馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

野外博物館「ヴィタスラブリツィ」

Привет!

家庭教師の先生に今日の予定を聞かれたので「とりあえず宿題します」と答えると「明日は晴れるらしいから、今日中にしちゃって明日は散歩しにいったら?」というアドバイスを受けました。明日晴れるって!!!素晴らしいニュースやん!と喜んでいると、一言「すっかりロシア人みたいね」と先生。いやいや、最近の雨模様にはロシア人じゃなくてもうんざりしてますよ…。

今日からノブゴロドの観光編です。この日の午後9時には電車に乗っていないとモスクワに帰れない、というタイムリミットがあったので午前中は郊外へ行き、午後から駅の近くのクレムリンや他の観光地へ行くことにしました。ということで、第一回目からノブゴロド「近郊」の話です。ご了承ください。

ホテルは町の中心地にあったのでバス停も近かったのですが、なんと今回目指していた博物館へ行くには49分に一本(中途半端な間隔)しか走っていないバスに乗れ、とスマホに言われました。この日の私たちにとっては時は金なり。旦那のタクシーアプリ(Gettaxi)は使えませんでしたが、私のタクシーアプリ(Yandex)はかろうじて使えたので、ささっとタクシーを呼んで30分ほど走ってもらいました。それで240p(480円ほど)だったと記憶しています。モスクワより少しお安めでした。

ノブゴロド自体小さな町だったので、5分も走ると驚くくらい自然の中に放り出された感覚に陥りました。歩いている人もいなければ、他に車も見当たりません。タクシーはほとんど直線で進んでいたのですが、突然左折しました。その時にそれまで一言も声を出さなかった運転手さんが右を指して「あっちに有名な教会がありますよ」と教えてくれました。まあ私たちは左に曲がってその教会からどんどん離れて行っているのですが。

そうやって着いたのはこちら! 「ヴィタスラブリツィ」という、木造建築を集めた野外博物館です。あれ、なんかこの文字列見たことあるぞ、と思ったらキジ島と同じような感じでした。私たちの後ろからバスが来ていたのですが、それに乗っていたと思われる小学生を歓迎するためにゲート側で立っていた民族衣装で手に楽器を持ったおばさん達はこちらに目もくれません。もう少しサービス精神出してくれてもいいのにな…。

キジ島とは違い、こちらは森の中に木造建築が点在している感じでした。教会や普通のお家、一階が家畜小屋で二階が住居スペースとなっているようなユニークな建築も多かったです。 二階から見た一階の家畜スペース。やはり寒いロシアでは同じ家の中で一緒に暮らした方が効率もいいですよね。

そしてキジ島と同じように、中を見学できる建築には必ずおばあさんが待機しています。もうこの現象を「1家屋、1おばあさん」と名付けました。語呂が少し悪いのが気になっているのでもっと良い案があればコメントにお願いします。

やはりそんなおばあさんにこちらから話しかけて情報をもらう、というRPGルールも健在です。が、家の中もほとんど同じような構造で、図らずも復習することができました。ロシアの木造建築で出来た民家についてのレポートなら書けそうです。そんな中でももちろんここにしかないものもあります。 これが置いてあったのは19世紀後半に使われていた比較的新しい家なのですが、これはその時代の漫画だそうです。漫画と言っても、風刺画のような当時の出来事を書いたものだそう。左下の絵ではクマが民衆を、大きな猫が皇帝を表していて、その皇帝が崩御した時のことが描かれているそうです。お時間があれば画像を拡大して探して見てくださいね。実はこちら、原本だそうで、複製はサンクトペテルブルクのエルミタージュにあるのだと言われました。昨日行ったところなんです!と言うと、見つけられた?と聞かれました。これまでに合計3日は行っているはずなのですが、見た覚えがありません。次に探してみます。

また、この家は冬と夏で使う部屋が分けられていました。おそらく方角によるのだと思いますが、寒暖差が激しいロシアらしい構造です。

この野外博物館では、東端に農場があると地図に書いてあったので向かいます。馬に乗れたりするかな。近くにつれて「めえ」という可愛い声が聞こえて来ました。その声の主であるヤギが少し離れたところで草を食んでいるのが見えます。母と旦那と3人でしばし眺めていると、ヤギもこちらに気がつきました。その途端、こちらに向かって走ってくるではありませんか。ちょっと待って、ヤギの周りに柵が見えません。このままだと襲われる…と覚悟したところで、ヤギは私たちの足元の草を食べ始めました。 いや、なんで。向こうにも草あったやん。襲われなかったと安心したのも束の間、先ほどこの白いヤギ達がいたところにもう一匹、もうふた周りほど大きな黒いヤギがいたのですが、そいつがゆっくりとこちらに向かって歩き始めました。逃げるか、戦うか--

すると、左手にあった馬小屋で馬の世話をしていたお姉さんが牧羊犬と一緒に飛び出して来ました。黒ヤギは踵を返して元の位置に戻ります。助かった…。

そろそろお昼になって来たので、次の場所へ移動することにしました。

Пока!

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