馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

塩湖

トルコに行く前はヌルスルタンの方が暑く、カッパドキアで風邪を引かないかな(と言っても24、5度)と思っていましたが、ヌルスルタンに帰ってきたら思った以上に肌寒くなっていました。この5日で何があったんだ。

ヌルスルタンからイスタンブールで乗り換えて、アンカラ空港に着くと友達が迎えに来てくれていました。この空港、飛行機から降りた瞬間に「荷物を預けている人はこっち、預けていない人はこっち」と分けられます。そしておそらくバゲージのターンテーブルは国際線にしかないようで、パスポートコントロールを横目に順路に沿って進んでいきます。ということは、荷物を預けているか否かで出口が違うのです。もし今後アンカラで待ち合わせをすることがあれば、気をつけてくださいね。友達は全て承知の上で国際線の出口で待っていてくれました。普段は二人で旅行するときに荷物を預けないのですが、今回は預けていてよかった…。

彼の車に乗ってとりあえず市内へ。アルマティより知名度や人気が下がるヌルスルタンと、やはり首都なのにイスタンブールより少し影の薄いアンカラはなんとなく似たところがあるのではないかと思っていましたが、とても大きな街でした。有名な観光地はないけれど、最近できたという遊園地や、大きなアウトレット、小さな商店が集まる通りなどがあり住みやすそうです。街路樹も青々としていて、夏だからかたくさんあるカフェはテラス席を出していて、トルコ人のおじさんたちが楽しそうにお茶をしています。私たちも彼らに倣ってお茶をした後、いよいよカッパドキアへ向かうことにしました。

友達は出発する時に「直接カッパドキアまで行ってもいいけど、途中で塩湖によるのはどう?」と提案してくれたので、旦那と二人で嬉々として乗ります。曰く「ウユニ塩湖のように水が張っていて水面が鏡のようになっている」とのこと。カザフにもそういう塩湖はあるらしいのですが、道が整備されていないと聞いて行くのは諦めていたのでここで行けるのは嬉しいサプライズでした。

アンカラを出てから1時間ほど経った頃、噂の塩湖が見えてきました。 ガードレール上の白い部分が塩です。
見える範囲が全て真っ白なので、かなり広いことがわかります。アンカラから伸びる、穴などない整備された道を飛ばしながら湖を見ていると突然そのほとりに駐車場とちょっとした建物が現れました。たくさんの人々がそこに集まっているのも見えます。

とりあえず駐車場に車を停めて、建物の中を通って湖へ。 湖へ向かう道もちゃんと作られていました。この湖の名前はトゥズ・ギュル、トルコ語でトゥズは塩、ギュルは湖なので、そのまま「塩湖」という名前です。建物の中はお土産物屋さんになっていたのですが、日本でいうと「道の駅」そっくりでテンションが上がってしまいました。そしてやはり売られているのは塩。ここの塩は甘くて美味しいそうです(食べてはいませんが)。

湖に着くと、一面の白い世界でした。人々が裸足で歩いています。しかしそれもこの建物の周りだけで、少し歩いてカメラを脇へ向けると誰もいない風景を写真に収めることができました。
これだけの塩の世界を見た私と旦那はそれだけで感嘆の声をあげていたのですが、先週もドライブで来たという友達はこの光景を見ると「水がなくなっている!」と驚いています。先週は水に入らないと歩けないくらい、岸まで水が張っていたそうです。確かにここに薄く水が張ったら、風景を反射して綺麗なんだろうなあ。奥の方まで行けば水がありそうなのでひたすら前に進んでいたのですが、進んでも進んでも人が少なくなる以外の変化がなかったので、途中で引き返すことにしました。後で調べてみると、この湖は琵琶湖の二倍もの面積があるそうです。琵琶湖でさえ海に見えるのに…。

トルコではずっと日照りが厳しかったのですが、特にここは地面が白いので照り返しが激しく、かなり熱くなってきました。建物の手前にあったアイスクリームの屋台で(トルコアイスではない)普通のアイスを購入。建物の中にあったカフェのテラス席に座って外を眺めながらアイスを堪能していると、結婚式の写真撮影に来たカップルと遭遇しました。こんな素敵な撮影スポットが近くにあるといいなあ。
湖のほとりには観光地によくある地名が書かれた撮影スポットも置かれています(上の写真)。トゥズとギュルの間にフラミンコがいるので友達に聞いてみると「この湖は野生のフラミンゴでも有名なんだよ」とのこと。こんな塩分の多い水辺に!

一通り堪能したので、いよいよカッパドキアへ向かいます。友達もここからのドライブは初めてとのことで、助手席に座った旦那がナビ役を買って出ました。地図アプリを立ち上げた旦那が言います。「道は簡単だよ。ここから94km道なりに進んで、左折、そこから70km進んだら到着」

…これまで聞いたことのない距離の道案内です。思わず聞き返してしまいました。「9.4じゃなくて?94?」何度見直しても距離は縮まりません。友達が運転に飽きないか心配ですが、とりあえず出発!

Пока!