馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

ロシアの民族のお祭り

Привет!

先週末、日本は金土日の三連休でしたが、ロシアは土日月と三連休でした。ということで旦那は月曜日おやすみ。「ロシアの法律に縛られない(祝日に関してだけ)」という語学学校は授業があったため、私はいつも通りに…ではなく少し寝坊して、学校へ行きます。そして学校帰りに待ち合わせて行きたかったお祭りへ一緒に行くことにしました。

行われていたのは新トレチャコフ美術館と同じ建物にある「芸術家の家(Центральный дом художника)」です。ただ入り口が違うので注意です。お祭りは「ロシアの地理的な社会(фестиваль русского географического общество)」という名前がつけられており、広大なロシアの大地で暮らす様々な民族の文化を紹介するというものでした。テレビでロシア内の様々な地域の映像を使ったCMを見て、行きたくなったのです。

大人450p、学生や子供、年金受給者など各種割引対象者は250pで入れます。建物の外にも屋台が並んでおり、毛皮の小物や刺繍が施された小物、なぜか普通の服などが売られていました。

会場に入ってすぐは文字と写真の学術的な展示です。 これはこれで興味深かったです。一番びっくりしたのは、ロシアのどの地域にどんな民族が住んでいるかが書かれた地図の端の方に日本が入り込んでいるのを見た時です。ロシアから見た一番近い日本といえば北海道ですが、そこに「Матсмай(まつまい)」と書かれていたのです。マツマイ…もしかして松前藩!?本州にはнипонъ(にぽに)と書かれていたのも面白かったです。

さて、そこを通り過ぎると大きなホールに出ます。 あまりにも大きくて写真に写りきらなかったのですが、写真のような(主にシベリアの)伝統的な家が集まっているコーナー、民族衣装のコーナー、伝統的なダンスや文化を紹介する寸劇をするステージ(常に人だかり)、そして伝統工芸の体験コーナーが作られていました。

まずはお家から見ていきます。それぞれ中に入ることができ、屋内にはそれぞれの民族衣装を着た人が座って、質問に答えてくれました。 ヨーロッパ風のお家もありましたよ。クラスノダールという街にあった、18世紀末のものだそうです。

同じゲルでも、昔泊まったモンゴルのものとは内装が違っていたりして、楽しみながら一軒一軒訪問しました。

他にもそれぞれの土地に伝わる遊び(私の目には綱引きをしているように映りました)に子供達が興じていたり、ステージに観客がわいていたりといい雰囲気です。

他の部屋に行くとビリービンの絵を壁紙にした部屋で、ロシアの民話のアニメを見る子もいれば、変な木からぶら下がっているヘッドホンで民話を聞く子も(写真)いました。

写真展もやっていて、「人」「動物」「自然」などもテーマごとに分けられた写真を見ることができます。分かってはいましたが、夏にカムチャッカへ行って知った気になっていたロシアの自然は一部でしかないことを思い知ります。

また始めのホールに戻ってきて、何か民芸品を作る体験をしてみることにしました。 ろくろを回して作った花瓶を、その場で焼いているところ。ろくろも電動ではなく、足で回していて本格的でした。

絨毯を作っているのを横目に 何かできそうなものはないか探していると、やりかけの刺繍の前におじいさんが一人座っているのを見かけました。机の上に置かれた刺繍はなにか特殊な棒と糸で描かれているようです。そのおじいさんに「この棒、どうやって使うんですか?したいんですけど分からなくて」と聞きました。おじいさんは「うーん、実は僕も知らないんだよ。さっきまでここで子供達に教えてたお姉さんは今散歩しててもうすぐ帰ってくるから、君たちも もう少し歩いてからまた立ち寄るといいよ」と困った顔で言います。思わず笑ってしまいながら、分かりました、と言ってその場を離れたところで違う職人さんに捕まりました。

こんな風に木材を彫って、家具に模様をつける人のようです。職人さんに促されるまま座ると、トンカチと先の平べったい釘のようなものの使い方を教えてくれ、体験させてくれました。途中から手元が怪しかったのか、釘の方は職人さんが動かしてくれるので、私はトンカチを打つだけになりましたが「もっと強く!もう一回!いいね!その調子!」一打ちごとに何か言ってくれるのでいい気分で挑戦できました。最後は「素晴らしい職人に出会えたよ」と言われながら握手をしました。 他の人が体験しているところ。私のあとすぐに旦那も座るよう促されて、挑戦していました。旦那に説明しているのを聞くと、このように打って模様をつけることで、木を割れにくく強くしているそうです。最後は「より力強い職人だった」と言われながら握手していました。

体験がたくさんできて、ロシアの広大さも感じられる楽しいお祭りは12日までです。お近くの方はぜひ!

Пока!

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