馬耳風風 (ばじ カザフう)

2016年7月末〜 2018年8月 モスクワ/2018年10月〜 カザフスタンのアスタナ

都会の植物園

Привет!

家を出ると目の前に伸びている小道の両脇には木が植えてあり、ちょっとした林のようになっているのですが、今日はもう木々が青々としていて季節が変わったことをはっきりと思い知ります。日本では桜の季節は終わってしまったと思いますが、ロシアでは今満開だという話を聞いたので行ってみることにしました。

モスクワでは2箇所、桜が見られる庭園があるそうです。一つはモスクワの北の端にある日本庭園。そしてもう一つは中心部のプロスペクト・ミーラ(平和通り)沿いにある植物園。

この植物園のことはこちらにきた時から時々耳にしていました。しかし、平和通りには時々行くにもかかわらず、お店や建物が並んでいるだけで植物園は見つけられなかったのです。ありそうにも見えませんでした。そんな中、2月のある日、レストランやカフェなど複数が入っている建物に出来心で足を踏み入れ奥に進んでみると植物園らしきものが広がっていました。 よく見たら入り口に書いてあります。それでも秘密の花園を見つけたような気分になりました。

ただ、その時は植物園自体が深い雪に覆われて閉園していたので、いつか来ようと思っていました。そんな植物園で桜が見られるというのです。このチャンスを逃さない手はありません。

上の写真にも書いてある通り、ここはモスクワ国立大学(МГУ)が所有している植物園(ботанический садといいます)の「薬草の庭」です。植物園は他にもあるそうです。 植物園入り口の近くにある階段を上ったところにチケット売り場があるので先にチケットを購入しなければなりません。大人1人300p(600円)、学生は150pです。チケット売り場の向かいには植物の本を置いている本屋さんがありました。

とりあえず入場。 綺麗なところです。午前中はすっきりと晴れていたのですがなんだか文字通り雲行きが怪しくなってきました。 向かいに見えている茶色いレンガの建物の奥に温室があるのですが、その向かいで桜っぽい花を発見。いや、でもよく見るとなんだか違うし、表示にも桜とは書かれてないから違うか、と旦那と議論している時に雨が降ってきたので温室で雨宿りをすることにしました。 みんな入っていきます。考えることは同じようです。入ってすぐには押し花の体験教室があったり、水槽で魚とともに水草が展示してあったり。メインの温室のドアを開けた瞬間、旦那と声が揃いました。…魚の干物の匂いがする。
私自身熱帯雨林には行ったことがないのですが、本場も干物の匂いがするんでしょうか。何しろ、それ以外は植物が鬱蒼としていて本当に熱帯雨林にいるような気分になったからです。 どの木も大きくて写真に収まりません。祝日ではないんですが、祝日にはさまれた日なので休んでいる人が多いのか、入園者もかなりいました。ロシア人は本当にいたるところでポーズを決めて写真を撮るのですが、食虫植物の前でポーズを決める美女はなかなかシュールです。流石に知らない単語がいっぱいだね、と言いながら植物と表示を見比べていたのですが、突然気になる、そして温室ではおよそ見かけない表示を発見しました。 右下のナイフとフォークは何…?モンステラ、ということはわかりますが次の単語は知らなかったので調べてみたら「美味しい」と書いてありました。美味しいモンステラ?他の人たちもこの表示を見て笑いあっています。誰かの主観ではなくこれが学名のようなので、世界は広いなあと思いました。

入り口横には階段があって、二階へ行けます。「砂漠の植物」と名付けられたそこは、やはりサボテンがこれでもかというほど並んでいました。 この写真の人は研究者なのかこのブースの中には入れませんでしたが、ブースの外にもいろんなサボテンがあふれていました。

そこですれ違った女性の髪に桜の花びらが引っかかっています!これはどこかに存在するはずだ、と確信が持てたので、温室をでました。少し雨が降っていましたが、それも風情があります。

思ったより大きい植物園で果たして桜が発見できたのか、次回に続きます。

Пока!

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おうちごはん17-ビーフストロガノフ

Привет!

20度前半ですっかり暑く感じてしまい、夏服で外を歩き回っているのですが、これから夏本番が来ると思うと憂鬱です。何を着ろというのでしょうか。

さて、久しぶりのおうちごはんです。10月を最後にずっと書いていなかったのは何もずっと外食だったからではありません。あまり目新しいものを作っていなかったからです。先日、旦那とビーフストロガノフ対決をしました。先行は旦那。 通販で手に入れたデミグラスソースを使って茶色いビーフストロガノフを作ってくれました。

私は対抗して白いビーフストロガノフを。ちなみにロシアではビーフストロガノフというと白でも茶色でも良い様です。レストランで注文するたびにどちらが出て来るか楽しみにしています。

ビーフストロガノフの起源はいろいろありますが、ストロガノフさんという貴族が老いて大好きだったステーキが食べられなくなったので、シェフが牛肉を柔らかく煮込んで食べられるように、でも牛肉の風味をなくさないように、と考案されたという説が有力です。なのでストロガノフさん家の「ビーフ」という名前が付いているのですが、このビーフはロシア語ではありません。ロシア語では牛肉はговядина(ガビャージナ)と言います。この「ビーフ」…ロシア語表記はбефはフランス語から来ているそうです。

スーパーでは最近いろんな肉の種類が出てきました。全在モスクワ日本人待望の薄切り肉もよく見かけるように。 これは豚なので、生姜焼きにぴったりでした。有難い。以前牛肉の薄切りも見かけたので、それをビーフストロガノフに使おうと思っていたのですが、商品が安定しないモスクワのスーパーではその日は手に入りませんでした。

そこで ビーフストロガノフ用牛肉を発見。チンジャオロースに使えそうなお肉でした。これを使うことに決定します。

レシピです。
☆用意するもの(4皿分)
・牛肉 400g
・玉ねぎ 大1個
・マッシュルーム5個
・牛乳 4カップ
・生クリーム 1カップ(あれば)
・サワークリーム(スメタナ) 大さじ三杯
・バター 20g
・小麦粉 大さじ3
・白ワイン 少々
・固形ブイヨン 1個
・塩胡椒

☆作り方
①鍋にバターを溶かし、牛肉を炒めます。色が変わってきたら白ワインを入れて、アルコール分飛ばしてください。
②そこに櫛形にきった玉ねぎをイン。透明になってきたら、小麦粉を入れて全体に絡めます。
③牛乳を少しずつ流し入れて、小麦粉を溶かすイメージで混ぜます。生クリームがあればここで入れるとまろやかになります。
④スメタナとマッシュルームを入れ、煮込みます。沸騰したらブイヨンを入れてください。
⑤塩胡椒で味を整えて、召し上がれ。

私は付け合わせにマッシュポテトを作りましたが、トーストでも、お米でもいいと思います。 完成!

茶色と白のビーフストロガノフはそれぞれ味が違うので、今回は引き分けです。ロシアの定番料理なので、作って見てくださいね。

Пока!

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シャシリク日和

Привет!

もうすっかり春の陽気を通り越して夏かと思うくらい暑いです。でも家を出るときは勇気が出ず半袖を着られません。昨日やっと上着を羽織るのをやめてみました。もう27度なのに、長い冬の間についた習慣というものはなかなか抜けませんね。

日本は絶賛ゴールデンウィークの真っ只中だと思いますが、ロシアでも5月1日と9日に祝日があるので振替休日などをこの間に入れて大型連休になっています。交通量は少ないし、メトロにも人が少なく、どこかしら街中は浮き足立った雰囲気です。日本で酷く花粉症に悩まされていた友人がロシアに来た時には「呼吸が楽!」と感動していましたが、ロシアにはロシアの花粉が飛んでいます。白樺です。2年目にして旦那がこの白樺の花粉症を発症し、毎日辛そうなのを見ていました。薬局で手に入れた薬を使って少し症状はましになったものの、改めてモスクワの街に白樺が多いことを思い知らされます。

そんな中、友達カップルがシャシリクをしようと誘ってくれました。シャシリクとは一言でいうとお肉や野菜を串に刺して焼いたバーベキューです。先生にこの話をすると「シャシリクを食べたことはあるの?」と聞かれました。レストランでなら、と答えると「それは本物のシャシリクとは言えないわ」と言い捨てられたので、ロシア人にとって重要な料理なのでしょう。

男性陣が先に買い出しに行ってくれ、女性陣が追いついたところでシャシリクができるという噂の公園へ出発です。歩いてもいけますが、荷物があったのでメトロに乗りました。
駅から歩くこと10分、到着した公園の入り口には「火気厳禁」という表示が。嫌な予感がします。近くにいた警備員に「ホームページにはここでシャシリクができるって聞いたんだけど」というと「その情報多分古いよ。ここは火は禁止だ」と言われてしまいました。予感的中。

ここは諦めて、散歩中にシャシリクをしているのを目撃した、と証言した森へ行ってみることに。その人たちが違法に火を起こしていないことを祈りながら、その場所へ向かいました。 ここ、ロシアの首都ですよ。シャシリクができるところまではこんな景色でしたが、旦那のくしゃみが増えてきました。どうやら白樺も一定数あるようです。

歩いているといい匂いがしてきました。これは!おそらく誰かがシャシリクをしています。テーブルとベンチがセットで三つほど置かれている広場があり、そのうちの二つが既に埋まっていました。一つは幼い男の子を連れた家族が、もう一つは中央アジアから来たと思われる3家族がそれぞれ火を起こしていました。

私たちも彼らに倣い、荷物を広げます。中に木炭が入っていて、その上に網が置かれているアルミホイルでできた箱を買って来ていたので、それを地面に置きました。火をつけている間に、持ってきたシャシリク用の豚肉2kgを串に刺しました。 少し大きめの肉を、縦に串に刺すと火が通りやすいです。パックに肉と一緒に入っていた玉ねぎはくし形に切られていたので串には刺せませんでしたが、上に乗せて焼きます。

焼いているところ。玉ねぎは全て灰になりました。肉が生焼けなのは怖かったのでしっかり焼きます。串も高温になるので、軍手を持って行くことをお勧めします(私たちは持っていませんでした)。私たちが焼いていると周りの子供達が寄ってきて「シャシリク!シャシリク!」と言い始めました。

焼き上がり! シャシリク用のケチャップもスーパーには売っているのですが、既に味が付いているお肉だったからか、特別なソースが無くても十分美味しかったです。

途中で警官も近くを散歩していましたが、何も言われなかったのでここでは禁止されていないようです。まさかモスクワ市内でこんなアクティビティができるとは思いませんでした。久しぶりに青空のもとでバーベキューのようなシャシリクができて、楽しかったです。

Пока!

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Hinode Japan 2018

Привет!

今年もHinode JAPANに行ってきました。 場所は去年と同じВДНХ(ベーデーエヌハー)のパビリオンNo.75です。駅からはコスプレイヤーの後ろをついて行くと迷いません。最近ВДНХではロケットなど宇宙に関するものを展示しているパビリオンが新しく開いたばかりなので、親子連れも多く、賑わっていました。

Hinodeの入場料は900p(1800円)。皆さんチケットはあらかじめネットで買っているのか、ブースにはほとんど誰も並んでいないので少し心配になりながらも入場。

去年とは違って入り口でダイドーのジュースが配られました。ありがとうございます!会場内にはダイドーのブースもあったので、協賛しているからだと思うのですが、何本用意したのか気になりました。

10時過ぎに入り、会場内をぶらぶら見てまわります。 上から見た図。

去年より、店舗数が少し減っていた気がするのですが、フードコーナーは増えていました。やっぱりここにきたら鯛焼きが食べたくなるよね、と言い合いながら列に並ぶと、メニューの中に目を疑うものを発見。
「みたらし団子」
一本170p(340円)、2本で300p(600円)という超高級みたらし団子(モスクワ価格)が売られていたのです。これは食べるしかありません。なぜか日本の友人や実家、みんながみんな花見をしながら美味しそうなみたらし団子を食べている写真を送ってきたので、食べたくて仕方がなくなっていたところでした。夢にまで見たみたらし団子…!支払いを終えて、出来上がるのを待つ間(たい焼きが人気でお店も少し混乱していたのです)、どんな風に団子ができるのかよく観察します。しかし、たい焼きは焼いているところがわかるし、ラテもミキサーで作っているところを確認できるのですが、どうしても団子が出てくるところを目撃できません。たまたま目を離している隙だったのか、気がつくと団子を注文したお客さんが呼ばれていました。団子がどこからか湧いてきたとしか思えませんでしたが、兎にも角にも私たちのみたらし団子が出来上がりました。

一口食べた瞬間、本物のみたらし団子だ!と叫びそうになりました。受け取った瞬間は少しみたらしの色が薄い気がしましたが、約2年ぶりだからか涙が出そうなほど美味しく感じました。値段と待ち時間(20分)も関係がないとは言い切れません。

そのお店のレジでおばさんが「たこ焼きをください」というのに対して店員さんが「これはたこ焼きじゃなくて鯛焼きなんです」と一生懸命説明するのを聴きながら、心の中で感謝と応援を送りました。

他のお店では「何か注文された方にはトトロを一つプレゼント!」と書いてあり、驚いて近づいみるとトトロの人形焼を作っています。耳の部分が型から綺麗に剥がすのに苦労されているようでした。それにしても最近よくトトロを見かけます。空前のトトロブームなのでしょうか。

相変わらずコスプレのクオリティは高くて、たくさんいらっしゃった中で一番面白かった方と強そうだった方を。自宅警備隊(いわゆるニートです)宅外派遣の文字に思わず笑ってしまいました。

相変わらず任天堂のエリアは大人気で、たくさんの人がゲームを体験するために並んでいました。去年は入り口でピカチュウの帽子(というのか分かりませんが、頭に巻くものです)が配られましたが、今年はマリオの帽子です。多くの人がどうつけていいか分からず(その点ピカチュウは分かりやすいですね)、上下逆さまにつけていて微笑ましかったです。

ステージの周りは人が多いし、お店は一通り見てしまったのでそろそろ帰ろうか、と言っていた時に、ロシア人の声優さんで日本でも活躍されているジェーニャさんを見かけました。ステージ裏の控え室に移動されている時だったので声をかけたりはできませんでしたが、なんだか満足してしまって会場を出ることに。外では折り紙や習字などの体験教室、生け花の展示、囲碁などの対戦場が広がっていました。 たまたま人がいないところを狙って撮ったのですが、周りは大盛況でした。 麻雀も人気です。

旦那は将棋が好きで、暇さえあれば携帯の将棋アプリで指しているくらいなので、この流れだったら将棋もあるだろうと探してみると ありましたが、おじいさんが1人座っているだけで将棋盤も置かれていませんでした。少し悲しくなりましたが、それでもこれだけ日本の文化が広がっているのを目の当たりにする度に有難いなあと思います。

「日本におけるロシア年」「ロシアにおける日本年」である2018年。お互いの国がもっと頻繁に交流することを願っています。

Пока!

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I love wine, l love pizza

Привет!

来週はずっと20度以上の気温になるそうで、やっと春らしくなってきたモスクワです。去年の暮れにクラスメイトだったイタリア人が久し振りに学校に寄ってくれたので「前回は冬だったけど、モスクワの春はどう?」と聞いてみました。彼は目を丸くして「これが春だって?イタリアの12月と変わらないよ!」と返してきてみんなで笑い合います。イタリアにもし行くなら冬に行こうと心の中で決めました。

先日、旦那がバラライカの最終レッスンを終えました。去年6月に買ってからまさか1年近く続くとは!何度か人前で演奏する機会もあって、本人も楽しそうに弾いていました。バーを開拓しようキャンペーン以外では近頃2人で外食していなかったのもあり、レッスンの後に打ち上げとして彼が希望した中華を食べに行くことに決定。この時のレストラン(1年以上前に友達と行ったところ)が学校の近くだったので、待ち合わせて記憶を頼りにレストランへ向かいますが見つかりません。おかしいな、と思いつつ地図アプリで調べてもここから50mと出てきます。おそらく、前レストランだった場所はダンス教室になっていました。

仕方がないので横にあった「l love wine」というバーへ。結局バーになってしまった…と初めこそ残念でしたが、海鮮が美味しく、雰囲気もいい場所だったのでご紹介します。ちなみにこのバーには「I love pizza 」というバー(?)レストランも併設されていました。 クロークの預かり札が「いいね!」のマークになっていました。これはこのお店のロゴにも使われています。

街中を歩いていると、このお店のように店名が文章になっているところをよく見ます。"Let's Rock bar"のように大抵は英語なのですが、この間見かけたバーの名前はおもわず笑ってしまいました。 その名も「バー・愛しい人、また掛けなおすよ」です。いろんなストーリーが思い浮かびますね。バーで友達と飲んでいるところに彼女から電話がかかってきたのかな。

話を「I like wineバー」に戻します。店名に目もくれずビールを注文した旦那はメニューに挟んであった「牡蠣一つ190p、ムール貝1kg980p」という宣伝にはすぐに気がつきました。どっちか頼んでいい?と聞かれたので、なんとなくお得そうなムール貝を。それがこちらです。 思ったより少ない気がしましたが、食べても食べても減らないので食べている端から湧き上がってきているのかと錯覚するほどでした。それにしても1kgってほとんど貝殻の重さなのではないでしょうか。ただ、そんなことは気にならなくなるほどお皿の底にあったスープが絶品でした(初めは溢れるムール貝でスープに気がつきませんでした)。横のバゲットはスープのために存在しています。

店名にもあるのでピザも注文。出てくるのも速くて、大きくて、大満足で追加でもう一枚注文してしまいました。どれだけ食べるのかと店員さんは訝しんだ事でしょう。 ちなみにこの後、旦那がこの上にビールを大量にこぼしたので、しゅわしゅわするピザを食べました。はじめての食感でした。

ちょっとお値段は張りますが、注文してよかった、こんなメニューを考え出してくれてありがとうとシェフを呼びそうになったのがこのリゾット。 かぼちゃとエビのリゾットです。単体ではどちらも好きだけど、なんで合わせたのか、と疑問に思っていた私は食べた後意見を180度変えました。かぼちゃがステキな甘さでエビを優しく包んでいます。1000p(2000円)ほどしましたが、次行った時も頼んでしまいそうです。

店員さんもみんな笑顔で、料理はすぐ運ばれてくるし、接客面でも好印象でした。モスクワのサービス業は日に日に良くなっている気がします。 オープンキッチンが良かったです。

Пока!

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ショッピングセンターの楽しみ方

Привет!

子供と動物には優しいロシアなので、電車の中に小さい子を連れた人がいると大抵みんな席を代わります。ついでに高齢の方にも席を代わることが多いですが、変わらなかった場合高齢の方の方から要求する場合もあります。この間もメトロに乗っていると、立っている私の横に2、3歳の女の子を連れた若いお母さんが立ちました。モスクワのメトロはよく揺れるので女の子はフラフラしていますが、席を代われそうな若い人は座っていません。すると女の子の前に座っていたおばあさんが、自分の膝の上に座るよう声をかけていました。それはアリなのか。流石にお母さんが断っていましたが、本当にいいの?と何度もおばあさんは尋ねていました。私が親でも断る気がします。

メトロといえば、今日乗った車両がワールドカップ仕様でした。モスクワメトロはラッピングされている車両が多いのですが、大抵は外側と内側の壁だけです。しかしこのワールドカップのものは床まで徹底していました。 サッカーフィールドです。アナウンスもほかの車両とは違う声で、心なしか少し弾んでいるように聞こえました。ちなみに私は残念ながら試合を見に行く予定はありません。チケットを取るのは至難の技だったそうです。

先日、友人から「ケンタッキーでビールを売っていると聞いたんだけど、一回飲んでみたい」と誘われて私たち夫婦と友人夫婦の四人でケンタッキーへ行きました。ショッピングセンターには必ずと言っていいほどケンタッキーがフードコートに入っているので、その日も近所のショッピングセンターへ。最上階にある大きめのフードコートでチキンとビールを並べると、なんだかビアガーデンに来たような錯覚に陥りました。 実際のビアガーデンには行ったことがないので、次帰国するタイミングが夏だったら挑戦したいです。

ちなみにフードコートのケンタッキーでもレジ横に「私たちは18歳以下にアルコールは売りません」と書いてあり、その言葉を証明するようにビールを注文するとパスポートを見せるよう言われました。最近増えてきた無人注文機で買おうとしたところ、ビールだけメニューになかったので徹底しているなあと感心します。いや、別に成人しているので堂々と有人のレジで買えばいい話なのですが。 ビールは2種類あり、それぞれ139p(280円)と110p(220円)で500mlでした。

そういえばロシアのケンタッキーではチキンよりチキンの入ったツイスターの方が人気なのか、日本のようにチキンひとつだけは頼みにくくなっています。上の写真のようにバスケットで頼むと(これで600円程)チキンをいっぱい食べることができますが、必ず注文時に「辛いものだけか、辛いものとオリジナル(普通のチキン)のミックスかどちらにしますか?」と聞かれます。辛いものが苦手なわたしには少しつらいです。

フードコートの近くには多くの場合映画館があります。アメリカ映画はやっぱりよく入ってくるので、ロシア語の題名を見ながらなんの映画の宣伝かを当てるのが好きです。 これはどう見ても日本では今日公開になったアベンジャーズ ですが、ロシアではMから始まるそうです。珍しくロシアでの公開の方が日本より遅く、5月3日からになっており、このロシア語でのイニシャルMをうまく使って宣伝していました(ロシア語で五月は「Май」です)。

ショッピングセンターの最上階にフードコートがあれば、最下層にはスーパーが入っていることが多いです。ここのショッピングセンターもそうでした。友人に「ここのスーパーに干し椎茸が売られていた」という話を聞いてから探していたのですが、ついに発見しました。 ちゃんとшиитаке(しいたけ)とロシア語で書いてあります!тの筆記体がmのようになるロシア語でしいたけと書くと、波線がたくさん出てくるのですね。

干し椎茸なので水に戻せるのかなあと思いながら背面を読んでみましたが、どうやらドライフルーツと同じ感覚のようです。私はキノコのファンではないので、ひとつ食べても「しいたけだな」という感想しか出てきませんでしたが、キノコに目がない旦那は大喜びでスナックとして食べています。美味しいそうです。それにしても本当に品揃えが増えたなあとスーパーに行くたびに感心してしまいます。

Пока!

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ネット規制

Привет!

朝ごはんを食べながらぼーっとモスクワ24というニュースチャンネルをみていると、突然「日本のHENTAIのファンが〜」と聞こえてきて一気に目が覚めました。横にいる旦那も一緒だったようで、2人で耳を疑います。どうやら、モスクワに「大人向けの」ホテルがオープンしたらしく、ベッドの上に置かれた等身大のシリコン人形は制服を着ている、というような紹介がされていました。このホテルのターゲットは?という質問に対してのオーナーの答えが「日本の『変態』のファン向けですね」と答えていたのでした。思わず学校で先生に「この日本語ってそんなに広まってるの?」と聞いてみました。すると先生は日本での意味はもしかしたら違うのかもしれないけど、ロシアではアニメのジャンルの名前よ。『コメディ』とか『ホラー』みたいな感じで、18禁のアニメを指すのよ」とのこと。確かに「変態のファン」ってなんやねん、とは思ったのですがこれで合点がいきました。それにしても思わぬところで日本語が浸透しているようです。

そんなロシアでは、今空前のネット規制が行われています。ちょうど一年ほど前にLINEが規制され、ロシアでは受信したり送信したりできなくなりました。そして先日、Telegramという同じようなメッセージアプリが規制の対象に。LINEと違ってこちらはロシアでも利用者が多かったらしく、連日新聞やニュースを賑わせています。

そしてどうやらこのTelegramが規制回避のためにサーバーをGoogleに移転したようで、現在Googleの諸機能に不具合が出ています。

例えばGoogle翻訳は ここからページが開けません。アプリは入れていないので分かりませんが、使えなくなっているという話を聞きました。

また私はGmailも使えていますが、中に入っても送受信できなくなったという人も。Googleマップなども表示されないという話も聞きました。こう思うと意外にGoogleの恩恵を受けているのだなあと実感します。またYoutubeも流れなくなったところもあるようです。こうなると家のWi-Fiが調子が悪いのもロシアのせいなのかと思えてきました。

ロシアではYandex(Яндекс:ヤンデックス)という会社がGoogleよりも普及しているイメージです。Googleと同じように翻訳から地図、メール、音楽配信(なぜか無料)、そしてタクシーの配車まで色々な機能を備えています。 個人的にはマップで表示される自分の位置のマークがヤンデックスのЯになるのですが、ロシア語で「私」もЯ なので掛け言葉のようなのがお気に入りです。

この規制の話を先生としました。他の色々な問題について話している時と同様、最後は「まあ仕方がないわね。これからどうなるか見守りましょう」と先生が言うのを聞きながら、このセリフはロシア人の精神性をうまく表していると感じました。ひどい接客を受けている人を見ていても「仕方がないなあ」というような表情をしていたり、12月に太陽が6分しか顔を見せない時もニュースでは「自然だし仕方がない」と言っていたり、何か理不尽なことが起きてもいつもそんな感じなのです。時には立ち向かうことも大切ですが、こうやって受け流すと穏やかに人生を送れるような気がして最近は私も取り入れています。少し暮らしやすくなりました。

それにしても、国中が来るワールドカップに沸いていて、外国からもたくさんお客さんが来るのにこのネット規制はどうなのでしょう。 あるショッピングセンターではワールドカップを盛り上げようとこんな巨大なマトリョーシカ(サングラス付き)が至る所に置いてありました。

Пока!

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