馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

ついにバザール!

Привет!

先日、こちらに2年以上住んでいる方とお話しさせていただく機会があったので、気温のことを聞いてみました(どれだけ怖がってるんや、と自分でも少し思いますが)。すると、その方は「最近は温暖化の影響もあって、最低でもー30度くらいだよ」とおっしゃるではありませんか。タクシー運転手にはからかわれたんだよ、と。タクシー運転手とは一期一会なので、もうあの人と出会える確率は限りなく0に近く、文句を言う先がありません。やられた…!思い返せば、こんなふうに嘘か本当か分からないことを言われてからかわれたことが何度かあります。ロシアでもイギリスでも。

そんな私がおそらく最も行ってはいけない場所に行ってきました。バザールです。ロシアではрынок(ルイノック)と呼んでいましたが、カザフではバザールという名称が使われています。確かにロシアのルイノックは新鮮な食料品がスーパーよりすこし高価で売られており少し贅沢をしたいときに使っていましたが、ここのバザールはより生活に欠かせない場所だという印象を受けました。

今回私が行ったのはこちら。アルチョム・バザールです。 見た目はただの建物ですね。私も驚きました。なぜか地図アプリ「2gis」でアルチョムバザール(Артём базар)と入れると「アスタナルィク(Астаналык)」と出るのですが、住所は一緒ですし中に入ったら放送で「アルチョムバザールへようこそ!一階は食料品や〇〇などがおいてあり~」と言っていたのでアルチョムバザールで間違いないと思います。もし間違えていたらこっそり教えてください。

まず入り口を探してうろうろしたのですが、一歩入って驚きました。 ちょっとぶれていますがご容赦ください。こんな感じで両脇に野菜や果物を売っているお店がずらっと並んでおり、こんな道が三列あるのです。今回は野菜を買うつもりはなかったので素通りしたのですが、この中でどのお店で買うか決めるのはかなり苦労しそうです。このずらっと並ぶお店にはところどころ途切れていて、そこは奥にスーパーのような小さいお店があったり、パン屋さんだったり、鶏肉屋さんがあったりしました。中には「袋屋さん」まで!この列の真ん中あたりには化粧品から小さな家電、文房具までなんでもござれのお店群があり、迷子になりそうです。お肉コーナーはこの列からは区切られており、中に足を踏み入れただけで牛肉独特のにおいが鼻を突きました。それもそのはず、普通のテーブルの上にお肉が並んでいるのです。ロシアの人がお肉を洗うという話は聞いたことがありますが、確かにこう売られていたらその気持ちもわかる気がしました。相変わらず豚肉はありません(聞いた話ではこの近くにある黄色い建物の中で売っているそうなのでまた行ってみようと思います)。

このあたりで見ているだけであまりの商品数にお腹がいっぱいになってきたので帰ってしまいそうになりましたが、すんでのところで今回の用事を思い出しました。来る冬にむけてロングブーツを買いに来たんだった。ロシアにいるときからいつか買おう買おうと思ってタイミングを逃し続けていたのです。

エスカレーターを見つけて二階へ上がります。友達に「靴を買うならアルチョムバザールだよ」と言われていた意味が分かりました。 こんな風に靴屋さんが20軒ほど(あるいはもっと)並んでいたのです。いや、もう少し絞ってくれないとどこに入っていいかもわからない…。服を見るときは店員さんに声をかけてほしくはないけれど、靴を選ぶときは店員さんに相談しながら選びたいというわがままな私は、とりあえず手の空いている店員さんがいそうなお店を探しました。しかしこれだけお店があるのにどこもお客さんが2組は入っています。すごい。ようやく見つけてとりあえず入ってみました。「ロングブーツが欲しいのですが」「ご覧の通りここら辺全部そうですよ」…そうですね。「どれが一番おすすめですか?〇〇テンゲくらいので。-40度も大丈夫なものってあります?」今から思えばこの日いろんな店員さんにー40度を連呼してた自分が恥ずかしいです。こっちはブーツの中の毛が人工だけどこっちは本物だから温かいよ、これは表も本物の皮だから高いけど温かい、などいろいろと説明してもらったのですが、このお店では気に入ったもののサイズがなく断念。次のお店でも同じような会話をしてやっと見つけました。 ちなみにこの靴については「-30度まではいけるよ」という店員さんにしつこく「でもー40度になったらどうしたらいいですか」と聞いてしまいましたが、すこし戸惑いながら「この中敷きがあれば大丈夫だから」と説明を受け納得しました。どのブーツも内側に毛が張られているのですが、下からくるぶしまではより毛足の長い、暖かそうなものがついていました。なぜか半額になったので25000テンゲ(8000円ちょっと)です。お支払いはカードで大丈夫ですか?と聞くと、店員さんは「じゃあ1階におりましょう。ついてきてください」と商品をもって店を出るではありませんか。どこに行くんだろう…と思っているとATMの前で「じゃあここで下ろしてくださいね」と笑顔で案内してくれました。 なるほど。というわけで、もしここで買い物をするなら現金を用意したほうがよさそうです。ATMの前で下ろしたお金と引き換えに商品を渡してくれました。なんだか怪しい取引のようです。

アスタナにはたくさんバザールがあるのでしばらくめぐってみようと思います!

Пока!