馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

歴史と往路

Привет!

ウズベキスタンの旅行記を書き始める前に、簡単な歴史と豆知識を書いておきますね。ちなみに、ウズベキスタンは世界唯一の「二重内陸国(海にたどりつくためには二回国境を越えなければならない)」です。

そもそも古代にはイラン系のソグド人によってサマルカンドに都市が作られていたと考えられています。8世紀にアラブ人がこの地域を征服し、それ以来イスラム教が広く信じられてきました。13世紀にはチンギスハン率いるモンゴル帝国に街を破壊された上で征服されますが、14世紀にサマルカンド近郊の村に生まれたティムールによって復興し、ティムールはこの地からティムール朝を興し、大陸の半分近くを治める大帝国を築きました。 タシケントのティムール広場の像。

しかしティムール朝も130年ほどで滅亡。北から来たウズベク人により3ハン国(ブハラ・ハン、ヒヴァ・ハン、コーカンド・ハン)が興るも19世紀にはロシア帝国によって征服され、すぐソビエト連邦下の共和国になりました。そしてソビエト連邦解体と同時にウズベキスタン共和国として独立しカリモフ大統領が権力を集中させます。

ということで、これから「チンギス・ハン」や「ティムール」そしてイスラム教の用語(これは出てくるたびに説明します)などがたくさん登場すると思います。少し心に留めておいてもらえると嬉しいです。

さて、モスクワはドモジェドボ空港についた私たちは、ウズベキスタン航空のデスクを探す…までもなくすぐ見つかりました。デスクの前にたくさんのウズベク人っぽい人たちがいたのです。ビザを取りに行った時と同じで列があるのかないのか、誰が並んでいるのかもよく分からないまま、一年以上のモスクワ在住期間によって面の皮が厚くなった私たちはデスクまでたどり着きました。そのあとは拍子抜けするほどすぐに搭乗口まで行けてしまいました。

定刻通りに離陸した飛行機に4時間弱乗るとウズベキスタンの首都、タシケントに到着します。 30分ほどで出てきた軽食とお手拭きが予想以上にウズベキスタンを前面に出してきて、いやが応にもテンションが上がりました。これを食べ終わった瞬間にお昼ご飯ががっつり出てきて「どれだけ食べさせるんや…」となりながら完食する二人。アエロフロートより食事が豪華でした。

横のウズベク人のおじさんは映画を見ながら爆笑をしていたかと思うと、私が目の前の画面でゲームをしていたら突然参加してきたり、飽きたら映画に戻ったり、少し面白かったです。ウズベク人の片鱗を見た気がしました。

空港内は撮影禁止なのですが、飛行機を降りてから入国審査までも壁にウズベキスタンの観光名所が描かれていてテンションが上がります。入国審査のところはまた「女性は先に行っていいよ!」というルールになっていました。ウズベキスタン大使館と同じです。

思ったより小さい空港で、入国審査が終わって預けていた荷物を受け取るとすぐそこは出口です。その前に両替をすることにしました。 少し見にくいですが、ユーロ、ドル、ポンドに続いて円がありました。日本人観光客って多いのかな。

実はこの国、今年の春頃まで公式レートと闇レートがあり、その差は2倍ほどあったそうです。1ドルが4000スム(ウズベキスタンの通貨単位)だったのが、公式レートが闇レートに合わせる形で1ドル8000スムになりました。それがこの9月。しかも変わる前の日に突然「明日からレート変わるね」という通達があったそうです。突然2倍って。インフレもいいところです。

結局100ドル(一万円ちょっと)を変えただけで、もらった紙幣は こうなりました。ちょっとした富豪の気分です。10000スム札が80枚。長財布を持ってくることをお勧めします。

空港を出る頃には暗くなっていたので、人生で初めて「タクシー」と声をかけてくる運転手に街まで行ってもらうようお願いしました。モスクワとは違って、街の中心部まで空港から15分ほどなのです。20ドルだと言われ、少し高いなと思いながらも変なところに連れていかれてはたまらないのでちゃんと支払いました。ホテルにしっかり着くまでは緊張しましたが、無事着いて良かったです。

この国では、タクシーは道端で手を挙げて止めます。モスクワのアプリで呼ぶ形式になれた私からするとはじめの方こそ戸惑いましたが、なれてくるとこちらの方が便利なのでは、という気がしてきました。しかも20分ほど乗っても120円ほど。10分ほどなら70円くらいです。ただ、タシケント市内では黄色いタクシーも走っていますが、手を挙げて止まってくれるのは何も書いていない白い軽自動車でした。一回も嫌な思いはしなかったです。

観光に関しては、次回から書いていきますね。

Пока!

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