馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

バラライカ

Привет!

モスクワも一気に暑くなって、日中は窓を開けて風を部屋に入れないと辛くなって来ました。扇風機の購入は検討中です。そんな暑い中「バラライカ、はじめました(旦那が)」。

もともと、週末や旅行では私の「ここ行きたい!」というわがままに付き合ってくれる旦那はあまり自分から「〜がしたい」と言いません。そんなある土曜日、彼が突然言ったのです。バラライカを買いに行こう、と。

バラライカとは、ロシアの伝統楽器です。 こんなので、胴の部分が三角形というのが一番の特徴です。民話などでも時々登場人物が弾いていたりします。

そう言われれば、何かのイベントでお土産物の屋台の中にバラライカがあれば「弾けたら楽しいだろうね」という話はしていました。そこから彼が少しずつ調べていたことも。そんなに興味があったのか!と驚きましたが、面白そうなのでその日に買いに行くことにしました。せっかくなので楽器屋さんでちゃんとしたものを買うことにします。

ボリショイ劇場横にあるЦУМ(ツム)百貨店の、劇場とは反対側の道沿いに楽器屋さんが二店舗あります。そのうちの一店舗は道沿いのショーウィンドウにヴァイオリンやギターが飾ってあるので分かりやすいです。恐る恐る扉をくぐって、バラライカを探します。 ありました!

この下に座っていたおじさんに声をかけて、バラライカを探しているんですが…と言ってみました。「お土産用?それともちゃんと弾くためのもの?」「ちゃんと弾きたいんです。その7500p(15000円)と9000p(18000円)の違いはなんですか?」とやりとりの後、面白い事実を知りました(お店には他にも12000pの共鳴胴に綺麗な装飾がされている飾り用、30000pのプロ用もありました)。

「安い方はお土産用ですよ。ほら、ネックの根元の長さが違うでしょう?バラライカの特徴である3本の弦は一緒ですが、フレット(ネックについている、音階を出すために押さえる線のこと)の数がお土産なら18本、演奏用なら23本あるんですよ」 ここのことです。お土産用はよく見ると、共鳴胴の三角形にネックが入るところでフレットが終わっていました。先ほどのお店の写真の中にある唯一のバラライカはお土産用なので、拡大して見てみてください。

ついでにおじさんは他にも色々な説明をしてくれました。3弦のうち、2本はナイロンでどこも押さえずに鳴らす(開放弦)と、どちらもミの音が出ること。もう1本は金属弦で、開放弦はラが出ること。音としてはかなり制限されているはずです。ここで9000pのバラライカを買うことに決めると、おじさんが「まだ作られて間もないから」と目の前で弾くことによって弦を慣らし、デモンストレーションをしてくれました。音が制限されているとは思えない、幻想的な響きに惚れ惚れします。 多彩な音色です。ちなみに替えの弦は二種類どちらも入って120p(240円)でした。このお店で変えてくれるそうです。

帰り道、大満足の旦那は電車の中でバラライカを教えてくれるスクールに連絡して、次の日から通いはじめました。先生はジョン・レノン似だそうです。完全に趣味なので毎回楽しいと通っています。私もさせてもらいましたが、ピックではなく指で弾くので痛いものの、小さめの手の私にはギターより押さえやすくてちょっとやる気が出ました。ただ本当に抑える場所によって音の響き方も変わってくるので、動画のように速く引けるまで時間がかかりそうです。

ちなみに旦那はジョン(似の先生)に、第一回目の授業でバラライカではなく、マンドリンにしたら?と言われました。日本ではそっちの方が有名でしょう?と。いやいや、バラライカ買っちゃったし、こっちがしたいねん、と説得したようですが、そんなことがあるのかと少しびっくりしました。

音楽っていいですね! Пока!

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