馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

ロシア人、大阪を体験

Привет!

昨日テレビをつけると、土曜日にも放送していた「ハリー・ポッターと謎のプリンス」を流していました。ロシアに来てから見るのは3回目です。シリーズには8本もあるのになんでこれだけ…?

いつも見ている「пятница!(金曜日)」にチャンネルを変えると、日本語が聞こえてきます。喜んだのも束の間、下品な深夜番組が突然始まって動揺を隠せませんでしたが、テレビの中のロシア人も顔をしかめていました。なんと、いつも見ている旅番組の今回の行き先が広島だったのです! ここでこの番組についてご紹介しておきます。タイトルのорёл и решка (オリョール イ レシュカ)は「コインの表と裏」という意味です。二人が色々な街へ行くのですが、はじめに空港でコインを投げます。それぞれがあらかじめ「裏か表」を決めておき、コインで出た方は旅費の上限なし、出なかった方は100ドルという制約付きで2日間旅をする、という番組です。

広島では宮島の鳥居まで(冬なのに)泳ごうと突然下着姿になって広島県警に怒られたり、納豆が嫌だったらしく食べ終わった後口の中までおしぼりで拭き始めたり、ツッコミどころが満載でした。(人力車はリクシャと呼ばれていました)

そして、次の行き先はまさかの我が故郷大阪!関西国際空港で投げたコインは500円玉でした。そこから街の紹介として大阪の街並みが流れて号泣する私。そこで帰ってくる旦那(大阪出身)。私が大泣きしていたのでかなり慌てていました。

阪急百貨店や新世界も映りますし、通天閣とHEPの赤い観覧車とスカイビルの高さ比較など興味深く見ていました。特にスカイビルは思い入れがある場所なので二人で大興奮しました。

ここまでは良かったのです。 突然こんな表示とアラームが…。おまけに「ここからは子供たちは見ないでね」などとアナウンスが入ります。曰く「日本のもう一つの顔です」…かなり不安。

別の顔その①…アダルトビデオ屋さん。そっち行く!?と大混乱です。モザイクかけたらいいってもんじゃないよ!説明は「日本の文化です」と。お客さんばっちり写っちゃっていますが大丈夫ですか。

別の顔その②…ラブホテル。ロシア人女性一人に女性店員さんがつきっきりで初めから説明していました。ご丁寧に料金制度まで。なんかすごい光景。

別の顔その③…ホストクラブ。誰を指名するかってタブレットで選ぶんですね(お金で男性を買うシステム、と説明が入りました)!さっき広島県警には英語で話していたのに、テンションが上がったのかロシア語のみでホスト達に話しかけるロシア人のお姉さん。戸惑いながらもいつも通りの接客を試みるホスト達。ちなみにホストについては「彼らのルールその①、とにかく女性の容姿を褒めまくる。その②、お酒を速いペースで飲む。一本何万とするワインがどんどん消えました」と説明されていました。

別の顔その④…和風SMクラブ(と看板に書いてありました)。20数年間大阪で暮らしていた私でも知らないコアな世界にどんどん入っていきます。ここに関してはお店の存在自体知りませんでした。ここに来て、いつも温和で滅多に怒らない旦那が「そんなものしか紹介できないなら帰れ!」と言っていました。同感。

そしてその国らしさを知るという番組の趣旨通り、旅費の制限付きの人はネットカフェに、上限なしの人はラブホテルに泊まっていました。え!?もっと高級ホテルあるよ?大阪にある良いホテルはほとんど海外資本だからでしょうか。悲しくなってきました。前半とは違う意味で泣きそうです。

2日目。節約している人はなぜか電車に乗って緑いっぱいの土地に来ました。 え、奈良!?あたかも奈良が、梅田や難波のような大阪の一部のような構成に驚きを隠せません。奈良県民に怒られるで。一方でリッチな旅ができる人は、「能」を貸切で見ていました。「エキゾチックです」などと言ってはいましたが「三時間も座りっぱなしはきつい。あんまり好きじゃなかった」そうです。じゃあ見るなよ。

最後の最後にたこ焼きを堪能して(今!?)、今回は終了。二人が合流する前に、番組名が書かれたボトルにドル札(いくらか分かりませんでした)を入れたものを観光地に隠すのですが、 大阪城のここだそうです。大阪城には行かないかと思いました。近くにお住いの皆さん、よければ探してみてください。

合流して、今回の感想を言い合う二人。「来た時は大阪って静かな街かと思ったけど(⁉︎)、夜の顔は全然違ったねー」でした。他に見るところいくらでもあるで。

この番組は好きでほとんど毎日見ているのですが、いつもここまで酷くありません。日本にも旅行の番組はありますが、それだけを見てその国を知った気になるものではないな、と心から思いました。 でも一方で、女性専用車両から「痴漢」の解説をしていたので、そういう事実があるありのままの日本を描いていたのです。欲を言えば悪い面と良い面をバランスよく見せて欲しかったな。また改めて日本について考えさせられました。

Пока!

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