馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

日本の紹介

Привет!

昨日テレビをつけたら、日本についての番組を放送していました。番組名はмир наизнанку。мирは世界、наизнанку は裏返しに、という意味なので「裏返しに見る世界」となるのでしょうか。ウクライナ人のドミトリー(愛称:ディーマ)が世界を旅しながら、各国の知られていない側面を捉えていく、という番組です。先週から始まったのですが、先週はネパールのエベレストや市場、病院などに行っていました。そしてこの火曜日から日本編が始まったのです。一国について、一日5時間ほどが5日間放送されているので、かなりしっかり描かれます。 昨日テレビをつけたら早速福島について語っているシーンからでした。前の経験(詳しくはこちら)があるのでかなり戦々恐々としながら見ていましたが、今回はとても丁寧でした。地元の人や当事者にインタビューをしつつ、地震や原発の事故を時系列で紹介しながら、人々がどれほど怖くて無念な思いをしたか、その一方でそれぞれが自分の仕事を精一杯こなしたか、ということを紹介していました。出来るだけ感想を入れずにありのままに伝えていたのがとても好感度が高かったです。でもやはりチェルノブイリの話はよく出て来ました。ウクライナとロシアの番組なのでその話題は避けて通れません。

場所は変わって桜島。人々が小規模の噴火に驚かないこと、そして彼らがこの地を去らないのはここが彼らの家で、山は母のようなものだからと思っていることなどを伝えていきます。また地熱を利用して温泉を作ったり温泉卵を作ったり、日本人が昔から自然災害と共存してきたことを分かりやすく見せてくれました。

そして沖縄でハブの毒を取りに行ったり、長崎で従業員が全てロボットという「変なホテル」に泊まったりしつつ、次に行ったのは広島。もちろん原爆の話でした。原爆を経験した方々に話を聞きにいき、資料館に行き、何があったのかを伝えます。

ここまで見ていて痛烈に感じたのは彼のインタビューのうまさです。ロシアで放送しているのでもちろんディーマはロシア語で質問し、答える人は日本語で答えている上にロシア語吹き替えがつくのですが、ディーマは必ず相手の目を見ておそらく言葉を選びながら話を聞いています。相手もディーマの話す言葉が分からないと少し怖じ気づきそうなものですが、彼の真摯な態度が伝わるのでしょう、本当に丁寧に答えていました。もちろん間に通訳がいるだろうと想像はできますが、二人で会話しているようです。彼の話を聞く姿勢と共感する姿勢には、見習うべきものがありました。

地震の大きさを体験する装置が大阪のスカイビルの足元でやっていたそうで、そこにディーマも並びました。体験後、年配の女性も体験しているのを見て、装置から出てきた彼女に駆け寄ります。「怖くなかったですか?失礼ですが、おいくつですか?」と質問するディーマに「78歳ですよ。阪神淡路大震災を経験したのでこの装置は怖くありませんでした」と答える女性。そこでディーマは彼女の手を取り「どうか、あなたが人生で地震を経験するのはこの装置だけでありますように。どうか健康でいてください」と言いました。福島で話を聞いた後なので、これが彼の心からの言葉だとわかります。

もし興味がある方はここからЯпония(日本)と書いてあるビデオを押してみてください(リンク先は福島のもの)。私がみたのはたまたま災害の部分だけでしたが、メイドカフェやロボットカフェ、会社に潜入したり、富士山に登ったり、相撲を体験したりしています。

また他の国も見てみようと思います。 Пока!

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