馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

日本の紹介

Привет!

昨日テレビをつけたら、日本についての番組を放送していました。番組名はмир наизнанку。мирは世界、наизнанку は裏返しに、という意味なので「裏返しに見る世界」となるのでしょうか。ウクライナ人のドミトリー(愛称:ディーマ)が世界を旅しながら、各国の知られていない側面を捉えていく、という番組です。先週から始まったのですが、先週はネパールのエベレストや市場、病院などに行っていました。そしてこの火曜日から日本編が始まったのです。一国について、一日5時間ほどが5日間放送されているので、かなりしっかり描かれます。 昨日テレビをつけたら早速福島について語っているシーンからでした。前の経験(詳しくはこちら)があるのでかなり戦々恐々としながら見ていましたが、今回はとても丁寧でした。地元の人や当事者にインタビューをしつつ、地震や原発の事故を時系列で紹介しながら、人々がどれほど怖くて無念な思いをしたか、その一方でそれぞれが自分の仕事を精一杯こなしたか、ということを紹介していました。出来るだけ感想を入れずにありのままに伝えていたのがとても好感度が高かったです。でもやはりチェルノブイリの話はよく出て来ました。ウクライナとロシアの番組なのでその話題は避けて通れません。

場所は変わって桜島。人々が小規模の噴火に驚かないこと、そして彼らがこの地を去らないのはここが彼らの家で、山は母のようなものだからと思っていることなどを伝えていきます。また地熱を利用して温泉を作ったり温泉卵を作ったり、日本人が昔から自然災害と共存してきたことを分かりやすく見せてくれました。

そして沖縄でハブの毒を取りに行ったり、長崎で従業員が全てロボットという「変なホテル」に泊まったりしつつ、次に行ったのは広島。もちろん原爆の話でした。原爆を経験した方々に話を聞きにいき、資料館に行き、何があったのかを伝えます。

ここまで見ていて痛烈に感じたのは彼のインタビューのうまさです。ロシアで放送しているのでもちろんディーマはロシア語で質問し、答える人は日本語で答えている上にロシア語吹き替えがつくのですが、ディーマは必ず相手の目を見ておそらく言葉を選びながら話を聞いています。相手もディーマの話す言葉が分からないと少し怖じ気づきそうなものですが、彼の真摯な態度が伝わるのでしょう、本当に丁寧に答えていました。もちろん間に通訳がいるだろうと想像はできますが、二人で会話しているようです。彼の話を聞く姿勢と共感する姿勢には、見習うべきものがありました。

地震の大きさを体験する装置が大阪のスカイビルの足元でやっていたそうで、そこにディーマも並びました。体験後、年配の女性も体験しているのを見て、装置から出てきた彼女に駆け寄ります。「怖くなかったですか?失礼ですが、おいくつですか?」と質問するディーマに「78歳ですよ。阪神淡路大震災を経験したのでこの装置は怖くありませんでした」と答える女性。そこでディーマは彼女の手を取り「どうか、あなたが人生で地震を経験するのはこの装置だけでありますように。どうか健康でいてください」と言いました。福島で話を聞いた後なので、これが彼の心からの言葉だとわかります。

もし興味がある方はここからЯпония(日本)と書いてあるビデオを押してみてください(リンク先は福島のもの)。私がみたのはたまたま災害の部分だけでしたが、メイドカフェやロボットカフェ、会社に潜入したり、富士山に登ったり、相撲を体験したりしています。

また他の国も見てみようと思います。 Пока!

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120円均一カフェ

Привет!

昨日から青空が続いています。昨日は嬉しくて1時間近くも学校の後散歩しましたが、途中で顔が激しい痛みに襲われてお店に逃げ込みました。気温を見ると-11度。でも去年に比べたらまだましだよなあ…と思いながらひたすら歩きます。

そういえば、NYタイムズのhttps://www.nytimes.com/2018/01/17/world/europe/moscow-darkness-sunlight.html:title=記事によると、この前の12月にモスクワで観測された日照時間が6分だったようです。…単位間違えてない?分?観測を始めて以来最も暗い12月だったそうです。平均では18時間もあるのだとか。そうなのか。

去年は年始早々-30度近くをたたきだして、モスクワ初心者の私にはかなり辛かったのですが、今年は全く違う意味で辛かったです。突然出題形式を変えてくるのはやめて。しっかり傾向と対策をしたのに、日照時間で勝負してくるとは聞いていません。太陽光がなければどんなにポジティブな人でもありとあらゆるやる気を削がれます。

そんなわけで、晴れた日には出来るだけ太陽を浴びながら歩くのですが、やっぱり寒いし疲れてくるのでカフェに入ります。この前はここへ。

Cofixというこちらのカフェは、最近街中に増えてきました。なんとこのカフェ、60p(120円)均一というのが売り文句です。二つ頼んでも240円。案の定、お店の前には長い列が出来ていました。並んでいるのはほとんど学生です。

私も並んでみました。デザートコーナーには、マカロンからチーズケーキ、カッテージチーズで作ったシィルニキなどが並んでいます。チーズケーキはニューヨークにチョコレート、いちごなど種類も豊富です。個人的にはマカロン一個とチーズケーキが同じ60pなのが納得いきませんが、人気が出るのも納得でした。

お腹が空いていたのでご飯コーナーを覗きます。サンドイッチやサムサなどのとなりにプロフ(ピラフ)を発見しました!お米の気分だったので、注文しようとよく見ると100p(200円)というシールが…。いや、それでもめちゃくちゃ安いのですが、思わぬ罠にびっくりしてしまいました。

やっと自分の順番が来ます。ファストフード店のようにレジで食べたいものを頼む形式です。 今回は鶏肉のキッシュにしました。キッシュはロシア語でもкиш(キッシュ)と言います。

飲み物は…メニューが見当たらないので、壁に貼ってあった「新商品」のポスターから頼むことに。「みかんの紅茶をお願いします」「あー…すみません、売り切れてしまって…ミントの紅茶ならすぐご用意できますが」「じゃあそれの小サイズで」そろそろレストランで売り切れと言われるのにも慣れてきました。

お支払いを終えると「お名前は?」と聞かれて思わず「私のですか??」と聞き返してしまいました。どうやら頼んだものの用意ができたら名前を呼んでくれるようです。私もちゃんと名前を伝えたのですが、日本人の名前が難しかったのか「キッシュの人ー」と呼ばれました。

キッシュは一応レンジで温めてくれましたが、中の方はまだ冷たかったです。まあ安いからこんなものか。ミントのお茶はどんなものか分からず緊張しましたが、ほのかに柑橘系の香りもして(もしかしたらみかん紅茶と同じ機械を使っているかもしれません)、さっぱりと飲めました。これで120pは安いです。またふらっと立寄ろうかと思います。

Пока!

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秘密のエド・シーラン

旦那が「彼」と出会ったのは、年末に行われた学校でのパーティーでした。

時間も遅くなって来て、もう仲のいい学校関係者+うちの旦那、というメンバーしか残っていなかったところに彼がやって来たのです。彼はエンジニアで、学校の電気関係の問題があればすぐやってきてくれる人なので私は知っていたのですが、とりあえず新しい人が来たら自己紹介をしていた旦那は彼の時も同じようにしました。

一応握手して名乗りあった後、私のところに来た旦那が「エド・シーランと会ってしまった」と耳打ちします。エド・シーランとはイギリスのシンガーソングライターで、それはもう素敵な歌を作るので私たちは結婚式で使うくらい大ファン。気になった方は是非調べてみてください。

そんなエドに彼は瓜二つだったのです。もしかしたらちょうど彼が登場したときのBGMがエドのShape of youという曲だったからかもしれません。それからとにかく「エドと話したい」という旦那と一緒に彼に話しかけに行きました。「この旦那が、あなたがエド・シーランとそっくりだとずっと言っているの」。このブログをよく読まれている方はお気付きかもしれませんが、基本的に私が誰かに話しかけ、私より格段にロシア語を操れる旦那が後を引き継ぐのは旦那が人見知りだからです。

普通、突然「有名人に似てますね」と言われたらなんと返事するか困りそうですが、彼は一枚上手でした。「そう?サインしようか?検索したらエドのサイン出てくると思うし、真似して書くよ」…今度から私もこれ使わせてもらおう(似てるって言われたことないけど)。

そのあとは彼も含めた何人かで雑談をしていたのですが、その中で「いやー日本人と初めてちゃんと話した。映画や漫画の世界にしかいない存在だと思ってたよ」と彼が言ったのが忘れられません。そんな天然記念物みたいな感じだったのか。

彼が帰る前に「ごめん、これだけ話していたのにあなたの名前を忘れた。もう一回教えてくれませんか」と聞くと「エド・シーランだよ」とだけ答えてドアから出て行ってしまいました。いやいやいや、結局なんやってん。君の名は(古い)。

それでも彼の話す時の表情や、言葉の端々から感じられる良さに旦那も私も惚れ込んでしまいました。家でエドを聞くたびに「あの人いい人だったね、また会えないかなあ」と話します。連絡先を交換していなかったのです。

先日、フランス人の戦友Jさんから、彼の自宅でするパーティーに誘われました。聞くところによると20人くらい参加予定だそうです。持ち寄りパーティーだったので私はいなり寿司と太巻きを作っていきました。Jさんの家ではパンは全て美味しいバケットだったのがさすがフランス人、という感じでした。

国籍はバラバラで、同じ学校で勉強しているスイス、オランダ、アルゼンチン、フランスからの生徒やロシア人の先生たち、またJさんのロシア人の生徒たちと英語とロシア語とその他の言語ごちゃ混ぜで楽しい時を過ごしました。始まってから1時間ほどした時、家のチャイムが鳴って入って来たのはなんと彼!

大喜びの旦那が彼のところに飛んでいって「僕のこと覚えてる?」と聞くと「もちろん!」とちゃんと名前まで覚えてくれていました。私たちは未だに彼の本名がわからないのに。二部屋を使ってそれぞれ話したい人たちは話し、食べたい人は食べ、卓球したい人はして…とやっていると、突然彼が私たちに囁きました。「向こうの部屋で僕の歌が流れてるよ」…その話題まだ覚えてくれていたのか!しかもそのまま続けて「でも僕が有名人だってことは秘密ね」。とりあえずこんな人になりたい。

ロシア人はよく表情が硬い、とか気難しい、というイメージを持たれますが、同じコミュニティの中の人には全然違う側面を見せてくれるなあ、という印象です。今回も名前は聞けていない上に(Jさんは赤髪の彼のことをミスタージンジャーと呼んでいますし)、連絡先も交換していませんがまたどこかでひょっこり会えるのではないかという気がします。

写真は昨日帰りに見つけた屋台。マクドナルドのMを逆さにするとロシア語のш(sh)になるのを使ってシェフドナルドという店名にしているパロディです。著作権で訴えられないことを祈ります。

Пока!

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Крещение

Привет!

ここ1週間ほど突然気温が-7、8度まで下がって、雪も溶けず、モスクワ川も凍りました。ヤクーツクでは-65度を記録し、日本でもニュースになっていましたね。彼の地では-50度以下で休校だそうですが、モスクワ周辺では-40度以下で休校という決まりがあるそうです。

そんなロシアでは、1月18日と19日がкрещение(クレシェーニエ)という祭日です。昨日(18日)はいつもの先生がお休みで、うちの学校唯一の男の先生が臨時で教えてくれました。その先生が休み時間に私たちに「今日みんなは池で泳ぐん?」と問います。

「いや、池凍ってるでしょ」
「氷に穴を開けてその水に入るねんで」
「そうだとしても、まだ死にたくないから泳ぎません。こんな気温で水に入るって自殺行為やん」
「今外気温何度?」と先生。
「-7度」
「じゃあ氷の下の凍ってない水は?」
「…3度」
「ほら、水に入った方があったかいやん」

言われてみれば…と一瞬泳ごうかと思いましたが、そのまま池から出られなくなりそうなので考えを改めました。そもそもこれは宗教行事なのです。朝からニュースを見ていたらロシア全土で100万人が池に入ったと報じられていました。本気か。 こんな感じで氷の真ん中に入る場所が用意されます。ちなみに同じロシアでもソチでは外気温+10度、ヤクーツクでは-45度だったそうです。-10度のエカテリンブルクに住んでいるけれど、小さい子供がいるからわざわざソチにまで来ている家族がインタビューを受けていました。 もちろんプーチン大統領も。写真はクレムリンの公式ホームページから。

ロシア正教の行事であるこのクレシェーニエは「洗礼」という意味です。それというのも1月18日はかのイエス・キリストがヨルダン川で洗礼を受けた日だからだそう。ここから赤ちゃんが洗礼を受ける時も水につける、という習慣が来ているのだとか。なので、この池に開けられた穴もロシアの十字架型です(普通の十字架の横棒が二本、足元には斜めに短い足台がついているもの)。ただしインタビューを見ている限りみんな宗教的な理由からというより、健康にいいからやっているそうです。

さて、私も実際にこのクレシェーニエを実施しているところで見学したくなりました。調べてみると、モスクワ地方では58箇所もあると出てきます。家の近くでやっていないかと一つずつ地図アプリで位置を調べていると、家から徒歩30分のところが出て来ました。通常18日から19日にかけての夜に実施されるので、開始する18:00に着くよう家を出ました。

この前まで暖かかったのに、残念ながら細かい雪が強い風に吹かれている天気の中、ひたすら歩きます。地図アプリが示している近くまで来ました。 モスクワの良いマンションの周りでよく見られるような柵がずっと続いています。この中らしいんだけどなあ…入れるかなあ…と思っていたら警備室まで来てしまいました。警備員さんに「クレシェーニエがこの中でやっていると聞いたんですけど入れますか?」と聞くと「ここではやってませんよ。やっているとしたら向こうの方に森があるので、その中の池かなあ」「向こうですか?」「向こうです」というやりとりになりました。向こうって具体的にどのあたりなのだろう。

とりあえず道を渡ったところで、車に積もった雪を下ろしているおじさんがいたので、もう一回聞いてみることに。

「こんにちは、この近くでクレシェーニエをやっていると聞いたんですけどご存知ですか?」「いやあ、僕は知らないな。大抵池でやるんだけど、この周りで池といえば向かいの(さっき聞いた警備員がいる)マンションの中庭にあるけど、あそこは部外者以外は入れないし。何かの情報を見て来たんだよね?住所は?」「〇〇と書いてありました」「じゃあとりあえず検索エンジンを立ち上げて『〇〇はどこ?』と言ってみるとおしえてくれるよ!あとはそこへトコトコ歩けばいいだけ」

普通であれば「知らない」で終わりそうなのに、とても親身になってくれました。お礼を言ってもう一度調べてみるとそこからバスで30分と出て来たので、寒かったこともあり今回は諦めて帰ることに。帰りに正教会の横を通ると賛美歌が聞こえてきました。 小規模の吹雪の中歩き疲れたところに綺麗な歌が聞こえてきたので、思わず「もう疲れたよパトラッシュ…」と呟くと横にいた旦那に「彼らより歩いてないけどな」とだけ返されます。

来年はどこかに行けたらいいな。

Пока!

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民話における動物

Привет!

晴れました! それに伴ってやっと気温も-2桁近くまで下がり、ニュースでは「本当の冬」がやってきたと言われています。それにしても本当に去年までと比べ物にならないほど暖かいので、シベリアもそうなのかと天気予報を見てみると最低気温のところに-45度の文字…人生で経験したことがない気温です。寒い。もはや痛そう。

今日は授業で一つ「犬と狼」という民話を聞きました。内容はこうです。ある時、年老いた犬がある人のお家から追い出されてしまいました。途方にくれた犬が森の中を歩いていると、前から来た狼が「助けてあげようか」と提案します。なんでも「その家の人たちが畑仕事をするときに連れてくる赤ちゃんを俺がさらうから、君が追いかけて連れ戻すんだ。君の評価が上がってまた家に入れてもらえるよ」この提案に犬は乗り、そして無事成功しました。しばらくしてその家の娘さんの結婚式が行われましたが、犬は狼への恩を忘れていませんでした。犬は狼を招待し、机の下に座らせてそこへこっそり料理を運び込みます。たくさん食べて気分が良くなった狼が歌おうとすると、狼の存在がバレることを恐れた犬がワインを飲ませました。しかし、酔ってしまった狼が歌…という名の遠吠えをすると、案の定大騒ぎに。犬は狼を追い出すことでまた株を上げますが、狼自身もご馳走がお腹いっぱいに食べられたので、これからお互い助け合うことを約束しました。

ソ連時代に作られたなかなか味のあるアニメーションもあります。 10分ほどなので是非。

クラスメイトがこの話を聞いた時に「この犬、絶対キツネにした方がいいで!めっちゃずるいやん」とかなり主張していました。そう言われれば、童話に登場する動物たちは何かしらのイメージを背負っています。キツネはずるい、ありは働き者、など。しかし狼はどうでしょうか。ヨーロッパの民話(赤ずきんちゃんや三匹の子豚など)では大抵狼が悪者です。ここロシアでは、先ほどの「犬と狼」でもそうですが、狼は悪者ではありません。もう一つ、ロシアの民話で知っていた「キツネとウサギ」という民話でも、狼はキツネにいじめられたウサギを助ける存在として出てきます。

「霧の中のハリネズミ」と同じ監督さんが作ったアニメーションを載せておきます。絵だけで話がわかるので面白いです。鶏がかわいい。

そこで先生に聞いてみました。すると「狼はロシアでは、優しい、とかちょっと抜けている、というイメージね」とのこと。ちなみにウサギは「怖がり、速い」というイメージだそうで、そこはほとんど変わりません。

ヨーロッパなど牧畜が盛んな地域では害獣とみなされた狼ですが、日本など農業が盛んな地域では農作物を食べる草食動物を駆逐してくれる益獣と見なされることも多いようです。ロシアでは牧畜もされていますが農業も盛んですし、犬か狼か分からないペットを連れて歩いている人もよく見かけるので人々は親しみを覚えていたのではないかな、と思います。

Пока!

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テレビCM

Привет!

なんだか最近体がだるいなあ、と思っていたら今朝のメトロの新聞に「新年、お休み明けの最初の1週間は生き延びられましたか?」という見出しで街の人たちのインタビューが載っていました。ロシアでは1月8日まで祝日だったので、皆さん先週1週間苦労したようです。私も休みボケしていたのか。読み進めると、それぞれどうやって乗り切ったのかが書いてありました。面白かったのは「ケフィールって少しアルコールが入っているから、それを毎朝飲む」というもの。先生によると「二日酔いの時にも飲むし(アルコールが入っているのに!?)ダイエットしたい時にも飲むわよ」と言われました。すごいな。

やはりロシアといえばお酒好きというか、アルコールをよく飲むイメージがありますが、そういえばテレビを見ていても街中のポスターでもお酒の宣伝を見かけません。この間授業で読んだ新聞記事で「政府がW杯中にウォッカの宣伝を認めることを検討している」という記事を読み、初めてロシアではウォッカとタバコの宣伝が禁じられていたことを知りました。ほかのアルコール類も倣って大々的には宣伝していないようです。その代わりよく見るのがアルコール0のもの。 ホームページからお借りしましたが、ロシアで有名なお酒「バルチカ」のアルコール0が出た時はこれでもかと宣伝していました。アルコール0なので堂々と宣伝し、それによって商品名を覚えてもらう(ほかのアルコール度が高いものも全てバルチカという名前が付いているので)、という意図があるそうです。ロシアにいてバルチカ知らん人はおらんやろうというくらい知名度はもうすでにあるんですけどね。他にも、アルコール0も出している会社、という印象付けをする目的もあります。

言われるまでアルコールやタバコのCMはないと気づきませんでしたが、反対に珍しいものはよく気がつきます。個人的にロシアにきてびっくりしたのは避妊具のCMをテレビでもメトロの無料Wi-Fiをつなぐ時でも普通に流していることです。先生にこの話をすると「別に体に害は及ぼさないし、むしろ健康に良いよね」と言われてなんとなく納得してしまいました。

他にも、よく面白いCMを見かけます。赤ちゃんにアフレコしてオムツや離乳食などの宣伝をしていたり(大抵声がおじさん)、よく分からないマクドナルドのCMがあったり、思わず見てしまいます。 ナレーションは「警備員がしなければいけないことと、チーズバーガーの働きは同じくらい簡単ですー50p(100円)」と言っています。警備員の仕事そんなんじゃないやろ。この100円マックシリーズは他にも「サッカー選手」「マネージャー」「ピアノの先生」などがあります。一つ間違えたら炎上しそうですが、あまりにも良く見かけるので覚えてしまいました。

最近はスマートフォンアプリのCMが増えました。その中でも面白かったのは下の二つです。
一つ目は、スーモのような賃貸マンションの部屋を探すことができるアプリのCMです。まずご覧ください。 題名は「博物館」。原始人たちが「もう1000年!そろそろ大きい家に住んでもいい頃だ!」と喧嘩しているところに、博物館の見学に来た家族が「もうこのアプリはチェックした?」とアプリ画面を見せる、というもの。なんのCMか分かるし、うまくまとまっているし、流れるたびに感心してしまいます。このアプリ自体もとても便利で、モスクワの気になる地域の家の相場や内装などを比べて、実際に大家さんにアプリ上で連絡することができます。引っ越す予定はないのですが、見ているだけで楽しいです。

もう一つはフリーマーケットアプリのCM。 ある家庭のお父さんが大きなリュックに冒険にでも行くかのような準備を進めていきます。見かねたお母さんが「そんな危ないところに行かなくてはいけないの?」と心配そうに聞くと「娘のためだ」とバービーのような人形の写真が入った紙を見るお父さん。そこでナレーションが「なんのために遠くまで買いに行くのですか?近所でお買い物をしましょう」と言う、というもの。初めはなんのCMかと思わず画面に目が釘付けになってしまいます。そして実は…とネタばらししてギャップでアプリを印象付けることに成功している秀逸なCMだと思いました。

CMはその時、その都市の需要を反映しているので、見ていてとても興味深いです。

Пока!

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アフタヌーンティー

Привет!

今日はロシアの旧正月です。日本語で言うとそんなに違和感はありませんが、英語だとold new year、ロシア語でもстарый Новый годと言い、もう古いのか新しいのかなんなのかよく分かりません。そういえば先週が旧クリスマスだったので、今週がお正月なのは当たり前ですね。これでとりあえず3週間ほどのお祭りムードは終わりです。我が家もそろそろクリスマスツリーを片付けなければ。

さて、かなり前になりますが、ボリショイ劇場前の「メトロポールホテル」にて、ロシア式アフタヌーンティーに行ってきました。 こちらがそのホテル。有名人もよく利用するそうです。今回はこのホテルの一階にあるオープンスペースのバー、シャリャピン(Шаляпин)に行きました。

アフタヌーンティー自体が5000p(10000円)、2人から4人向けだとホームページに書いてありました。前もって予約する方が良さそうです(ここから予約できます)。

このアフタヌーンティーはロシアで13から14世紀に完成した形だそうで、ロシア語では「чайная церемония(ティーセレモニー)」と言います。予約していた4人が揃うと、まずでてきたのはこちら。 オレンジのウォッカ。ウォッカ!?初めからロシア感満載でちょっと驚きました。何より昼の12:00です。これが伝統なのか…!まだ食べるものも紅茶も何もでてきていないので、覚悟を決めて飲みましたが、思ったよりもきつくありませんでした(※感じ方には個人差があります)。

そして、紅茶。噂ではテーブル中央にサモワールが置かれるという話でしたが、私たちの回ではありませんでした。そもそもサモワールとは、ロシア特有の湯沸かし器の名称です。 秋のお祭りの時の写真です。だいたいイベントがあると一回は見かけます。各家庭で日常的に使っていた頃は、サモワールの上に濃く煮出した紅茶を入れたポット置いていました。そして中央の円筒内部に炭火や熱した松ぼっくりを入れて加熱し、お湯を作ります。濃い紅茶をカップに入れ、サモワールの下方にある蛇口からお湯を注ぐことで好みの濃さに調節できる、という仕組み。今回のアフタヌーンティーでも、サモワールなしでこの方法がとられていました。 ヤカンから注がれるお湯。

それからしばらくして紅茶も冷めてきたころ、お料理が出てきます。憧れの3段皿とブリヌイ!やっぱりロシアでした。三段皿は、一番下の段にサンドイッチ(案の定黒パンも)、中段にはケーキなどのデザート、そして一番上の段にはマカロンやゼリーなどが置かれています。

紅茶もほとんど飲みきってしまっていたので、新しく注がれます。その時に店員さんがロシア語と英語ですこし歴史を話してくれました。曰く、中国からモンゴルを通じてロシアに入ってきた紅茶をはじめに味わったのは初代ロマノフ朝の皇帝、ミハイル・ロマノフ。彼が戦場で紅茶を飲んでいる時、そのままでも美味しいけれど、はちみつやレモンを入れたり、ジャムと一緒に飲んだりすればより健康にいいのではないか、と思いついて始めたことからロシア式紅茶が広まります。ロシアンティーって実はジャムを入れないんですよね?と聞いたところ、別に入れてもいいんですよ、と言われました。必ず入れるわけではないそうです。 説明が終わったところではちみつと大量のレモンが出てきました。いっぱいの紅茶で色々な味が楽しめて良かったです。

ブリヌイが出てきたということは、中に入れる夢のような量のいくらが出てきました。 ついでにピロシキも出てきたので、かなりお腹がいっぱいになります。恥を忍んで「あの、ブリヌイとイクラをお持ち帰りできますか」と聞いてみたところ、快諾頂きました!ロシアの大抵のレストランでは食べきれないものを持って帰れるのですが、ここでも有効とは!しかし人数分に分けて包んでくれるわけではないので一つになってしまいます。今回は優しい方々に譲って頂き、次の日の朝食になりました。

基本的にサーブがゆっくりなので、贅沢に時間を過ごせます。ロシアらしい「お茶会」を楽しめるのでおすすめです!

Пока!

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