馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

チャリンキャニオンへ

Привет!

友人が遊びに来てくれたのはちょうど1週間だったのですが、ヌルスルタンがあまり観光する場所がないため(生活する分にはとても良いところなのですが、観光となると2泊もあれば十分だと思います)、アルマティまで足を伸ばしました。ただ街中だけ散策するのもせっかく来たのに勿体無いので、アルマティ郊外まで足を伸ばしてみることに。

私がどうしても行きたかったのは「チャリン・キャニオン」です。こんなところ。 別名、カザフスタンのグランドキャニオンです。ここまで行くには車で3時間かかるので、今回はアルマティのツアー会社にお願いして運転手兼ガイドを手配してもらいました。ホームページに載っている代表者の連絡先にメッセージを送るとすぐに返事が来たので信頼できそうです。そんなツアー会社はここです。クリックするとホームページにつながりますが、ロシア語しかありません。申し込みをする場合は目次の一番下のконтакты(コンタクトゥイ)というところにあるメールアドレスに、行きたいところと日付を英語で書いて送ってみると返事が来るかもしれませんが、Google翻訳でロシア語もつけておくとよりいいと思います。

当日朝は滞在していたホテルに車で迎えに来てくれました。この日は残念ながら市内では雨模様。3時間も車に乗るので目的地の天候はまだましなことを祈りながら車に揺られます。 ここは大体2時間ほど走ったあたりでしょうか。文字通り暗雲が立ち込めていますが、雨は降っていません。そして驚くほど何もない草原の真ん中です。思い描いていたような「遊牧地」を見られたことにとても興奮していました。時々馬や牛が放牧されていて、その光景もまた「目にしたかったもの」だったので嬉しかったです。ガイドのビクトルは「写真を撮りたかったらいつでも止まってって声をかけてね」と言ってくれたのですが、これだけまっすぐな道です。対向車もほとんどいなければ、歩いている人もいません。車のスピードは当然のように時速100kmほど出ていました。そうすると草原の中に佇む馬を見つけても、声をかけて止まってもらう間に通り過ぎてしまうのです。結果、上の写真のようなひたすら何もない草原が撮れました。

去年出来たばかりという舗装された道をずっと走れると思ったのですが、最後の方はかなりデコボコした道になりました。アトラクションに激しく揺られているような気分になっていると、チャリンキャニオンは突然現れました。 うっすらと向こうの方に地層が見えますでしょうか。もちろん入り口が一応あり、入場料を支払う場所もありました(私たちの場合はツアー料金に含まれていたので正確な金額がわかりません)。

ビクトルは私たちをキャニオンの下に続く階段の前で降ろすと「このまま降りて、しばらく進んで。俺は車で先回りして、途中で待ってるから。一本道だからわかると思うよ」と言い残して去って行きました。 仕方がありません。とりあえず降りてみましょう。

アメリカのグランドキャニオンには行ったことがありませんが、チャリンキャニオンはもっと浅く、つまり年齢は若いそうです。長さも90kmで、やはりアメリカの446kmに比べると短いですが、90kmでも視界の端から端まで続いていたので大きさを実感するには充分でした。

階段を降りた後は緩やかな下り坂になっており、見える景色は火星のようです。火星にも行ったことはありませんが。友人と旦那と3人で岩に登ったり写真を撮ったりしながらわいわいと歩いていると、ビクトルが石の一つに腰掛けて待っていました。観光客も多く、ほとんどがトレッキングウエアを着ているのですがビクトルは「ちょっと近所の公園を散歩します」というようなセーターにジーパン姿なので目立つのです。

「お、来たか。じゃあこの道をまっすぐ下ったところにある川まで行くぞ」と言って歩き始めました。いよいよチャリンキャニオンツアーの始まりです。長くなりそうなので今日はここまで。

Пока!