馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

天井修理

Привет!

先週は最高気温が20度近く春を通り越して初夏が来たのか、というくらいの陽気でしたが、今週は雨が降ったり最高気温が一桁から出なかったり、また冬に戻ったようです。金曜日には雪がもう一回降るようで、気温の変化に体がついていきません。

さて、突然天井から漆喰と水滴が落ちて来た我が家ですが、次の日には大家さんの奥さん(多分この家の持ち主はこの奥さんのほう)から長い謝罪文が来ました。こんなことは初めてだ、申し訳ない、すぐに修理するからしばらく我慢して欲しい、申し訳ない、という内容。別に大家さんのせいで雨漏りしたわけではないし、正直こんなに謝られるとは思っていなかったのでこちらの方が恐縮してしまいました。一夜明けると落ちてくる水滴も止まっていたので、その旨を大家さんにメールします。するとすぐに業者の人が大家さんと一緒に視察に来ました。

彼ら曰く、まず天井が乾いたらマンション自体の屋上を修理し、そこから二日かけて天井の漆喰を塗り直すとのこと。私は何もできないので、とりあえず頷いて彼らにお任せしました。

二日後には大家さんから電話があり「今日の2時ごろに天井が乾いたか見にいくから家に居られるか」と聞かれました。予定はなかったので、了承の意を伝えると、11時ごろに家のチャイムがなります。扉を開けると作業員らしき男性が立っていたので、とりあえず招き入れて天井を見てもらいました。彼は「まだ濡れているからまた二日後に見にくるね」という言葉を残して帰っていきました。それにしてもかつてモスクワの語学学校で「家に関するトラブル」のロールプレイングをした時に習った単語がここに来て大活躍しています。「水滴」「濡れている」「天井」など。一年ほど使っていなかったので忘れていたのですが、先方にその単語を言われると教室での記憶が一気に蘇ってきました。この2週間で嫌という程使ったので、もう忘れないと思います。

その日、2時になると約束通り大家さんと業者の人がやってきました。…あれ、さっきの人は…?恐る恐る大家さん(彼はかなりの強面なのです)に先ほども人が来て天井を見ていったことを伝えると、横で聞いていた業者さんが「何!?それは競合他社だ。彼らどこでここのことを聞いたんだ…。そしてなぜ君は知らないやつを家に入れた!?ちゃんとインターホンのモニターでIDを確認しなさい。知っている人じゃない人を入れてはいけない」と小学生のように怒られてしまいました。ごめんなさい。その業者さんは少し年配の方だったのですが、私が日本人だとわかると大家さんに「知ってるか?日本語には汚い言葉はないんだよ」と知識を披露していました。そしてなぜか私に「本物のお辞儀を見せて!」と頼んできました。お安いご用です。

二日後、競合他社のお兄さんは天井の乾き具合を確認しに来ず、大家さんからは「雨が降って遅れたけど、屋上修理の道具が揃ったから作業を開始するね。終わったらまた連絡します」と今の状況がメールできました。なんて信用できる大家さんだ。ちなみに大家さんの旦那さんの方は「タケシ・キタノが好きなんだ。業者がちゃんと仕事をしなかったらハラキリしなきゃな!日本ではそうするんだろ?」と言っていました。まあまあ笑えない状況です。

そこから1週間と少しが経ち、やっとうちに作業員さんが来ました。大家さんにハラキリされなくて良かったです。作業員さんは二人一組で、ハシゴを一つと道具を一つ持っていました。そのうちの一人は現場(キッチン)に着くなり置いてあったウオーターサーバーから水を飲み始めたのです。私が驚きすぎて凝視していると、2回目からは「お水をもらっていいですか」と聞かれました。聞かれたら「いいですよ」としか言えないのですが、せめて聞いてくれよ…と思い、タイミングよく(?)出張中の旦那に今の状況とこの驚くべき行動についてメールをしたところ「今日暑いし、仕方ないな」と返ってきました。心が広いな。

作業を見ていると、二人のうち一人(水を飲まなかったほう)が天井の染みになっているところや、剥がれてしまった漆喰のところを剥がしていきました。 先ほど水を飲んだ人は監視役らしく、作業中の写真を撮ったり、お笑いらしき番組を携帯で見ながら爆笑したりしていました。仕事をしてください。

そしてお昼休憩。はじめに12時から1時までと言われていましたが、いざお昼になると「2時まで休憩してきます」と言って私の返事も聞かず出ていってしまいました。2時間という長い休憩が終わると、今度は白いものをヘラで塗る作業に。 キッチン以外にも客室で染みが見つかったので、そこも直してもらいました。

1日目はここまで。説明によると二日間の予定ですが、果たして本当に二日で終わるのか…?

Пока!