馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

気球への道

Привет!

インターネットで「カッパドキア」で画像検索をすると、二枚に一枚の確率で気球がたくさん浮かんでいるものが出てきます。気球に乗る機会もそれほどありふれているわけではありませんが、あれほどの気球を一気に見られると思うとそれだけでカッパドキアに行く理由になります。

どうしても乗りたかったので調べてみると、過去に何度か事故が起きているため、今はトルコ政府が毎朝気球を飛ばしてもいいかを厳しく判断しているそうです。その結果をアナウンスしてくれるホームページはこちら。トルコ語がわからなくても緑色の旗であれば飛行可能、赤色の旗であれば禁止、と視覚的にわかりやすいページとなっています。トルコに行く数日前から見ていたのですが、ずっと赤色の旗だったのであまり期待しないように努めていました。

友達に予約について聞いてみると「ホテルでチェックインするときに予約もしてもらおう」とのこと。気球の会社もかなりの数があり、もちろんそれぞれインターネットでも予約できるのですが、ツアーはホテルに迎えに来てもらうところから始まるので、ホテルと提携しているところの方が良さそうです。

私たちがチェックインしている横で、気球について友達が聞いてくれました。ホテルの人曰く「60分と90分があります。60分の方でいいですか?早い方の時間が空いているので、そちらにしますね。朝3:50にこのレセプション集合です。ラッキーですよ!1時間遅い方は日の出が見えないので。一人170ユーロです。予約する気球の会社はカッパドキアでも評価が高いところですよ」と流れるような説明をしてくれました。「モーニングコールはした方がいいですよね。3:30にかけますね!」…安心のサポート付き。前の晩にハマムに行った帰りに偶然レセプションの人と遭遇すると「明日は3:30に電話しますからね!」と念を押されました。顔を覚えられていたのもすごいけれど、気球に対する熱量もすごい。

前の日の夜遊びがたたって、2時間ほどしか寝られませんでしたが、私は楽しみでモーニングコールがかかってくる前に起きました。アドレナリンはかなりでています。用意を終えてレセプションに着くと、旦那と友達は早速そこのソファで寝始めました。約束の時間を過ぎて不安になってきた午前4時過ぎ、名前を呼ばれて振り向くと迎えの人が来ていました。私たちの他にも同じホテルから参加する人を乗せて、バンでオフィスに向かいます。 バンの天井にはカッパドキアの奇岩が描かれていました。外は真っ暗です。晴れているのかすら分かりません。雨が降っていると中止なのは明白なのですが、風が強くても飛行を禁止されるそうなので、ドキドキしながら車に揺られました。

こちらがオフィス。こんなに朝早いのに人で溢れています。今回私たちが乗ったのはRoyal Balloonという会社でした。リンクからホームページに飛べます。まず入ってすぐの受付で料金を支払い(もちろんカードでOK)、受付横の黒板上で自分の名前を探し、乗る気球とパイロット名、朝食の席番号を確認します。

支払いを終えた人から指定された席に着き、ビュッフェ形式の朝ごはんを取って食べられました。 旦那は半分くらい寝ながらでしたが、結構しっかり食べていました。飲み物もコーヒーや紅茶、ジュースまでなんでもあり、満足のいく朝ごはんでした。お手洗いは混むので出発直前には行かない方がいいかもしれません。

朝ごはん会場には、先程リンクを貼ったトルコ政府が発表している飛行状況のページの中継があります。 なんか真っ赤な旗が見えるんですが…。え、今日は無理ってことなのかな…あまり期待しないでおこう…と思っていたら友達が「今の瞬間はまだ暗いから飛んじゃダメってことじゃない?前に来た時は気球に乗って火をつけてから飛べないってわかったこともあったけど」と希望と絶望を同時に叩きつけてきました。その時まで分からないということのようです。

午前4:50頃「それぞれのテーブルと同じ番号のバンに乗って!」とアナウンスがかかります。いよいよです!かなりデコボコした道を通って、オフィスから5分もしないうちに草原の真ん中でバンから降ろされました。目の前には気球! 幼少期に一度北海道で気球に乗ったことがあるのですが、その時の記憶よりかなり大きく感じられました。
外から見ていると、ちょっとずつ火をつけてバルーン部分を膨らませています。すぐに思い描いているような気球の形になりました。そこでようやく、バルーンの下のバスケット部分に脚立を使って乗り込みます。バスケットにはドアとかないんですね。バスケットは真ん中がパイロットとガスボンベの場所になっており、その周りが4つに分けられています。一つのセクションに4人乗れるので、16人とパイロット1人が乗り込む形になっていました。

ここから「やっぱり飛べない」となったら落ち込むだろうなあ…と思いながら必死で飛べますように!と何かに祈りました。

長くなってきたので次回に続きます。

Пока!