馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

氷点下20度の外遊び

Привет!

今日はロシア正教でのお正月です。ですが、クリスマスの時も今日も街中は通常営業で、ムードも全くありません。やはりイスラム教徒が多い国だからでしょうか。3月のイスラム教のお祭り、ナウルーズが今から楽しみです。

ということで、年末年始のアスタナをご紹介します。 先日の『ノートルダムの鐘』を上映したピラミッドの前の風景です。ここは「独立広場」という場所で、周りには大学や劇場、国立博物館などがあります。
アスタナは去年がちょうど20周年で、街中のいたるところに「20 ASTANA」というモニュメントがあるのですが、年末になって突然「20」と「ASTANA」の間に「19」が入ってきて(写真参照)、新年を祝うモニュメントに昇華しました。今年は21年目のはずですが、20周年のモニュメントを置き続けるか、乞うご期待。
写真のクリスマスツリーの足元は普段はがらんとした広場でも今は期間限定でスケートリンクができています。そばには小さな滑り台も。本当に土地はたくさんあるなあ。

ピラミッドの反対側にはとても長い滑り台もあります。 これは全て氷で作ってあるものの周りにブルーシートをつけているのです。この滑り台も夜になると光ります。さすがアスタナ。

休日に行くとみなさん思い思いのソリやチューブと呼ばれる柔らかいタイヤのようなものを持って遊びに来ていました。周りではスノーモービルの後ろに4、5人が乗れるようなゴムボートを繋げて、ピラミッドの周りを走ってもらうアトラクションをしていたり、ロバが引くソリに乗れたり、外気温が氷点下20度前後でも大人も子供も一緒になって遊んでいます。私たちも滑り台を経験しようと思い、こういうところには必ずある道具を貸してくれるお店を探したのですが見つかりません。すると、滑り台の近くで人だかりができているところに遭遇しました。 その中心には蛍光の黄色いジャケットを着た人がたくさんチューブを持っています(写真で手前の子供が乗っているものがチューブです)。声をかけて借りようと思ったのですが、順番も何もないので、気が弱い私たちはチューブ競争に勝ち抜けませんでした。やっと人だかりがなくなったと思うと係りの人の手にはチューブが一つも残っていません。お店であれば身分証などを預けてきちんと返却してもらうシステムが確立していますが、彼一人でどうやって管理しているのか少し疑問でした。今回は滑り台を諦めて、遊んでいる子供達を眺めます。 楽しそうだなあ。こんなふうにコースが作られていないところでも、少しでも坂道があればみんな勝手にチューブなどを持ってきて滑っています。

こんなふうに街中にはまだたくさんクリスマスツリーと滑り台があります。 これはショッピングセンター「ケルエン」の前にあるツリー。この周りでは常に音楽が流れており、ツリーも実はゆっくりと回っています。ツリーにぶら下がっているブランコのような椅子に座って冬の寒さを楽しんでいる人たちもよく見かけました。それにしてもツリーの作り物感と対照的な手前のトナカイの顔。どうしてこんなにリアルに近づけたのか不思議です。

ユーラシアバザールでは年末年始限定で写真スポットができていました。 この国におけるサンタさんの立ち位置が気になります。彼は宗教的なものを背負っていないようです。これもソ連時代の名残でしょう。

この隣ではツリーを売っていたのですが、上につける星やピカがなかったのか、 なぜか全てのツリーがアイアンマンのお面をかぶっていました。可愛かったです。

さて、うちのツリーもそろそろ片付けなきゃなあ。

Пока!

ミュージカル『ノートルダムの鐘』

Привет!

今日は年がまだ明ける前の話です。ロシア語の先生から突然「ミュージカル見に行かない?演目は『ノートルダムの鐘』で、私の他の生徒も行くんだけど、もしよかったら」というメッセージが届きました。私はミュージカルが好きなので、二つ返事で「行きます」と返し、一緒に授業を受けている友達はミュージカルは苦手なようでしたが、挑戦するということで二人とも参加することになりました。旦那も初めは行くといっていたのですが、彼はあまり舞台が好きではない上に、事務のお姉さんも行きたいと言い出したので旦那の分の席を彼女に譲ることに。そこまで決まって、チケットを取ってくれた先生にお金を払うときになって衝撃の事実が明かされます。

「あ、これカザフ語だから」

…いやいや、先生ってロシア語の先生だよね?私たちにカザフ語を教えているわけじゃないよね?と問い詰めそうになる私たちに「あ、でもほらロシア語の字幕あると思うし」と先生。まあ、カザフ語のミュージカルなんてカザフでしか見ることができないし、いい経験になるかもしれない、と無理やり自分を納得させます。 会場はここ、アスタナにある奇妙な建物の一つ「平和と調和の宮殿」…通称「ピラミッド」(そのまま)。世界の宗教の指導者が会議をした時に使われたと聞いたことがあるのですが、今回はこの中の観光はできていないので、詳しいことはまた調べて書こうと思います。入ってすぐのロビーで先生と彼女の生徒さんたちと待ち合わせました。あってみるとその生徒さんたちはトルコ人だそうで、ロシア語は始めたばっかりなので通じないということでした。…そりゃトルコ人ならカザフ語のミュージカルでも見に来るよね、と少し不貞腐れた気分になります。カザフ語はロシア語よりもトルコ語に近いので、耳で聞くと大体理解できるのだそうです。現に彼らは先生とカザフ語で話していました。ロシア語と日本語しかわからない私たちにとっては圧倒的に不利な状況。 なぜか関係者入り口がある地下一階のみに置かれていた看板(を上からとったもの)。いよいよ開演時間になったので席に着きます。舞台の周りに字幕が出てきそうな機械が全くありません。先生、どうしろと…!もうこれは歌の世界に浸ろうと、ワクワクしながら待っていると会場が暗くな…らずに、舞台の上に司会者とスーツを着た男性が上がりました。そして司会者が「『ノートルダムの鐘』カザフスタンでの初演にようこそ!」とカザフ語→ロシア語の順で話してくれました。これ初回なのか。そして「これを記念しまして、カザフスタンの文化大臣からお言葉をいただきたいと思います」と続けるではありませんか。え、大臣!?ここ一般客入って大丈夫なの?大臣は「中央アジアで、初めて土地の言葉を用いた『ノートルダムの鐘』が上映されます!カザフ人のみで、カザフ語による、フランスの名作の上映は大変光栄なことです。フランスから作曲家や演出家にお越しいただき、尽力いただきました」というようなことをロシア語で話しています。そこはカザフ語ではないのか。カザフに住む人でもカザフ語のほうが得意な人、ロシア語のほうが得意な人、様々な人がいると聞きます。大臣は後者なのでしょう。そして次にフランス大使が通訳と共に登壇しました。いよいよ間違ったところに来てしまったのではないかと心配になります。フランス大使ははじめこそフランス語で、通訳がカザフ語に訳していましたが、スピーチのほとんどはカザフ語で行いました。所在なさげな通訳。一方で観客のカザフ人たちは大興奮。フランス大使が一文話すごとに歓声を上げます。やっぱりカザフ語も話せるほうがいいのかな。内容は全く分かりませんでした。

いよいよ会場が暗くなります。さて、これまでいろいろなミュージカルを見てきましたが、ノートルダムの鐘ははじめてだったので家を出る前に予習しました。もともとあるミュージカルなので、日本の劇団四季のように話の流れは変えずにカザフ語にしているのだろうという判断のもと、劇団四季のホームページにあるあらすじを読みました。 www.shiki.jp

幕が開くと青いコートを着た男性が朗々と歌い始めました。ステージの上には主人公カジモドの心の友だというガーゴイルの石像も置かれているので、彼がカジモドかな、と思いながら舞台を見つめます。もし彼がカジモドだったら全然醜くないけれど、むしろかっこいいのではないか、と思っていると一幕の中盤になってやっとあからさまに「醜い」人が出てきました。真っ赤なぼろを着て。ぼろ、という言葉のイメージを覆すような色合いなのですが、どう見ても彼がカジモドでしょう。じゃああの青いコートは誰だ…?と思っていると、カジモドを引き取った聖職者のフロローも、ジプシーのエメラルダも、警備隊長でエメラルダと恋に落ちるフィーバスも、なんならジプシーの人気者でフィーバスと対立してエメラルダを取り合う男性(おそらくオリジナルキャラ)まで出てくるではありませんか。言葉が分からないので青いコートの男性の立ち位置も分からないまま、休憩時間になりました。人物だけではありません。ストーリーも私が予習していったものを追っていくとどうしても話がつながらないのです。休憩時間になった瞬間友達と「今何がどうなっているの?」という話をしあいました。先生とは席が離れていたので聞きに行けなかったのです。 原作の「パリのノートルダム」のウィキペディアを見てみると、一番このストーリーが近いという結論になりました。ということは楽曲や衣装もすべてオリジナルか。そのためにフランスから人を呼んだのか。原作のストーリーに少し現代のデモのような要素を入れていたり、二人が心情を歌で吐露するところでは一人を影で表現していたりと工夫は見えるのですが、衣装の時代設定がバラバラなことと青コートの男性の存在意義に疑問を持ってしまったためにあまり入り込めませんでした。 そういえば現代的な解釈を入れてくるミュージカルはロシアでも見た気がします。 mickymm.hatenablog.com

普段であれば少々ストーリーが破綻していても、言語が全く分からなくても、歌の力で引き込まれるのですが、今回はあまりうまく作用してくれませんでした。今度は見たことがあるミュージカルのカザフ版に行ってみたいです。

後日、授業があったので先生に「あの青いコートは誰ですか」と聞いてみると、「私もよくわからなかったけれど、あなたたち原作は読んだことある?ビクトル・ユゴーの作品よ!名作だからぜひ読みなさい。私が若い頃はテレビも携帯電話もなかったからみんなの楽しみは本かダンスパーティーだったのよ」と強引にごまかされました。先生も分からなかったのか。

Пока!

すもうさん

Привет!

先日、1月7日はロシア正教のクリスマスでした。カザフに住む人の中にはロシア正教を信じている人も少なくないので、ロシアと同じくこの日は祝日です。イスラム教の祭日もお休みになるので、宗教関連のお休みが多い気がします。

さて、アルマトイ旅行記もいよいよ最終回です!最終回なのに題名を見て疑問に思った方も多いことでしょう。ええ、最後の最後に日本食屋さんへ行ったのです。 『地球の歩き方』にも載っているこのお店は、街の中心街から少し外れたところにあります。写真では暗くて少し見えにくいですが、手前に日本風の橋が架かっています。下に流れる川は完全に凍っていたので歩いて渡れそうですが。

橋を渡ると江戸の下町のような、長屋風の建物の間を奥へと進み店の入り口へと向かいます。雰囲気はもう日本です。ただ季節柄クリスマスソングが流れていたのと、その建物の間がミラーボールでキラキラとしていたことを除けば…。 店内。良い意味で和洋折衷だなあと思いました。提灯が良い味を出していますね。たまたま人がいないところを撮りましたが、この場所以外は子連れのお客さんで賑わっていました。前回のことがあったので、一応電話で予約をしていたのですが、用意されていた席では子供達が遊んでいたので店員さんが慌てて新しい席を作ってくれます。店員さんの対応も良かったです。

さあ、メニューを見ながら注文をしましょう。豊富なメニューに「ほんまにこれ全部あるのか…?」と疑ってしまいますが、頼んだものは一つも断られなかったので驚きました(レストランで注文したものが「今日は用意できない」と言われることはよくあります)。 まずは定番のお寿司。チーズ入りだったりお米が外に出ているものがなく、本格的です!かなり感動してしまいました。チーズ入りもロシアっぽくて好きですが「日本食」と謳っているからにはちゃんとしていて安心します。

そしてなんとざる蕎麦。モスクワにいるときに丸亀製麺のうどんはありましたが、蕎麦は初めて見ました。蕎麦の実を付け合わせでよく食べるのに麺の蕎麦がないのはいつも不思議だったのです。こちらは蕎麦自体は美味しかったのですが、つゆが甘めの味付けで好みが分かれそうでした。カザフの人には喜ばれる味かもしれません。つゆがキンキンに冷やされているのは嬉しかったです。

日本食料理やさんに天ぷらがあればいつも頼んでしまうのですが、これまで天ぷらが出てきたことはありません。必ずエビフライなのです。このお店でも挑戦してみました。 やっぱりエビフライ…。立派なお頭は付いていますが、衣が違うよ。と思ったところで、これまでとの違いに気がつきました。隣に置かれた茄子はちゃんと天ぷらになっているのです。…もしかして天ぷらの技術はあるけれど、海老の天ぷらはこちらの人に受け入れられないのでしょうか。だから分かった上でわざわざエビフライにしているのかもしれません。ちなみにどちらもとても美味しかったです。

お支払いの時に、例によって店員さんに「日本人のシェフがいるのか」と聞いてみました。それくらいのクオリティだと思ったからです。すると「シェフはカザフ人だけど、2、3ヶ月に1度日本に行って学んでいる」という話をしてくれました。なるほど。ちなみにハンバーガーやピザなどもありました。

お店を出る時に目に入った看板です。 「中央アジア最古の日本料理店」…そうなの!最古というだけあって歴史も長いのかな…と思ってよく見てみると"since 1997"の文字。結構最近やな。

このお店から直接空港に向かいました。やってきたタクシーの運転手は、空港に近づくと「実は空港に初めてくるねんけど、どこから入るの?」とこちらに聞いてきます。いや、私たちも初めてや。みんなであっちじゃないかこっちじゃないか、と言い合いましたが、そんなに大きな空港ではないのでスムーズに入り口が見つかります。

初めてカザフスタンのアスタナ以外の街にやってきましたが、アスタナでは感じられなかった「旧ソ連圏」であるということをひしひしと感じられました。本当にアスタナは最近できた街だということも。次は違う季節に行って、郊外の大自然も堪能したいです。

Пока!

シンブラクでスキー

あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします。今年もいろいろな場所へ行きたいと思っているのですが、その前に去年やり残したアルマトイの旅行記をまとめてしまいたいと思います。もうしばらくお付き合いください。

アルマトイで何をするか決めずにとりあえず2泊3日の予定で飛行機とホテルをとっていました。車で4,5時間走った郊外に雄大な自然が広がっていると聞いたので、そこに行くかと悠長に考えていたのですが、調べてみると12月はそこへのツアーがお休みでした。というわけで、行くところがなくなった私たちは、あまり情報がない地球の歩き方を片手に気が付けば二日目の午後にはショッピングセンターに立っていました。入っているお店も雰囲気もアスタナとそっくりです。極めつけはふらりと入ったスターバックスに置いてあったご当地マグカップ。なんとそこには「アスタナ」と書いてあって目を疑いました。いやなんでやねん、ここアルマトイやろ。

こんなことではだめだ、せっかく来たのだからアルマトイらしいことをしようという話になり、三日目は予定にはなかったスキーをしに行くことに決定。こんなことならスキーウエア持ってきたのに。 前日に行ったメデウのスケートリンクの少し下にあるゴンドラの入り口。今回は市内からバスで上がります。バスなら40分ほど。カザフスタンホテルの向かいのバス停から12番バスに乗ると着きます。バスの中にはスキーやスケートに行く大学生くらいの人が多く乗っていました。バスの座席は争奪戦です。山道なので座ったほうが楽なのですが、運賃を払っている間に席はすべて埋まってしまいました。

ゴンドラの昇降口の目の前にスキーレンタルのショップがありました。以前、スキーの用語をロシア語で教えてほしいという要望があったのでいくつか載せますね。 レンタル…прокат (プラカット)
スキー…лыжи(ルィージュ)
スノ―ボード…сноуборд (スノウボルド)
身長…рост(ロスト)
体重…вес(ベス)
サイズ…размер (ラズメール)←この三つは必ず聞かれます。数字を言えるようになっておくとよりいいですね。ちなみに私は足のサイズが23.5㎝ですが、こちらではサイズ38がぴったりです。 もしこれ以外にも知りたい単語があればコメントにどうぞ。

ゴーグルもいる?と聞かれたのでレンタルし、私は持参した秋用のニット帽を、旦那はレンタルショップの横にあったスキー用品のお店で帽子を購入。そんなことをしているとスキーズボンを借り忘れました。ジーンズで挑むスキーは初めてです。転んでしまえば最後、びしょぬれで市内へ戻る羽目になると思うと緊張感が生まれました。

スキー場で使える4時間のリフト券を購入し、シンブラクというスキー場へ向かいます。このシンブラクとメデウをつなぐゴンドラは4時間の制限外だそうです。ゴンドラ内ではロシア系のカザフ人(アルマトイ出身だそう)の女性二人組と一緒だったので、アルマトイでのおすすめスポットやアスタナの話などで盛り上がりました。アルマトイではバーニャに行くといいそうです。 スキー場に到着!レストランやスキースクールなどで賑わうこの場所にはなんとフランスパンのお店「ポール」が出店していました。モスクワで慣れ親しんだお店にこんなところで再開するなんて。フォトスポットではもちろん本物の鷹が羽を広げたり閉じたりして観光客を待っています。スキー場でも鷹が登場するのか。

それからリフトを二つ乗り継いでとりあえず山の頂上へ向かいます。このスキー場がユニークだと思ったのは、リフトとゴンドラが同じ線でつながれており、利用者は自分で好きなほうを選べるところです。 この写真でうまく伝わるでしょうか。手前にあるのがリフト、後ろに控えているのがゴンドラです。私たちは装備が不十分だったので、暖かいゴンドラを迷わず選びます。また夏にはこの山はトレッキングコースになるらしく、冬でもただ山頂からの景色を楽しみたい人たちがスキーやスノーボードをつけずゴンドラに乗り込んでいました。

頂上に着くと、なんとユルタがありました。 こんなところにまで…。カフェになっているようで、暖かいコーヒーなどが飲めるそうです。しかしここまでユルタをもって上がってくるのも、組み立てるのも大変だったに違いありません。遊牧民って山の上にも来るのでしょうか。

さあ滑り始めましょう。 あいにくの天気でしたが、山が好きな私にとってはいい景色の中スキーを楽しめました。雪質はよかったのですが、上に行けば行くほど標高が高いからか(レストランやスクールがあるのが標高2200mだそう)、コースの一部が凍っており、なんどかうまくカーブできずにヒヤッとしました。もう少し寒かったら氷もできにくくなるかもしれません。

ジョージア以来のスキーでテンションが上がったので何度も滑りたかったのですが、ここにきて前日の840段を上り下りしたことが効いてきます。筋肉痛になり、普段の運動不足を思い知らされることになりました。それでもとても楽しかったです。コースの幅が広くなったり突然狭くなったりと不安定でしたが、工夫も多く飽きないスキー場でした。こんどはスキーをするつもりで行きたいです。

Пока!

ラーメンラボ

Привет!

ついに大晦日ですね。カザフスタンでは年越しを基本は家の中で過ごすそうなので、ご近所のお友達のお家へお邪魔しようと思っています。気が付けば日本で新年を迎えなくなって三年目になりました。来年こそは日本でこたつに入って紅白歌合戦を見たいです。

そんな日本が恋しくなってきた私たちに朗報が訪れました。モスクワやロンドンではいくつかあったラーメン屋さんがアスタナにはないのですが、アルマトイにはあるというのです。モスクワにまだラーメン屋さんが充実していなかったころ、サンクトペテルブルクのラーメン屋さんに行くためにメニューを覚えてしまうほど楽しみにしていた旦那です。アルマトイまで来てそのお店に行かないなんて考えられません。 店名はラーメンラボ。何となくモスクワにあったあまりおいしくないラーメン屋さんが想起されます。 mickymm.hatenablog.com ここですね。ラーメンラボのほうは看板のどことなく怪しげなカタカナが少し不安をあおります。

ラーメンラボへ行く前の日の晩、楽しみにしすぎた旦那はよせばいいのにインターネットで口コミを調べました。評価はあまり高くなく、ロシア語で書かれたものしか読めませんが、その多くが「脂っこい」や「味が濃い」「美味しかったのはお茶だけ」などというものでした。どんどん不安になってきます。

とりあえずドアを開けてみると、お客さんはだれもいませんでした。店の奥で映画『火垂るの墓』が上映されています。作品のチョイス、あえてそれなのか…。ほかの人が行ったときにも火垂るの墓が流れていたそうなので、店長が好きなのかもしれません。 店内はこんな感じ。窓にかけられた垂れ幕(?)の文字がいちいち気になります。「世の中を気にする」の後に続くのは「技」ですし、右から二つ目は「おなかへったな」です。この文字の下に描かれた侍(?)がいい味を出していました。何より物議をかもしたのは左側の文字。「呑」の間違いじゃないか、あるいは「杏」では?という意見がでましたが、結論は「おそらく『和』だろう」ということになりました。日本語の文字を知らない人が漢字をみると、どこまでが一文字か分からないそうなのです。 店内を別の角度からみた図。カウンターの上の「熱を感じ燃えさせ感覚を爆発させる」という文字に熱いメッセージが込められているように感じます。何より文法は間違えていないのですが、主語がないのでよくわからない文になっているのですね。

差し出されたメニューを眺めていると、突然目の前に小皿に乗った錠剤のようなものが置かれました。これは…と戸惑う私たちを横目に店員さんがその錠剤めがけてお湯を注ぎます。するとその錠剤がうねうねと膨張し、お手拭きになりました。 これが世の中を気にする技…?

よくわからないのでメニューに戻ります。豚肉を日常的に食べないこの国では、ラーメンを頼むときにまず肉の種類を選びます。牛か鶏。そしてスープを塩と醤油の二種類から選んで注文。ほかにも担々麺がありました。旦那は担々麺、私は辛いものが苦手なので鶏の醤油ラーメンを注文。サイドメニューも充実しており、餃子(エビか野菜か選びます)と唐揚げも一緒に注文しました。 一番初めに運ばれてきたのはラーメン。なぜかチップスのようなものも一緒にテーブルに置かれます。このチップスはお店からのサービスだったようですが、これが本当に美味しかったです。文字通り「やめられない、止まらない」でした。このままだとラーメンが伸びてしまう…と思い、決死の覚悟でチップスを運ぶ手を止めます。

鶏チャーシューは思ったよりもしっかりと作られていて、レシピを聞きたくなるほどでした。麺は少し太めでしたが、細い麺にこれまで出会ったことがないので及第点でしょう。担々麺もおいしかったようです。旦那も私も顔を見合わせて「全然脂っこくないやん」と思わず言い合うほどでした。やはりインターネットの情報は信用できない、と改めて思います(ということをインターネットに書いていますが)。あるいはカザフ人にラーメンは合わなかったか。 そしてやってきた唐揚げ。…うーん、これは唐揚げというよりフリッターのようでしたが、それでもカラッと仕上がっていて食べやすかったです。このあたりで二人ともお腹がいっぱいになってきたので餃子を頼んだことを後悔し始めましたが、やってきた餃子は羽付きでびっくりしてしまいました。驚いてもお腹は減らないので二人で頑張って食べきり、評判のお茶(これも問題なく美味しかったです)を飲んでいるところにお会計を持ってきた店員さんを捕まえて尋ねました。「美味しかったのだけれど、日本人シェフがいるのか」と。すると彼は「いえ、店長が日本に行ったときにラーメンと出会い、こちらでお店を開くべく修行をして持って帰ってきた技術です。来年には新メニューも出る予定なのでまた来てくださいね」と教えてくれました。やっぱりラーメンは美味しいですよね。

思っていたより美味しかったね、と店を出て2、3時間すると、旦那が突然「さっきのラーメンが胃もたれしてて…食べているときには気が付かなかったけどやっぱり結構脂濃かったかも…」と言い出しました。さっき店員さんに日本人からのお墨付きや!って豪語してたやん。それでも美味しかったことに変わりはないので、またアルマトイに行ったときはお店に行くと思います。

アルマトイの旅行記はあと二回の予定です。今年もしばらくお休みしていたにもかかわらず多くの方に来ていただきました。環境が大きく変わった一年でしたが、これからはカザフスタンがちょっと身近に感じられるようなお話を書いていきたいと思います。そして来年はカザフスタンの近隣諸国にも遊びに行きたいです。どうぞ来年もよろしくお願いします。

Пока!

メデウでスケート

Привет!

計算を間違えて、年内にアルマトイの旅行記が終わらないという事実に気が付きました。ということで、もう年の瀬ですね。クリスマスからの一週間はいつも記憶がなく、気がつけば31日だったりします。

さて、アルマトイ二日目の目玉はメデウでした! ちょっとブレていてすみません。このフォトスポットの横に、例の本物の鷹を肩に乗せて写真を撮ってくれる人がおり、変に写真を撮っているとお金を取られそうだったからです。

メデウとは、アルマトイ市内から30分ほど車で山の方に行けば着くところで、ここにはスケートリンクがあります。タクシーで市内から10分も走るとともう、美しい山並みの中にいることに気がつきました。本当に山が近くていい街だな。

このスケートリンクの少し下にはスキー場へ行くためのゴンドラがあります。でも今回は装備もないしスキーはパスかな。ということで、とりあえず気軽に楽しめるスケートをすることにしました。 標高1691メートルに作られたこのスケートリンクは世界でも有数の高地にあり、空気抵抗が少ないためスピードスケートの世界記録が多数生まれたそうです。なのでリンクの壁にスピードスケートの絵が描かれているんですね。リンクへの入場料は1800テンゲ(600円)です。入り口のチケット売り場の料金表にレンタル靴の値段も書かれていたので、入場券とレンタルをお願いすると「中で借りるときに支払いもしてください」とのこと。…じゃあここに書かなくてもいいのに。

ファンタがスポンサーについているようで、なんと入り口のところで無料のファンタをもらえました。そのファンタを配っているゲートをくぐると、素晴らしい景色が目に飛び込んできます。 こんな絶景の中でスケートができるなんて!さっそくスケート靴を借りに行きます。リンクから見ると半地下になっているところに「レンタル」の文字を見つけ、たくさんの人でごった返す中をお支払いカウンターに向かって進みました。するとそこの人に「返却の時にお支払いください」といわれたのです。後払いシステム!時間制だったので延長したときに正しく請求できるからかもしれません。ただ、ここで何より驚いたのは自分の靴を預ける場所の位置でした。貸出カウンターで「脱いだ靴を預かってもらえる場所ってありますか?」と聞くと「ガルデロープが上にあるよ」とのこと。上? なんとここは二階に自分の靴を預けるので、預けた後はスケート靴で階段を上り下りするというリスクがあるのです。必死に手すりにしがみつきながら、何とか転ばずに靴を預けて回収することができました。これは確実に設計ミス…。その件のガルデロープにはお客さんが預けた靴以外にも多くのコートがかかっていました。え、みんな標高1700メートル(富士山でいうと2合目と3合目の間あたり)のスケートリンクでコート着ないの?

実際、リンク上には着ぐるみを着た人が多く(フリース生地の、つなぎのような形状のもの)、ピカチュウやトトロなど日本のキャラクターも見かけました。それでも寒いと思うなあ。なかにはタンクトップで滑っている人までいます。リンクの真ん中にはステージが組まれ、DJがフロアを沸かしていました。スケートをしながらクラブにいる気分です。周りに若い人が多いのも納得でした。2時間もスケート靴を借りましたが、久しぶりだったので体力が持たず、一時間弱でやめることに。でも氷の質も高く、リンク周りにはたくさんのカフェがお店を出しているのでスケート靴のまま食事もできますし、とてもいい環境でした。

さて、ここまで来たのにこれだけで帰ってしまっては勿体ないと思いました。旅の友である『地球の歩き方』によれば「リンク裏にはダムがあり、長い階段を上り詰めるとさらに美しい山あいの自然が見られる」とのこと。それは行ってみるしかない!ということでDJの音楽を聴きながらリンク裏へ回ります。 階段へと続く長い緩やかな坂道の傍には小川が流れており、どこか日本の温泉街を思い出します。

その坂道をいくら進んでも階段が見えてきません。もともと疲れたからスケートをやめたのに、これではあまり意味がありません。 ここまで上がってきました。奥に見えているのがスケートリンクです。

すると突然目の前に階段が現れました。木々に隠れていたようです。下から見上げると、階段がどこまで続いているのか分かりません。また運が悪いことに霧が立ち込めてきました。階段のスタート地点にはロシア語とカザフ語と英語で書かれた看板が立っています。そこには「自分の健康状態がいいことを確認してください。靴はしっかりしていますか?」という文から始まる注意事項と禁止事項がずらっと書かれていました。え、そんな危ないところなの? さあ、のぼりはじめましょう。記録のために旦那と二人で数え始めます。300段くらいまで声に出して数えたところで息が切れてきました。早くも降りたくなってきましたが、ここまで来たので「美しい山あいの自然」が見たいです。 野生のリスもいました。500段あたりで、何とも間の悪いことに雪が降ってきました。急速に積もっていきます。私たちだけなら不安で引き返していたかもしれませんが、前後にも何人か一緒に上っていたので言葉は交わさなくてもどことなく一体感が生まれてきました。600段付近では簡易のカフェがあり、暖かいお茶やシャシリク(バーベキュー)なども注文できますが、何かを食べる気にはなりませんでした。いや、そもそも何段あるんだろう。

10段ごとにちょっと休憩しながら、なんとかてっぺんにつきました!二人の結論は838段だったのですが、先ほどスタート地点にあった看板の写真を見返していると842段だと書いてあるのを発見しました。やっぱり数え間違えたか。さあ、絶景が目の前に― 雪が降っていたのです。標高にして1750m、雲の中にたどり着くことは想像できたはずでした。必死で上は見ていませんでしたが。みんなはここで記念撮影をしていましたが、背景が真っ白なだけだと思ったので私たちはとっていません。そしてここにきて帰りが怖くなりました。ずっと私たちの上を並行してゴンドラが通っていたので階段の先に乗り場があって帰りはゴンドラで帰って来られるのではないかという淡い希望があったのです。写真で見てわかるようにゴンドラは私たちの頭上を悠々と通り過ぎていきました。ということは、今上ってきた階段を降りるしかないのか…。しかも、今は雪が積もっています。一部の段は凍っていました。足を滑らすと確実にけがをします。

一段一段の幅も違えば高さも違うこの階段を安全に降りるために、手すりにしがみつきながら一段ずつ足を運びました。スケートリンクでもここでも手すりにしがみついてばっかりです。 登りよりもはるかに緊張しながら、なんとか降りてこられました。階段前の広場では乗馬体験ができるのか、なぜか馬が立っていたので山を背景に写真を撮らせてもらいました。かっこよかったです。

無事にスケートリンクまで戻ってきました。市内までバスで行こうと思いましたが、満員だったのでタクシーアプリを起動してみます。こんな山奥にタクシーは待っていないか…と思いながら呼んでみると、一台だけヒットするではありませんか。その車に乗せてもらい、市内まで行ってもらいます。運転手さんは「じつは子供たちが今スケートで遊んでいるんです。あなたたちも滑りました?あのリンク良いですよね」と話してくれます。タクシーというか家族を送り迎えするお父さんだったの…!それより、市内までは30分かかります。往復で1時間。大丈夫なのかな…と心配していると、案の定途中で電話がかかってきました。「あなた今どこ!?」と聞こうとしなくても聞こえてきます。ああ、ごめんなさい…いや、私たちは悪くないけれど。無事目的地で降ろしてもらい、彼が家族に怒られないよう祈りながら別れました。

Пока!

牡蠣を求めて

Привет!

氷点下30度が日常になってきたので、寒さ自慢のようにSNSに気温をアップしていたら、モスクワにいるロシア語の先生たちから「その調子!!」や「あともうちょっとで夏だから耐えて!」など多種多様なコメントが届きました。この調子で夏まで寒さが続くのは勘弁してほしいです。それに冬の次は春だよ、先生。

さて、アスタナより日本人が多いアルマトイには日本食レストランもいくつかあると聞いていたので、楽しみの一つにしていました。2年前にアルマトイに住んでいた方のブログに「スシダイ 寿司&オイスターバー」というお店がなかなかのクオリティだと書いてあり、一日目の夕食は生牡蠣パーティーを開催することに旦那が勝手に決めます。なにかとお店の入れ替わりは激しい国なのですが、二年前にできたばっかりなら大丈夫でしょう。一日目の観光を終えて中央バザールのあたりでタクシーを呼んで、行先のところに「スシダイ」と入れると二つ候補が出てきました。5㎞先と12㎞先。ブログに載っていた5㎞先のほうを迷わず選びます。

高層ビルが並んだビジネス街にあるという記述通り、アスタナでよく見るようなビルが並んだ場所でタクシーを下ろされました。オフィスビルなので土曜日の夜にはほとんど明かりがついていませんが、いくつかカフェやレストランが見えます。しかし…地図が指し示す場所に目指していたお店はありませんでした。人影もまばらなビルの間をひたすら探して歩きます。たまにすれ違う人を捕まえて「スシダイってどこにあるかご存知ですか」と聞くと、その人は「スシ」だけを聞き取ったらしく「あそこだよ」と教えてくれたのですが、違う寿司屋さんでした。生牡蠣が食べたかったのでそこには入らず、角を曲がるとクラブらしきものがあり、高校生くらいに見える若者が店の外まで騒いでいたのでここで探すのはあきらめることに。もしかしたら移転したのかもしれないと、そこから7㎞先のほうへ行きます。タクシーで走ること20分、今度は真っ暗な町はずれに来てしまいました。民家の中にどんどん入っていく車。電灯もついていない道で運転手さんは目的地に到着したと告げます。さすがにここにレストランはないだろうという場所でしたが、とりあえずタクシーを降りて周辺を探してみました。お店らしきものといえば怪しげなマッサージ屋さんが一軒だけ。あまりにも不安になってきたのでタクシーをもう一度呼びます。目的地をどうする?と旦那に聞いてみると、どうしても牡蠣を食べたくなっていた彼は「どこでもいいからオイスターバーに行きたい」と言いました。地図で検索してみると一軒だけ、しかもホテルに比較的近いところでヒットするではありませんか。これもなかったら諦める、とのことだったのでとりあえずここへ。 ちゃんとお店が存在していました!!半地下にある店内へ降りていくと、ドアを開けた瞬間に牡蠣が入った水槽が目に飛び込んできます。 これは正解を選んだのではないか。店内はそんなに広くなく、4人掛けの席が3つあるだけでした。驚くほど物腰が柔らかい店員さんに案内されて席へ着きます。メニューに生牡蠣が載っていなかったので尋ねてみると水槽の前に案内されて、それぞれの特徴を説明してくれ、選ばせてくれました。若い生牡蠣からよく成長した生牡蠣まで何種類もあります。すべてフランスから輸入しているとのこと。 白ワインも注文して、かなり大人の雰囲気が漂う夕食になりました。運ばれてきた生牡蠣は通常のレモンだけではなく、タバスコや玉ねぎ酢などいくつかの味で楽しめるようになっています。フランスパンとガーリックバターにピロシキはサービスです。この小さいピロシキが持って帰りたいほどの絶品でした!もちろん牡蠣も新鮮でおいしく、二人とも当たらずに楽しめました。旦那は相当気に入ったのか二つ牡蠣を追加。アスタナで食べられるようなレストランを知らないので、今食べないと!という気持ちだったのかもしれません。 私はかぼちゃスープ(まさかのカムチャッカ産蟹肉入り)とサーモンの照り焼きサラダ(写真)を追加。図らずも海産物を堪能します。アスタナもアルマトイも海からは遠いのになあ。はじめはどうなることかと思った一日目の晩も、店員さんの気持ちがいい接客と美味しい料理の数々で幸せなひと時になりました。ある意味思い出深い出来事でした。しばらく前のネットの情報はよく吟味ください!

Пока!