モスクワ奮闘記

2016年7月末にモスクワに引っ越してきました。

バレエ「ジゼル」

Привет!

本当に安定しない天気で、今日も学校帰りに激しい雨に降られました。iPhoneの天気予報は降水確率30パーセントだったのに…とぼやくと、先生が「多分雨が降るって伝えてあなたを悲しませたくなかったのよ」と言ってくれました。何それ素敵。今度誰かに使おう。でも傘を持って出かけずに雨に降られる方が悲しいんやけどな。

6月末なんてまだまだ先だと思っていると、もう今週末に迫っていることに気がつきました。次の観劇の前に前回見たものをお伝えしないとどんどん溜まってしまうので、今日は有名なバレエ「ジゼル」のお話です。 やっぱりロシアに行くならバレエの1つでも見ておかねば、という母の要望を聞いてインターネットで探し始めました。チャイコフスキー3部作(くるみ割り人形、眠れる森の美女、白鳥の湖)はいつでもやってるのですがなかなか日が合いません。そんな時チャイコフスキーと並んで有名なバレエ「ジゼル」のチケットを見つけました。3000p(6000円)と少し高かったのですが、日本で買うよりは安い!という母の言葉で買うことにしました。

語学学校の近くのチケットブースに行って「5/15のジゼルのチケットってありますか?」と聞くとすぐに席を選ばせてくれました。購入手続きをしている途中で「ところであなたはロシア語上手ですね。全部理解できますよ」と言われ(こう言われる時点でどう見ても外国人だということなのですが)、すっかり気をよくした私は「日本から母が遊びに来るので、バレエを見せてあげたくて」ということまで話しました。「それならこのチケットはぴったりですね。良い劇場ですし、良い演目だわ」なんと暖かい言葉!まだ見ていないのにこの言葉だけで一人3000p出したことをすっかり忘れました。 そんなチケット売り場のおばさんおすすめの劇場はここ。スタニスラフスキー・ネミローヴィッチ・ダンチェンコ劇場です。びっくりするほど下手に取れた上の写真は劇場外にあった「本日の演目」を紹介する液晶画面です。写真って難しいなあ。劇場自体も面白いので、次の記事でご紹介しますね。

バレエ「ジゼル」はもともと1841年にフランスで初演されましたが、翌年にはロシアのサンクトペテルブルクで上演され、それ以降、演出家がロシアで作品に磨きをかけました。そして今ではもうフランスでの上演はなくなり、ロシアで生き残った、ロシアを代表する作品となっています。 上演前の様子。

それではどんなお話か、私の感想を交えながらご紹介しますね(人物名はパンフレットに載っている表記で書きます)。

第一幕 アルバート伯爵は村娘のジゼルに恋をし、自らの高貴な身分を隠して彼女に近づきました。そんなことは露とも知らないジゼルもアルバートのことを好きになります。一方、村で貴族たちの狩りの番人として働いているハンスも、ジゼルのことを愛していました(観客にもジゼルの可憐さが伝わって来ました。めっちゃ可愛かったです)。ハンスは嫉妬にかられてアルバートの狩りの道具を置いている小屋に忍び込み、貴族の証である剣を見つけ出します。彼は証拠としてその剣を持ちさりました。このバレエはこれまで見た中でも一二を争うくらい舞台芸術が素晴らしく、このシーンでも小屋の窓から恐る恐る出入りするハンスに容易に感情移入ができました。

そんな時、公爵とその娘バティルダが狩りをしに村にやって来ました。このバティルダは実はアルバートの許嫁でした。アルバート最低ですね。何も知らないバティルダはジゼルの美しさに魅了され、彼女にネックレスを贈ります。バティルダがその場を去った後、アルバートの前で彼の剣をジゼルに見せ、正体を暴くハンス。混乱するジゼルをアルバートがなだめようとしたところにバティルダとその父である公爵が帰って来ました。さすがに公爵の前でバティルダを無視することはできず、彼女の手に口づけをするアルバート。それを見て理解したジゼルは、発狂しました。このシーンでのジゼルの踊りが凄まじかったです。ある時は怒りに顔を歪め、またある時は天を仰いで微笑み、髪を振り乱し、もらったネックレスを引きちぎりながら踊り続けます。あまりの痛々しさに目を背けたくなりますが、目が離せません。素晴らしい演技でした。こんなにも感情のこもったバレエは初めてです。そうしているうちに、ジゼルはショックのあまり死んでしまいました。第一幕はここまでです。

第二幕 幕が上がると、第一幕の舞台であった村の小屋の明るい雰囲気とは打って変わって、夜の森の墓場が舞台になっていました。実はこのバレエはオーストリア地方の伝説で、結婚を前に亡くなった若い娘の亡霊はウィリと呼ばれ、夜中に森に迷い込んで来た男性を死ぬまで踊らせるという話を題材としています。第一幕で亡くなったジゼルもウィリとして他の娘たちと踊っているところから第二幕が始まります。

そこへハンスがジゼルの墓へやって来ました。彼がジゼルを思って泣いていると、ウィリの女王に連れられてやって来たウィリたちに捕らえられてしまいました。そこから彼は休むことを許されず踊らされます。バレエってすごいですね。もう踊りたくない、休みたいと思っているのに踊らされているというのが観客に伝わるような踊り方ができるんですね。目から鱗でした。彼が命乞いをしてもウォリたちは踊らし続け、ついにハンスは死んでしまいます。

次の夜、アルバートがジゼルを失った悲しみに暮れながら墓までやって来ました(一日何しててん)。例に漏れず、アルバートも捕らえられ踊らされます。彼がもう力尽きようとしている時、まだアルバートを愛している(とパンフレットに書いてある)ジゼルがアルバートを解放してくれるよう女王に頼みました。そのうちに夜が明け、力を失ったウィリたちは墓へ帰っていきます。生き延びたアルバートはジゼルの魂に最後の別れを告げました。

終わり。 カーテンコールの時は写真を撮ってもいいのだと経験上理解しました。

普通のバレエと違ってスカートも長く、衣装が可愛かったです!普段着にできそう!そして申し訳ないのですが、アルバートに全く感情移入できず、ハンスばかり応援していました。

これまでの中で一番感情を動かされた素晴らしい舞台でした。ジゼル、おすすめです!!

Пока!

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