馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

MEGA Silkway

Привет!

ついにこの土曜日に雪が積もりました。降り始めたなあと思いながら料理をしていると、ほのかに床が温かいような…!そうです、ついにセントラルヒーティングがついたのです。まだ床の位置によっては温度にむらがありますが、それでも効果は抜群です。部屋が暖かいというだけで心に余裕ができます。寒さに震えている私を心配してくださった方がもしおられたら、その節はありがとうございました。おかげさまで元気に暮らせそうです。

これだけ気温の心配をしているのも、実はここアスタナは世界で一、二を争う「最も寒い首都」なんだそうです。実際はおそらく第二位なんですが。では第一位はどこでしょうか?モスクワ?それよりもっと北極に近いところ?いいえ、答えはモンゴルの首都ウランバートルです。ロシアに行く前は「寒い首都」といえばモスクワだったのですが、実際住んでみるとそこまで寒くはありませんでした(いや、大阪と比べると十分寒いのですが)。翻ってアスタナ。そうはいっても遷都して今年で20年のこの町がこれまで都市機能を失わずにやってこられたということは、そこまでの気温ではないだろうと調べてみると「ー40度まで行くことも」と出てきてしまいました。え、何でここに首都作ろうと思ったん。

タクシーの運転手と世間話をするのが趣味の一つなのですが、この話題を振ってみました。「最近アスタナに来たばっかりで、チラッとうわさに聞いたんですけど冬はー40度まで行くって本当ですか?さすがにそういう日が一日あるとかそういうことですよね?」と。するとおじさんは前を向きながらにやっと笑って「ようこそアスタナへ」…なにその意味深な返答は。「まあ、年によるけど長ければ一か月くらい続くときもありますよ」と続きました。予想よりはるかに長かったので思わず絶句する私を笑う運転手のおじさん。笑ってる場合ではありません。

ということで、友達と町はずれにある大きなショッピングセンター、MEGA Silkwayにコートを買うためにやってきました。 MEGAといえばモスクワでも郊外にあり、たいていIKEAなどが入っている巨大なショッピングモールだったのですが、2017年にできたここも同じようなもののようです。おそらく経営元は一緒のような気がします。   正面から入ってすぐにトランポリンスタジオがあり、たくさんの子供たちがそれは楽しそうに跳ねていました。彼らを横目にエスカレーターを上がると広大なフードコートが広がっています。フードコートって広すぎると一瞬ただの広場に見えるんですね。机と椅子がやけにあるなあと思って改めて周りを見渡してファストフードのお店が並んでいることに気づくという。

お目当てのコートを売っていそうな服屋さんは嫌というほどあったので、しらみつぶしに見ていきますが、なかなかデザインと機能性を兼ね備えたものが見つからず。B級SFに出てきそうな宇宙服のようなデザインのものまでありました。服屋さんでは変なデザインをよく見るのですが、街中ではあんまり見かけません。あれを買った人はどこで着ているんでしょうか。そもそも売れていないのでしょうか。おっと、お店の心配をするまえに自分の心配です。2時間近くふらふらしたのに成果が得られず、疲れてきた私たちは「スポーツマスター」に入ってみることにしました。モスクワでもよく見かけたこのお店は、スポーツ用品なら大抵売っているという便利な場所です。小さい店舗なら品ぞろえに不安が残るところですが、ここなら大丈夫そうです。アルペンスキーのウェアを見ていると店員さんに声をかけられたので、思い切って聞いてみました。「この冬を乗り越えられる上着を探しているんですが」「これとかこれはどうですか?」と言って実物を見せながら機能性を教えてくれます。有名メーカーらしく、いかにも保温してくれそうなのにデザインがかわいいのでポイントが高いです。「これいいですね。ちなみにこれはー40度でも大丈夫ですか?」と聞くと「-40度はちょっと…歩くならまだ耐えられるかもしれませんが、バスを待つとかはできないです」運動で発生する熱が大切なようです。「じゃあその気温に耐えられる上着はありますか」「今はないですね…おそらくほかのお店も10月末になったら出てくると思いますよ」とのこと。え、遅い…。今日も雪が降っていますが、本気で10月末まで売り出さない気かしら。買いに行くのがつらくなる前に出たらいいなあと思っています。 相変わらず派手なショッピングモールの内装。

Пока!