馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

日本文化祭

Привет!

先週末はアスタナにしては珍しく気温が高い二日間でした。最高でマイナス1度、最低でもマイナス4、5度ととても暖かく、普段の上着を着ていると熱いくらいでした。今週もそこまで寒くないようですが、木曜日の最低気温がマイナス28度なので覚悟したいと思います。それにしても寒暖差で風邪をひきそうです。

そんな暖かい日曜日、アスタナでは「日本文化祭」と名付けられた日本の文化を紹介するイベントが開かれました。 場所はДворец»Жастар»(日本語に訳すと「青少年宮殿」だそうです)。これまでは「日本文化デー」という同じテーマのイベントをアルマトイで行っていたそうですが、今年からアスタナでも開催されるようになりました。

青少年宮殿に入ってすぐのスペースでは蜂蜜市が開かれており、本当にここで合っているのか少し不安になりながらも、幅と高さと角度が均一でない階段を上って二階へ行くと、ロビーのような場所ではありましたが本当に学校の文化祭に迷い込んだような雰囲気が広がっていました。

事前の案内では、この文化祭でできることとして「日本語の体験講座」「折り紙体験講座」「アニメ/漫画の描き方講座」「本物の忍者による忍術講座」「日本のボードゲーム体験ゾーン」「最新ゲームとレトロゲームの体験ゾーン」「踊りや歌」とありました。え、私も本物の忍者に忍術を習いたい。 強そうな人はいました。日本のゲームやアニメの登場人物なのかな?会場に入るとちょうど舞台ではバンドがクイーンの『We will rock you』を演奏していて、会場は大盛り上がりしていました。私もひとしきりのった後、冷静になって「確かに『ボヘミアン・ラプソディー』は日本でも大ヒットしたけれど、別に日本の歌というわけではないよな」と思いましたが野暮なことは言いません。これ以外の曲はどこかで聞いたことはあるけど名前が思い出せない日本の歌だったり、全く知らない歌だったりしました。日本とカザフではやっているものが違うのかな。

会場のどこを見渡してもお目当てだった忍術講座どころか忍者はいませんでしたが、どのブースもかなりにぎわっていました。日本語講座に関してはアスタナで日本語が学べる施設の紹介のみでしたが、折り紙講座は大人も子供もみんな思い思いの形を作っていました。 やはり鶴や手裏剣が人気のようです。ここに忍術講座ってもしかして手裏剣の折り方だったのでしょうか…?

面白かったのは書道で自分の名前を書いてもらうコーナーです。案内には載っていなかったブースなのですが、どうやら日本語をかけるカザフの人がブースに座っており、訪れた人の名前を聞いては漢字を当てたりカタカナにしたりして、半紙に書いて渡すということをしているよう。 ただでさえ筆で書くのは難しいのに、この人はとてもきれいに書いていました。会場内ですれ違った人たちの多くが自分の名前の書かれた半紙を手にしており、やはりこのようなパフォーマンスは人気が高いことを改めて実感しました。

そういえばアニメの書き方講座も見当たらなかったのですが、浴衣を着て写真を撮れるブースもとても人気がありました。これも案内には載っていないのですが、あの案内を見てきた人はあまりの内容の違いに怒りださないのでしょうか。 ロシアにいるときも思ったのですが、カザフの人も写真を撮るのが好きですね。時間制限がなかったこともあり、一度着せてもらった人たちは携帯電話のカメラロールがほとんど自分の姿で埋まってしまうのではないかというほど写真を撮っていました。私自身は着なかったのですが、その場にいるともちろん写真を撮るのを頼まれます。ワンポーズで何度かシャッターを切り、確認してもらうと「もっとこっちを写してくれ」だの「光はこっちから入るほうがいいからこちらから撮って」だの、注文も多かったです。何度か「もしかして日本人ですか?」と聞かれました。やはりわざわざここに足を運ぶ人なので「こんにちは」「ありがとう」などは知っている人が多く、中には「さようなら」という人もいました。一度は「私は中国語を習っているのですが、あなたに中国語で話しかけたら理解できますか?」と聞かれました。そのほかにもテレビ取材が来ていて、着付けの様子を至近距離で撮影していたり、着ている人にインタビューをしていたり、関心の高さがうかがえます。 ステージの様子。ちょうどバンドが出ていないときに撮ってしまいました。ゲームコーナーも人が多く、近づけないほどでした。歴代プレイステーションは全部あったのかな。そういえば街中で見かけるインターネットカフェの看板には時々「PS4」と書かれています。入ったことはありませんが、ゲームをしにインターネットカフェに行く人も多いのかもしれません。 かろうじて撮れたゲームコーナーの入り口。

日本人が少ないアスタナでもこうやって日本に対する関心が高いのはうれしいですね。これからもどんどん相互理解が深まるように願ってやみません。

Пока!