馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

MAKS2017②

Привет!

この間、ぼーっと地下鉄のホームを一人で歩いていると、初めて警察に呼び止められました。すぐに質問が始まるのかと思えば、一度敬礼して「あなたは学生ですか?」と聞かれたので少し面食らってしまいました。敬礼を返すべきか本気で悩みつつ「はい」と答えると(語学学校に通っているし、学生ということでいいでしょう)、「あ、じゃあいいです、すみませんでした」…彼は暇だったのでしょうか?少々物足りなさを感じながらも、学校へ向かいました。

さて、日曜日に行って来たMAKS(国際航空宇宙サロン)の続きです。第一回目はこちらからどうぞ。 車コーナーを抜けると、ひたすら人と飛行機!滑走路脇に飛行機がこれでもかと並んでいます。人が多いせいもありますが、広すぎて自分が歩いている滑走路の端が見えません。ロシアは大きいなあ。

実は今回誘ってくださった方が航空機やエンジンについてかなり詳しく、日本語で説明を聞くことができました。本当にありがとうございます。全ての機体についてお話しすることはできませんが、面白かったものをいくつかご紹介しますね。

こちら、ミグ21v。今回の展示の中では一番古いものだそうです。なんと第二次世界大戦の時から活躍していたもの。普通ジェットエンジンが機体の下や横に着いていますが、これは技術もまだ発達する前なのでジェットエンジンそのものにコックピットが付いている構造になっているとか。

こちらは上に何か気球のようなものを乗せていますね。あそこにはなんとソユーズ(ロケットの一部)を入れたのだそうです!さすが宇宙産業が進んでいるロシア。この飛行機は発表された時には世界中が「ほんまにそれ飛ぶんか」と疑ったそうですが、立派に飛んで打ち上げ場所までロケットを運びました。この「単純に上に乗せる」という感じがいいですね。

次の飛行機にはキノコを乗せてみました。これはキノコ好きのロシア人の茶目っ気…ではなく、あれ全部がレーダーだそうです。あまりのパワーに「今ここで起動させたら、この会場にいる人全員が焼け死んでしまうかも」と言われた時にはどうしようかと思いました。ちなみにあのレーダー1つで四国くらいの範囲が監視できるそうです。見る方も大変だろうに。会場内でもこのキノコは目立ったいたので、万が一迷った時の集合場所に決まりました。

お次はヘリコプターです。会場には飛行機と同じくらい、戦闘機も並んでいました。こちらのヘリコプター、一般的なものと違うのはその上に乗っている翼部分です。二重になっていますよね。普通のヘリコプターのような羽だけでは実は機体の部分がくるくる回ってしまいます(だからドラえもんのタケコプターは物理的にすごいことが起こっているのです)。なので、ヘリコプターの尻尾の部分にもう1つ羽をつけてその問題を解決しているのですが「一箇所に二枚の羽をつけて逆回転させれば問題解決やん!天才!」という思いつきで作られたのがこの機体。なので、背が高くなりましたが後ろに余計なものはつけなくてよくなりました。また、もう1つ他のヘリコプターと違うのは、座席を着脱可能にしたことです。よく映画などで戦闘機が攻撃されたら座席ごと脱出するシーンがありますよね。ヘリコプターは羽を止めれば緩やかに着地できるので、基本その脱出機能はつけていないそうなのですが(というより羽を止めないと体が切断されかねません)、この機体は羽を一箇所にまとめたおかげで少し余裕ができて、座席を脱出する機能もつけてみたそうです。ただ、あまり実用性は無いので、そこまで売れなかったとか。後ろ部分をスッキリさせたかったからか、軍用ヘリコプターにしては珍しく座席を横に並べたのも敗因だったのでしょう。

こちらは世にも珍しい、世界で2つしかないタイプの戦闘機。というのも、ミグ〇〇(何番か忘れてしまいました)とどちらを実用化するか争って負けたので、もう作らなくなってしまったからだそうです。

そしてミグといえばこちら。 あの、シリア空撃に使われたものです。いまのロシア軍では最も広く使われたものだそうで、建物や小さい範囲の攻撃に優れています。ああ、ロシアにいる実感が湧いて来ました。

こんな軍用機の中で可愛い飛行機を発見! 旦那に「この飛行機と一緒に撮影して」と言われたので写真に収めていると、横から「それ、農薬散布用ですよ」と言われました。なんでこの並びでここに置いてあるの…?いや、可愛いからいいんですが。なんでだろう。

そして今回初お披露目のミグ35がこちら!先ほどの青い、一番使われているミグ29の進化版だそうです。

他にも世界最大のヘリコプターや、軍用機の前の部分がガラス張りになっていて偵察できる機体など、数も性能も「ロシアの本気」をみた気がしました。宇宙や戦闘機など、ロシアらしい単語もたくさん聞いて大満足です。また、知らない知識も増えて、本当にためになった1日でした。

明日は他の展示とショーについてお伝えします!

Пока!

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