馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

カヤカピ・プレミアム・ケーブス

Привет!

旅行に行く時にいつも浮上するのがホテル問題。私は寝るだけやからどこでもいいやん派なのですが、旦那はホテルでもテンションを上げたい派です。この3年間で一緒にいろいろなところへ行くようになり、やっと私も彼の主張が分かってきました。たしかに綺麗でその土地に合わせたテーマのホテルは、観光を終えて帰るのも楽しみになります。

隠れキリシタンが地下都市を作ったり、岩の中をくり抜いて教会や住居にしていた歴史を持つカッパドキアで泊まるとなればやっぱり「洞窟ホテル」でしょう。早速いつも使っているホテルの検索サイトで条件を入力して調べてみると、ほとんどのホテルに「ケーブ」や「ストーン」などの名前が入っていて途方に暮れてしまいました。やっぱり基本的にそれが売りなのでしょう。私たちだけでは選べないと思ったので、これまでカッパドキアに3回も行ったことがあるという友達に「泊まってみたいホテルない?」と聞いてみると一番はじめに名前が出てきたのがこのカヤカピでした。

カッパドキアでの観光の中心地となるのはギョレメという町ですが、そのギョレメから車で10分ほどのところにある町、ユルギュップにこのホテルはあります。 ユルギュップには丘があり、その丘の斜面に沿うように部屋が並んでいる光景がとても新鮮でした。そのような構造だと、レセプションとレストランとお部屋が結構離れたりします。ホテルに着くとすぐにポーターさんが荷物を預かってくれ、チェックインをしている間に部屋までゴルフカーのような車で運んでくれていました。チェックインが終わると部屋まで徒歩で案内されながら「あなたたちのお部屋からレストランに行くのであれば、このトンネルを通った方が近いですよ」などの心踊るアドバイスをされます。 そのトンネルがこれ。旦那がおもむろに天井を触って「なんか剥がれ落ちてきた!」と慌てていました。壊さないでくれ。

一番はじめの写真が私たちの部屋の入り口でした。これだけでテンションが上がっていたのですが、扉を開けて思わず小さく叫んでしまいました。少し写真が続きます。 ここにして良かった。カヤカピという名前が可愛いと旦那と言い合っていたら、友達がその意味を教えてくれました。「カヤ」は「岩」、「カピ」は「扉」でつまり「岩の扉」という意味だそう。ロシア語にしてみても単語が長くてあまり可愛くなりませんでした。

お風呂もトルコ式のハマムとシャワーだったのですが、レストランのところにもっと大きなハマムがあると聞いてみんなでそちらに行くことに。通常ハマムは男女別で水着着用が原則ですが、ホテルの簡易なものだったので男女共用でした。
この際なので贅沢を尽くすことにした私たちはここでマッサージもお願いすることに。ところが施術師が二人しかいなかったため、マッサージをホテルで受けたことのない旦那と友達に譲りました。お陰でハマムは独り占めです。 このホテルは本当に雰囲気が抜群です。真ん中の台に私のためのタオルとシャンプーや石鹸などを用意してくれました。

ハマムの使い方が初めはよく分からず、誰かに聞こうにも係りの人は二人ともマッサージをしに行っています。私なりに適当にやってみたのですが、あとで旦那たちに説明しているのを聞いて正解だったとわかったのでご紹介します。先ほどの写真の壁際にいくつか蛇口と白い台が置かれていますよね。この大理石でできた台は中がくり抜かれており、上にあるお湯と水の蛇口をひねってその穴にお湯を溜め、自分好みの温度にしておきます。あとは体を洗ってこの中のお湯を使って流すだけ。台の上に小さな洗面器のようなものが置かれているのでそれを使って流していきます。部屋の中が温度の低いサウナのように暖められているので、とても居心地が良かったです。次にトルコに行った時は街中のハマムにも行ってみたいです。

ちなみにこのハマムもあるレストランはこんな感じ。 レストランの真ん中にプールがあり、カッパドキアの絶景も味わえるという素晴らしい立地です。カザフから来た私と旦那は「これが…リゾート…」とよく分からない敗北感を味わっていました。

この素晴らしいホテルにすっかり気分が良くなった私たちは、ルームサービスでワインを頼むという所業に出ました。実はカッパドキアにはワイナリーがあり、土地のワインを作っていると聞いたからです。 このワインも3000円程でそんなに高くはなく、テラスでカッパドキアの夜景を見ながら飲むのはとてもいい気分でした。ですがこんな贅沢ばかりはしていられません。最も心配すべきは他のところにあります。次の日は気球に乗る予定のため朝3時半に起床予定でしたが、結局1時過ぎまで夜を楽しんでしまいました。…2時間で起きられるのか…?

続く。
Пока!