馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

「行く」

Привет!

改装工事を終えた学校は見違えるように近代化しました。前も好きだったけど。今回の目玉は、先生のスマホやタブレットと教室のテレビをBluetoothで繋いで、携帯に入っている音声や画像などを大きな画面で見れるようにしたことだそうです。 自信ありげに「見ててね!」と携帯を操作する先生。変わらないテレビ画面。ちょっといたたまれなくなった私とフランス人Jさんはテレビの内側を見ながら原因を探りました。どうやらBluetoothの機械がテレビの後ろについていましたが、どこにも繋がれていなかったことが原因のようです。

もう一つの問題は、なぜかうちの教室だけホワイトボードが小さいことです。他の教室は壁一面なのですが、うちは こんな感じ(精神科医とか書いてありますが気にしないでください)。明日から部屋を個人授業のところと交換するそうです。

そして新しいフランス人Fさんが来ました。休み時間になるとJさんと2人でフランス語で話し、そのあと私に二人掛かりで話していた内容を英語で説明してくれ、授業が始まると先生にロシア語で説明する、という三段構成で話しています。圧倒的マイノリティの私に気をつかってくれるので、いい人たちだなあ、と毎日感じています。

1ヶ月半の空白は、かなり大きなものでした。教科書は50ページほど進んでいてかなり焦りましたが、みんなはいい復習だと説明してくれるので、なんとかついていけます。

一番泣きそうになったのは「行く」という動詞が増えたことです。

基本的に「行く」だけで4つの単語があります。歩いて行くならидти、歩いて行って帰ってくればходить、乗り物で行くのはехать、乗り物で行って帰ってくるのはездить。そしてそれぞれが主語によって6つに変化するのは変わりません(идтиは私が主語であればидуになります)。そして過去形になると性別によって三つ(男性、女性、複数形)に活用します。特に、歩いて行くидтиが許せません。なんで男性が「行った」時にшёлになるねん。何も残ってないやんか。

実はここまでは知っていることでした。 学校に戻って来てみると、これら4つの動詞に接頭辞がついていたのです。どこかから出るならвыを、中に入ってしまうならвを、同じ入るのでも滞在時間が短いならза、大きい場所に入るならпри、外側に立ち寄るくらいならпод、などなど。これらを基本の四つの「行く」につけて一つの単語として考えます(例:подойти …歩いて外側に立ち寄る)。全部1から覚えなくていいので楽だという考え方もありますが、基本の四つの動詞自体の活用が難しいので「要らんものをつけないで!」と思います。新しく簡単な活用の動詞を作ってください。

「行く」なんていう、よく使う単語を使おうとする度に、どの接頭辞でどの活用が最適なのかをかなりの時間考えてしまいます。ロシア人すごい。

2ヶ月ほど前に、クラスメイトの誰かがグループチャットでシェアしてくれたネット記事がありました。 「ロシア語を勉強した人が思う29のこと」英語ですが興味があったらどうぞ。

この中でその時に一番共感したのが15番目です。 簡単にいうと動作動詞を使いこなすのが無理、ということなのですが、一番下の一文「(どこにも行かず)家にいた方が良さそう」という言葉に爆笑しました。今ではこの一文がもはや笑えません。

ロシア語を使いこなせるようになる日はくるのかしら…。

Пока!

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