馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

企画展「十月」

Привет!

ハロウィンですね!仮装などしましたか?今朝、ご飯を食べながら聞き流していたニュース番組が「〜〜、そして10%の人が『ハロウィンという言葉を聞いたことがない』と答えていました」と伝えているのを聞いてびっくりしました。そういえば町中でもハロウィンって全く見かけません。そうこうしているうちにクリスマスの飾りが出るんだろうなあ。

さて、この間クラスメイトが「プーシキン美術館でやっている中国人の芸術家の展覧会に行ってきた」という話を聞きました。その時はあまり関心がなかったのですが、その展覧会の名前が「10月」と聞いて、革命に関することか!と思い、行ってみることに。 プーシキン美術館の入り口がえらいことになってました。かなり人が並んでいたので、私はその列に加わり、旦那は先に銀行で用事を済ますということで、二手に分かれます。並びながらこの入り口の写真を撮っていると、そんな私を見た前のおばさま(という感じの服装でした)も同じように写真を撮りはじめました。思わず「これ、前もありましたっけ?3月にきた時はなかったんですけど」と声をかけてみます。おばさまは「いや、私も初めて見たんだけど、これ面白いわね」と話を繋げてくれました!
-何を表しているんでしょう?
-ほら、木の足元に揺り籠やベビーカーがあるから、木が「人間」を表しているんじゃない?
-たしかにそうですね。これも展示の1つでしょうか?そもそも今日の展示って革命についてですよね?
-え、そうだったかしら?革命についてならトレチャコフ美術館の新館の企画展が良かったわよ。
-あ、それこの前行きました!

こんな風に会話が弾みました。そんな中で彼女はお兄さんと来られたこと、だけど彼は遅れていること、私は日本人だということ、旦那はもうすぐ来るはずだということなどを話しました。そんな中で革命の話が出たので、好奇心に負けて聞いてみました。「ソ連時代をご存知ですよね?今とどちらがいいですか?」と。彼女は「今の方がいいわ、もちろん」と短く答えました。

そうこうしているうちに旦那が用事を終えて戻ってきました!が、私は別の方向を向いていて気付かず、そのおばさまが「誰か来たわよ!もしかしたらご主人じゃない?」と教えてくれます。しかし、私が反応するより前に彼女の前にいたおばあさんが「誰のご主人?私?」と話に入ってきて、旦那が到着した頃にはその辺りの人みんなで笑いあっているという状態に。戸惑う旦那。私の後ろの夫婦もプーシキン美術館の新館に行くか、本館に行くかで喧嘩をしていて、そのまた後ろの親子に意見を求めていました。こういう見知らぬ人との交流は楽しいです。 ところで、この「十月」という企画展は中国人の画家、蔡 國強(さい こっきょう/ツァイ・グオチャン)の作品を展示したもので、彼が革命100年を記念して制作したものでした。

中国出身、ニューヨーク在住の彼の作風は、火薬を用いたものです。ウィキペディアを引用すると「火薬は…薬の一種である一方、爆発により全てを破壊し無に帰し暴力衝動を発散させるものである。彼は火薬をコントロールし爆発させることで、暴力衝動や破壊を創造へと転化させ、生命や存在の根元に繋がろうとしている」のだそうです。多分企画展でもどこかに書いてあったと思います。

入り口から天井にかけてあったのがこれ。これも火薬を爆発させて作ったもので「誰も救済を与えてくれないー神も、皇帝も、そして英雄も!」と書かれてあります。

火薬を爆発させる映像もずっと流れています。その映像の間に挟まれる、モスクワ市内の日常の映像。少し画面の前で立ち尽くしてしまいました。

メインの展示室に入るとまず目に入るのが、 「地面」という作品です。藁で作られた 畑のようなところに、ソ連のマークが刈り込まれています。上には鏡が置いてあるので、ソ連のマークは鏡を見るとしっかり鑑賞することができました。ロシアの肥沃な土地を表現しているこの作品はソ連の「コルホーズ(集団農場)」を思い起こさせます。説明によると、鏡に映ったっ作品と自分自身を見ることによって「理想郷」のシンボルに思いを馳せて欲しいという狙いだそうです。

その脇にあるのは「川」という作品。 これはこれまでの100年間に撮られた写真をステンレス型にとり、その上で火薬を爆発させたもの。つまり歴史を川の流れとして表現しているのです。

写真に写っている人を同じように描き出すことで、過去の人も現在の人も個性を消したそうです。そうして歴史というのは一瞬一瞬、今この瞬間も作られていること、たとえ当事者にその意識がなくても、ということを表しています。

この「川」の対面にあるのは「庭」という作品。 鮮やかなポピーとカーネーションを表しています。「10月の花」という名前でソビエト時代に勇気と忍耐を象徴したカーネーションを、そして第一次世界大戦の戦没者を追悼する意味をもつポピーを、この作品に選びました。

この3作品を展示している部屋そのものは「人々」という名前がついています。結局のところ、あの革命をおこしてソビエト時代を作ったのも、そうやって歴史を作っていくのも、人間だということだと感じました。この企画展は11/12まで。

Пока!

にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ
にほんブログ村

sixty

Привет!

昨日はなんだか暖かくて、コートのボタンを留めずに歩きました。目的地に着いたので気温を確かめると2度。一応氷点下ではありませんが、それでも高い気温ではないので風邪をひいていないことを祈ります。

旦那の誕生日当日の話です。夜、待ち合わせてレストランのあるモスクワシティへ向かいました。 近未来感漂う夜のモスクワシティ。最寄駅は水色線のвыставочнаяか黄色線のделовой центр 駅です。私たちは出口を間違えてしまったので、高層ビル群をあっちへこっちへとかなり歩いたのですが、アフィモールという名前のショッピングセンターへ通じる出口から出ると良かったようでした。

なんとか「フィデラッツィアタワー」という、レストランが入っているビルを探し出します。入り口に「sixty」というレストラン名が書いてあるのを発見した時は安心しました。ホテルのロビーのようんな入り口を通ると「レストランですか?行き方はわかりますか?」と聞かれます。いいえ、と答えると「まずこのエレベーターで60階まで上がってから、60階にあるエレベーターでもう2階上がってくださいね」とのこと。レストラン名、sixty-twoの方がいいんじゃないか。 気圧で耳がキーンとなりながらもなんとか到着しました。お客さんがいっぱいです。コートを預けてから、予約していた旨を伝え、案内してもらった席は窓際でした。予約しておいて良かった!とりあえずメニューをもらいます。他の地上にあるレストランより少し価格帯は高めでした。

旦那が食べたいものを色々と頼んでもらい、彼が席を立った隙に近くの店員さんに「彼の誕生日なので、ケーキを頼みたいです。『お誕生日おめでとう』とか書いてもらえますか?」と聞いてみました。「申し訳ありません、メッセージは書けないのですが、お祝いはできますよ。音楽と光で盛大にお祝いしましょうか?」心なしか店員さんのジェスチャーが花火でも上がるような感じだったので、そこまで派手なものは…と思い「いや、あの、もっと静かなもので…」とお願いしました。

店員さんおすすめの甘いカクテル、”love is...”です(900p)。ちなみに旦那はビール(500mlで650pほど)でした。

他の人たちも窓際に来てめちゃくちゃポーズを決めたりしています。私も撮ってみました。夜景を。 綺麗です。他の窓には世界の高いタワーが何mかなども書いてありました。

前菜が運ばれてきます。真ん中のパンはサービスでした。 右から黒パンとオイル漬けのニシン、真ん中はタンドリーチキン(きゅうりだと思ったものはりんごで、じゃがいもだと思ったものはパパイヤだというまさかのお料理でした)、そして左は海老のわさびソース&ナッツがけ。わさびとナッツを一緒にするという発想はすごいと思いました。それにしても去年も海老だったし、ほんまに海老好きやな。

美味しかったのですが、ここでお腹いっぱいになってきました。メインもあるし、こっそり頼んだケーキもある…。 手前は私のsixtyバーガー(750p)、奥は旦那のアヒルと蕎麦の実です。お肉がほろほろでした。ずっと食べていたいけど、本当にお腹がいっぱいです。

なんとか食べ終わった頃に、私たちのテーブル担当の店員さんがデザートいる?とやってきました。…あれ?店員さんを近くに呼んで「あの、さっき誕生日用のデザートを頼んだんですが」「え、どのメニューにしました?」「え、メニューは選んでいません」「じゃあメニューをお持ちするので選んでくださいね」やっぱりさっきテーブル担当のお姉さんにお願いするべきだったかな。こっそり話したつもりでしたが、やはりロシア語なので少し声が大きくなってしまいました。お姉さんが去った後、旦那がニヤニヤしています。バレたー…

クリームブリュレとコーヒー&紅茶をお願いし、しばらくして運ばれてきました。まず旦那の前に、クッキーが刺さったマンゴーアイスに、火のついたろうそくが付いているものが置かれました。「お誕生日おめでとうございます」の言葉とともに。シンプルなお祝いありがとうございます!それはサービスで、私にもアイスクリームをくれました。そして、そのあとすぐにクリームブリュレ! 最後に店員さんがオイルをかけた砂糖のモニュメントのようなものに火をつけて、火柱があがりました。写真はまだ少しだけ残っている火と、後ろで輝いているろうそくです。

コーヒーにはチョコレートが付いてくるし、店員さんのサービスもお料理も本当に素晴らしいお店でした。特別な日にはぴったりです。ついでの横の女性5人グループも誕生日をお祝いしていたのですが、4回くらい店内の音楽が「ハッピバースデートゥーユー」の曲が流れ、その度に歓声をあげながら乾杯していました。 店内の様子。

また是非行きたいです!

にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ
にほんブログ村

お祝いの準備

Привет!

先ほど頼んでいた飲料水の配達が来たのですが、マンションの入り口まで来たことを知らせるチャイムを鳴らした後、家の前に来た配達のお兄さんは突然ドアを開けたのでびっくりしました。確かに家のドアにはチャイムないけど(廊下の入り口にはあります)。いやいや、せめてノックをしてください。マンションの入り口のチャイムは聞いたので1分ほどで来ることはわかっていたのですが、びっくりした。

さて、先日は旦那の誕生日でした。去年私はこちらに来たばっかりで言葉もできないから、というのを理由にびっくりするくらいちゃんとお祝いができませんでした。プレゼントに何を買えばいいかわからず、たまたま見つけた私の好きな映画のブルーレイディスクをあげたり(しかもロシアと日本ではリージョンが違って再生できませんでした)、お祝いのレストランには旦那自身で予約の電話を入れてもらったり、文句は言われませんでしたが、おそらく誕生日気分は味わえなかったと思います。

今年の私は違うと証明したく、1ヶ月ほど前から色々と考えていました。まず、プレゼントは本人に希望を聞くことに。…欲しいと言われたものにはたくさん種類があり、結局使う人が選んだ方が良いと判断した私は旦那をお店に連れて行きました。しかも自分で買っていたのであまりプレゼント感がありません。

しかし、こちらに住んで一年半で「プレゼント用だと言ってもラッピングサービスがない」ということが分かっていました。少しでもプレゼントらしくなるようにこっそりラッピングをしようと思います。学校の先生に「いつもどこでラッピングしてる?」と聞くと、かなり悩みながら「包装紙を自分で買うか、ショッピンセンターでやってくれるところを探すか…あ、花屋に持って行ったらラッピングしてくれるんじゃないかな?私はいつも自分でやってるけど」とのこと。

学校帰りに近くのショッピングセンターへ行ってみました。街角のどこにでもある24時間営業の花屋に持っていく勇気はなく(断られそうで)、ラッピングしてくれそうなところを探します。 ありました!これは違うショッピングセンターですが、こんな風に風船がふわふわしていて、包装紙がたくさん置いてあるところがラッピング屋さんです。

恐る恐る「ここでラッピングできますか?」と聞いてみると、カウンターで数独をしていたおばちゃんが「もちろんよ!」と笑顔で答えてくれました。私が品物(箱に入っているもの)を出すと、箱の長い方の辺の長さを図りながら「そこの箱に入っている包装紙の中から好きなのを選んでください」と言われます。 めっちゃあるやん。すごく迷いながら1つを選び出し、渡しました。

おばちゃんは慣れた手つきでその一巻きから十分な長さを切り出し、両面テープも活用しながらラッピングしてくれるので、その間に値段のお知らせをしますね。箱は多分別料金ですが、包む包装紙の長さで基本料金は決まるようです。 友達も値段を知りたがっているから、というよく分からない言い訳をして、撮らせてもらった写真がこちら。 包み終わったおばちゃんは「リボンはどうします?」と聞いてくれました。リボンもかなりの種類があったので、どれが合いますかね?と相談しながら決めます。綺麗に巻いて、蝶々結びの形を整えて、やっと完成!結局リボン代60p(120円)が追加されて、ラッピングは350pくらいでした。700円か…次からは自分でやっても良いかな。びっくりするくらい不器用なので無理かもしれませんが。 完成!

さて、次はレストランの予約です。前々から「モスクワシティ」に行ってみたいと聞いていたので、モスクワ中の良いレストランを知っているらしい先生にオススメを聞いてみました。そもそもモスクワシティとは、モスクワの一角にある高層ビル群で、現代的な地域のことです。建物自体の形が面白く特徴的なので、ぱっと見でわかります。

先生のオススメは、そこの60階にある、その名も「Sixty」というお店。とりあえず電話をしてみます。予約がしたい旨を伝え、日付や時間、名前までスムーズに進みました。そこで店員さん「お客様の質は?」…え?思わず「質ですか?」と繰り返しつつも、他に必要な情報といえば人数だろうと思い「…二人」と伝えました。すると「お二人ですね」あってた!誕生日のケーキのついては「お店についてからご注文ください。お待ちしています」とのことでした。無事に予約が取れた(であろう)ので、安心しましたが、やっぱり腑に落ちずに先生に聞いてみました。「それ、質(качество:カーチェストバ)じゃなくて量(количество:カリーチェストバ)じゃない?」と言われ、納得します。英語もそうですが、なんで量と質ってこんなに似ているんでしょうか。他の言語も機会があったら調べてみようと思いました。

そんなこんなで、とりあえず準備は完了。当日を迎えるだけです。

Пока!

にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ
にほんブログ村

ジャンクフード

Привет!

駅を降りて学校へ向かう途中、大きめの雪がひらひらと降っていたので、テンションが上がって上を向いて歩いていたら工事用の柵にぶつかった上に授業に遅れました。でも学校についても先生もクラスメイトもまだ来ていなかったのでセーフです(ゆるい)。そういえば今年は、まだ夜中に雨でできた水たまりが凍って、歩いているだけで忍者屋敷にいる気分を味わえていないなあと思い出しました。道が黒く光っていたら要注意です。

そんなモスクワの街角では、冬に限らず様々なストリートフードが楽しめます。 学校近くのこちらは、そんなお店が三軒並んでいるところです。イートインコーナーがなく、屋台のようになっているこのようなお店はモスクワ中で見かけますが、大抵のところでパンやピロシキ、飲み物に加え、шаурма(シャウルマ)も置いています。シャウルマとはいわゆるケバブで、よくあるケバブ屋さんと同じように店頭に置かれているお肉の塊からこそげとって、野菜と一緒にラップサンドの生地で巻いて作っています。

あまりにも見かけるので私も食べてみたいなと思っていました。しかも写真に載せたお店が最近3軒とも「シャウルマとコーヒーか紅茶で90p(180円)」という広告を店頭に出し始めたので、本当に気になっていたのです。今こそ食べるときなのでは…!

授業中、その話になりました。すると先生が一言「危ないからやめて置いた方がいいわよ」と。…危ないから?美味しくないからじゃなくて?食べ物を形容するときに「危ない」という形容詞って普通出てこないだろう…と思っていると、クラスメイトの一人が反論しました。「そんなことはない!僕はあそこで5回買ったけど5回ともなんともなかった。他の場所で買った時は4回中2回お腹を壊したけど、学校の近くのあのお店は大丈夫!」と自信満々に言うのですが、全然フォローになっていません。そんなことを言っていた彼は昨日学校に来ませんでした。今日理由を聞くと「初めてあそこで買ったシャウルマに当たった…」とのことでした。本当は一度買ってレポートしたかったのですが、自分の身が可愛いのでやめておきます。彼は「7回中1回だからいいお店」とか言っているのですが、どんな壮絶な人生を送って来たのでしょうか。

そんな大衆向けのストリートフードも多いですが、もちろんロシアにもアメリカ資本のファストフードはたくさんあります。たまたま今日、そんなピザハットのCMを授業で見たので載せておきますね。 英語字幕も付いています。

1998年のCMであるこちらは、ゴルバチョフがロシアのピザハットを宣伝しているものです。内容を大まかに書くと、ピザハットにゴルバチョフと娘がやって来ます。それに気づいた家族の中のお父さんがゴルバチョフによってロシアが悪くなったと、息子は良くなったと主張し始めて喧嘩し始めました。見かねたおばあさんが「でもゴルバチョフのおかげで(冷戦終結させ、ソ連を崩壊に導いたので)ピザハットがロシアに来たのよ」と言い、みんな「そうだった!ゴルバチョフに乾杯!」となって、めでたしめでたし、というものです。

私以外はヨーロッパの人なので、ゴルバチョフは「ヒーロー」なのですが、ロシア人はCMの中のお父さんの考えの人が一番多いそう。つまり、あまりよくは思っていないのです。それに加えて、最近ロシアでは「ソ連を懐かしむ」ことが流行っており、ソ連風の名前を子供につけたり、ソ連風レストランが新しく作られたりしているそうです。先生によると「ノスタルジーから」だそうで、あの時代が必ずしもいいことばかりではなかったのはみんな分かっているから、戻ることはないと思いますが、革命から100年経って、今そういう考えが広がっているロシアです。

Пока!

にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ
にほんブログ村

夫婦の形

Привет!

今現在雪が降っています。このあいだの土曜日に初雪が降った時は こんな風に紅葉とのコントラストが美しかったのですが、もうすっかり紅葉していた葉も落ちてしまい、裸の木が並んでいます。朝行くときは家の前の芝生に霜が降りていて、柵を越えて踏みたくなりました。大人なのでなんとか思いとどまりましたが。そして学校帰りには降っていた雪が地面にたどり着いても溶けずに残っていました。これは明日あたり根雪になりそうです。この季節がついに来たか。 冬眠したいです。

学校では最近「人間関係」というテーマでロシア語を学んでいます。特に男女の関係。このテーマに関して意見の全く合わないイタリア人のRさんと毎日喧嘩しながら、楽しく様々な単語を覚えようとしています。

男女関係の話が発展して夫婦の話になった時、面白いチェックシートがテキストに載っていたのでご紹介します。題して「あなたの結婚は成功しているか」…なかなか攻めていますね。たまたまこのページを取り扱ったときには教室に既婚者しかいなかったので、みんなでやってみました。 男性へは、奥さんに関するチェック項目、女性へは旦那さんに関するチェック項目というように分かれています。それぞれの項目に「はい」なら3点「時々そうです」なら2点「いいえ」なら1点と点数をつけていくことで結果がわかるという仕組みです。訳してみますね。

[男性へ]あなたの奥さんは:
・あなたの前でカーラーを巻いている
・彼女のせいで映画や約束に遅れたことがある
・理由もなく笑う癖がある
・タバコを吸う
・電話でよく長話をしている
・甘いものが好きで太った
・美容院の時間が長い
・服と化粧とアクセサリーのことしか考えていない
・あなたが忙しいときにでも、様々な質問を投げかけてあなたを邪魔する

[女性へ]あなたの旦那さんは
・あなたが台所で料理しているときにソファで休んでいる
・タバコの吸殻や灰をカーペットに落とす
・たくさん食べる
・服を綺麗にタンスにしまったことがない
・仕事から花束を持って帰って来たことがない
・料理を手伝ったり、ゴミを捨てたりしたことがない
・あなたが女友達から聞いた面白い話をしても、新聞を読むのをやめない
・あなたとコンサートに行くより、自分の友達と過ごす
・あなたの実家へ行きたがらない

[結果] ・10-12点:あなたは理想的なパートナーをお持ちです
・13-16点:あなたのパートナーはどう振る舞うべきか知っている、良い性格の人です
・17-20点:あなたのパートナーは時々嫌な性格になり、家族の雰囲気は悪くなりますが、あなたの家族は平和であり、あなたたちは理解し合っています
・21-24点:家族に起きる争いの原因はあなたのパートナーです。しかし、あなた自身もパートナーに対する態度を少し考えてみてはどうでしょうか?相手に対する要求が多すぎたり、自己批判が少なすぎたりしませんか?
・25-30点:あなたは驚くべき天使のような忍耐力をお持ちです。しかし同時に、あなたのパートナーにそんなに欠点があるとも思えません。もしかしたら、客観的にみることが出来ていないのかもしれませんよ。

以上です。結果の欄では、点数が大きくなるごとにフォローを入れるために文が長くなって行くのが面白かったです。このチェックを終えた後、クラスメイトと一致したのは「ロシアにおける結婚生活で、良しとされていないことが並んでいるんだな」ということでした。旦那さんがいっぱい食べてもいいと思うけどなあ。それでもやはり、どの国でもあまり結婚生活で求められることは変わらないんだと思いました。個人的にロシアなのでアルコールについての項目がなかったことに驚きました。

これからもこのようなメンタリティも紹介できたら、と思っています。今日はここまで。

Пока!

にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ
にほんブログ村

プーさん

Привет!

7時に窓の外を見たら真っ暗で「嘘やろ!?」と声が出てしまいました。二度寝しそうになります。時計機能と天気予報機能のために朝は携帯を手放せなくなりそうです。

昨日までフィギュアスケートの話を書いてきましたが、羽生結弦選手の好きなものと言えばプーさん。試合後にはいつもたくさんのプーさんのぬいぐるみがリンクに投げ込まれるのがおなじみになっています。今回も前の方の席に座っていたらプーさんがぶつかった、という話も聞きました。そんな中「今回のロシア杯ではプーさんじゃないぬいぐるみがリンクにいた」という話を聞きました。その時の写真を見てみると…これはロシアのプーさんではないですか!この記事で約一年前に紹介したあのプーさんです。

時を前後して、友達に「ロシアのプーさんの日本語字幕があった」と教えてもらいました。youtubeに上がっているので、ここにも貼りますね。

なんだろう、この独特の世界観は。ディズニーのプーさんよりも丸い形をしていることもあってかわいいです。間もいいし。セリフにツッコミどころしかありませんが、それが余計に世界観を確立しています。見れば見るほど変な癖になりますね。

なんでこうなったのか気になったので、ロシア版ウィキペディアで調べてみました。 Винни пух(ヴィニー・プーフ)で検索すると出てきます。いや待て、作者名に「ミルン」と書くなら画像は原作にするべきじゃないのか。ロシアでプーさんというとこちらが本当に浸透しているのですね。

さて、権利関係が気になったので関連する部分だけを読んでみました。アメリカのディズニー社がプーさんの商品化権をもっていたスレジンジャー社と使用許可契約を結んだのは1961年のこと。66年には短編アニメーションを作ります。時を同じくしてソ連では「ソユーズアニメ」社のヒートルクさんがプーさんのアニメを1969年に作りました。脚本はザフォーデルさんと共作だったのですが、方向性の不一致により3作で打ち切りに。全て日本語字幕がついているものがyoutubeに上がっています。ただ、当時は映画化権を取っていなかったため、国境を越えることができず、ソ連国内のみでしか見られていませんでした。 ウィキペディアのスクリーンショット。CCCPはソ連のことで、この画像は1988年に発行された切手だそうです。

結局無断で作ったものでした。ですが、クリストファーロビンこそ出ないものの、設定などは合っているし、加えてソ連の独特な雰囲気が味わえるので面白いです。機会があれば是非。

Пока!

にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ
にほんブログ村

エキシビション

Привет!

朝ニュースを見ていたら突然テレビが消えて一瞬パニックになりました。今朝はよく晴れていたので部屋の電気はつけていなかったのですが、どうやら停電していたようです。5分後には復活しましたが、びっくりするからやめて。

さて、昨日の続きです。フィギュアスケートグランプリシリーズ ロシア杯。表彰式が終わると、14:40でした。20分間の休憩がアナウンスされます。そのままリンクを見ていると、スケート靴を履いていないため小さい歩幅でペンギンのように歩くおじさんがたくさん出て来てレッドカーペットをかたづけて行きました。 さあ、エキシビジョンの始まりです。最初は専門学校の生徒さん達16人によるシンクロナイズドスケーティングでした。水色のドレスが氷の妖精のようです。16人もいるのになんでそんなに揃うねん…。彼らのパフォーマンスを皮切りに、男子、ペア、女子、アイスダンスというかわるがわるパフォーマンスが始まりました。出場している選手達もロシア、アメリカ、日本はもちろんのこと、イタリアやオーストリア、グルジア(ジョージア)、カナダ、ウズベキスタン、カザフスタンと多様です。

今回、初めて生でフィギュアスケートを見ましたが、テレビで見るより遠くから見ているはずなのに迫力が違いました。あの広いリンクを一人ないしは二人で目一杯使ってパフォーマンスする様は、さすがの一言です。 そしてやっぱりエキシビションはそれぞれの選手の工夫が見えて面白かったです。写真の選手が箒を持っているのがわかるでしょうか?彼はロシアのミハイル・コリヤダ選手で「バーバ・ヤガー」を表現しています。バーバ・ヤガーとはロシアの民話に出てくる怖いおばあさん(魔女)なのですが、音楽に合わせて箒に乗ったり(スケートなので本当に飛んでいるように見えます)、周りを睨んだり、舞台を見ているようでした。

他にもイタリアのペアがaquaのバービーガールという曲に合わせてバービーと彼女の彼氏であるケンの格好で滑っていたのも面白かったです。ちゃんと曲のはじめのセリフに合わせて演技もしていました。

彼らの次に女子三位だった樋口新葉選手が滑ります。バービーとケンが退場するのを待っている間にウォーミングアップとして回る練習をしていました。その場面を見て私が「次、日本の選手じゃない?」というと、旦那に「日本人があそこで回るか?」と返されてしまいました。練習するやろ。そして実際に樋口選手だと発表されると、本日初めて日本人選手の演技を見られるとテンションの上がった旦那が「フォー!」と叫びながら拍手し始めました。日本人そこで叫ぶか?と思いながら旦那のことを見てしまったことは言うまでもありません。 彼女の演技は本当に美しく、まだ16歳ということでこれからが楽しみだなあ、と始終思いながら見ました。彼女の演技が終わると、15分の休憩です。

休憩が終わると、12歳のジュニアチャンピオンのオープニングアクトで幕が上がりました。全体的にみんなすごい度胸です。3番目に女子5位だった坂本香織選手の出番でした。彼女は滑る前からファンにすごくいい笑顔で手を振っていて、リンク上のスクリーンでもちゃんとその様子が映されていたので遠くにいた私たちも見ることができました。滑るのが楽しくてたまらない、という感じで、見ているこちらも幸せな気分になります。

そしてロシアのペアやアイスダンスの選手を挟んで(ララランドの曲で滑っていました。途中で速着替えなどもあり面白かったです)、羽生選手の登場! 初めから歓声が他の選手より大きかったです。これだけ人気があるとなんだか嬉しくなるなあと漠然と思っていると、音楽が流れて演技が始まった瞬間に引き込まれました。圧倒的な優美さ。同じことをしているはずなのに手の上げ下げ、足の運び方、全てが美しいのです(もちろん全ての選手が綺麗なのですが、その中でも)。目が離せません。永遠とも、一瞬とも思えた演技時間が終わり、彼は全ての方向へ向けて順にお辞儀をしました。その度に上がる歓声。さすがです。

もちろん、男子の一位だったアメリカのチェン選手の演技もありました。 同じような写真ばっかりでごめんなさい。見ていると、彼は圧倒的な力強さで、羽生選手とは全く違った魅力でした。本当にかっこいいのです。これは1位2位の優劣つけがたい。審査員にならなくてよかった、と胸をなでおろしました(誰も頼んでない)。

メドベージェワ選手の演技も素敵で、美しさと可愛さ、そして完璧な演技を見ることができました。フリーで転倒してしまったのですが、珍しすぎてその写真が様々なニュースサイトで使われたそうです。安定感のある滑りでした。

全ての演技が終わると、みんなで集合して記念撮影でした。初めは一列に並んでいましたが、ウズベキスタンのジー選手が自撮り棒を持ってきたことで集合写真に。ケンを演じたイタリアのホタレック選手が羽生選手を持ち上げて、集合写真に写るようにしていたのはニュースにもなっていましたね。各試合で会っていると、ライバルでもあるけれどこれだけ仲良くなるんだな、と見ていて微笑ましい集合写真の撮影風景でした。

次の日、メトロの新聞でいつもは見ないスポーツ面を開いてみると、少しだけ載っていました。 左端の細長い部分に、女子、アイスダンス、男子、ペアの写真説明が載っています。あとは一位の写真でしたが、男子は羽生選手の写真でした。説明には「日本の羽生結弦選手は惜しくも一位を逃しましたが、それでも男子スケートのスターであることに変わりはありません」と書いてあります。すごい人気。

もともと好きだったフィギュアスケートがもっと好きになりました。来年も見に行けたらいいなあ。

Пока!

にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ
にほんブログ村