シャーヒズンダ廟群
Привет!
前回の記事にガイドさんのことをかなり書いたので(事前に承諾済みではありましたが)、記事を送ったところ「名前を出してもいいですよ」と言ってもらったので今回からお名前で書こうと思います。
お昼を食べた後、目指したのはシャーヒズンダ廟群!初めの打ち合わせ時に「どこか絶対行きたいところはありますか?」とガイドのNさんことニギナさんに聞かれ、答えたのがここ。 ティムールさんゆかりの人たちの廟が集まって街のようになっているのです。ここの写真をどこかでみて、絶対行ってみたいと思っていました。私の答えを聞いたニギナさんは「そこはレギュラーコースに入っていますよ」と笑顔で言ってくれました。
この廟群は旧市街のはずれ、アフラシャブの丘にあります。アフラシャブの丘は今ではこんな 草も生えていない土地ですが、かつてチンギスハンに滅ぼされる前のサマルカンドの中心地だと言われているところです。現在はシャーヒズンダ廟群のとなりにソ連時代から使われている墓地が広がっています。
入り口はこんな感じ。左に見えているドームは、シャーヒズンダ廟群入ってすぐの階段途中にある15世紀に作られた廟です。誰の廟かは諸説あります。
入り口のアーチのところで入場料を払いました。チケット売り場の向かいの壁には、イスラム教の礼拝の時間が書かれています。一日5回。すこし緩いウズベキスタンでは、5回のお祈りを1、2回にまとめてしまう人も多いそうです。人生色々ありますよね。
そしてすぐに階段が伸びています。 この階段、段数を数えながら登り降りし、行きと帰りで同じ数だったら幸せな人生になるそうです。もし違ったら、と怖々尋ねると「もし段数が違ったら、その人は悪い人です」…まさかの人格から否定されるみたいです。ニギナさんは笑いながら「私はいつも合わないので数えるのをやめました」と笑っていたので、あまり深刻に捉える必要は無いと思います(ニギナさんはすごくいい人ですし)。ここでは段数は言いませんが、大事なのは「合っていること」だそうです。それが35段でも40段でも。
私も旦那もぶつぶつ段数を数えながら登ります。 登りきると綺麗な景色が広がっていたので、危うく数字を忘れるところでした。 ここから現代の墓地がよく見えます。ロシア正教の人には墓石があり、イスラム教の人には墓石ではなく木の棒を目印にしていたのが印象的でした。
ここも全て修復したので、今の美しさを堪能することができています。手前の廟はティムールの部下のもので、有名な人だったのでかつての姿が資料で残っていましたが、奥の廟は誰のものかわからず、またかつての姿もわかっていないのでそのままだそうです。
中ももちろん美しいのですが、面白かったのはかなりシンプルな内装のものと、反対にとても凝った装飾がされているものがあったことでした。主にシンプルなものは男性の、凝ったものは女性のものだそうです。中でも本当に美しかったのは(確か)ティムールの妹を祀った廟。 白を基調としていて、これまで見たものとはすこし違っていたのが良かったのかもしれません。
また、サマルカンドらしい青一色の(でもちゃんと模様が書かれている)廟もありました。 おそらくティムールの妃を祀った廟です。なぜ彼女たちがアムール・ティムール廟に入っていないかというと、男女でお墓は分けていたからだそう。やはりそこは厳しいですね。
この廟群を抜けると、シャーヒズンダのメインストリートに出ます。そもそもシャーヒズンダとは「生ける王」という意味です。墓地につける名前としては面白いですね。
こちらがメインストリート。今通ってきた道を撮影しました。この後ろにもまだ廟とモスクがあります。
もう廟の美しいタイルの虜になっている私にとっては天国のような場所でした。
すこし奥まったところに、モスクがあります。ちょうど私たちが訪れた時は3回目の礼拝の時間だったようで、沢山のイスラム教徒の人たちが入ってきました。そのうちの一人がお祈りの言葉を朗々と唱えるのを私たちも一緒になって聞きます。後からニギナさんが教えてくれたのは「普段は僧がいて、その人に何か心配事を告げてお祈りをしてもらいますが、今みたいにいない時でもみんな言葉を覚えているので、誰かが率先して唱えるのです」ということでした。
そのお祈りの部屋の壁はこんなに鮮やかでした。また、ここから格子越しに預言者ムハンマドの従兄弟、クサム・イブン・アッバースの墓石が置かれています。その横に白い壁の部屋がありました。そこはかつては武器庫として使われていたそうですが、今はお祈りを終えた信者の人たちがそこへ入り、お金を置いて行っていました。
また、途中の廊下に半開きになっているドアがあります。奥は真っ暗ですこし怖いのですが、厳格なイスラム教徒の人は40日間ほど誰とも触れ合わずに、このドアの向こうで一日中お祈りをしたそうです。今はそれぞれの自宅で、家族以外の人と会わずにこの儀式をするようになっています。
素敵な写真もいっぱいとって、満喫したのでそろそろここを出ることにします。帰りの階段も必死に段数を数えて…無事旦那と私の二人とも行きと同じ段数になりました。
さあ、次の目的地へ向かいます。
Пока!
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