馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

ビビハニム・モスクと廟

Привет!

サマルカンドに到着した私たちは、ホテルにチェックインした後すぐに街へ繰り出すことにしました。あいにく天気は曇り。次の日は一日中ガイドさんと主な観光名所を回る話が決まりかけていたので、お土産を揃えてしまおうとここでもバザールへ向かいました。

「ここやで、ほらあそこにシヨブ・バザールって書いてあるやろ」とタクシーを降ろされたのは、車と歩行者とロバとパン(サマルカンド・ナン)が溢れかえって、混沌とした場所でした。道を渡るのもおっかなびっくり、なんとか入り口らしきところにつきます。

バザールは主に二つに分かれていました。一つは屋根の下で野菜や香辛料、パン、お菓子など食材を売っているところ。タシケントのチョルスーバザールのように、一つ屋根の下にたくさんのお店が明確な仕切りもなく並んでいます。もう一つはショッピングセンターのような感じでお土産物屋さんが軒を並べているところ。大抵置いているものは同じなのですが、少しずつ力を入れている商品が違うようで面白かったです。中にはウズベキスタンのお土産として有名なナイフやハサミといった刃物を研いでいるところも。 写真を撮らせてもらったら、研ぎ師さんがかなりいい顔をしてくれました。

ここで少しお土産を購入し、バザールをでます。このバザールのすぐ横にはビビハニム・モスクが立っています。ビビハニムとはティムールの妃の名前で、このモスクはティムールが建てたとも、妃が建てたとも言われていますが、あまりにも巨大なモスクを短期間で仕上げたために脆くなってしまい、度重なる地震のせいもあり、今ではほとんど残っていません。 バザールを出た瞬間目の前に広がる景色に、思わず声が出てしまいました。修復のおかげで当時の姿を取り戻しつつあるこのモスクの入り口はこんなに立派です。チケットを買うと、横にいた警備員か警察のお兄さんに小声で「このチケットな、実は3日使えるねん。俺が明日も明後日もここにいるから、また来ても大丈夫やで」と英語で教えてくれました。

中に入ると、正面に大きなモスク(入り口のゲートと同じようなもの)と左右に小さなモスクが残っていました。 中まで入れるのは入って左のモスクだけでしたが、中は小さなお土産物屋さんに紛れて修復前の写真が置いてあります。 ここからよくこれだけ直したな…。そしてここだけは内部も綺麗にタイルが直されていました。

美しい、以外の言葉が出て来ません。これ、全部手作業ですよ。これはオリジナルではありませんが、元になったものが作られたのは620年も前だなんて。

ちなみに、このビビハニムモスクの前には、ビビハニム廟があります。その名の通り、ビビハニム妃が眠っているお墓です。 前にあるモスクが大きすぎて、なんだかこじんまりとして見えますが、これは中が見所です。中に入るためには中庭を通って行くのですが、中心部分になんだか神聖そうなスペースがありました。 これはなんだろう、と言いながら、旦那と二人して慎重に避けて通ります。廟の入り口にはおばちゃんが立っていました。「チケットは?」と聞かれたのでモスクのチケットを出すと「それはモスクの。ここは違うチケットが必要です」と言われました。「どこで買えるんですか?」と聞くと「そこよ」と廟の中に入ってすぐのテーブルを指さされました。いや、持ってるわけないやん。なんで聞いたん。

無事にチケットも買え、中に入ることをおばちゃんに許されると、目に飛び込んで来た装飾の細かさに圧倒されました。無言で写真を撮り続ける私たちにおばちゃんが一言「順路は下からやで」先に言って。

怪しげな階段への入り口を抜けて 急な階段を降り、RPGゲームの舞台のような場所を抜けると 棺が置かれた場所に出ました。ビビハニムだけではなく、彼女に関係した女性の棺もあるそうです。お母さんとか。

そしてそこから見上げると、天井の装飾がより綺麗に見えました。 なんでこんなに左右対称に作れるのでしょうか。私は心に曲がったところがあるのか、写真を撮るだけなのに真っ直ぐ美しく写すのにかなり苦労しました。

本当は拙い文など入れず、延々と美しい写真だけを載せた方がいいのではないかとも思うのですが、これはぜひ足を運んでご自分の目で見てみてください。ここに載せているのはこの街の美しさのほんの一部です。

廟を出たところで、先ほどのモスクの真ん中に置いてあったものの写真を撮り忘れたことに気づきました。確かさっきのお兄さんは3日いけると言っていたし、入れるだろうとモスクに戻ると、先ほどのお兄さんはおらず、違う係員に止められました。ちょっと待って、話が違うんやけど。不審な顔をされながらも、ほんの30分前にチケットを買ったこと、3日は大丈夫と言われたことを説明し、なんとか中に入れてもらえました。写真だけ撮ってさっと出ます。 これは、ティムールの孫で天文学者のウルグベクが寄進したもので、コーランを置く書見台です。タシケントで購入した木細工と同じ用途のもの。高さは1m以上ありかなり大きいものなのですが、この大きさに合うコーランがあるそうです。持ち運ぶのが大変そう…。この台のまわりを3周すると願い事が叶うとか、台の下を女性が通ると子供が産めるようになるとか、色々と伝説があるそうです。

Пока! にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ
にほんブログ村