馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

Пасха в Сергиеве посаде

Привет!

朝の空気入れ替えの時に窓を開けると何かが入って来ました。桜の花びらかな(そんなわけない)と思ってよく見てみると雪です。窓の外は、やっぱり地面が真っ白になっていました。積もっちゃったらなごり雪でも何でもないよ。

昨日はイースターでしたね。ロシア語ではПасха(パスハ)と言います。日本人なので全く何もするつもりがなく、あまり日にちを気にせずに、いつもお世話になっているお友達のご家族とセルギエフ・ポサードでマトリョーシカの絵付け体験をする予定を入れていました。私と旦那にとっては初めての黄金の環進出です。黄金の環というのは、モスクワ近郊の地方都市の総称で、ロシア史やロシア正教でとても重要な役割を果たしていると言われています。

黄金の環の中でも最もモスクワから近いのがセルギエフ・ポサードです。この街はセルギエフ・ラドネシュスキーさん(ロシア正教会ではめちゃくちゃ偉い人です)が両親亡き後、お兄さんと二人でモスクワ近郊の森に移り住み、そこで修道院を建てたことに端を発しています。それが1300年代中頃でした。ところがお兄さんはこんな不自由な生活は嫌だとモスクワへ行ってしまいます。それからしばらくセルギエフさんは動物たちと静かに隠居生活を送っていましたが「あの森には修道院で暮らしている人がいる」と近くの町や村で噂になり、聞きつけた修道士たちが集まりました。そうして彼が作ったトロイツェ・セルギエフ大修道院を中心に町が作られたのです。初めの写真はその修道院の写真でした。

意図せず、こんな宗教的な街にイースターの日に行くことになりました。お友達の車に乗せてもらったので渋滞を予想して朝の6:30にモスクワをでます。早めにでたので通常の時間(1時間ほど)で到着しました。列車やバスでもモスクワから1時間半ほどで着くそうです。

マトリョーシカの時間まで余裕があったので、先述の修道院へ向かいます。今日がイースターだからか、中へ入る前に金属探知機とカバンチェックがありました。まずは町のシンボルとも言うべきウスペンスキー大聖堂。 この名前に聞き覚えはありませんか?そうです、モスクワのクレムリンの中にも同じ名前の聖堂がありますね。セルギエフ・ポサードのウスペンスキー大聖堂はクレムリンのものを模してピョートル一世が作ったのだそうです。

この中に恐る恐る入ると、やはり敬虔なクリスチャンの人でいっぱいでしたが、しんとしていました。奥へ行こうか迷っていると入り口にいたおじさんに何やら話しかけられました。よく聴いていると中国語!わからないのでロシア語でお願いします、と言ってもびっくりするくらい信じてもらえませんでした。ツアー客じゃないの?だったらまあ良いや、と言われた気がするのですが、騒ぐと思われたのでしょうか。

こちらは鐘楼です。 8時半から9時過ぎまで鐘が鳴り続けていました。時報かと思っていたのですが、今日学校で読んだ文章によるとパスハでは鐘を鳴らし続けるのが伝統、とのことでした。ちなみに内部はお土産物屋さんです。

修道士の寮があったり、なかなか素敵なお散歩コースがあったり、晴れていたことも手伝ってとても素敵な朝になりました。

普段から修道院の敷地内でパンが売られているようなのですが、この日はパスハ用のものも売られています。 よくイースターといえば「卵とうさぎ」ですが、ロシア正教ではうさぎは出てきません。真ん中の鶏が可愛すぎて買ってしまいました。この記事を書き終えたら食べます。

大修道院の真向かいにあるレストランでは、内装もメニューも「ロシアっぽさ」が味わえます。店の奥ではお土産物も扱っていますし、店内のいたるところにクマとサモワールが飾ってありました。 注文が終わり、一番はじめに出てきたのはこれ。 これはクリーチと言われるパンのようなケーキのようなものです。マースレニッツァからパスハまでの期間は肉や乳製品、卵を食べられないので、キリストの復活を祝うパスハに砂糖がたくさんかかったクリーチと卵を食べるのだとか。食後に食べようと置いていたら、通りがかりたびに店員さんに「これも美味しいので食べてくださいね」と言われました。

今日クラスメイトのフランス人Sさんも作ってきてくれました! 切ったらこんな感じです。

日本ではあまり馴染みのなかったイベントに出会えるとワクワクしますね。

Пока!

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