馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

カムチャッカ③-山へ-

Привет!

カムチャッカでの活動が本格始動する2日目、朝起きると良い天気に火山が映える景色が広がっていました。 なんて素敵なところに来たんだろう。

さて、事前にもらっていた今日の予定です。

ラクダ山の散歩とビーチ散策

前日の電話で「アバチャホテルに8:45に集合です。オレンジの車が停まっているのでそこで待っていてください」と言われていました。バスでどう行けば良いのかわからなかったので、アパートのオーナーからもらっていた電話番号を使って前日にタクシーの予約をしました。

アバチャホテルはカムチャッカで一番有名なホテルだそうです。余裕を持ちすぎて、30分くらい前に着きました。 オレンジの車は…あ、駐車場に停まっているあれでしょうか。 え、散歩に行く車…?タイヤの直径は1mくらいあります。ここで旦那の顔が青ざめました。私は「なんやかんや言ってもカムチャッカやしな」とスポーツ用のスニーカーを履いていたのですが、旦那は「でも散歩やろ?」と新宿のABCマートで買った町歩き用の靴で来ていたのです。今からスポーツ用品店にも行けないし、覚悟を決めるしかありません。

この車に、クマが乗ってきました。いや、クマではなくて大柄の運転手さんのようです。彼は入ってくるなり「出席とりまーす。〇〇さん、いますね、××さん、OKです。日本からのお客さん…あ、二人ともいますね。ここで悪いお知らせです。皆さんは揃っているのですが、ガイドが遅れています。渋滞に捕まってしまったので、ここまで歩いて向かっているそうです。もう少しお待ちください」と言いました。ものの10分もすると汗だくのガイドらしき若い男性が乗ってきました。車ははすぐに走り出します。

初めは舗装された道路の上を走っていたので、周りの車よりも高い視線で遠くに見える火山を眺めながら気持ちよく走っていました。途中で英語ガイドに連れられたロシア外からの旅行者を五人ほど乗せると、車は突然舗装された道路を外れます。ついにこの車が本領発揮する時のようです。 窓から見えるのはこんな景色。50cmほどの段差も軽々と乗り越えていきます。軽々と、と書きましたが、乗っている方はたまったものではありませんでした。この揺れ、どこかで経験したことがあるな…と思っていたのですが、大阪にあるテーマパーク、USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)のアトラクションに似ています。ひっきりなしに続く縦揺れと横揺れ。アトラクションではよく「激しい揺れがございます。…」という注意書きが書かれていますが、このツアーも事前に言っておいて!と必死に前の座席の背中に付いている手すりにしがみつきながら何度も思いました。段差を超える時には横転してしまうのではないかというスリルも味わえます。ああいうアトラクションは10分ほどだから楽しいんですね。舗装されていない道路に入ってから30分走ったところで、突然「休憩だ」と車から降ろされました。

降りると、広大な大地が目の前に広がっていました。左に見えているのがアバチンスキー山、右はコリャークスキー山です。後ろの方でガイドさんの「お手洗いはそこらへんでどうぞー」という声が聞こえてきます。ああ、私はこの自然を感じに来たんだった。

旦那と自然の雄大さに圧倒されている写真を取り合っていると、ガイドさんが近づいて来ました。「ここの地面は、花崗岩と火山灰でできています。実はこの前までこんなにひどい道ではなかったのですが、先週降った大雨で洪水になって、地面が削られてしまって…その時のビデオがこちらです」とパニック映画のような動画を見せてくれました。撮影者は運転手さんだそうです。私たちが最大限楽しめるように、雨がエンターテイメント性をあげてくれたようです。

休憩が終わり、乗り込むと車内放送で運転手の「ここからは手すりに掴まれ!」という声が響きました。もうすでに掴んでいるのですが、これ以上どうすれば良いのでしょう。英語通訳では「ちょっと車が跳ねるようです」と言っていて、テンションの差に何を信じて良いかわからなくなって来ました。

そしてついに、雪の上を走り始めました。 夏に雪です!標高はそこまで高くないのですが、緯度が高いのでこの辺りには雪も残っているし、高山植物も生えています。

途中で突然車が止まりました。どうやら、普通のタイヤできた一般の車が雪にタイヤを取られて動けなくなっているところを運転手が助けに行ったようです。むしろここまでどうやって来たんだ。

休憩から1時間半ほど揺れに揺られて、ベースキャンプに着きました。 空気が美味しいです。

次回、散歩の定義とは…?そして旦那の靴は耐えられるのか。お楽しみに!

Пока!

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