馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

映画「アラジン」

Привет!

最近日が長いので1日も長く感じられるのですが、それに甘んじてぼーっとしていると一週間がとても短く感じられて驚きます。もう金曜日なのですね!

さて、最近はかなり映画館に行く頻度が上がっています。『アベンジャーズ/エンドゲーム 』は2回見ましたし、先日は『名探偵ピカチュウ』も見ました。どちらについてもまた機会を見つけて書きたいと思います。

私はこちらで映画を見る時はロシア語なのですが、きちんと理解できるか不安なので毎度旦那を連れて行って、あとで答え合わせや質問をさせてもらっています。ただ、彼の仕事が忙しくなってきたことと、劇場で観たい映画が増えてきたこともあり、旦那がそこまで観たい訳ではないものに付き合わせるのは気の毒になってきました。というわけで、先日こちらで一人映画デビューをしました!!その映画が『アラジン』です。 ディズニープリンセスの中ではラプンツェルが一番好きなのですが、ディズニーの曲の中ではA whole new worldが一番好きなのです。掛け合いの部分も一人で歌えます。イギリスに滞在していた時もロンドンにいる時にミュージカル版のアラジンをみんなで見に行きました(ちなみにその時は車椅子だったのですが、劇場の人は本当に良くしてくれました)。その時に友達から借りたミュージカルのサントラを聴きながら劇場へ向かいます。

インターネットで事前に調べていた時間に映画館へ行くと「あーその時間のはカザフ語なんです。その次はロシア語ですよ」と言われてしまいました。なんとサイトにはロシア語もカザフ語も区別せずに上映時間が書かれていたのです。最近ミュージカルを見ていなかったので、いつもと同じようにロシア語音声、カザフ語字幕だとばかり思っていました。ミュージカルにはこんな罠があったとは。次の時間は都合が悪かったので、そこから歩いて30分ほどの映画館へ。そこでは無事にロシア語で見ることができました。ところで英語での発音は「アラジン」の「ラ」にアクセントが来るのですが、ロシア語でも同じように発音したらチケット売り場のお姉さんに「は?」という顔をされました。ロシア語では「ジ」にアクセントが来るので、どちらかというと日本語に近い発音で大丈夫だったのです。

アラジンに出てくる曲は全部好きで英語で聴き慣れているので、予告で見た時に一番心配したのはロシア語の吹き替えに違和感を覚えないか、ということでした。こちらではもう夏休みが始まっているので、劇場は子供達でいっぱい。さあ、いよいよ上演です。

ここからは少しネタバレしています。予備知識なしで見に行きたい人はご注意ください。

一番初めの歌、「アラビアンナイト」が始まった瞬間に大丈夫かもしれない、と思いました。何よりジーニー(ロシア語では「ジン」でした)の声をやっている役者さんが私のイメージ通りで、歌のノリも本当にうまく再現していました。ありがとう。 YouTubeのキャプチャー画ですが、彼がジンの声だそうです。 もし、ロシア語での歌が気になる方はこちらの動画をどうぞ。 カザフ人の知り合いと「最近アラジンを見た!」と盛り上がった時、彼女は突然「アラブスカヤ ノーーーーチ(アラビアンナイトのロシア語)」と良い声で歌い出したので驚いてしまいました。たしかに耳に残るので気持ちは分かる。

映画は本当に本当に楽しかったです。大好きな世界観を見せてくれていて、役者さんも、何より監督が楽しんで作ったのだろうな、と伝わってきました。子供が多い回だったので、応援上映のようになっていました。パーティのシーンでジャファーがプリンス・アリに向かって「あなたが誰だか知っていますよ」と言った時も、となりの男の子が「アラジンだよ!」と叫んでいました。正体を明かしたらダメだよ。

ジャスミンも美しく、アラジン…というかプリンス・アリもかっこよく、ウィル・スミスじゃなかったジーニーはとても楽しそうで見ていてずっと幸せでした。何より絨毯が!思わず目で追ってしまうほど魅力的でした。一家に一枚欲しい。

幸せな気持ちで映画館が入っているショッピングモールから一歩出ると、そこにはウズベク料理のレストランがありました。その外観が先ほどまで没入していた世界の続きのようで、この町で見て良かったなあと思いながら帰途につきました。

それから早1週間半。あの世界が忘れられず、そしてこの映画は3DのIMAXで見るとより楽しめるのではないかと思い、また一人で見に行きました(旦那はミュージカルが苦手なのでそんなに見たくないらしいのですが、一回連れて行って感想を聞きたいです)。人生初IMAXです。普段の映画は2Dで観ると1000テンゲ(330円ちょっと)なのですが、なんと言ってもIMAXです。3000テンゲ(1000円)くらいを想定してチケットを買いました。「IMAXですか?3Dなので、メガネをかけるものですが、大丈夫ですか?」「あの、メガネは持ってないのですが」「劇場に入る時に貸し出すので大丈夫ですよ。1500テンゲ(500円)です」…安い!ヌルスルタンにはIMAX設備がある劇場は2つあるのですが、同じ系列の映画館なので値段は変わらないと思います。

ここの映画館にはこの二人が置かれていました。なんであえてジャファーとジーニーなんでしょう。

劇場に入る前に「メガネを壊したり無くしたら3000テンゲ(1000円)の罰金です」と書かれていました。日本では3Dメガネは買うスタイルだったと思うのですが、ここでは貸し出してくれるようです。まだまだ2Dが優勢だからでしょうか。

映画が始まる前もIMAXの宣伝がかなり長く流れました。かなりスタイリッシュな映像で、3Dの特性を見せてくれます。スクリーンも普通のものより大きいのかな。音が大きかった印象です。ただ、もとから2Dでも3Dに見えるというか、映画に没入できるタイプなので、IMAXだけの特別感はあまり感じませんでした。少しでも顔を傾けるとメガネの焦点が合わなくなることに慣れるのに時間がかかったくらいです。

ただ、2回目で気がついたことはいくつかありました。序盤に出てくるスルタンの執務室(?)に日本からだと思われる甲冑が置かれていたこと、オリジナルソング「speechless」ではジャスミンのロシア語の声優さんの気持ちが入りすぎているのか、口の形はあっているのに歌だけ浮いて聞こえたことです。それでもやはり幸せな気持ちで映画館を後にしました。

この日行ったのはバイテレク横のショッピングセンター、ケルエンの映画館で、ここは建物自体がシルクロードを強く打ち出しているのですが、映画館も例に漏れずアラビアンな世界観の内装なのでアラジンを見るのにぴったりでした。 通路の絵です。

次はスパイダーマンを見に行きたいです!
Пока!