状に腰掛けて試合を眺めています。 写真右端には相撲を眺める馬もいますね。会場内を歩いていると、自転車感覚で時々馬に乗っている人に出くわすので、遊牧民感覚を簡単に味わうことができました。

リングの周りには、色々な国から来た小物を売る売店(ユルタ)が。旦那にちょっと引かれながらもステージで流れている音楽に身を任せて踊っていると、突然その売店のおばさんに手招きされました。なんだろうと近づくと、おばさんは私の手を取って踊り出したのです。ひとしきり踊ると、私はその売店の商品を見ることにしたのですが、そこでそのおばさんがイランからきたこと、英語もロシア語もカザフ語も話せないことを彼女のジェスチャーから知りました。そのお店が扱っていたのは綺麗な布製品で、本当に素敵だったので、いつかイランに行ってみたくなります。細かい話になると、横で店を出していたペルシャからきたと言うカザフ語ができる女性を呼んできて、値段交渉などに応じていました。ただ私も友達もカザフ語ができないので、なんとか英語で話をしてもらいました。刺繍はどうしてあんなに魅力的なのでしょう。

会場のあちこちに乗ってみたかった遊牧民のブランコがありました。 立って二人で漕ぐタイプのものです。実際やってみると、木の軋み具合がちょっと不安になること、立っているので地面がより遠くに見えて怖いことがわかりました。なんでもやってみないとわかりません。友達も旦那もあまり怖くないのか、笑顔でたくさん漕ぐので、余計にそう感じたのかもしれません。私たちが降りると、子供達が駆け寄ってきてすぐに埋まってしまいました。こんなところで育つこの子達がちょっと羨ましくなりながら、この日は会場を後にしました。

想像していたよりもずっと楽しかったです!

Пока!

ハチャプリ屋さんでおしゃべり

Привет!

朝起きたら大雨が降っていて驚きました。こんなにしっかりした雨を見たのは久しぶりです。でもヌルスルタンでは通常夏はよく雨が降るらしく、8月はそれに加えてもう寒くなるのだとか。まだ未経験のこの地での夏、今から満喫する気でいないと一瞬で終わってしまいそうです。何より驚いたのは、草むらから虫の声が聞こえること!ここに住んでもう9ヶ月ですが、初めて聞いた気がします。草むらの真ん中で突然立ち止まった私を周りの人が怪訝な顔で追い抜かして行きました。

さて、友人と週2回ロシア語を習っている大学はヌルスルタンやや中心部、サーカスの向かいにあります。時々授業の後に二人でご飯に行くのですが、もっとも近いレストランは二つしかないので、あまりにも通いすぎてメニューを全制覇しそうです。というわけで、ある日はじめてのお店に挑戦してみました。その時参考にさせていただいたのが、この記事。サーカスのそばにハチャプリ屋さんの屋台のような小さなお店があるのは知っていたのですが、なかなか勇気が出なかったのです。 こちら。この季節になると、もう中の席が埋まっていてもテラスというか、外のテーブルで食べられるのでやっと行く決心がつきました。

店に近づくと、外のテーブルにはおばちゃん3人組が座って仲良くお話をしているところが目に入りました。人気のお店なのかな。彼女たちを横目に見ながら、お店の窓から中に声をかけます。中にはひとりの店員さんらしき女の子がいましたが、私たちが来たことに多少うろたえているようでした。すると外で座っていたおばちゃんのうちの一人が突然立ち上がって私たちに「どうしたの?」と声をかけてきます。いや、どうしたって…ただハチャプリを食べたいだけですが…と答えると「あらお客さんだったの!!どこでも座って!え、中?もちろん席あるよ。すぐ作り始めるね!チーズとアジャンスキーのどっちのハチャプリがいい?」と勢いよく話し始めました。ちなみにチーズハチャプリはピザのような見た目で、アジャンスキーは目玉のようなものです。よくハチャプリと聞いてイメージするのはこちら。私たちも例に漏れずアジャンスキーと、紅茶を注文しました。

このお店は生地の成形から目の前でハチャプリを作ってくれます。その作業の手を全く止めずに私たちに話かけてくれました。外のテーブルで話していたおばちゃんの一人はここの店長だったようです。先に店内にいたお姉さんは長くなると思ったのか紅茶を入れてくれます。「あなたたちはどこの人?中国?」「いいえ、日本ですよ」「日本!日本といえば一年ほど前、この店が出来たばかりの時に日本人のジャーナリストが来たわ。名前は確か…◯◯」先ほど言及した、私がここに来るきっかけになった記事を書いた人の名前です。一年前に聞いた日本人の名前を覚えているとは…さすが客商売。 私もブログをやっているんだけど、そこに載せていい?と許可をもらって撮影したそのおばちゃんの写真がこちら。いい笑顔です。後ろのオーブンではハチャプリが焼かれています。

彼女はアルメニア人で、アゼルバイジャンに住んでいたそうです。1988年に領土問題から二国間で戦争が勃発。1994年まで続きます。彼女はその時にアゼルバイジャンから逃げて、カザフスタンに移住してきたそうです。初めは違う仕事をしていましたが、去年ようやく自分の店を持てたのだ、と嬉しそうに話してくれました。

店内はザクロをモチーフとした置物をはじめ、コーカサスの雰囲気が味わえる小物で飾られています。 これらはアルメニアのものだよ、と教えてくれました。

アルメニアで地震があった時(おそらく1988年のマグニチュード6.8のものでしょう)に真っ先に日本が支援してくれたことは忘れない、だから日本のことはアルメニア人は好きなんだ、と語ってくれたことは忘れられません。そこから日本についての素朴な疑問や、日本語で何か歌ってくれと言ったリクエスト(おそらく彼女は歌が好きなのでしょう。話が途切れると鼻歌がすぐ始まりました)など、いろいろなことを話しました。何か日本語を教えて、というリクエストはよく受けるので色々と用意をしているのですが、歌はパッと思いつかなかったのでいくつかレパートリーを持っておく必要がありますね。この時はとっさに「まんが日本昔ばなし」の「にんげんっていいな」を歌いました。

いつもこういう話を振られると自国の文化がある程度世界に知られているのが嬉しくなるのと同時に、ある程度こちらからも質問ができるくらいには相手の国の文化について知っていれば…と自分が不甲斐なくなります。

そんなこんなで20分ほどたった頃、ハチャプリが焼きあがりました。アジャンスキーハチャプリです。 晩御飯のつもりだったので足りるか不安でしたが、一人では多いくらいでした。味は絶品!ハチャプリはやっぱり焼きたての熱々にかぎりますね。ただ、この店にはカテドラリーというものが無いようで、紅茶の砂糖をかき混ぜるのも、近くにあった調理に使うスプーンでしたし、ハチャプリも大きいのに「食べやすいように切るね!」と言ってピザカッターで切られた後は手づかみでした。そうなると真ん中のチーズ部分が結構食べにくいのです(熱いので)。でもそんな食べにくさを軽々と乗り越えられるくらい美味しかったので、またおしゃべりをしに訪れようと思います。

Пока!

バレエ週間

Привет!

最近お湯が出なかったり、電気が止まったり(前もってお知らせはありました)、その他諸々の小さな問題が発生してバタバタしておりました。

ロシア語圏に来てから、急速にバレエを見る機会が増えたのですが、先週のように1週間で二回も見た日はなかったかもしれません。モスクワは街が大きいこともあり、数え切れないほどバレエを上演する劇場があったのですが(その分クオリティも値段もまちまちです)、我が街ヌルスルタンには二つしかありません。

今回は私が初めて行く劇場、「アスタナバレエ」に日本人のバレエカンパニーが来ると聞き、月曜日に見に行きました。 この6月4日から16日まで行われていた「ユーラシアダンスフェスティバル」に出場していたのです。他にはロシアやチェコからも来ているようですね。日本がユーラシアに含まれるかどうかは置いておき、お客さんも多く安心しました。このフェスティバルは3回目のようで、最終日は世界のバレエスターによるガラが行われました。

会場となったアスタナバレエは、万博会場の目の前にあります。 モスクワのボリショイ劇場のような、ヌルスルタンにあるもう一つの劇場「アスタナオペラ」とは違い、現代的な建物でした。サイズもアスタナオペラに比べると小規模ですが、その分舞台との距離が近く感じます。
私は一階席の真ん中左寄りの場所に座っていたのですが、そこから見る舞台の様子はこのような感じでした。 フェスティバル名が書かれた幕は毎度新調するのでしょうか。ひとつだけ、オーケストラピットがなかったことが残念でした。そのかわり幕が上がると、後方の壁に世界観に合った映像が流れるので面白かったです。

今回、1幕はコンテンポラリーバレエ、2幕はクラシックバレエという流れでした。1幕はさらに3つの踊りから構成されており、2つ目についてはバレエではなくダンスだったのですが、どの踊りにも共通しているのが「よくその筋肉だけ動いて、その体勢を保てるよなあ」という思いです。バレエを見る時はいつも思うことなのですが、今回はお話がなかったのでより踊りに集中できたのです。さらに、その前の週に「ビギナーヨガ教室」に行ってあまりの自分の体の動かなさに唖然としたところだったので、よりその思いが強まったのかもしれません。 背後の映像も五重の塔や障子、桜などを使い、日本らしさを出していたのも面白かったです。今回来てくれたバレエカンパニーは日本国際バレエカンパニーというところで、今回が初公演だったそうです。プロジェクトごとにバレリーナをオーディションで集めるようで、今回は10代後半から20代のプロになる手前のダンサーたちが集まったと聞きました。バレエの世界は本当に大変だとよく言われますが、彼らがこれからも続けて欲しいなあと思いながら見ていました。

ところで私がバレエの中で一番好きな演目は「ジゼル」です。 mickymm.hatenablog.com この時に見たのが初めてだったのですが、衣装がダントツで好みだった上に、他の演目に比べて劇のパートが多いところ、だからこそバレリーナによって主人公ジゼルやほかの登場人物の印象が変わることが面白く、モスクワでも2、3度見に行っていました。そのジゼルがここヌルスルタンのアスタナオペラにて初めて上演されることになったのです。1ヶ月ほど前から友達に金曜日のチケットを取ってもらっていたのですが、狙ったかのようにその日にどうしても外せない用事が入ってしまい、落ち込んでいました。

すると水曜日に、アスタナオペラでバレリーナをしているお友達から「金曜日に来れなくなったと聞いたのですが、よかったら明日のゲネプロに来られますか?」とお誘いをいただきました。もう天にも昇る心地です。ゲネプロというのは、本番前に本番と同じようにオーケストラも入れて、衣装もつけてリハーサルをするというものです。 場所は選べませんが、ちゃんとチケットもあります。席が手書きなのが特別感をより盛り上げてくれます。実際には舞台が始まると、周りの人は空いている席にどんどん移っていきました。

今回のジゼルは、これまで見たものと大道具は一緒だったのですが、やはり細かいところは全く違って興味深かったです。ちょっとした手の仕草ひとつでジゼルが心臓が弱いことを示したり、貴族の皆さんが狩りに行っていたことを示すために鷹や獲物をもっていたりと説得力が増していました。

看板の前は人が多く、知らないお姉さんを撮ってしまいました。
ゲネプロだったのでやはり途中でアナウンスによる舞台上の人への指示が入るなど、いつもと違う感じも味わえましたが、やはり今回も素晴らしく、これからアスタナオペラのレパートリーの一つとして毎年上演されるといいな、と思います。

ただ今回少し残念だったのは、録画している観客があまりにも多かったこと。舞台最後のカーテンコールの時だけ撮影は許可されているという認識なのですが、横の人は踊りが変わるたびに撮影をしていました。踊りが美しいので気持ちは分かるのですが、特に二幕の夜の森でウィリー(亡霊)たちが踊っているところなどは携帯電話の明かりが本当に眩しいのです。次にそのような状況に遭遇したらちゃんと注意できるように、ロシア語をもっと勉強した上で度胸をつけようと思います。

Пока!

ヌルスルタン近況

Привет!

バス停でバスを待っていたら、突然小さなシャボン玉の群勢に囲まれました。びっくりして本から顔を上げると、少女が笑顔で私の前でシャボン玉を作り出しているではありませんか。彼女はある程度シャボン液を吹いて満足すると、私の横にいた女性の前でまた同じようにシャボン玉を作り始めました。シャボン玉の妖精なのかな。

ようやくバスが来た時には、ポツポツと大粒の雨が降り出していました。近頃一日の中で天気の移り変わりが激しいのです。風が強いからか雲の流れが早く、さっきまで青空が見えていたと思ったらもう空が雨雲で覆われていたりします。今日もそんな感じで、大粒の雨はみるみるうちに激しくなり、バスに乗り込んだらもうスコールのような痛そうな雨になっていました。雷までゴロゴロし始めます。まあでも、私はもうバスの中だから大丈夫、と安心して空いていた席に座りました。バスが動き始めると、肩のあたりが濡れています。頭にも手にも雨が当たるので不思議に思って周りを見渡すと、バスの窓は全開な上に天窓まで開いていました。ほとんどの人は濡れるのも気にしない様子で座っていましたが、5分もしないうちに外と変わらない濡れ方になってきたので、みんなで協力して窓を閉めてまわりました。前から思っていたのですが、こちらの人は不条理にもあまり逆らわずにある程度は黙って耐える傾向がある気がします。

そんな国民性だと思っていたので、月曜日の朝に友人から「昨日デモがあったらしいけど大丈夫?」というメールが来たのには驚きました。デモをするんだ。そのデモがあった日曜日は大統領選挙が行われていました。うちのポストにも案内のカードが入っていましたよ。 中を開けるとカードの上側がカザフ語、下側はロシア語で「選挙するから自分を証明できるものを持って、○○まで来てね」と書いてありました。聞くところによると、投票所ならどこでもいいわけではなく、自分が登録している住所の最寄りの指定された投票所に行かなければいけないようです。カードの○○の部分は手書きで指定された投票所ナンバーが書かれていました。そもそも私はカザフ人ではないので投票権はないのですが。

ロシア語を習っている大学も投票所になっているらしく、入り口にも看板がありました。 正面玄関を入ってすぐのところもいつもはガランとしたホールになっているのですが、前日にはカザフブルーの布で仕切られた投票ブースが置かれ、大きなカザフスタンの国旗も飾られていました。

この日は市内のバスが無料で乗ることができたので、政治には参加できませんがその恩恵だけ受けることができました。そもそも今回の選挙は、3月に突然辞任したナザルバエフ前大統領の後継者であるトカエフ大統領が、3月に就任した時は前大統領に指名されただけで選挙もしなかったので、その正当性を確立するために、本来は来年4月に予定されていた大統領選を繰り上げて行ったものです。なので今回の選挙の結果は…火を見るよりも明らかでしたが、トカエフ大統領に決まりました。

水曜日。家でごろごろしていると、突然銃声が聞こえて飛び起きました。しかも銃声は一度ではなく、10回以上続けて鳴り響いています。とりあえず音が止んでから散歩がてら現場(博物館前の独立広場)を見に行ってみると、柵が置かれており、近づけないようになっていました。 後から聞くところによるとこの日は大統領の就任式が行われていたそうで、その祝砲だったようです。びっくりした。

これら一連のイベントのせいか、先週末からありとあらゆるSNSが繋がりにくくなっています。InstagramやTwitter、Facebookなどは見なければいい話なのですが、こちらでメジャーなメッセージアプリのwhatsappが繋がらないのには弱りました。文章で打てないとなると緊急の連絡は電話をする羽目になるからです。色々と不便ですが、1週間近くが経った今日はもうかなり元どおりに使えるようになってきました。

もちろん、この国で進歩していることもあります。以前はすべてのゴミを一箇所で集めて広大な土地に埋め立てていたのですが、先日ゴミステーションの横を通りかかった時に見慣れないものを見つけました。 写真の左側に公園にあるようなゴミ箱が写っているのが分かるでしょうか。なんとここ、ペットボトルや洗剤の空容器など、プラスチックのものを入れるようになっていたのです。ただ、これらだけを集めてリサイクルをするのかと言われると疑問が残りますが…。とりあえず、分別が始まっただけでも大進歩です。これからもこの制度がなくならないことを願うばかりです。

Пока!

映画「アラジン」

Привет!

最近日が長いので1日も長く感じられるのですが、それに甘んじてぼーっとしていると一週間がとても短く感じられて驚きます。もう金曜日なのですね!

さて、最近はかなり映画館に行く頻度が上がっています。『アベンジャーズ/エンドゲーム 』は2回見ましたし、先日は『名探偵ピカチュウ』も見ました。どちらについてもまた機会を見つけて書きたいと思います。

私はこちらで映画を見る時はロシア語なのですが、きちんと理解できるか不安なので毎度旦那を連れて行って、あとで答え合わせや質問をさせてもらっています。ただ、彼の仕事が忙しくなってきたことと、劇場で観たい映画が増えてきたこともあり、旦那がそこまで観たい訳ではないものに付き合わせるのは気の毒になってきました。というわけで、先日こちらで一人映画デビューをしました!!その映画が『アラジン』です。 ディズニープリンセスの中ではラプンツェルが一番好きなのですが、ディズニーの曲の中ではA whole new worldが一番好きなのです。掛け合いの部分も一人で歌えます。イギリスに滞在していた時もロンドンにいる時にミュージカル版のアラジンをみんなで見に行きました(ちなみにその時は車椅子だったのですが、劇場の人は本当に良くしてくれました)。その時に友達から借りたミュージカルのサントラを聴きながら劇場へ向かいます。

インターネットで事前に調べていた時間に映画館へ行くと「あーその時間のはカザフ語なんです。その次はロシア語ですよ」と言われてしまいました。なんとサイトにはロシア語もカザフ語も区別せずに上映時間が書かれていたのです。最近ミュージカルを見ていなかったので、いつもと同じようにロシア語音声、カザフ語字幕だとばかり思っていました。ミュージカルにはこんな罠があったとは。次の時間は都合が悪かったので、そこから歩いて30分ほどの映画館へ。そこでは無事にロシア語で見ることができました。ところで英語での発音は「アラジン」の「ラ」にアクセントが来るのですが、ロシア語でも同じように発音したらチケット売り場のお姉さんに「は?」という顔をされました。ロシア語では「ジ」にアクセントが来るので、どちらかというと日本語に近い発音で大丈夫だったのです。

アラジンに出てくる曲は全部好きで英語で聴き慣れているので、予告で見た時に一番心配したのはロシア語の吹き替えに違和感を覚えないか、ということでした。こちらではもう夏休みが始まっているので、劇場は子供達でいっぱい。さあ、いよいよ上演です。

ここからは少しネタバレしています。予備知識なしで見に行きたい人はご注意ください。

一番初めの歌、「アラビアンナイト」が始まった瞬間に大丈夫かもしれない、と思いました。何よりジーニー(ロシア語では「ジン」でした)の声をやっている役者さんが私のイメージ通りで、歌のノリも本当にうまく再現していました。ありがとう。 YouTubeのキャプチャー画ですが、彼がジンの声だそうです。 もし、ロシア語での歌が気になる方はこちらの動画をどうぞ。 カザフ人の知り合いと「最近アラジンを見た!」と盛り上がった時、彼女は突然「アラブスカヤ ノーーーーチ(アラビアンナイトのロシア語)」と良い声で歌い出したので驚いてしまいました。たしかに耳に残るので気持ちは分かる。

映画は本当に本当に楽しかったです。大好きな世界観を見せてくれていて、役者さんも、何より監督が楽しんで作ったのだろうな、と伝わってきました。子供が多い回だったので、応援上映のようになっていました。パーティのシーンでジャファーがプリンス・アリに向かって「あなたが誰だか知っていますよ」と言った時も、となりの男の子が「アラジンだよ!」と叫んでいました。正体を明かしたらダメだよ。

ジャスミンも美しく、アラジン…というかプリンス・アリもかっこよく、ウィル・スミスじゃなかったジーニーはとても楽しそうで見ていてずっと幸せでした。何より絨毯が!思わず目で追ってしまうほど魅力的でした。一家に一枚欲しい。

幸せな気持ちで映画館が入っているショッピングモールから一歩出ると、そこにはウズベク料理のレストランがありました。その外観が先ほどまで没入していた世界の続きのようで、この町で見て良かったなあと思いながら帰途につきました。

それから早1週間半。あの世界が忘れられず、そしてこの映画は3DのIMAXで見るとより楽しめるのではないかと思い、また一人で見に行きました(旦那はミュージカルが苦手なのでそんなに見たくないらしいのですが、一回連れて行って感想を聞きたいです)。人生初IMAXです。普段の映画は2Dで観ると1000テンゲ(330円ちょっと)なのですが、なんと言ってもIMAXです。3000テンゲ(1000円)くらいを想定してチケットを買いました。「IMAXですか?3Dなので、メガネをかけるものですが、大丈夫ですか?」「あの、メガネは持ってないのですが」「劇場に入る時に貸し出すので大丈夫ですよ。1500テンゲ(500円)です」…安い!ヌルスルタンにはIMAX設備がある劇場は2つあるのですが、同じ系列の映画館なので値段は変わらないと思います。

ここの映画館にはこの二人が置かれていました。なんであえてジャファーとジーニーなんでしょう。

劇場に入る前に「メガネを壊したり無くしたら3000テンゲ(1000円)の罰金です」と書かれていました。日本では3Dメガネは買うスタイルだったと思うのですが、ここでは貸し出してくれるようです。まだまだ2Dが優勢だからでしょうか。

映画が始まる前もIMAXの宣伝がかなり長く流れました。かなりスタイリッシュな映像で、3Dの特性を見せてくれます。スクリーンも普通のものより大きいのかな。音が大きかった印象です。ただ、もとから2Dでも3Dに見えるというか、映画に没入できるタイプなので、IMAXだけの特別感はあまり感じませんでした。少しでも顔を傾けるとメガネの焦点が合わなくなることに慣れるのに時間がかかったくらいです。

ただ、2回目で気がついたことはいくつかありました。序盤に出てくるスルタンの執務室(?)に日本からだと思われる甲冑が置かれていたこと、オリジナルソング「speechless」ではジャスミンのロシア語の声優さんの気持ちが入りすぎているのか、口の形はあっているのに歌だけ浮いて聞こえたことです。それでもやはり幸せな気持ちで映画館を後にしました。

この日行ったのはバイテレク横のショッピングセンター、ケルエンの映画館で、ここは建物自体がシルクロードを強く打ち出しているのですが、映画館も例に漏れずアラビアンな世界観の内装なのでアラジンを見るのにぴったりでした。 通路の絵です。

次はスパイダーマンを見に行きたいです!
Пока!