馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

日本をイメージした料理

Привет!

外国で現地の人が作った日本食を「本物とは違う」と批判されることがありますが、私個人としては美味しかったらあまり気にしません。その土地の人の舌に合わせてアレンジするのは当たり前ですし、日本でも世界各国の料理をアレンジして食べています。世界は少し身近になったのだから、みんなで美味しいものを食べるのが一番なのではないでしょうか。

…私も先日まではこう考えていました。いや、実際今も考えは変わっていませんが、これまでの「ユニークにアレンジされた日本食」とは一線を画す料理に出会ってしまいました。

場所はショッピングセンター「ケルエンシティ」。よく登場する「ケルエン」とは別の場所です。ここは周りにサーカスや水族館があり、観光の休憩スポットとしても良さそうです。サーカスも水族館もまだ行けていないのですが。

この日もケルエンシティで友達と旦那とお買い物をし、お腹がすいてきたので上階にあるレストランへ行くことに。フードコートの一つ上の階にはレストランが3つ入っており、そのうち二つがピザ屋さんです。街中にあるピザ屋さんの数からカザフ人は多分ピザが好きなのだろうと思っています。そしてこのショッピングセンター内のレストランでピザ屋さん以外に唯一残された選択肢が「フジ」という名前のレストランでした。入り口近くにあるお手洗いの男女を示す表示が侍と芸者である事から日本食を扱っていることがうかがえます。

とりあえず面白そうなので入ってみました。席に着くと出てきたメニューをめくって思わず笑ってしまいます。 こちらは写真で見て分かるように巻き寿司のコーナーなのですが、写真の左から料理名が「ハローキティ、鰻とともに」、そして右は「ハローキティ、鮭とともに」と書いてあります。…ハローキティ?「東京」などの都市名が付けられている巻き寿司はよく見るのですが、キャラクター名は初めて見ました。なぜ鰻と鮭でキャラクターを変えなかったのでしょう。少し疑問が残ります。 このお店はとにかく寿司の種類が多く、メニューに載っているのは麺類か寿司かというほどでした。麺類といっても焼うどんのようなものばかりです。

友達も旦那もこの日は全く冒険をせず、他のレストランでも見かける料理を頼むと言い張ったので、私は少し珍しそうなものを注文することにしました。まずメニューのスープのページで見つけた「日本海」というスープを。 なぜかここの日本海、トマトが浮いているのですが。そしてワカメで覆われていますね。このワカメをかき分けると下から鮭とエビが出てきました。 味は悪くありません。友達も私もこちらのスーパーやバザールでワカメを見たことがなかったので、このスープの中のワカメはどこで手に入れたのかが最も気になりました。

もう一品、私はメニューの寿司ページで好奇心を掻き立てられるものを見つけました。
その名も「寿司ピザ」…いや、いくらピザが好きだからって、寿司までピザにしなくても。そもそも寿司ピザってなに?という方が多いと思うので、とりあえずその姿を見てもらいましょう。 運ばれてきた瞬間、同席していた友人と旦那の頭の上にもクエスチョンマークが浮かんでいました。どうやら、海苔の上にご飯を乗せて、サーモンを乗せて、チーズを振りかけて焼いた上に照り焼きソースとネギをかけているようです。どうしてそんなメニューを思いついてしまったのでしょう。ここで一つ言えることはチーズと照り焼きソースは合わないということです。チーズの脂っこさを余計に引き出してしまっているので、口に入れた当初は「思ったより悪くない!」と思うのですが、半分も食べ進めると「もういいや」という気分になります。一切れずつ旦那と友達にあげると「鰻が入っているの?」「このソースだけをご飯にかけたい」「一口目からあんまり美味しくない」と散々な評価でした。

店内は落ち着いた雰囲気で、テラス席の方に座るとショッピングセンター全体を上から眺められるので楽しいです。絶対に日本では食べられない料理に挑戦してみたくなったらぜひ。

この階にはレストランの間にひっそりとボルダリングコーナーがありました。2回挑戦できて1000テンゲ(300円ちょっと)だそうです。お腹がいっぱいになったらここへどうぞ。

Пока!