馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

ネット規制

Привет!

朝ごはんを食べながらぼーっとモスクワ24というニュースチャンネルをみていると、突然「日本のHENTAIのファンが〜」と聞こえてきて一気に目が覚めました。横にいる旦那も一緒だったようで、2人で耳を疑います。どうやら、モスクワに「大人向けの」ホテルがオープンしたらしく、ベッドの上に置かれた等身大のシリコン人形は制服を着ている、というような紹介がされていました。このホテルのターゲットは?という質問に対してのオーナーの答えが「日本の『変態』のファン向けですね」と答えていたのでした。思わず学校で先生に「この日本語ってそんなに広まってるの?」と聞いてみました。すると先生は日本での意味はもしかしたら違うのかもしれないけど、ロシアではアニメのジャンルの名前よ。『コメディ』とか『ホラー』みたいな感じで、18禁のアニメを指すのよ」とのこと。確かに「変態のファン」ってなんやねん、とは思ったのですがこれで合点がいきました。それにしても思わぬところで日本語が浸透しているようです。

そんなロシアでは、今空前のネット規制が行われています。ちょうど一年ほど前にLINEが規制され、ロシアでは受信したり送信したりできなくなりました。そして先日、Telegramという同じようなメッセージアプリが規制の対象に。LINEと違ってこちらはロシアでも利用者が多かったらしく、連日新聞やニュースを賑わせています。

そしてどうやらこのTelegramが規制回避のためにサーバーをGoogleに移転したようで、現在Googleの諸機能に不具合が出ています。

例えばGoogle翻訳は ここからページが開けません。アプリは入れていないので分かりませんが、使えなくなっているという話を聞きました。

また私はGmailも使えていますが、中に入っても送受信できなくなったという人も。Googleマップなども表示されないという話も聞きました。こう思うと意外にGoogleの恩恵を受けているのだなあと実感します。またYoutubeも流れなくなったところもあるようです。こうなると家のWi-Fiが調子が悪いのもロシアのせいなのかと思えてきました。

ロシアではYandex(Яндекс:ヤンデックス)という会社がGoogleよりも普及しているイメージです。Googleと同じように翻訳から地図、メール、音楽配信(なぜか無料)、そしてタクシーの配車まで色々な機能を備えています。 個人的にはマップで表示される自分の位置のマークがヤンデックスのЯになるのですが、ロシア語で「私」もЯ なので掛け言葉のようなのがお気に入りです。

この規制の話を先生としました。他の色々な問題について話している時と同様、最後は「まあ仕方がないわね。これからどうなるか見守りましょう」と先生が言うのを聞きながら、このセリフはロシア人の精神性をうまく表していると感じました。ひどい接客を受けている人を見ていても「仕方がないなあ」というような表情をしていたり、12月に太陽が6分しか顔を見せない時もニュースでは「自然だし仕方がない」と言っていたり、何か理不尽なことが起きてもいつもそんな感じなのです。時には立ち向かうことも大切ですが、こうやって受け流すと穏やかに人生を送れるような気がして最近は私も取り入れています。少し暮らしやすくなりました。

それにしても、国中が来るワールドカップに沸いていて、外国からもたくさんお客さんが来るのにこのネット規制はどうなのでしょう。 あるショッピングセンターではワールドカップを盛り上げようとこんな巨大なマトリョーシカ(サングラス付き)が至る所に置いてありました。

Пока!

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