馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

ツァールスコエ・セロー

Привет!

朝から地下鉄の駅に人が溢れており、ホームには電車が止まっているのに誰も乗り込みません。無人のままその電車は行ってしまい、次に来た電車にみんなで乗り込みましたが、次の駅に着く前に止まってしまいました。ほとんど軟禁状態です。先生に「そう言うわけで遅れます」とメールをすると「よくあることだから大丈夫よ」と言われました。よくあるの?

そんな今日6月6日はプーシキンのお誕生日だそうです。ロシア人にとって一番国民的な作家といえばプーシキンだそうで、小さい頃からプーシキンの詩は覚えるのだとか。私もせっかくなので一編くらい覚えたいと思います。また、彼が現代ロシア語を確立してくれたおかげで(今めちゃくちゃ苦労しているのですが)、今日はロシア語の日でもあるそうです。先生に「おめでとう!」と言われた時はなんのこっちゃと思いました。

そして狙ったわけではないのですが、今日書くのはサンクトペテルブルク2日目の「プーシキン」という村に行った話です。ちなみにここはもっと有名な名前もあります。「ツァールスコエ・セロー」です。 やっぱり晴れ渡りました。ツァーリは皇帝、セローは村という意味です。サンクトペテルブルクの市街地から24kmほどあるそうですが、足はいくつかあるので日帰りでも無理なく行けます。中でもエカテリーナ宮殿(写真)が一番有名ですが、もともとこれはピョートル1世が奥さんであるエカテリーナ1世のために作ったものです。そのあと、エリザベータ女帝時代から皇帝の夏の避暑地として改築が進められ、エカテリーナ2世もここに滞在しました。

またこの隣にある学習院ではプーシキンが一期生として学んだことでも有名で、その縁あってこの村は「プーシキン」とも呼ばれているのだそうです。

ここへは、近郊列車でもいけますが、市街からであればモスクワ駅、あるいはメトロКупчино(クプチーノ)駅から出ているマルシュルートカ(ミニバス)K342番が便利です。本当に目の前まで行ってくれます。

私たちはこのエカテリーナ宮殿へ入るのにかなり並ぶと聞いていたので、あらかじめEチケットを購入し、現地で引き換えることにしました。こちらから購入できます。英語版のHPのリンクにしていますが、少しややこしいHPです。左上"Visiting"→"Admission and hours"のボタンを押すとチケット購入画面に飛べるので"E-ticket"の文字を探してみてください。ちなみにエカテリーナ宮殿は英語ではCatharine(キャサリン)宮殿と書いてあってびっくりしました。宮殿とエカテリーナ公園合わせて一人1500pです。

Eチケットはエカテリーナ宮殿のゲート前にあるこちらのチケット売り場(団体用のチケットオフィスです)で予約番号を伝えて発券してもらえますが、個人のチケット発券は12:00以降です。10:00についてしまった私たちは二時間ほど余裕ができてしまいました。周りにもアレクサンドル庭園など散策ができる綺麗な場所があります。アレクサンドル庭園にはロシア最後の皇帝ニコライ二世がよく訪れていたというアレクサンドル宮殿がありますが、今HPを見ると改装中で中には入れないそうです(いつまでかは書いていませんでした)。 アレクサンドル庭園です。

Eチケットではなく現地購入される場合は、エカテリーナ宮殿の裏側にあるエカテリーナ公園(ゲシュタルト崩壊しそう)の入り口でとりあえず庭園に入るチケットを購入するようです。ここは10:00に行った時点では全く並んでいませんでした。 こちらがそのチケットオフィス。庭園側から宮殿に入るチケットを中で購入するようなのですが、私たちが宮殿の見学を終えて出てくると、中のチケットオフィスが長蛇の列!これ閉館までに入れるのか…?と思うくらいでした。なのでおすすめはEチケット購入→12:00に行くコースです。

周りにはお土産物屋さんやカフェなどもあり、時間を潰してやっと12:00になりました!中に入ります。初めの写真をみてもらうと納得してもらえると思うのですが、全長300mもある宮殿の真ん中あたりに入り口があり、人でごった返していました。右に行けばツアーの入り口、左に行けば個人の入り口だったのですが、案内も少なく文字通り右往左往してしまいました。

床の保護のためのカバーを靴につけて、見学開始です。 こちらは有名な大広間です。初めは全員ここに通されました。鎖国していた江戸時代、伊勢から漁に出て嵐にあい、漂流してロシア(今のアラスカ)に流れ着いた大黒屋光太夫が、日本への帰国を許してもらうためにロシアを横断してエカテリーナ2世に謁見したのがこの部屋だと言われています。今見てもあまりの金色に圧倒されるのに、あの時代にこの部屋に入ったらどんな気分になるのか、想像しようとしましたが難しかったです。

上の写真は壁の一面だけですが、後ろを振り返ると こんなに広いのです。また、この宮殿は第二次世界大戦の間、ナチスドイツに破壊、略奪という目に遭い、戦争直後は本当に何もなかったそうです。宮殿の各部屋を見学した後にその修復作業のパネルもあります。

かなりの年月をかけて修復し、伝説のようになっていた部屋の壁が全て琥珀で覆われた「琥珀の間」完成以降、人気が急上昇しており、5月から9月までの夏の間は大混雑です。ツアーのお客さんを優先するため、個人で行くと少し窮屈かもしれませんが、この大広間や琥珀の間、壁全てがキャンバスとなっている「絵画の間」などを堪能することができます。 絵画の間。琥珀の間のみ撮影禁止だったので、是非その目で確かめに行って見てください。ちなみに「地球の歩き方」によると冬の間も宮殿は開いていて、混雑は少し落ち着くようです。

見学が終わると、庭園を回ることができます。中にはアイスクリームやパンなどを売っているスタンドもあります。そしてやはりロシアの庭園は広いです。端が見えませんでした。

かなり長くなったので今日はここまで。 Пока!

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