馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

ロシアの迷信

Привет!

なかなか雪が積もりません。寒いのに。クラスメイトと太陽が恋しいという話をしている時に、北アイルランド出身のLちゃんに「あなたも故郷が恋しくない?」と話を振ると「いや、モスクワの方が太陽多いから、あんまり帰りたくない」という衝撃の話を聞きました。彼女の弟が小さい時(3歳くらい)に「海の色は?人参の色は?」と聞くゲームをしていたところ「空の色は?」と聞くと「灰色」と言われたそうです。たしかにモスクワは青空の日もあるのに文句ばっかり言っていてごめんなさい…。 大雨の後の綺麗な夕焼け。

昨日も書きましたが、宗教というテーマで色々なルーツを持つ人と話していると面白いのですが、本当に戦争になりかねません。私も発言にかなり気を使いながら話していたのですが、そろそろきつくなってきたなあ…と思っていたところ、話題が少しずつずれてきて「迷信」の話になりました。こういう話なら「不思議の国ニッポン」(だとクラスメイトによく言われる)出身の私の得意分野です。「夜に爪を切るな」などを嬉々として披露しました。

日本人も迷信を信じやすいと思いますが、ロシア人もよく信じるらしく「やってはいけない(あるいはしなければいけない)」ことがたくさんあるそうです。いくつか聞いたものをご紹介しますね。

まずよくある「黒猫が横切った道を通ってはいけない」…これは世界中にあるようですね。こんなに猫が好きなロシア人も言ってるのかと少しびっくりしました。かつて受験会場へ向かう道で目の前を黒猫が横切ったのですが、その試験には合格したので私は反対に黒猫が前を通るとラッキーだと思っています。

また、日本にも似たようなものがあるなあと思ったのは「家で口笛を吹くとその家にお金がなくなる」というもの。うちでは口笛を吹くと泥棒/蛇がくるとよく言われていましたが、北アイルランドでは「おばけがでる」と言われているそうです。マレーシアでは「死ぬ」…そんな重い話になるの…?このような「迷信、俗信」というのは何かしら理由や根拠があると思います。つまるところ、家で口笛を吹くと近所迷惑になるのは世界共通のようです。

もう一つ、精神性が日本と似ているなあと思ったのは「部屋の敷居越しに挨拶をしたり、握手をしたりしてはいけない」というもの。お寺の敷居や部屋の敷居は踏んではいけない、という日本のものも紹介しました。他の国(ヨーロッパ)は「初めて聞いた」と言っていたので、アジアの方特有なのかな。

反対にヨーロッパの人たちが「知ってる!」と言っていたのは「誰かが塩を机にこぼしたら、近々友達と喧嘩をするということ」。塩限定だそうです。そう思うとやはりロシアはアジアもヨーロッパもどちらの要素も持っているんだなあと興味深く聞いていました。

ほとんどのロシア人が信じているのは「左手が痒くなったらお金がやってくるということ、右手が痒くなったら近しい人と偶然に出会うということ」というもの。左手はお金を受け渡しする時に使い、右手は握手する時に使うので、もうすぐ使うことになるよーと手がアピールするのだそう。自分の手が可愛く思えてきます。これを聞いてイタリア人が一生懸命左手を掻いていました。

また「家を出てから忘れ物に気がついても家に帰ってはならない。その後悪いことが起きる」というものもあります。先生は完璧に信じているそうです。「だって前忘れ物したから戻ったら、約束に遅れちゃったの!大事な約束だったのに。悪いことが起きるって本当だった」…いやそれは一回家に戻ったから時間がなくなったのでは…と思いましたが黙っていました。ちなみにこの迷信には逃げ道があるそうで「家に戻った時、鏡を見て笑顔を作ると、悪いことは起きない」そうで、ほとんどのロシア人はしているのだとか。プーチンさんがしているところを考えると、なんだか優しい気持ちになれます。

また「女性にハンカチや真珠のネックレスはあげてはいけない。もらった人が泣くことになる」というのもありました。 これを全部考えながら生活するのは大変ですが、ちょっと気をつけてみてもいいかもしれない、と思いました。

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