馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

世界一の水族館

Привет!

桜が今満開だそうですね。アスタn…ヌルスルタンに戻ってくるまでに間に合うかと思ったのですが、あと一歩のところで日本を発ってしまいました。ところでまだ全然慣れないので、しばらくはこの街のことをアスタナと表記してもいいでしょうか。日常生活で使っていくうちに慣れるかと思います。

さて、前回の記事の最後に書いたトラブルですが、まだ解決していないのですべてが丸く収まったら書く予定です。ということで、今日はアスタナにある水族館についてお届けします。 「ailand」というこの施設はサーカスの目の前にある「水族館+プール+アトラクション」というような場所でした。まず写真に写っているドアをくぐると目の前に室内プールが広がります。2月の寒い日だったので、温水プールにはかなりの人がいました。中にはスライダーもあり、カフェも水着で行ける場所にあり、とても楽しそうです。別料金だったので今回は行きませんでしたが、肉体改造をして挑みたいです。アトラクションというのは人工のジャングルが造られているスペースで、入り口には恐竜が埋められています。 ここも別料金なのでまた機会があれば行きます。ちなみにこのアトラクションの名前は「ジャングル」で、入り口の前ではずっとジュラシックパークのテーマが流れていたので大阪出身の私は何となくユニバーサルスタジオジャパンに行きたくなりました。

このジャングルの横に水族館の入り口があります。チケット売り場の前には映画「ベイウォッチ」のワンシーンの顔出しパネルがあります。ドゥエイン・ジョンソンのほうは顔がくりぬかれておらず、横で走っている女性のほうは顔出しができるので、ドゥエインのファンはぜひ。著作権がどうなっているのかは誰にも聞けませんでした。
この水族館は実はギネス記録を持っています。そうです、アスタナに「世界一の水族館」があるのです。「世界一内陸にある水族館」として。…若干不安が残りますね。 実際に入ってみると入り口付近には小さい魚やイソギンチャク、クラゲなどのコーナーがあり、しばらく進むとサメ類が多くなってきました(上の写真)。説明も英語とロシア語とカザフ語で書いてあったので思ったよりしっかりしていて驚いてしまいます。魚の種類と説明が合わなかったのは水族館ではよくある話です。しかしその説明もちゃんと読んでいると「この魚が食べるもの:80%は野菜」などと書いてあり、思わず「残りの20%は!?」と突っ込みました。関西人の血が騒ぎます。 ピラニアもいました。上から手を入れられるようなタイプの水槽で泳いでいたので危ないなあと思ったのですが、下に牛の頭の骨が転がっていたので一応警告をしているつもりなのでしょうか。危機管理があるのかないのか。しばらく進むと、途中から本物の魚の隣に作り物の鳥が置かれたりし始めました。何となく嫌な予感がします。そうこうしているうちについに天井からフグ(作り物かはく製か分かりません)がつるされていたり、壁から作り物のサメやアザラシが顔を出していたりします。水族館にあるまじき作り物の多さです。 めちゃくちゃダイナミックなアザラシ。ついでに天井からシロクマが顔をのぞかせている北極コーナーもあったのですが(なぜか横で作り物のペンギンが泳いでいました。君たちは南極じゃないのか)、そのリアルなシロクマを真下から見ると今晩眠れなさそうなくらい怖い画像が取れてしまったのでここに載せるのは控えます。気になる方はどうぞ現地へ。ついでにシロクマの奥には実物大の難破船の一部も作ってありました。ジオラマを作るのはかなり上手です。 水族館で一番ロマンチックなスポットともいえる水中トンネルもあります!なぜか床には動いていないベルトコンベアーがありましたが。もし水族館関係の人が読んでいらっしゃったら、このベルトコンベアーの使用方法をご教授ください。しかしこのトンネルで一番不可解なのはこのベルトコンベアーでも何となくく暗い照明でもありません。入り口にこんな像が立っていたのです。 動揺して少しぶれていてすみません。私にはもうこの水族館のテーマが分からなくなってきました。この一体だけをここに置く理由が見当もつかないのです。突っ込みポイントはもう一つあります。水族館と聞いて思い描くものは先ほどの水中トンネルの他に、壁一面に広がる大水槽もあるのではないでしょうか。安心してください、この水族館にももちろん大きな水槽はあります。 …すこし思っていたのより小さいのですが、これがこの水族館一の大水槽です。周りの余白というか、淵の部分の主張が激しいですね。この写真を撮影したのは二階席からだったのですが、不思議なのはなぜこの水槽の大きさに二階席を作ろうと思ったのか、ということです。大水槽に群がる人々を見学するためだとしか思えません。

つっこみながら、それでも想像以上に水族館を楽しめました。内陸にある水族館ですが侮れません。しかしこの日私が一番感動したのは、ショップにあまり水族館グッズが売られていないことと、アスタナ中どこを探しても見つからなかったバラ売りの絵葉書やおしゃれな皮でできたマグネットが売られていたことです。痒い所に手が届くようなお土産だったので、これを各観光名所で売ればいいのに、と思ってしまいました。

アスタナに来られた際はぜひ! Пока!