馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

アルマトイへ

Привет!

12月16日、17日はカザフスタンの独立記念日です。今年は16日が日曜日だったので、18日の火曜日が振替休日となり4連休でした。せっかくの連休をアスタナで過ごすのはもったいない、ということでカザフスタン第二の都市、アルマトイへ行ってきました! アルマトイは空気汚染がひどいらしく、確かに飛行機から見ても茶色いのが分かります。ちなみにアスタナを出るときも帰ってきたときもまだ太陽が昇り切っておらず、空からどんな風に見えるのかはわかりません。

第二の都市と言ってもアスタナに20年前に遷都するまではアルマトイがソ連を構成するカザフ社会主義共和国の首都だったので、町の規模としてはアスタナの数倍あり、今でもカザフスタン最大の都市はアルマトイです。行くことになってから「地球の歩き方」を開いて驚きました。アルマトイの地図ページにある情報量が、アスタナのそれよりかなり多いのです。アルマトイには9ページ割かれており(ホテルやレストラン情報除く)、アスタナには4ページしか割かれていません。…これは、アスタナだけを見てカザフスタンを知った気になってはいけないな。旅行を決めたのが直前だったので、とりあえず2泊3日で飛行機とホテルを予約してアスタナを飛び立ちました。

アスタナからは飛行機で1時間40分の距離。エア・アスタナという国一番の航空会社では一日に数本、朝と夜に飛行機が出ています。9時ごろに出てお昼前につくような便でしたが、結構がっつりとした機内食が出てきて驚きました。おいしかったのですが、時間にしては量が多すぎたように思います。

そんなこんなで街の規模からすると小ぶりな空港に到着。空港を出て第一声は「あったかい!」でした。出発時、アスタナは氷点下10度前後でしたが、アルマトイは0度前後だったのです。10度も気温が上がるとむしろ「暑い」とまで感じてしまいます。コートはもう一段階薄くてよかったし、マフラーはいらなかったな…と一瞬考えてしまいましたが、よく考えると0度前後でも十分寒いはずです。もう一つ感動したのは3000m級の山脈が見えること!山で感動したのはカムチャッカ以来です。つくづく、私には山のある生活圏があってるのだと実感します。どうしてモスクワもアスタナにも山がないのでしょうか。

タクシーで30分ほども走ると市内に出ます。途中に建設途中の橋のあたりで大渋滞に巻き込まれたので、運転手さんと少し話すと「アルマトイは渋滞がひどいかって?車が多いから、そうだね。とくにあの橋はずっと工事していて、この辺りはお昼時になるとひどい渋滞になる。もう5年ほど工事しているけど全然進んでいないね。ここは上海じゃないから、中国人とは違ってカザフ人は仕事がゆっくりなんだよ」と言われました。そう思うと20年で完成していないとはいえ、きちんと「街」になっているアスタナは凄いですね。

アルマトイにはメトロがあるのですが、まだ建設途中のため街の大きさに比べて守備範囲が狭く、まだ一本しかなく、9駅ほどしかありません。 メトロの入り口です。メトロは今年でできてから7年目だそうですが、聞いたところによるとはじめは駅の名前を世界の大都市(ニューヨークやパリ、東京など)にしようとして住民の大反対にあったそうです。そりゃそうだ、訳が分からなくなりますよね。結局、今は駅がある通りの名前がついています。そんな豆知識を旦那に披露しながら、入り口の荷物検査を過ぎて改札を通り、ホームへ降りると、そこには「モスクワ行き」の文字が。え、このメトロってモスクワまで伸びてるの!?それは大ニュースだ…と思っていると、どうやらそのホームに来る電車が進む方向の終着駅の名前がモスクワというようです。大都市の名前は付けないんじゃなかったのか。その駅がある通りがモスクワかどうかは確かめていません。 ホームへのエスカレーターはロシアの地下鉄を彷彿とさせます。ただ、エレベーターを降りてからホームまでの通路の雰囲気はロンドンの地下鉄に似ていました。彼らもそれを意識しているのか、ところどころの広告コーナーに二階建てバスやビックベン、赤いテレフォンボックスの絵が描いてあります。ここはアルマトイやで。ちなみに乗車は一回80テンゲ(25円ほど)。改札前の切符売り場で80テンゲを出すと黄色いプラスチックのコインがもらえるので、それを改札に投入します。そして車内はモスクワの一番古い赤線よりも綺麗で、静かで、座席には阪急電車のシート生地のような、毛足の短い毛皮が張られていました。ちょっとした高級感。将来的にはメトロの線を増やし、延ばし、守備範囲を広げるようです。もっと便利になりますね。 ホームの様子。電車は10分に一本ほどでした。

一方バスは150テンゲ(50円)で、運転手さんに支払うとチケットがもらえる仕組みです。バス自体はアスタナとほとんど変わりませんでした。また、地球の歩き方にはトランバイが運行停止中と書いてあったのですが、再開していました。一般車両とぶつかって何台も巻き込む大きな事故になっていたそうです。

こんな風に市内の公共交通機関は発達していたのですが、アスタナでタクシーを呼ぶことに慣れてしまっていたため、タクシーも常時活用していました。アスタナよりもタクシーの運転手さんが話しかけてくることが少なかったです。一度、博物館まで行ってもらうときに「博物館ってことは旅行者?あ、日本から来たんだ!ということは『おしん』知ってる?『おしん』だよ、ドラマの!そうそう、あれで何人のカザフ人が涙したか…」と突然『おしん』について語り始められたくらいです。カザフでも放送してたんですね。

次から実際に行った観光地を紹介していきます!お楽しみに。

Пока!