馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

ボリショイ劇場新館

Привет!

今日から1週間雨が続くそうで、少し暗い空に塞ぎ込みそうになるのを、色々な楽しいことを思い浮かべて吹き飛ばしたいです。またモスクワでは一部地域からお湯の供給がストップしはじめました。お住いの方はこちらのサイトに住所を入れるといつから止まるか教えてくれますよ。昨日のニュースで大量にお湯を貯めるための桶が売れていると言っていました。この迷惑な年間行事は何世紀まで続くのでしょうか。

さて、先日友人に誘っていただいて、ボリショイ劇場新館に行ってまいりました。 ボリショイ劇場本館の正面から見て左手にある階段を少し登ったところにあるこの新館は、2002年に建てられました。2005年から6年ほど続いた本館の改修工事の際には主にこちらで上演されていたそうです。

今回誘ってもらったのはバレエ「コッペリア」。初めて見る演目なのでテンションも上がります。

入ってすぐのクローク前のスペースは本館よりも広くなっていました。落ち着いた色合いで、近代的なデザインというよりは本館のようなクラシックなデザインなので私は好みです。やっぱりボリショイに来た!という感じが出ます。

本館に比べると少し価格帯も低めに設定されているので、見に行きやすいかと思います。劇場自体も本館より小規模なので、どの席に座っても舞台が近いのです。例えば3階の端の方の席でもこの近さ。 それでいてバレリーナたちのクオリティはやはりボリショイなので高い、というとてもいい劇場体験でした。

劇場の天井も綺麗です。

「コッペリア」というお話は適度にまとまっていて、楽しく見られる演目でした。お昼の回だということもあってか、チケットには「12歳以上」と書いてあるものの小さいお子さんもたくさん来ていました。これも新館だからこそかな、と思います。それにしてもみんな静かに見ているので驚いてしまいます。

「コッペリア」というのはある人形職人が作り出した女の子の人形です。あまりにも人間そっくりに作り出したので、同じ村に住む人たちは彼女が人形だということを知りません。ある日、村人の青年、フランツが彼女に恋をしたことからお話が始まります。フランツには恋人、スワルニダがいたのです。彼女がコッペリアにやきもちを焼いている時、人形職人が自分の家の鍵を落としたのを見つけ、好奇心から友達と家に侵入することにしたスワルニダ。家の中でコッペリアが人形だということに気がつきます。そこに人形職人が帰ってきました。友人たちは追い出されますが、スワルニダはなんとか隠れ切ります。そこにフランツもコッペリア会いたさに侵入してくるのです。人形職人はフランツを酔わせ、彼の魂を抜き出して人形に植え付けようとしますが、そんな人形職人の悪巧みを目撃したスワルニダがコッペリアのフリをしてなんとか阻止しようと奮闘する、というドタバタなお話。

バレリーナたちが人形も演じているのですが、指一本動かさないので思わずこちらも息を飲んで見てしまいます。しかし一度動き出すと、そのコミカルな動きで観客から笑いが漏れます。とても暖かな劇場内の雰囲気が素敵でした。 ポーランドを舞台にしているのでそれぞれの衣装も可愛く、ずっと見ていたくなります。幕が降りた後もしばらく拍手が鳴り止まなかったので、フランツとスワルニダは何度も出てきてくれました。

ボリショイ劇場の本館は少し敷居が高いなあと思っている方は、新館の方から楽しんで見るのもおススメです。

Пока!

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