馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

クリスマスツリー

Привет!

ついに12月に入りましたね!もう今年も残すところ30日足らずかと思うと、時が経つ速さに驚きます。12月は色々とイベントがあるので忙しくなりそうですが、寒さに負けず頑張りたいです。

12月に入った瞬間に街中でもツリーが飾られ始めました。 これはケルエンのフードコート。かなり巨大でしたが、下に小さなお家が飾ってあって可愛かったです。ケルエンの前にもツリーが置かれていて、バイテレクとコラボしていました。

我が家もそろそろツリーを出したくなってきました。各地で集めたクリスマスツリーの飾りはモスクワから持ってきたのですが、ツリーは重くて置いてきたので、お店でツリーを探します。豚肉もスーパーにないようなイスラム教の国です。モスクワでさえちょうどいいツリーを見つけるのに苦労したんだから、カザフではもっと大変かな、早めに探し始めないと、と思いながら11月後半におもちゃ屋さんに入ると、これでもかというくらいツリーが並んでいました。

イスラム教の国であると同時に、旧ソ連圏でした。ツリーは新年の象徴です。ツリーなくして年は越せない、とモスクワにいるときに聞きましたが、カザフでもそうなのか。とりあえず友達と旦那とスーパーに行った時に、ツリーを購入することにしました。

スーパーでは陳列棚の間を縫うように、ツリーが並んでいました。 いつもの通路がちょっと狭くなって邪魔…ではないのですが、ツリーを探しにきた私たちにとっては少し不便です。あっちのツリーとこっちのツリー、どっちがいいか比べられないのです。時には、陳列棚の陰に隠れて 小さなツリーも立っていたりして(友達は「はぐれツリー」と名付けていました)、文字通りスーパーの端から端まで歩き回ってツリーを見ました。いざ買うものを決めると、店員さんにお願いして包んでもらい、私たちはその値札だけレジに持っていってお会計します。他にも買うものがあったので、全てをレジに持っていくと「ツリーのお客さんがきた」「ツリーの人だって」「ツリーは用意できてる?」「ツリーの人が会計終わった」とにわかに店員さんたちがざわざわし始めました。

やってきたのはビニールでぐるぐる巻きにされた組み立て式ツリー。分解されて長さは80cmくらいでしたが、それでも大きかったです。

家に帰って早速飾り付けてみました。どうやらモールや電飾に加えて、上の星までモスクワに置いてきてしまったことに気づきます。仕方がないので一昨年の年末に買った、酉年用の鶏人形を置いておきました。

そのスーパーにももちろん飾りはあったのですが、次の日に通ったおもちゃ屋さんで足りない飾りを買います。 なぜかそのお店には星は置いておらず、ロシア式の上の飾りしかなかったのでそちらを買いました。これはロシアにいる時から見かけた飾りなのですが、なにを象徴しているかなど調べても、これの名前が「ピカ」だということしかわかりませんでした。ちなみに1916年、第一次世界大戦の時にロシアにとって敵国だったドイツの真似はいけないとクリスマスツリーは禁止になったそうです。翌年、1917年に起こったロシア革命ではボリシェビキ党が「無神論」を唱えたため、そのままツリーは禁止。1928年に「新年の飾りとして」復活しますが、宗教禁止は続いていたために、ツリーの上の星はベツレへムの星としてではなく、共産党の象徴の星として飾られたそうです。 ピカの起源や何のためかは分かりませんでしたが、ロシアの有名人に「ツリーになにを飾りますか?」と聞いたインタビュー記事に多くの人が「ピカは必要不可欠!」と答えていました。

アスタナにいる間は、毎年このツリーと年をこそうと思います。

Пока!