馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

お絵描きの時間

Привет!

最近は気温を見て外出する服を決めるのも面倒で、外が曇っていて霧が出ていたら暖かい、外が晴れ渡っていて見晴らしがよかったら寒い、など勝手に決めて防寒着を用意するのですが、先日家を出るときは霧が出ていたのに、エレベーターに乗っている間に霧が晴れて青空まで出てきたのでとても寒かったです。でも雪の後に気温が下がると樹氷がたくさんできるので散歩が楽しく、思わず長時間外にいてしまいます。おかげで今少しのどが痛いです。

お友達から「絵を描きに行きませんか?」とお誘いをいただきました。何を隠そう、私は絵の才能が皆無です。できれば日常で簡単な絵も描くことを避けて生きてきました。美術の成績は悪すぎて記憶から消してしまいましたが、高校で選択しなかったのは確かです。ということで、筆を持つのはおそらく中学生以来になります。そこまで考えたところで、久しぶりに絵をかいてみたくなりました。しかも聞くところによると、手本をまねて書くということです。これなら何とか形になりそう。

アスタナの中心を通るイシム川沿いに、マンション群「ハイビル」があります。外国人が多く住むこのマンション群は、それぞれの建物の一階がスーパーやレストラン、その他いろいろなお店になっているのですが、このハイビルの一角に「コミュニティーセンター」があり、そこではジムやスイミングプール、ヨガ教室などが入っています。そしてそのコミュニティセンターの中に小さなアトリエがありました。 左手直ぐのところにドアがあり、右手にはあと3人ほど並べるスペースが広がっているだけの本当に小さな場所でしたが、居心地はとてもよかったです。壁にかかっている絵は買えるそうで、下に置いてある絵がお手本として使うもの。かなりの種類がありました。先生が一人で一度に教えてくれるので、一緒に受講するメンバーでどの絵にするか前もって決めておきます。今回私たちが描く絵はこちら。 鯉ですね。これは見本です。インスタグラムにどんな絵があるか載っているので、その中から選びます。アスタナはインスタグラム文化で、お店の情報やイベントの情報もすべてインスタグラムで情報収集することが多いです。ここのアカウントは「artspace.astana」で検索!facebookもあるようです。

アトリエに入ると、用意されているエプロンをつけて、キャンパスの大きさを選びます。先ほどの写真のキャンパスは小さいサイズの35×45㎝で、大きいサイズは40×50㎝です。受講料も含めて小さいサイズで書く場合は5000テンゲ(1700円弱)、大きいサイズは6000テンゲ(2000円)ととてもリーズナブル。 夢が広がる真っ白なキャンパス。プラスチックのお皿にアクリル絵の具が乗せられたものが先生から手渡されます。そのあとは先生の指示に従って、筆を使い分けながら絵の具を混ぜて背景を塗り、魚の輪郭を描きました。先生は説明を終えると生徒である私たちのところに来て見回りながら「ここもっと丸くして」「これは細すぎる」など的確に指示を出してくれました。そしていよいよ体の色付けです。見本を見てもらえばわかるように様々な色が混ざり合っているので好きなようにやらしてくれるのかな、と思っていると順番があるようで「まず赤を作って、このあたりに筆をおいてー」と指示されました。途中「青と黄色で何色になるかな?」と聞かれたりもします。 途中経過。絵の具は途中でなくなってもたっぷりもらえるので安心して使えます。色むらがあるほうが「芸術」のようでかっこいいように思ったのでかなり自由に塗りました。何度か見に来た先生は、はじめのほうこそ「ここはもっと赤いほうがいいよ」や「この緑はもう少し濃いほうがよくない?」といっていたのですが、最後になってくると「うーん…好きにしていいよ」といわれました。お手上げだったのでしょうか。ただ、目の色とひげにはこだわりがあるようで「早く目を描いて!」といわれます。目を描いてしまうと表情が決まってしまうのでかなり緊張しましたが、結局私の魚の種類を決定付けたのはひげでした。どう頑張っても細くならなかったひげを持つ私の魚はどこか鯉というよりどじょうに近くなってしまいました。 特に下の魚が。色合いも黒っぽくしすぎたのがいけなかったのかもしれません。それでもやはり自分で描くとかなり愛着がわきます。そんなに悪くないやん。

上手に書けないとストレスがたまるのではないかと心配していたのですが、そんなに変なことにはならず、また周りの人と笑い合いながらかけるので良いリフレッシュになりました。またほかの絵にも挑戦してみようかな。ワインのお店で、ワインを飲みながら絵を描くイベントもやっているそうで、それにも参加してみたいです。

Пока!