モスクワ奮闘記

2016年7月末にモスクワに引っ越してきました。

ロシア美術館

Привет!

今日はサンクト=ペテルブルクにあるロシア美術館について書こうと思います。いつも間違った情報を書いてはいけないので「地球の歩き方」などでその場所について確認をするのですが、このロシア美術館についてはいろいろな情報の後に「ロシア美術の真髄に触れるためには、やはりトレチャコフ美術館も是非見学したいところだ」と書いてありました。いや、ここ一応ロシア美術館の説明だよね?なかなかの言い草です。しかもトレチャコフが同じ街にあるなら良いのですが、モスクワにあるのです。そんなこと言われても…となっている旅行者がいないことを祈るばかりです。

そんなこんなで、初ロシア美術館に行ってきました! 外観だけならトレチャコフ美術館より立派です(根に持ってる)。ちなみに入り口はこの写真では見切れている右端の小さなドアでした。意外。

大人の料金は400pだったかな?私の持っている国際学生証では170pでした。チケットを買って「展示はこちら」の表示に従って進むと階段に出ます。 踊り場のプレートには「アレクサンドル3世記念ロシア美術館」と書いてありました。この美術館はアレクサンドル3世の息子、ニコライ二世によって1898年に開かれたのだそうです。見た目からもわかるようにもともとはミハイロフ宮殿という、1825年に建てられた宮殿でした。開館したあと、革命が起こりソ連になり、個人所蔵の作品は国有化されてここに集められます。なので作品数は多いわ、もともと宮殿なので広大な敷地だわ、と見学にかなり時間がかかりました。私の印象としてはトレチャコフより大きい気がします(多分気のせい)。

もらった地図を見ても今自分がどこにいるのか、どうやって回るのか全くわからなかったので、監視役のおばあさんに聞いてみました。彼女はかなり丁寧に説明してくれるのと同時に、どこに誰の作品が飾られているかも教えてくれます。

ところで、前回母が来た時にトレチャコフ美術館で目を奪われた作品がありました。 この色彩もさることながら、題名を見て心を掴まれるような感覚になりました。「ユダの良心」言わずと知れた12使徒でイエス・キリストを告発して裏切り者だと言われるあのユダです。これはその行きか帰りか、良心とは誰に対するものなのか。この絵を描いたのはニコライ・ゲー。もともと肖像画が有名なようですが、かの文豪トルストイと仲が良いことからこのような宗教画も多く手がけています。トレチャコフでは現在彼の部屋が改装中で見られないのですが、このロシア美術館にも多く飾られていると聞いて楽しみにしていました。

そこで、おばあさんに聞いてみたのです。ゲーの絵はどこですか、と。おばあさんは「あ、今どこかの展示会に貸していた気がするわ…ここにはないの」と申し訳なさそうに言いました。またお目当のものに会えないのか。お礼を言いつつ、肩を落として初めの展示室に入りました。そこはイコン画のコーナーです。正直、かなりがっかりしていた私(と弟)はあまりイコン画に興味が持てなかったので、先も長いことだし、足早に次の展示室へと向かいました。と、後ろから突然肩を掴まれます。驚いて振り向くと、先ほどのおばあさんが少し息を切らしながら「間違っていたわ!ゲーの絵は26番の部屋にあるわよ!楽しんできてね」とわざわざ言いに来てくれたのです。そこからはもう上機嫌です。心の余裕を取り戻した私は1つ1つ絵を見ることができました。何と言ってもゲーの絵が見れるのです。

エルミタージュと同じように、この美術館は内装も綺麗でした。 みんな大好き、エカテリーナ2世と天井。

それにしても見ても見ても絵が続きます。時々彫刻。一見順路がないように見えるロシアの美術館ですが、部屋の入り口に数字が書いてあるので、その数字が小さい方から順番に回っていくと、見忘れる部屋が出てきません。ちなみにこの方法でエルミタージュを回ると、何日あっても見切れないのでそこは自己責任でお願いします。それにしても、ロシア美術館は途中でアイヴァゾフスキーの壮大な絵があったり(この画家については後述します)、量も質も素晴らしい美術館でした。トレチャコフに負けているとは思わないけどなあ。

そしてついに26番の、つまりゲーの部屋に! まずはこちら、トルストイの肖像画です。こんな場面を描けるなんて、本当に仲が良かったのですね。

そしてこちらは「最後の晩餐」という題の絵です。 あの有名な「最後の晩餐」と同じ場面ですが、こちらはユダが裏切ったと知った時のキリストの場面です。この絵のためにここに来れて、ちゃんと見ることができて良かったです。

この美術館ではおそらくこちらの絵の方が有名かもしれません。 レーピンの「ヴォルガの舟曳き」です。いつもレーピンの絵は思ったより小さくて驚きます。ちなみに現在トレチャコフでは「イワン雷帝とその息子イワン」も改装中で見られません。少し残念でした。

他にも民族工芸品や、トレチャコフであれば新館に行かなければ見ることのできないアバンギャルドなども見ることができます。広すぎて疲れてきたのもあって、このアバンギャルドのコーナーで道に迷った時は少し精神が崩壊するかと思いました。行っても行っても何を示しているか未熟な私には理解できない絵が続き、もう一生ここから出られないのでは、という感覚に陥ったのです。

そんな広くて見応えのある美術館です。お時間があれば是非!

Пока!

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