モスクワ奮闘記

2016年7月末にモスクワに引っ越してきました。

棒落とし橋へ

Привет!

プーコーナーでプー橋への地図を買った私たちは、日本語の説明を頼りに歩き出しました。

そもそも「プーの棒落とし(棒投げとも)」というゲームは、原作本「プー横丁にたった家」に登場するプーさんが考えたゲームです。ルールは簡単。何人かで橋の上流側からいっせいに棒を落とし、橋の下を通ってどの棒が一番初めに下流側に現れるかを競うというもの。棒と橋とメンバーさえいればどこでもできるゲームなのですが、プーカントリーにある橋はお話が書かれた時のモデルになったもの(とは言ってもやはり老朽化を防ぐために二度ほど再建されています)なので、今回のイギリスで絶対に訪れたいと思っていました。

とにもかくにも、あまり時間がないので歩き始めました。しばらくすると目に入ったのはこんな看板。 日本語やー!この後は「Pooh Bridge」という表記にはなりますが、要所要所で標識が出て来るのでご安心を。

地図に書かれた通りに前へ前へと進んで行くと、どんどん道が悪くなってきました。舗装されていないのは覚悟の上だったのですが、思ったより自然の中を歩くことになったのです。横に広い牧場が広がっており、牛や馬が悠々と歩いているのを横目に、その私有地とは柵で区切られた私たちが歩かなくてはいけない道は、発育が異常に良い植物が塞いでいました。

恨めしく馬や牛を眺めながら、もう柵を越えてしまおうかと思うこと何度目か、突然目の前の道が拓けました。 丘の上だったようで、背の高い草の間に人が踏みしめた道が一本できています。映画の中にいるような気分になりました。涼しげな風が吹き抜けていきます。

地図に書かれている道順に、よくでてくる単語がありました。「スタイルのところまで進みます」「ここでスタイルを超えます」などの文を読んでいるうちにスタイルって何だ?という話になります。この単語が分からないので少し不安を抱えながら前に進んでいったのですが、無事に橋まで辿りつけたのでこれが「スタイル」だったようです。 家畜が逃げるのを防ぐための扉で、人は一人ずつしか通れないようになっています。スタイル(Stile)というのは後で調べたところ、古英語でした。

ここまで来たら道のりはあと3分の1ほどです。道すがら地面に落ちている棒を拾いながら、橋へと急ぎます。もちろん周りに生えている木の枝を折るのは言語道断です。

林を抜けると、すぐに橋が見えました。子供連れの家族もたくさんいて、みんなで譲り合って「プーの棒落とし」に興じています。

私たちも少し場所を譲ってもらって、旦那と二人で橋の上から枝を落としました。二人ですぐに下流側を覗きに行きます。 ルールを説明したのに、あまり理解していなかったのか枝分かれした抵抗の大きい枝を選んだ旦那に負けるはずもなく、私が圧勝しました。よく見ると写真の上の方には、石にたくさんの枝が引っかかっているのが写っています。

2、3試合したところで、私たちに残された時間があまりないことを思い出しました。慌ててショップで買ってきたぬいぐるみを欄干に座らせ写真撮影をした後 慌ててハートフィールドに戻ります。なぜか道を間違えながら、それでも帰りは少し早く着いたように感じました。

バスの時間までまだ少しあったので、閉店間際のプーコーナーでお手洗いを借りました。
何とお手洗いは4面の壁にプーの原画(多分複製)や詩が貼ってあったのです。 用は済んでいるのに一つ一つ見てしまったせいで出るのが遅くなってしまいました。隅までプーへの愛が詰まっているステキなお店でした。

今回私たちは時間がなく行きませんでしたが、車があれば100エーカーの森ももっと回れたはずなのでまたリベンジしたいです。ちなみにハートフィールドから駅へ行くバスは日曜日はほとんど運行していなかったので、バスで行く場合は土曜日か平日をお勧めします。

Пока!

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プーさんの森へ

Привет!

時は2ヶ月ほど戻り、まだイギリスに到着して1週間ほど、足の骨を折るなど夢にも思っていなかった頃の話です。

私は昔からくまのプーさんが、それもディズニー版ではなく、原作の絵が好きでした。モスクワからの機内で「Goodbye Cristopher Robin(グッバイ・クリストファー・ロビン)」という、原作者のAAミルンと息子クリストファー・ロビンの関係を描いた映画を見ていたこともあり、彼らが暮らし、プーたちの住む100エーカーの森の舞台になった場所へ行きたいという考えが頭から離れなくなりました。ちなみに先述した映画はとても温かく、素敵だったのですが日本では公開されていません。しかし、今年の10月3日にDVDが発売されるそうです。気になった方は是非(別に2○世紀フォックスの社員とかではありません)。 100エーカーの森の舞台、通称プーカントリー(Pooh country)がある町の名前はハートフィールド。私が滞在していたところと同じような田舎町なので、バスが1時間に一本あればいい方でした。そのため時刻表をにらみながら、かなり綿密に計画を立てました。とりあえずロンドンまで出た後、ヴィクトリア駅から列車に1時間ほど揺られながらEast Grinsted駅を目指します。

広すぎる駅の構内でなんとか目的地へ向かうホームを見つけ、列車に乗り込みました。 …時間になってもなかなか発車しません。この列車が遅れたらこれ以降の計画に支障をきたす、と焦り始めた頃、5分ほどして突然アナウンスが始まりました。「All right, Ladies and Gentlemen, 列車は今から出ますよ。まずはじめに謝罪を…この列車は、えーっと、何分だ?あ、7分遅れてしまいました。技術的な問題で、私たちも予想外でした。…(ここから1分ほど言い訳が続く)まあ端的に言いますと、遅れましたがここからは問題がないはずです、いいですね(right?)。ちなみにこの列車はEast Grinstead行きです。次の駅は…えーっと、〇〇です。お降りになる際は忘れ物がないように、そしてホームとの隙間にご注意ください。それでは良い旅を」このアナウンスには思わず周りの人も笑っていました。

ひたすら草原とその上で草を食む動物たちを見つめていると、気がつけばもう目的地に到着していました。

ここからは1時間に一本しかないバスで20分ほどの場所にあるハートフィールドへ。相変わらず二階建てバスの窓を激しく打つ木々の枝に驚きながら(このバスの窓にはヒビが入っていました)、可愛い家並みの村や森の中を通り過ぎ、やっとハートフィールドへ到着。

くまのプーさんグッズが集まる、そしてプーカントリー巡りの拠点となるお店「プーコーナー(Pooh corner)」まではバス停から歩いて5分もかかりません。 小さいお店ですが、中にはプーのグッズが所狭しと並べられ、併設するカフェではアフタヌーンティーやクリームティーが飲めるそうです。このカフェはお店より閉店時間が少し早いので要注意です。

とっても可愛いグッズをかき集めてレジに持って行くと、レジ脇には日本語で書かれた「棒落とし橋」への行き方の地図と、棒落としの公式ルールが売られていたので思わず購入。日本からの旅行者がよく訪れるそうです。

駅まで帰るバスまで1時間40分あります。先ほど買った地図によると、件の橋までは片道40分の距離だそうです。時間的に余裕はありませんが、とりあえず歩き始めました。

Пока!

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お知らせ

Привет!

最近更新が不定期ですみません。実はイギリスから帰って来た後、引っ越し準備に追われていました。

ということで、今日2年暮らしたモスクワを離れます。

とっても長かった気がするほど色々な経験をさせてもらい、だからこそ、2年間が一瞬に感じるほど充実していました。モスクワに初めて来た日のことがまるで昨日のように思い出されます。

はじめに衝撃を受けたのはメトロでした。プリペイドカードを買いたいだけなのに怒鳴る窓口のおばちゃんに怯え、勢いよく、容赦なく閉まるドアに恐怖を覚え、「私はここでこれから生きていけるのだろうか」と不安になりました。それでも、やけに長くて速いエスカレーターに慣れる日は思っていたよりも早く訪れ、ホームを見ただけで今どこの駅かある程度は分かるようになりました。 個人的に一番綺麗だと思っているマヤコフスカヤ駅。この見事な線対称を見るためだけに学校から一駅分歩いたのは一度や二度ではありません。

ロシア人との距離感にも初めは戸惑いました。観光地では写真を撮ってぼったくるつもりの着ぐるみに羽交い締めされそうになるかと思えば、スーパーでは店員さんは客のことなんか見ていないし、でも街中で少し困っていると見知らぬ人々が無言で助けてくれたりもします。結局着ぐるみには近づかないのが最善だと分かり、最寄りのスーパーの店員さんには必ず挨拶をして通うことで顔を覚えてもらってからは日常的な話もできるようになりました。昨日もスーパーで馴染みの店員さんに「明日引っ越しなんです」という話をしたら「そうなの!どこへ??気をつけてね。また帰ってきたらここにも寄ってね」と言ってくれて、ちゃんとこの街に居場所があったことを思い知ります。

住んでいたソ連時代にできたらしいアパートは時々問題が起きましたが居心地が良く、旅行から戻ってくると「帰ってきたなあ」とホッとできる場所でした。ここに住み始めた時はロシア語が分からなかったからか、日本に帰りたいわけではないけれどなんとなく外に出られない状態が2週間ほど続いていたのです。

その時に始めたのがこのブログでした。もともとモスクワでの生活を残しておこうとブログはする予定でしたが、思った以上に助けてくれたのです。毎日更新することで「何か書くために外に出なきゃ、ちゃんと周りの人を理解するためにロシア語を勉強しなきゃ」と思えるようになりました。またこのブログを読んでくださったモスクワ在住の人と知り合うことができ、交友関係が広がったことも大きかったです。 またモスクワ外からもコメントが来たり、読者がいると分かったりすることが本当に励みになりました。ありがとうございました。 最後に学校の先生に会った時は「ブログは続けてね。そして私も読めるようにロシア語でも書いてね」と言われたので、次の国に行ってからのブログは少し頑張ってみようかと思います。

さて、その次の国ですが、私は一度足の治療のために日本に帰る予定です。日本ではまだ書けていないイギリスの話とモスクワの話を書いてしまおうと思います。足が完治したら次の赴任国へ行く予定ですが、行き先は着いてからのお楽しみに。ブログのタイトルも変わる予定です。

それでは、これにて一旦モスクワからの更新は終了です。改めて、これまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。

これからもどうぞよろしくお願いします。

Пока!

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イギリスの交通事情

Привет!

モスクワに戻ってきました。イギリスでずっと天候が良かったのが嘘のように、モスクワはずっと曇りです。イギリスでもロシアでも日本の熱波のことがニュースになっていますが、皆さま大丈夫でしょうか。水分と塩分をしっかりとって、無理はしないでくださいね。

イギリスのことでたくさん書きたいことはあるのですが、なにかとバタバタしていて更新が滞りがちになっています。すみません。ひとまず今日はイギリス(特にロンドンとその周り)の交通事情を。

「機関車トーマス」などのお話に代表されるように、イギリスは鉄道大国です。写真は蒸気機関車の保存鉄道で、一定区間を往復するブルーベル鉄道のものです。今回は時間がなくて乗れませんでしたが、イギリスにはこのような保存鉄道もいくつか残っています。 もちろん、保存鉄道ではない、実用的な列車もロンドンから国内のほとんどの場所へ出ています。私たちが滞在していたのは6週間。この期間に出来るだけいろんなところに行こうと思うの、という話をホストファミリーにしたところ、レールカードの存在を教えてもらいました。

レールカードとは、ある条件を満たしていれば買うことができるカードで、このカードがあるとどの鉄道会社(地下鉄は除く)でも切符代が1/3オフになるというもの。上のパンフレットは16-25歳用のレールカード(26歳以上でも学生証があれば買うことができます)ですが、他にも「決まった二人で旅するときのレールカード(two together rail card)」「南西地方のレールカード(Network rail card)」「家族用レールカード」「60歳以上のシニアレールカード」「障がい者用レールカード」などがあります。詳しくはこちらのホームページをどうぞ。£30で1年間有効です(障がい者用は£20)。行く予定にしていたところを計算したところ、£30以上安くなることがわかったので、買ってみることにしました。必要なものは証明写真(カードに貼り付けます)と条件を満たすことを証明するもの。パスポートや学生証などですね。鉄道の駅の窓口で即日発行できます。私たちは証明写真がいることを知らなかったので、道行く人に「証明写真ってどこで撮れますか」という質問をしながらやっと見つけたのがここ。 このタイプのものをロシアでは見たことがない気がするので、なんだか懐かしい気持ちになりました。

必要事項をその場で記入して、写真とともに渡すと、カードケースとともに発行してくれました!早速その場でロンドン行きの切符を買います。
結局怪我のせいで当初の予定とは違うところへ行くことになりましたが、それでも損はしなかったと思います。

もう一つ、特筆すべきはバス事情!
やっぱりロンドンといえば二階建てバスですよね。実はロンドン郊外でも二階建てバスは元気に走っています。せっかく乗るんだから、と好んで二階部分に登ることが多かったのですが、ロンドン市内に比べて郊外は自然があまり手入れされずに存在しているので、背の低い木などがバンバン窓を叩いてきて少し怖かったです。よくみると二階の窓にはヒビが入っていることが多いのですが、治安が悪いのではなく、99パーセントくらいの確率で木のせいだと思っています。 二階から見た道はこんな感じでした。

怪我をしたあと、松葉杖で長い間歩くのは少し不便でした。そこで、旦那の通っていた学校の親切な先生が車椅子を貸してくれ、生活は一変します。でも車椅子で週末をロンドンで過ごすのは大変かもしれない…と躊躇していたところ、友達が「バスだったら車椅子でも問題なく移動できるよ」と教えてくれました。

普通はバスに前のドアから乗るのですが、実は後ろのドアにはタラップを出すボタンが付いているのです。 ちょっと不安になるような警告音を出しながら伸びるタラップ。車椅子に乗ったままでバスに乗り込むことができるばかりでなく、目の前には車椅子のスペースがあるのでバスの中でも窮屈ではありませんでした。バスはロンドン市内を縦横無尽に走っているので、市内での移動は不便ではありません。バリアフリーな街だなあと感心してしまいました。

少しこれまでと違う目線で街を見ることができて面白かったです。

Пока!

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ロンドン塔

Hi!

大雨の影響は大丈夫だったでしょうか。報道される被害者の人数がどんどん増えるので心を痛めています。雨が多い国というイメージのあるイギリスですが、なぜかここ1ヶ月ほど雨がほとんど降っておらず、水不足に見舞われているようです。貯水湖の水も基準を下回ったらしいとホストファミリーが心配していました。なぜこうも偏りができてしまうのでしょうか。

前回の記事で書いた骨折の具合はまずますといったところなので、しばらくは怪我をする前に出かけた話を書こうと思います。お昼過ぎにはホームステイ先に向けて出発することになっていたロンドン二日目、私たちが朝から出かけたのはロンドン塔でした。

携帯電話のカメラで撮影したら朝の光が強かったのか全体的に白くなりました。

ロンドンには観光名所が数多くありますが、ここはその中でもかなりユニークです。最寄駅のTower Hillを降りるとすぐ目に入るのは近代的な高層ビル。本当にここにロンドン塔があるのだろうか、と思いながら道を渡ると、突然目の前に上の写真のような石造りの城壁が伸びているのです。タイムスリップしたような気分になって、思わずあっと声が出てしまいます。

とりあえずチケットを買います。ロンドン塔の城壁を臨む場所に近代的な「チケット」と書かれた建物があるので、そこに並びました。自分の番がやって来て、値段を見てびっくり。一人29.5ポンド(4400円ほど)です。ちょっとしたテーマパークやん。ロンドンを離れる時間になるまでここを堪能し尽くすことにしました。

チケットを見せて城門をくぐるとこんな景色が広がっていて、ゲームの世界に迷い込んだようです。とりあえず右手にあるお土産物屋さんでオーディオガイドを借りました(5ポンド)。大英博物館と同じタイプで、スマートフォンによく似た本体をタップすることで日本語の説明を聴けます。ここのオーディオガイドが面白かったのはいくつかツアーを提示してくれるところです。ホーム画面に「どのツアーを聞きますか?」という言葉とともに「ロンドン塔での王族の生活」や「牢獄と囚人」や「ロンドン塔のカラス」など色々なテーマのツアー名と、それぞれの所要時間が表示されていました。ツアーを選べば、あとは音声で流れる指示に従って歩くとそのテーマについて知ることができるシステムになっています。

オーディオガイドを使わずとも、城門をくぐってすぐの左手に広がる芝生から30分に一回無料のツアーがスタートします。写真中央にいるのが案内人。黒を基調として、赤のラインが入った特徴的な服を着ているこの人はヨーマン・ウォーダーというかつての衛兵です。別名ビーフィーター。王族に絶対の忠誠を誓ってもらうために、当時はかなり高価だった牛肉を給金の代わりに貰っていたからこのあだ名がついたと言われています。私たちはツアーが始まる直前についたので、この人だかりでほとんどビーフィーターの声が聞こえず参加は諦めましたが、もし彼の近くのポジションが取れたら参加するのも手だと思います。
もし参加できなくても、場内で一人で歩いているビーフィーターに声をかけたら、気さくに写真撮影に応じてくれますよ。 ビーフィーター以外にも、写真のように当時の衣装を着て歩いている人も見かけます。彼は聖職者だったらしく、写真をお願いした時に「笑ってー」と声をかけると「聖職者は笑わないんだ」と真顔で返されました。冗談だったのかいまだに図りかねています。

高い入場料を払っただけあって、見所はたくさんありました。中でも有名なのは「ジュエル・ハウス」「ホワイトタワー」の二つですが、ジュエル・ハウスの方はあまりにも長い列だったので諦めざるを得ません。 ホワイトタワーというのはこの敷地の中で一番古く、11世紀末に建設が始まった建物です。敷地の中心に位置しています。要塞としても使われており、かつてはこのタワーを囲むように城壁があったそうです。中はオーディオガイドがないのですが、自由に見てまわれます。中は3階建てになっていました。

まず入ってすぐにライン・オブ・キングスと呼ばれる騎馬兵の甲冑が並んでいて目を見張ります。ヘンリー8世など王様が実際に身につけた甲冑も展示してありました。階段を登ると当時の内装をそのまま保存したホールとトイレ(ただの穴ですが)、教会などがありました。よく考えると1000年近く前の建物の中に立っているのです。他にも王の所持品なども展示されていました。中には日本からきた甲冑も!

よく見て歩くと、細い階段がどこかの部屋の隅にあります。恐る恐る登った私たちを出迎えたのはドラゴンでした。 なんでだろう。この奥には「王様に正しい順番で甲冑を着付けてみよう」ゲームや(間違えたら王様が怒る)、当事の剣を鞘から抜いてみようというアーサー王を見つけるためのような体験など、色々なゲームが楽しめます。

このタワーを出ると、ヘンリー8世の妻だったアン・ブーリン(エリザベス1世のお母さん)が処刑された場所やこれまで数々の人々、主に地位の高い人々が幽閉されたブラッディタワーがあったり、美味しいフィッシュ&チップスが食べられる食堂があったり、 ロンドン塔のカラスがいたりします。ここのカラスはかつて駆除されそうになりましたが、ある預言者が「ロンドン塔からカラスがいなくなればイギリスが滅びる」といったため、6羽と予備の1羽が大切に飼われているそうです。羽があって飛べるのにどうやってこの敷地内にとどめているかは謎ですが(実際私たちが行った時もこの一羽しか見つけられませんでした)、一応敷地内のどこかにはいるそうです。

書くと見所はつきませんが、何よりテムズ川のほとりに位置するこのロンドン塔からは、この街の代名詞とも言えるようなタワーブリッジが綺麗に見えます。

かなりオススメのスポットでした。ロンドンにお越しの際は是非!

Bye!
Пока!

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まさかの事態

Hi!

イギリスに来るまで全くサッカーに興味がなかったので(だからこそこの時期に開催国を離れたのですが)、イングランドが勝ち進んでいることもありどこもワールドカップの話題で持ちきりなので、見始めると見事にはまってしまいました。毎晩ホストファミリーとテレビの前で大騒ぎしています。

ロンドン二日目を書く前に、今のわたしの状況について少し書こうかと思います。実は、こちらに来て足を骨折してしまいました。

旦那の英語研修についてきた私はホームステイだけ一緒にさせてもらっている状態なのですが、学校に付いているジムを無料で使わせてもらえることになりました。イギリスに来て完全に浮かれていたのか、一年半ぶりのジムで一生懸命ペダルを漕いだ結果、足が滑ってペダルと器具の間に足を挟んでしまったのです。完全に自業自得。初めは打撲かと思いましたが、痛みが引くどころか歩けなくなって来たので、学校の先生に近くの病院まで連れて行ってもらいました。

イギリスには二種類の病院があります。公共病院(National Health Service、通称NHS)と私立病院なのですが、ロンドン郊外のこの街には私立病院がないのか、先生が連れて行ってくれたのはNHSの方でした。病院に着いたのが夕方5時過ぎ。受付で事故の状況と、名前や誕生日、イギリスでの住所など順番に答えていきます。全ての登録が終わると、受付の人が言いました。「あなたの前に十人待っているので、おそらく2時間後にお呼びできると思います。規約により、4時間以上お待たせすることはありません」と。まあ予約していないし、とロビーの待合スペースに座って待ちました。総合病院の中でも「外傷と軽い病気」部門だったらしく、私の後ろの人は「妊娠したみたいなんですが…(産婦人科の方がいいんじゃないか)」と言っていたり、包帯を手に巻いた子供にご両親が付き添っていたり、冷えピタをした子が走り回っていたり(大丈夫?)様々な光景が繰り広げられています。壁にかかっているテレビでは救急車の呼び方や、診察中の子供預かりサービスなど病院にまつわる情報を流し続けていました。中でもびっくりしたのは病院の職員に対する暴力が増えているのでやめてください、という注意喚起。そんな問題もあるのか。

周りにいた人がどんどん呼ばれていき、私たちも待ちくたびれた午後9時ごろ、ようやく名前を呼ばれました。2時間じゃなかった、ほんまに4時間やん。診察室に入ってもう一度経緯を説明すると、先生は患部を触診し、レントゲン室へ向かうよう言いました。

レントゲン室にも受付があり、そこに座っていた若いお姉さんは「基本的にNHSは無料で、レントゲンも一度目は無料なのですが、2回目からはレントゲンにお金がかかります。いいですか?」Noとは言えません。というか外国人も無料でいいの?お姉さんは続けます。「どちらにしろ、レントゲン用の登録が必要です。日本での住所と電話番号、イギリスでの住所と電話番号をここに書いてください」…仕方がないので実家の住所を借りました。それを見たお姉さんは「日本って…アジアですよね?」そこから!この時は痛みも忘れて笑ってしまいました。

足首の付近だったので、ベッドに足だけ乗せて4方向から撮影されます。足首が曲がらない状態だったのですが、足の裏から撮影しないといけない、ということでお姉さんが申し訳なさそうに土踏まずの上あたりに渡した紐を私に引っ張るように言いました。強制的に足の裏がカメラの方に向くようにするためです。もし将来何かの拍子に誰かを拷問しなければいけなくなったらこの方法を使おうと思います。

半泣きで診察室に戻った私に、お医者さんは「骨折ですね」という診断をしました。どうやら踵と足首の間にある骨が綺麗に二つに割れており、そこで体重を支えるので歩けなくなったそうです。やっぱり骨折だったか、とうなだれていると、追い討ちをかけられました。「ここは血管も通っている大事な場所。このままだと血が上って来ない可能性があります。とりあえず夜寝るときはクッション二つ分以上の高さに足を上げることと、血液の流れを良くするためにこの注射を1日一本、おへその周りを一周するように5回打ちなさい」と私に5本の注射を手渡しました。今なんて?どうやってですか、と聞くと「だから、このキャップを外して針を出して、お腹をつまんでそこにさせばいいのよ」とのことです。本気ですか?

戸惑っている私を「さあ次はギブスよ」と言って鉄製の車椅子に乗せ、ギブス室まで連れて行ってくれます。慣れた手つきでギブスをつけられ、また車椅子に乗せられて診察室に戻ってきました。

ここでずっと横にいた旦那が思わず「流石に素人に注射は怖いです。今お手本を見せてくれませんか」と言ってくれました。お医者さんはそうね、と注射の一つを取ると、キャップを外して私に手渡してきました。そしておへその右上あたりを消毒すると「さあここをつまんで、刺して」と言うではありませんか。見本って!お医者さんがするのではないんですか!血管がどこにあるか知らないのですが、どこでもいいの?私が観念して、天を仰いだ拍子に頭が鉄製の車椅子を強打しました。するとすかさずお医者さんは「頭も手術したいの?」…イギリスのブラックユーモア、笑うに笑えません。「虫が刺すくらいの痛みだから」というお医者さんの言葉でやっと打つ気になり、ひと思いに注射を打ちました。実際にはそこまで痛くはなかったのですが、それから五日間、やはり針を見ると打つまでにかなりの勇気を要しました。

二日以内に担当の病院が決まるので、そこから電話します、というお医者さんの最後の言葉通り、二日後に電話がきました。この時に見てもらった病院とは違うところですが、今度は予約が取れているので4時間も待たないと思います。次お医者さんに見てもらうのはこの日の2週間後。こんなに間が空くものなのでしょうか。

そしてこの日の診察は、注射やギブス、松葉杖も含め全く費用がかかりませんでした。イギリスの高度な医療システムの恩恵に預かり、感謝してもしきれません。また、旦那だけでなく学校の先生方や生徒さんたち、ホストファミリーや道ですれ違う人たち、みんなが気にかけてくれ、一人では生きていけないことを実感する毎日です。

出来るだけ早く治るように祈りながら、次回からは怪我の前に出かけた場所について書いていこうと思います。足以外はめちゃくちゃ元気です!

Пока!
Bye!

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大英博物館

Hi!

今週は熱くなる、覚悟した方がいいと言われた1週間でしたが、結論から言うと全然熱く感じませんでした。半袖や半ズボンを着ていると夕方には肌寒く感じるほどです。ただ、毎日太陽は出ているので、過ごしやすく気持ちのいい天気が続いています。

さて、デモがあったり可愛いお店に気を取られたりしていたせいで1時間近く歩き続けてやっと辿り着いた大英博物館。 ここは正面ですが、入り口はこの反対側にあります。外壁をぐるっと回り込んで、入り口を発見しました。

実は私自身、イギリスに来るのは2回目です。高校生の時に通っていた学校のプログラムとしてオックスフォードで2週間サマースクールに参加しました。その時ロンドン観光にも来たのですが、テロがあった直後だったので観光バスから市内を見るだけ。唯一見学したのがこの大英博物館と、ミュージカル「ライオンキング」でした。

そういえばその時もこの裏口のような場所でバスから降りたなあ、と思い出しながら館内に入ります。大英博物館は国営の博物館なので、基本的には入館料は無料です。一日では見きれないような膨大な資料を無料で公開していることに、本当に驚かされます。…そういえば、かなり巨大な博物館でした。ここに来るまでにかなり体力を使ったのですが大丈夫かな、という心配はすぐに的中しました。

簡単な荷物検査を終えて館内に入ってすぐのところに、館内マップが置かれています(ここに用意されているボックスに心ばかりの寄付を入れて地図を手に入れるとよりいいかと思います)。そのマップを見ながらとりあえずメインエントランスへ行こうとするのですが、なかなか道が繋がっていません。階段を登ったり降りたりしているうちに疲れてきたので、何も見ないままベンチに座る羽目になりました。この英国が誇る大きな博物館を見学する時には、体力がどれほど残っているか確認しておくのをお勧めします。

十分に休憩をし、気を取り直してあちこち歩いてみると突然メインエントランスに降りる階段に出ました。円形のエントランスは、お土産物屋さんやカフェ、音声ガイドのレンタルなどがあります。ここで二人で一台のガイドを借り(£7)、いざ一番有名な「ロゼッタストーン」へ! この石のおかげで古代エジプトの文字、ヒエログリフが解読できたという歴史研究に多大なる貢献をした代物です。ヒエログリフは絵のように見えるので、象形文字と間違われやすいですが、実際は絵が表しているのはその状況ではなく、アルファベットやひらがなのような「音」だそうです。やはりこのロゼッタストーンの周りは人が途切れません。私たちはここを離れて、エジプトコーナーをぐるっと回ることにしました。

が、さすがイギリスの博物館です。物珍しさもあるのか、イギリスに関する展示よりエジプトに関する展示の方が多いのではないか、というくらい延々と続きました。 私が好きなカバの置物。この顔がたまりません。もちろんミイラもたくさんありました。ただ、ミイラに特化して見たいという人はエジプトにある考古学博物館をお勧めします。ミイラにそんなに興味はないけど一度見てみたい、という人には大英博物館がぴったりです。

エントランスのカフェでは、おそらくここにしか置いていないであろうピラミッド型のマーマレードパウンドケーキが売られていました。 よほどエジプトに力を入れているようです。

そしてやっぱり日本コーナーも見たいよね、という話になったのでまた探しに行きました。地図には5階と書いてあるけれど、エレベーターは5階のボタンが押せないようになっています。階段では登れるのですが、日本コーナーのようなものは見当たりません。また階段を登ったり降りたりしながらきょろきょろと周りを見ていると、ある張り紙が目に入りました。
日本ギャラリーは9月まで改装中です」…だそうです。

次はどこに行こうか、とフラフラ歩いていると突然イースター島のモアイ像と遭遇したり、

ロシアの博物館で見たことのある、お洒落なソ連時代のプロパガンダ満載のお皿が展示されていたり、目的を持たずに歩くのも手かもしれません。もし時間があれば。私たちは閉館2時間前に入ったので、道に迷ったりしているとあっという間に閉館時間がやってきました。

他にも色々と見ましたが、面白かったのは「ルイス島のチェス盤」で、かなり古いもののはずですがポーン以外はかなり精巧に掘られています(ポーンは人ですらありません)。 チェスといえば今でこそ黒と白ですが、この時代は赤と白だったそうです。面白いのはそこではなく、各駒がちょっとした遊び心を持って掘られていること。あるものは忠誠心を表すために自分の盾に歯を立てています(音声ガイドはこう言っていたのですが、わたしにはどうしても盾に噛みつくことが忠誠心につながるとは思えませんでした)し、

クイーンに至っては退屈そうな表情で頬杖をついています。これはお土産物屋さんに置かれていた巨大なクイーンの駒の写真ですが、もちろん実物はガラスケース展示されています。 これらの駒もお土産物屋さんで購入可能でした。お土産はいろんなアイデア商品があって見ているだけで面白いので、時間の余裕を持って見に行かれた方がいいと思います。

これで予定していた1日目の行き先は全て消化しました。二日目はロンドン塔へいきます。

Пока! Bye!

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